ノブキ 野蕗

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Flora of Mikawa

キク科 Asteraceae ノブキ属

中国名

和尚菜 he shang cai

学 名 Adenocaulon himalaicum Edgew.
ノブキの花序
ノブキの花
ノブキの未熟な果実
ノブキの葉
ノブキ
ノブキ痩果
花 期 7~10月
高 さ 50~80㎝
生活型 多年草
生育場所 山地の木陰
分 布 在来種 日本全土、朝鮮、中国、ロシア、インド、ネパール
撮 影 設楽町  02.8.25
葉は長さ10~20㎝の三角状腎形、先がやや尖り、基部は心形。葉柄は長さ10~20㎝、狭い翼がある。葉の裏には白色の綿毛が密生する。頭花は白く、両性花が多数固まってつき、周囲に雌花がつく。雌花には腺体がある。結実しない両性花が落ちた後に、雌花の果実だけ放射状形に残り、先端部分の柄の太い腺毛が目立つようになる。痩果は熟すと黒くなり、長さ6~7㎜の先の太い棍棒状、腺毛があり衣服に付着する。冠毛はない。2n=46

ノブキ属

  family  Asteraceae - genus  Adenocaulon

 多年草、這う根茎をもつ。地上の茎は普通、下部に綿毛があり、上部に腺毛がある。葉は単葉、互生し、根生葉と茎葉をもち、葉柄は(下部の葉)有又は無(上部の葉)。葉身は卵形~三角形~ほぼ円形、下面は綿毛があり、上面はほぼ無毛、基部はほとんど切形~心形、又は矛形、縁は粗い歯状~裂片状~小歯状、又は全縁。合成花序は緩い円錐花序。頭花は円盤型頭花 (disciform :中心小花は筒状、両性又は機能が雄性、周辺小花は筒状、雌性)。総苞は鐘形。総苞片は5~7個、1~2列につき、ほぼ等長、卵形~長円形、草質、先は鈍形。花托は凸面、平滑、無毛、パレアは無い周辺小花は雌性、、花冠は白色又は黄白色、不等に5深裂する。中心小花は機能的に雄性。花冠は白色又は黄白色、5裂し、放射相称、花冠筒部は長い。葯の基部の付属体は(比較的短い)全縁、先の付属体は狭三角形。花柱は分裂しない。花柱の枝は外側にパピラがある。痩果はこん棒形~倒卵形、嘴は無く、不明瞭なうねがあり、丈夫な赤色の柄のある腺で覆われ、腺は上半分で密度が高い。内側の小花の痩果は普通、無毛、果柄(carpopodium)は環状。冠毛は無い。2n = 42, 46, 92。
 世界に約5種あり、アジア東部、中央アメリカ、北アメリカ、南アメリカに分布する。

ノブキ属の主な種

1 Adenocaulon himalaicum Edgew.  ノブキ 野蕗
  synonym Adenocaulon adhaerescens Maxim. 
 日本全土、朝鮮、中国、ロシア、インド、ネパール原産。英名はprickly sowthistle , prickly sow thistle , rough milk thistle , rough sow thistle , spiny sow thistle , spiny-leaf sow thistle , spiny annual sow-thistle。。中国名は和尚菜 he shang cai 。山地の木陰に生える。
  多年草、高さ50~80㎝、葉は長さ10~20㎝の三角状腎形、先がやや尖り、基部は心形。葉柄は長さ10~20㎝、狭い翼がある。葉の裏には白色の綿毛が密生する。頭花は白く、両性花が多数固まってつき、周囲に雌花がつく。雌花には腺体がある。結実しない両性花が落ちた後に、雌花の果実だけ放射状形に残り、先端部分の柄の太い腺毛が目立つようになる。痩果は熟すと黒くなり、長さ6~7㎜の先の太い棍棒状、腺毛があり衣服に付着する。冠毛はない。2n=46。花期は7~10月。

参考

1) GRIN
 Adenocaulon
 https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=186
2) Kewscience
 Adenocaulon
 http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:7462-1
3)Flora of China
 Adenocaulon
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=100541
4)Flora of North America
 Adenocaulon
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=100541