ナギナタコウジュ 薙刀香需
Flora of Mikawa
シソ科 Lamiaceae ナギナタコウジュ属
中国名 | 香薷 xiang ru |
英 名 | crested latesummer mint |
学 名 | Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl. |
花 期 | 8~10月 |
高 さ | 15~60㎝ |
生活型 | 1年草 |
生育場所 | 道端、草地、林縁 |
分 布 | 在来種 北海道、本州、四国、九州、中国、モンゴル、ロシア、インド、ラオス、カンボジア、ミャンマー、マレーシア、タイ、ベトナム |
撮 影 | 幡豆町 11.10.25 |
1年草。高さ15~60㎝。全体に強い香りがする。茎は長立し、下向きの毛が密生する。葉は対生し、長さ3~9㎝の長卵形、長い葉柄があり、不規則な鋸歯縁。葉裏には黄色の腺点がある。花は穂状花序につき、花穂の幅は広いもので約6㎜、苞が2個対になり、2列に10~22段ほどつき、花は片側だけに偏ってつく。苞には花が1~5個つき、花数が多いものは苞の幅が広い。上部の数段の苞は幅が狭く、花数が1~2個であり、最上段の先端の苞は披針形で、花がつかない。幅の広い大きい苞は花が3~4(まれに5)個つき、苞は中央の幅が最も広く、ほぼ円形で、まばらに小さな腺点があり、ほとんど毛がなく、縁だけに毛がある。萼は白毛が密生し、白い腺点があり、果時にも残り、長さ3~4㎜。花冠は長さ3~5㎜、普通、淡紅紫色で、白い毛が生える。果実は4分果。分果は長さ約1㎜の狭卵形、茶色。2n=32。花期は8~9月。
よく似たフトボナギナタコウジュは葉の幅がやや広く、花穂の幅が10㎜(苞に花が5~6個つく)。また、苞は中央より上部の幅が広く、丸味を帯びた扇状の扁円形で、苞の面にも短毛がある。
ナギナタコウジュ属
family Lamiaceae - genus Elsholtzia草本、亜低木又は低木。輪散花序は連続又は間隔が開いた穂状花序又は頭状花序になり、穂状花序は円筒形又は偏側性、しばしば小型になり、ときに円錐花序になる。苞は卵形又は扇形、萼より小さく、狭い。萼は鐘形又は円筒形、のど部は無毛。萼歯は5個、ほぼ等長又は前側の2個が長い。花冠は白色、帯黄色、又は帯紫色、2唇形、外側には毛と腺があり、内側は環状に毛があるか又は無毛。花冠の筒部は咢よりわずかに長い程度以下で真っすぐ又はわずかに曲がり、漏斗形。上唇は真っすぐ、縁は全縁又は凹形。下唇は広がり、3裂片がある。側裂片は全縁。中裂片は最も大きく、全縁、先は微細不整歯があるか又は凹形。雄しべは4本、普通、突き出し。前側の2本が長く、稀に、発達せず、離生。花糸は無毛。葯室は2個、散開(divergent)又は開出(divaricate)、先は合流する。子房は無毛。花柱は普通、雄しべを超えて突き出し、先は深く~浅く2裂し、裂片は錐形、類線形、又はこん棒形、普通、等長。小堅果は卵形~長円形、無毛~まばらに毛があり、いぼがあるか又は平滑。
世界に約40種があり、日本、朝鮮、中国等のアジア、ヨーロッパ、アメリカに分布する。
ナギナタコウジュ属の主な種
1 Elsholtzia angustifolia (Loes.) Kitag. ホソバナギナタコウジュ 細葉薙刀香需
synonym Elsholtzia pseudocristata var. angustifolia (Loes.) P.Y.Fu韓国、中国原産。英名はnarrow-leaf mint。Flora of ChinaではElsholtzia splendens Nakai ex F. Maekawa(海州香薷 hai zhou xiang ru)をsynonymとしているが、POWOでは別種とされている。忠清北道および慶尚北道を中心に10余りの自生地がある。丘や草地に生える。
高さ50㎝程度。茎は4稜形、若いときに曲がった毛の列と斑点がある。葉は対生し、線形、長さ2~7㎝×幅1.5~5㎜、上面の脈と縁に短毛が少しあり、下面に腺点があり、縁にわずかに鋸歯がある。花は薄赤色、主茎の先端と枝先の穂状花序につく。花序は長さ2.5~5㎝、直径1㎝、花は片側に密につく。苞は円形で扇形、先端が急に尖り、紫色、縁に毛があり、長さ約7㎜。萼は長さ約2㎜、5裂し、萼片は針状で内側に長い白色の毛が密生する。花冠は長さ約5㎜、4裂し、毛がある。雄しべは4本のうち2本が長い。果実は小さい。花期は9~10月。
2 Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl. ナギナタコウジュ 薙刀香需
synonym Elsholtzia patrinii (Lepech.) Garcke
synonym Elsholtzia cristata Willd.
synonym Elsholtzia pseudocristata H.Lev. et Vaniot ハナナギナタコウジュ
synonym Elsholtzia splendens Nakai var. fasciflora N.S.Lee, M.S.Chung et C.S.Lee
synonym Elsholtzia minima Nakai ヒメナギナタコウジュsynonym Elsholtzia pseudocristata H.Lev. et Vaniot f. minima (Nakai) Kitag.
日本(北海道、本州、四国、九州)、中国、モンゴル、ロシア、インド、ラオス、カンボジア、ミャンマー、マレーシア、タイ、ベトナム原産。中国名は香薷 xiang ru。英名はcrested latesummer mint。1年草。高さ15~60㎝。全体に強い香りがする。茎は長立し、下向きの毛が密生する。葉は対生し、長さ3~9㎝の長卵形、長い葉柄があり、不規則な鋸歯縁。葉裏には黄色の腺点がある。花は穂状花序につき、花穂の幅は広いもので約6㎜、苞が2個対になり、2列に10~22段ほどつき、花は片側だけに偏ってつく。苞には花が1~5個つき、花数が多いものは苞の幅が広い。上部の数段の苞は幅が狭く、花数が1~2個であり、最上段の先端の苞は披針形で、花がつかない。幅の広い大きい苞は花が3~4(まれに5)個つき、苞は中央の幅が最も広く、ほぼ円形で、まばらに小さな腺点があり、ほとんど毛がなく、縁だけに毛がある。萼は白毛が密生し、白い腺点があり、果時にも残り、長さ3~4㎜。花冠は長さ3~5㎜、普通、淡紅紫色で、白い毛が生える。果実は4分果。分果は長さ約1㎜の狭卵形、茶色。2n=32。花期は8~9月。
2-1 Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl. f. leucantha (Nakai) T.B.Lee ex W.T.Lee シロバナナギナタコウジュ 白花薙刀香需
白花品種。3 Elsholtzia densa Benth. ミヤマコウジュ 深山香需 広義
synonym Elsholtzia manshurica (Kitag.) Kitag.
synonym Elsholtzia densa var. ianthina (Maxim. ex Kanitz) C.Y.Wu & S.C.Huang
synonym Elsholtzia ianthina (Maxim. ex Kanitz) Dunn中国(甘粛省、河北省、遼寧省、青海省、陝西省、山西省、四川省、新疆ウイグル自治区、西蔵、雲南省)、モンゴル、ロシア、インド、ネパール、ブータン、パキスタン、アフガニスタン、タジキスタン、キルギス原産。中国名は密花香薷 mi hua xiang ru。標高1000~4100mの森林の縁、高山の草原、丘陵、荒地、川岸、森林に生える。薬用として使用される。
1年草(Flora of Pakistan)、直立する。茎は高さ20~60㎝、基部から多数分枝し、毛がある。葉柄は長さ3~13㎜、毛がある。葉身は披針形~長楕円披針形、長さ1~4㎝×幅0.5~1.5㎝、草質で毛があり、基部は広楔形~円形、縁は全縁の基部を除いて鋸歯があり、先は鋭形~わずかに鈍形。穂状花序は円筒形~ほぼ球形、長さ2~6㎝×幅1㎝、密に紫色の数珠状絨毛(moniliform villous)がある。輪散花序は密。苞は卵状円形、長さ約1.5㎜、先は円形、絨毛がある。萼は鐘形、長さ約1mm、紫色の数珠状絨毛がある。萼歯はほぼ三角形、後側の歯がわずかに長い。果時の萼片はほぼ円形、約・長さ4㎜×幅3㎜、縁と歯は反り返る。花冠は帯紫色で、長さ約2.5㎜、外側には濃い紫色の数珠状絨毛があり、内側は不明瞭な細柔毛の輪がある。花冠筒部は漏斗形、上唇は先が凹形、下唇の中央裂片は側裂片よりわずかに短い。前側の雄しべはわずかに突き出る。小堅果は暗褐色、卵形、約・長さ2㎜×幅1.2㎜、先はいぼ状突起があり、細かい微軟毛があり、外側にわずかにうねがある。花期と果期は7~10月。
4 Elsholtzia flava (Bentham) Bentham エルショルツィア・フラバ
中国(貴州省、湖北省、四川省、雲南省、浙江省)、インド(アッサム)、ネパール、ブータン、バングラデシュ原産。中国名は黄花香薷 huang hua xiang ru 。英名はyellow Himalayan mint。標高1000~2900mの開けた耕作地、谷、森林の縁、茂みに生える。
亜低木で直立し、高さ0.6~2.6m。枝には灰色の毛が密生する。葉柄は長さ3~6㎝。葉身は広卵形~ほぼ円形、長さ8~15㎝×幅5.2~8.2㎝、上面には特に葉脈上に毛があり、下面は無毛、密に帯黄色の腺があり、葉脈上に微軟毛が生え、基部は円形~浅い心形で斜め、縁は微突形~鋸歯状円鋸歯があり、先は急に尾状尖鋭形。穂状花序は頂生と腋生、丈夫、長さ6~12㎝、花序柄があり、灰色の毛が密生する。下部の輪散花序は広い間隔でつきく。苞は広卵形、約・長さ3㎜×幅3mm、下面にまばらに微軟毛があり、縁は縁毛があり、先は微突形。小花柄は長さ約1㎜。萼は鐘形、長さ約3.5㎜、毛があり、外側に腺があり、内側の先に毛がある。萼歯は錐状線形、先は線形。果時の萼は筒状鐘形、長さ6.5㎜×幅2.5㎜・以下。花冠は黄色、長さ約6.5㎜、白色の絨毛があり、外側に腺があり、内側にひげ状の輪がある。花冠筒部は長さ約4㎜、漏斗形、喉部は幅2㎜以下。上唇は先が凹形、下唇の中央裂片はほぼ円形、縁は不規則に切れ込み、側裂片はほぼ長円形で丸みがある。堅果は暗褐色、長円形、長さ1㎜以下。花期は7~10月。果期は9~11月。
品種) 'Dzhouku Choc'
5 Elsholtzia nipponica Ohwi フトボナギナタコウジュ 太穂薙刀香需
synonym Elsholtzia argyi H.Lev. var. nipponica (Ohwi) Murata
日本固有種(本州の福島県以西、四国、九州)。道端、草地、林縁に生える。1年草。高さ30~80㎝。全体に強い香りがする。茎は長立し、下向きの毛が密生し、腺点がある。葉は対生し、長さ2.5~7㎝の卵形で、長さ1~5㎝の葉柄があり、不規則な鋸歯縁。葉表や葉裏の中央脈に毛があり、葉裏には腺点がある。花は穂状花序につき、花序の幅は広いもので約10㎜、苞が2個対になり、2列に10~25段ほどつき、花は片側だけに偏ってつく。苞は縁に長い白毛があり、面、特に脈上にも短毛があり、小さな腺点が多い。苞には花が1~6個つき、花数が多いものは苞の幅が広い。上部の数段の苞は幅が狭く、花数が1~2個であり、最上段の先端の苞は披針形で、花がつかない。花序の分枝した側枝の花穂は幅が狭く、苞の幅も狭く、花数も1~3個である。幅の広い大きい苞は花が5~6個つき、中央より上側の幅が最も広く、丸味を帯びた扇状の扁円形。萼は萼歯が5個、毛が密生し、腺点がある。花冠は長さ3~5㎜、普通、淡紅紫色、白毛が密生し、腺点もある。果実は4分果、萼に深く包まれ、萼の先は開かないため、果実は見えない。花期は9~11月。
6 Elsholtzia serotina Kom. イワナギナタコウジュ 岩薙刀香需
synonym Elsholtzia pseudocristata H.Lev. et Vaniot var. saxatilis (Kom.) P.Y.Fu
synonym Elsholtzia saxatilis (Kom.) Nakai ex Kitag. [flora of China]
synonym Elsholtzia cristata var. saxatilis (Kom.) Nakai日本、朝鮮、中国、ロシア原産。中国名は岩生香薷 yan sheng xiang ru。
多年草。茎は直立、高さ10~20㎝、密に微軟毛があり、多数、分枝する。葉柄は長さ2~5㎜、微軟毛がある。葉身は披針形~線状披針形、長さ1~4.5㎝×幅1~10㎜、帯紫色、まばらに微軟毛があり、下面に密に密着した腺点があり、基部は楔形で沿下し、縁には離れた不明瞭な鋸歯があり、先は尖鋭形~類鈍形。穂状花序は長さ1~2(~2.5)㎝、不明瞭な偏側性。苞は広卵形、約長さ4㎜×幅6㎜、無毛、外面にまばらに腺点があり、帯紫色の脈があり、縁毛があり、先は急に微突形。萼は筒形、外側に絨毛がある。萼歯は披針形、ほぼ等長、先に刺がある。花冠はローズパープル色、咢の長さの約2.5倍、花冠筒部は絨毛がある。上唇は凹形、下唇の中裂片は類円形。側裂片は半円形、全縁。小堅果は栗褐色、長円形。花期は9~10月。果期は10~11月。
7 Elsholtzia splendens Nakai ex F.Maek. ニシキコウジュ 錦香需
synonym Elsholtzia pseudocristata H.Lev. et Vaniot var. splendens (Nakai ex F.Maek.) Kitag.
朝鮮、中国(広東省、河北省、河南省、湖北省、江蘇省、江西省、遼寧省、山東省、浙江省)原産。中国名は海州香薷 hai zhou xiang ru。標高200~300mの丘陵、草地に生える。薬用に使用される。多年草、直立する。茎は長さ30~50㎝、基部より上でよく分枝し、黄褐色がかった紫色(tawny purple)。枝は直立・開出し、節間は長さ2~12㎝、2列の細柔毛がある。葉柄は長さ0.5~1.5㎝、茎の上部ほど次第に短くなり、上面に軟毛がある。葉身は卵状三角形~長円状披針形、長さ3~6㎝×幅0.8~2.5cm、細かい軟毛がまばらにあり、下面に凹んだ腺が密にあり、基部は楔形、沿下し、縁には離れた鋸歯があり、先は尖鋭形。穂状花序は密で長さ3.5~4.5cm、偏側生。花序軸には軟毛がある。苞葉はほぼ円形~広卵形、約・長さ5㎜×幅6~7㎜、尾状尖頭形、無毛、まばらに腺があり、紫色がかっており、縁は繊毛があり、先端は長さ1~1.5㎜。小花柄は長さ1㎜未満、ほぼ無毛。萼は長さ2~2.5㎜、白色の微細剛毛があり、腺がある。萼歯は三角形、ほぼ均等、縁は縁毛があり、先は刺状。花冠はバラ紫色、長さ6~7㎜、わずかに内曲し、ほぼ漏斗形、喉部は幅2㎜未満、上唇は先が凹形、下唇の中央裂片は円形、縁は全縁、側裂片は切形またはほぼ円形。小堅果は暗褐色、長円形、長さ約1.5㎜、疣状突起がある。花期および果期は9~11月。
7-1 Elsholtzia splendens var. fasciflora N.S.Lee, M.S.Chung & C.S.Fee
朝鮮に分布する。2010年に報告された。1年草。茎は直立し、高さ30~50㎝、上部でよく枝分かれし、基部は4角形で細柔毛がある。葉は対生し、長さ2~4㎝、幅1.5~幅2.0㎝、上面全体に細柔毛があり、下面には葉脈に沿って細柔毛がある。葉柄は長さ0.5~2.0㎝、茎の上部では徐々に短くなる。花序の下の最初の葉は2~4個。葉身は卵状三角形~長円状披針形、下面に密に腺点があり、基部は楔形、先は尖鋭形、縁は円鋸歯状。穂状花序は主に2~4(~6)個、頂生または腋生、密、長さ2~4㎝、花序軸には軟毛がある。総苞は宿存し、卵形、紫がかった黄緑色、縁には細柔毛があり、先に長い嘴があり、嘴は長さ1.2~1.5㎜。小花柄は長さ1㎜以下、無毛。花はバラ紫色。萼片は長さ2.0~2.5㎜、白色の細柔毛があり、腺がある。萼歯は三角形、ほぼ均等、縁に細柔毛があり、先は刺状。花冠は長さ5~6㎜、ほぼ漏斗形、上唇は先が凹形、下唇の中裂片は円形、縁は全縁、側裂片は切形またはほぼ円形。果実は小堅果、暗褐色、長円形。花期は10~11月。果期は11~12月。
7-2 Elsholtzia splendens var. splendens
Elsholtzia splendens f. roseola Y.N.Lee 花序の下の最初の葉は2個、葉身は卵状三角形~披針形、長さ3~6㎝、幅0.8~2.5㎜、しばしば幅2.5㎜以上になる。総苞は広卵形、嘴は長さ約1㎜、暗緑色、長さ/幅比は0.7~1.0。
(1) Elsholtzia splendens Nakai ex F.Maek. f. albiflora Y.N.Lee シロバナニシキコウジュ 白花錦香需
(2) Elsholtzia splendens f. miyasiroana
葉は狭い披針形~広披針形、しばしば幅が15㎜になる。(3) Elsholtzia splendens f. roseola Y.N.Lee
8 Elsholtzia stauntonii Benth. キダチナギナタコウジュ 木立薙刀香需
中国(甘粛省、河北省、河南省、陝西省、山西省)原産。中国名は木香薷 mu xiang ru 。英名はmint bush , mint shrub。標高700~1600mの谷の川岸、草の茂った丘、岩山、川岸に生える。亜低木、直立し、高さ0.7~1.7m。茎は先でよく分枝し、赤紫色、灰色の微軟毛がある。葉柄は長さ4~6㎜、紫色がかっており、微軟毛がある。葉身は披針形~楕円状披針形、長さ8~12㎝×幅長さ2.5~4㎝、上面は無毛、縁と中脈に沿って微軟毛がある。下面は帯白色、密に腺があり、基部は漸尖形、縁は鋸歯状円鋸歯があり、先は尖鋭形。穂状花序は偏側生、灰色の微軟毛があり、長さ3~12㎝。輪散花序は花が5~10個つく。苞葉は披針形~線状披針形、長さ2~3㎜、帯紫色。小花柄は長さ0.5㎜。萼は筒状鐘形、約・長さ2㎜×幅1㎜、外側には灰色の綿毛が密生し、内側は灰色の綿毛のある萼歯以外は無毛。萼歯は卵状披針形、長さ約0.5㎜、ほぼ均等、果時に萼は長さ4㎜×幅1.5㎜・までになる。花冠はバラ紫色、長さ約9㎜、外側は白色の絨毛があり、まばらに腺があり、内側は途切れる環状にひげがある。花冠筒部は長さ約6㎜、漏斗形、喉部で幅2.5㎜まで。上唇は長さ約2㎜、先は凹形。下唇の中央裂片はほぼ円形、長さ約3㎜、側裂片はほぼ卵形、丸みを帯び、中央裂片よりわずかに短い。前側の雄しべは大きく突き出る。小堅果は楕円形、平滑。花期と果期は7~10月。
品種) 'Alba'
9 Elsholtzia strobilifera Benth. ニイタカナギナタコウジュ 新高薙刀香需
synonym Elsholtzia yushania S.S.Ying中国(四川省、西蔵、雲南省)、台湾、インド、ネパール、ブータン、ミャンマー原産。中国名は球穗香薷 qiu sui xiang ru。標高2300~3700mの丘陵、草原、森林の開けた場所、茂みの縁、谷に生える。
1年草。茎は高さ(2~)5~15 cm、枝と茎は茶色でパリパリとした白い軟毛がある。葉柄は長さ2~12 mm、密に軟毛がある。葉身は卵形、長さ0.5~2.5㎜×幅0.3~2㎝、草質、少なくとも外面は紫色、まばらに細かい軟毛があり、茶色がかった腺毛があり、脈上に密に軟毛があり、基部は広楔形、縁は鋸歯状、先は鋭角。穂は円筒形で、長さ1~2.5㎝×幅6~8㎜、果時に長さ4㎝になり、頂生。輪散花序は花が6~10個つく。苞は各節で浅い杯形に合着し、それぞれ微突形、密に重なり合い、膜質、多数の脈があり、外面にまばらに細かい細柔毛があり、黄色の腺があり、±帯紫色、縁には縁毛がある。萼片は筒形、膜質、透明、長さ約2㎜、まばらに毛が生え、外側には金色の腺があり、内側は無毛。萼歯はほぼ均等、披針形、縁は縁毛がある。花冠は白色または帯赤色、長さ3~4㎜、外側はまばらに微軟毛があり、内側は無毛。花冠筒部は細く、漏斗形。上唇は先が凹形、下唇の中央裂片はより長くて幅広、縁は全縁。雄しべは突き出ない。小堅果は帯黄色、楕円形。花期および果期は9~11月。
参考
1) Flora of ChinaElsholtzia
Elsholtzia
Elsholtzia
Elsholtzia strobilifera Benth.
A New Variety of Elsholtzia (Lamiaceae): E. splendens var. fasciflora from Korea
Elsholtzia angustifolia (Loes.) Kitag. 분류군 Lamiaceae(꿀풀과); 일어