オンコシフォン・グランディフロルス
Flora of Mikawa
キク科 Asteraceae オンコシフォン属
別 名 | ペンツィア |
英 名 | matricaria |
学 名 | Oncosiphon grandiflorus (Thunb.) Källersjö synonym Cotula tripinnata Thunb. synonym Matricaria grandiflora (Thunb.) Fenzl ex Harv. synonym Pentzia grandiflora Hutch. |
花 期 | 4~5月 |
高 さ | 30~50㎝ |
生活型 | 1年草 |
生育場所 | 砂や石の多い平地や低い斜面 |
分 布 | 外来種 南アフリカ、ナミビア原産。 |
撮 影 | 浜名湖ガーデンパーク 24.4.17 |
オンコシフォン・グランディフロルスはキク科オンコシフォン属の1年草。観賞用に栽培される。
1年草、高さ30~50㎝、直立し、芳香がある。茎は疎~中程度に直軟毛があり、ときに無毛。葉は2回羽状全裂し 、披針形~倒披針形、長さ10~40(50)㎜×幅5~20(30)㎜、軟毛あり。裂片は長楕円形から披針形、長さ1~5㎜x幅約1㎜、微冠状。頭花は中心小花頭花(discoid:筒状小花のみ)、両性、直径6~15(18)㎜、単純で緩い散房花序を形成し、ときに単生する。花序柄は頭花の基部に向かって太くなり、長さ10~80(130)㎜、軟毛があり、頭花の下に密に軟毛がある。総苞は広半球形、直径5~14㎜、成熟した頭花では基部が心形。総苞は3列で開花時にわずかに反り返り、花柄上では決して沿下せず、先は花托の先とほぼ同一平面上にあり、中脈は明瞭でときに不明瞭、暗褐色、綿毛がありときに綿毛がまばらになり、縁と先は広い薄膜質になる。外側の列の総苞片は卵形で、長さ±3.5㎜。中間の列の総苞片は広長円形~楕円形、長さ3~4㎜。内側の列の総苞片は狭長円形、長さ約4㎜。花托は平凸形で総苞にわずかに隠れる。筒状小花は両性花で花冠は長さ2~3㎜、黄色(~橙黄色)、筒部は先端から基部にかけて顕著に膨らみ、長さ±1.5mm、拡大部は鐘形で長さ約1.5㎜、裂片は卵形で長さ約0.5㎜。冠毛は目立たないかまたは小さく、不規則に分裂し、長さ約0.2㎜。花期は4~5月、南アフリカでは晩冬~晩春(8~11月)。
1年草、高さ5~15(~50+)㎝、通常強い香りがある。茎は基部より1~5本以上、直立または斜上し、全体で±分枝し、±微軟毛があるかまばらに伏した小剛毛(strigillose)があり(毛は底着)、腺点がある[無毛]。葉は主に茎葉で、互生し、葉柄があるかまたは無柄。葉身は卵形~倒卵形[線形]で、通常[1~]2(~3)回羽状分裂し、最終の縁は全縁、面は±微軟毛があるかまばらに伏した小剛毛があり、腺点がある[無毛]。頭花は中心小花頭花(discoid)[または放射状頭花(radiate)]で、単生または散房花序(花序柄がある)につく。総苞は±半球形またはより幅広[または円筒形]で、直径[3~]4~6[~8+]㎜。総苞片は宿存性または遅い脱落性(±果時には反り返る)、3~4またはそれ以上の列に [15~]22~35[~60+]個つき、離生、披針状三角形~±卵形または楕円形(±舟形、竜骨があり、ときにそれぞれ中央に樹脂道がある)、不等長で、縁と先は薄膜質。花托は[±平ら] 半球形、±球形または円錐形、パレアが無く(しばしば微細突起がある)。舌状花は 0[~10個、雌性、稔性、花冠は白色、裂片は±倒卵形]。筒状花は[20~]100~250+個、両性、稔性。花冠は黄色、筒部は±円筒形(しばしば、基部が嵌入し、±子房に沿下する。筒部と喉部の下部は外部で連続し、±膨れ、比較的大きな方形細胞を持ち、しばしば斜めで、乾燥すると脆く、上部が狭まり、喉部の上部が±鐘形であるのとは質感が異なる)、花冠裂片は4個、三角形。痩果(cypselae:菊果)は円柱形~角柱形(下部が先細り)、肋が4本あり、肋間の面に腺があり、特に内側に多く、果皮には粘液細胞(myxogenic cells)や樹脂嚢(resin sacs)がなく、胚嚢(embryo sac)は単胞子性(monosporic)に発達する。冠毛は冠状突起(coroniform)で内側が短く、歯があるかまたは全縁。x=6, 8。
世界に8種あり、南アフリカ、ナミビアに分布する。USA、オーストラリアに帰化している。
synonym Cotula tripinnata Thunb.
synonym Matricaria grandiflora (Thunb.) Fenzl ex Harv.
synonym Pentzia grandiflora Hutch.
南アフリカ、ナミビア原産。英名はmatricaria。通称名はGrootstinkkruid (a), Knoppies-stinkkruid (a), Stinkkruid(a)。石や砂の多い土壌や乱れた開けた場所によく見られ、しばしば大きなコロニーを形成する。砂や石の多い平地や低い斜面に生える。
1年草、高さ30~50㎝、直立し、芳香がある。茎は疎~中程度に直軟毛があり、ときに無毛。葉は2回羽状全裂し 、披針形~倒披針形、長さ10~40(50)㎜×幅5~20(30)㎜、軟毛あり。裂片は長楕円形から披針形、長さ1~5㎜x幅約1㎜、微冠状。頭花は中心小花頭花(discoid:筒状小花のみ)、両性、直径6~15(18)㎜、単純で緩い散房花序を形成し、ときに単生する。花序柄は頭花の基部に向かって太くなり、長さ10~80(130)㎜、軟毛があり、頭花の下に密に軟毛がある。総苞は広半球形、直径5~14㎜、成熟した頭花では基部が心形。総苞は3列で開花時にわずかに反り返り、花柄上では決して沿下せず、先は花托の先とほぼ同一平面上にあり、中脈は明瞭でときに不明瞭、暗褐色、綿毛がありときに綿毛がまばらになり、縁と先は広い薄膜質になる。外側の列の総苞片は卵形で、長さ±3.5㎜。中間の列の総苞片は広長円形~楕円形、長さ3~4㎜。内側の列の総苞片は狭長円形、長さ約4㎜。花托は平凸形で総苞にわずかに隠れる。筒状小花は両性花で花冠は長さ2~3㎜、黄色(~橙黄色)、筒部は先端から基部にかけて顕著に膨らみ、長さ±1.5mm、拡大部は鐘形で長さ約1.5㎜、裂片は卵形で長さ約0.5㎜。冠毛は目立たないかまたは小さく、不規則に分裂し、長さ約0.2㎜。花期は4~5月、南アフリカでは晩冬~晩春(8~11月)。
オンコシフォン・グランディフロルスは直径5㎜を超える大きな頭花をもち、総苞に綿毛があり、花托わずかに凸状になり、O. intermediusと似ているが、黄色の筒状小花の花冠裂片が楕円形(長さ約0.5㎜)であることにより区別される。O. intermediusでは筒状小花がオレンジ色で、花冠裂片が披針形(長さ±0.7~1.0㎜)である。ただし、他のいくつかの種と同様に、黄色の小花は古くなるにつれてやや琥珀色になることがある。西海岸沿いで O. grandiflorus と O. suffruticosus の個体群が共存する場所では、中間の大きさの頭花を持つ緩い単純な散房花序と、まばらに軟毛がある総苞を持つ雑種個体が時折見られる。(e-Flora of South Africa)。
2 Oncosiphon pilulifer (Linnaeus f.) Källersjö オンコシフォン・ピルリフェル
synonym Cotula pilulifera L.f.
synonym Matricaria pilulifera (L.f.) Druce
synonym Pentzia pilulifera (L.f.) Fourc.
南アフリカ原産。英名はStinknet, globe chamomile。標高500~900mの撹乱された場所、沿岸低木林に生える。USA(アリゾナ州、カリフォルニア州)、オーストラリアなどに帰化し、悪臭のある害草とされている。
悪臭のある1年草。葉身は主に倒卵形で、2回羽状分裂し、長さ20~35㎜、最終裂片は線形~へら形または倒披針形で、幅0.5~1㎜、まばらに微軟毛または伏した小剛毛があり(strigillose)、微細な腺点がある(穴に)。頭花は1個または散房花序に2~4個つく。花序柄は長さ1~2(~8)㎝、苞は無い。総苞は長さ3~3.5㎜×幅4~6㎜。花托はほぼ円錐形~ほぼ球形で、微細突起がある。筒状花冠は長さ1.5~2㎜。痩果はわずかに湾曲し、長さ0.6~0.8㎜、微細で光沢のある油腺が散在する。冠毛は冠状突起(coroniform)で、長さ0.05~0.1㎜m、縁はほぼ全縁または微細な歯がある。2n=12。花期は3~6月。
Oncosiphon
Oncosiphon
Dopatrium
1年草、高さ30~50㎝、直立し、芳香がある。茎は疎~中程度に直軟毛があり、ときに無毛。葉は2回羽状全裂し 、披針形~倒披針形、長さ10~40(50)㎜×幅5~20(30)㎜、軟毛あり。裂片は長楕円形から披針形、長さ1~5㎜x幅約1㎜、微冠状。頭花は中心小花頭花(discoid:筒状小花のみ)、両性、直径6~15(18)㎜、単純で緩い散房花序を形成し、ときに単生する。花序柄は頭花の基部に向かって太くなり、長さ10~80(130)㎜、軟毛があり、頭花の下に密に軟毛がある。総苞は広半球形、直径5~14㎜、成熟した頭花では基部が心形。総苞は3列で開花時にわずかに反り返り、花柄上では決して沿下せず、先は花托の先とほぼ同一平面上にあり、中脈は明瞭でときに不明瞭、暗褐色、綿毛がありときに綿毛がまばらになり、縁と先は広い薄膜質になる。外側の列の総苞片は卵形で、長さ±3.5㎜。中間の列の総苞片は広長円形~楕円形、長さ3~4㎜。内側の列の総苞片は狭長円形、長さ約4㎜。花托は平凸形で総苞にわずかに隠れる。筒状小花は両性花で花冠は長さ2~3㎜、黄色(~橙黄色)、筒部は先端から基部にかけて顕著に膨らみ、長さ±1.5mm、拡大部は鐘形で長さ約1.5㎜、裂片は卵形で長さ約0.5㎜。冠毛は目立たないかまたは小さく、不規則に分裂し、長さ約0.2㎜。花期は4~5月、南アフリカでは晩冬~晩春(8~11月)。
オンコシフォン属
family Asteraceae - genus Oncosiphon1年草、高さ5~15(~50+)㎝、通常強い香りがある。茎は基部より1~5本以上、直立または斜上し、全体で±分枝し、±微軟毛があるかまばらに伏した小剛毛(strigillose)があり(毛は底着)、腺点がある[無毛]。葉は主に茎葉で、互生し、葉柄があるかまたは無柄。葉身は卵形~倒卵形[線形]で、通常[1~]2(~3)回羽状分裂し、最終の縁は全縁、面は±微軟毛があるかまばらに伏した小剛毛があり、腺点がある[無毛]。頭花は中心小花頭花(discoid)[または放射状頭花(radiate)]で、単生または散房花序(花序柄がある)につく。総苞は±半球形またはより幅広[または円筒形]で、直径[3~]4~6[~8+]㎜。総苞片は宿存性または遅い脱落性(±果時には反り返る)、3~4またはそれ以上の列に [15~]22~35[~60+]個つき、離生、披針状三角形~±卵形または楕円形(±舟形、竜骨があり、ときにそれぞれ中央に樹脂道がある)、不等長で、縁と先は薄膜質。花托は[±平ら] 半球形、±球形または円錐形、パレアが無く(しばしば微細突起がある)。舌状花は 0[~10個、雌性、稔性、花冠は白色、裂片は±倒卵形]。筒状花は[20~]100~250+個、両性、稔性。花冠は黄色、筒部は±円筒形(しばしば、基部が嵌入し、±子房に沿下する。筒部と喉部の下部は外部で連続し、±膨れ、比較的大きな方形細胞を持ち、しばしば斜めで、乾燥すると脆く、上部が狭まり、喉部の上部が±鐘形であるのとは質感が異なる)、花冠裂片は4個、三角形。痩果(cypselae:菊果)は円柱形~角柱形(下部が先細り)、肋が4本あり、肋間の面に腺があり、特に内側に多く、果皮には粘液細胞(myxogenic cells)や樹脂嚢(resin sacs)がなく、胚嚢(embryo sac)は単胞子性(monosporic)に発達する。冠毛は冠状突起(coroniform)で内側が短く、歯があるかまたは全縁。x=6, 8。
世界に8種あり、南アフリカ、ナミビアに分布する。USA、オーストラリアに帰化している。
オンコシフォン属の主な種と園芸品種
1 Oncosiphon grandiflorus (Thunb.) Källersjö オンコシフォン・グランディフロルスsynonym Cotula tripinnata Thunb.
synonym Matricaria grandiflora (Thunb.) Fenzl ex Harv.
synonym Pentzia grandiflora Hutch.
南アフリカ、ナミビア原産。英名はmatricaria。通称名はGrootstinkkruid (a), Knoppies-stinkkruid (a), Stinkkruid(a)。石や砂の多い土壌や乱れた開けた場所によく見られ、しばしば大きなコロニーを形成する。砂や石の多い平地や低い斜面に生える。
1年草、高さ30~50㎝、直立し、芳香がある。茎は疎~中程度に直軟毛があり、ときに無毛。葉は2回羽状全裂し 、披針形~倒披針形、長さ10~40(50)㎜×幅5~20(30)㎜、軟毛あり。裂片は長楕円形から披針形、長さ1~5㎜x幅約1㎜、微冠状。頭花は中心小花頭花(discoid:筒状小花のみ)、両性、直径6~15(18)㎜、単純で緩い散房花序を形成し、ときに単生する。花序柄は頭花の基部に向かって太くなり、長さ10~80(130)㎜、軟毛があり、頭花の下に密に軟毛がある。総苞は広半球形、直径5~14㎜、成熟した頭花では基部が心形。総苞は3列で開花時にわずかに反り返り、花柄上では決して沿下せず、先は花托の先とほぼ同一平面上にあり、中脈は明瞭でときに不明瞭、暗褐色、綿毛がありときに綿毛がまばらになり、縁と先は広い薄膜質になる。外側の列の総苞片は卵形で、長さ±3.5㎜。中間の列の総苞片は広長円形~楕円形、長さ3~4㎜。内側の列の総苞片は狭長円形、長さ約4㎜。花托は平凸形で総苞にわずかに隠れる。筒状小花は両性花で花冠は長さ2~3㎜、黄色(~橙黄色)、筒部は先端から基部にかけて顕著に膨らみ、長さ±1.5mm、拡大部は鐘形で長さ約1.5㎜、裂片は卵形で長さ約0.5㎜。冠毛は目立たないかまたは小さく、不規則に分裂し、長さ約0.2㎜。花期は4~5月、南アフリカでは晩冬~晩春(8~11月)。
オンコシフォン・グランディフロルスは直径5㎜を超える大きな頭花をもち、総苞に綿毛があり、花托わずかに凸状になり、O. intermediusと似ているが、黄色の筒状小花の花冠裂片が楕円形(長さ約0.5㎜)であることにより区別される。O. intermediusでは筒状小花がオレンジ色で、花冠裂片が披針形(長さ±0.7~1.0㎜)である。ただし、他のいくつかの種と同様に、黄色の小花は古くなるにつれてやや琥珀色になることがある。西海岸沿いで O. grandiflorus と O. suffruticosus の個体群が共存する場所では、中間の大きさの頭花を持つ緩い単純な散房花序と、まばらに軟毛がある総苞を持つ雑種個体が時折見られる。(e-Flora of South Africa)。
2 Oncosiphon pilulifer (Linnaeus f.) Källersjö オンコシフォン・ピルリフェル
synonym Cotula pilulifera L.f.
synonym Matricaria pilulifera (L.f.) Druce
synonym Pentzia pilulifera (L.f.) Fourc.
南アフリカ原産。英名はStinknet, globe chamomile。標高500~900mの撹乱された場所、沿岸低木林に生える。USA(アリゾナ州、カリフォルニア州)、オーストラリアなどに帰化し、悪臭のある害草とされている。
悪臭のある1年草。葉身は主に倒卵形で、2回羽状分裂し、長さ20~35㎜、最終裂片は線形~へら形または倒披針形で、幅0.5~1㎜、まばらに微軟毛または伏した小剛毛があり(strigillose)、微細な腺点がある(穴に)。頭花は1個または散房花序に2~4個つく。花序柄は長さ1~2(~8)㎝、苞は無い。総苞は長さ3~3.5㎜×幅4~6㎜。花托はほぼ円錐形~ほぼ球形で、微細突起がある。筒状花冠は長さ1.5~2㎜。痩果はわずかに湾曲し、長さ0.6~0.8㎜、微細で光沢のある油腺が散在する。冠毛は冠状突起(coroniform)で、長さ0.05~0.1㎜m、縁はほぼ全縁または微細な歯がある。2n=12。花期は3~6月。
参考
1) Flora of North AmericaOncosiphon
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=200457
2) Plants of the World Online| KewscienceOncosiphon
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:925101-1
3) World Flora OnlineDopatrium
https://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000026855
Oncosiphon grandiflorus
https://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-0000029269;jsessionid=1AE154EE9B7E48795B7D64170ABCA136