ミズバショウ 水芭蕉

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Flora of Mikawa

サトイモ科 Araceae ミズバショウ属

英 名 white skunk cabbage, Asian skunk cabbage
学 名 Lysichiton camtschatcense (L.) Schott.
ミズバショウの花
ミズバショウの花
ミズバショウの花後
ミズバショウの葉
ミズバショウ
ミズバショウの夏の葉
花 期 3~4月(三河地方)
高 さ 10~30㎝(花期の丈)
生活型 多年草
生育場所 湿原
分 布 在来種 北海道、本州(兵庫県、中部地方以北)、ロシア
撮 影 満光寺 04.3.21
和名の由来は葉が芭蕉に似ていることから。三河でも数箇所で見られるが、自生ではない。尾瀬などの有名な群生地の花期は5月~7月だが、三河の花期は3月末~4月初めである。
 葉は花後に長さ約80㎝、幅約30㎝にもなる。白い花弁のような白色の仏炎苞の中に長さ約20㎝の淡緑色の円柱状の肉質花序が突き出る。花序には多数の両性花がつく。花は直径約4㎜、肉質の花被片4個、雄しべ4個。雌性先熟。果実は種子が1室に2個ずつ4個入り、緑色に熟し、果穂から落ちる。果肉はスポンジ状で、水に溶け、種子が水に浮き散布される。種子は長さ約4㎜、内側が窪む。2n=28。

ミズバショウ属

  family Araceae - genus Lysichiton

 多年草、湿地に生える。根茎は垂直。葉は花と同時又はすぐ後に現れ、数個、束生し、直立する。葉身は光沢のある緑色、単葉、盾状ではなく、楕円形~長円状卵形又は倒披針形、基部はくさび形~類切形、先は鈍形~鋭形、1次脈は羽状。花序は花序柄があり、仏炎苞は明るい黄色、白色、舟形、成熟すると完全に開き、肉穂花序を包まず、肉穂花序は円筒形に近い。花は両性。花被がある。果実は肉穂花序の白質の果肉室の軸に埋め込まれ、緑色。種子は2(~4)個、粘液がおそらくある。x=14。
 世界に2種があり、日本、ロシア、北アメリカに分布する。

ミズバショウ属の主な種と園芸品種

1 Lysichiton americanus Hultén et St.John  アメリカミズバショウ 
 アラスカ、カナダ、USA原産。英名はSkunk-cabbage , Yellow Skunk Cabbage。
 根は白色、収縮性。根茎は長さ30㎝以下又はそれ以上、直径2.5~5㎝。葉は大きい。葉柄は丈夫で、長さ5--40㎝。葉身は長さ13.5~70㎝、基部はくさび形~類切形、先は鈍形~鋭形、中脈は太く、葉柄に続く。花序は直立、悪臭があり、明瞭なインドール状の臭い(indoloid odor)が古い標本でさえ残る。仏炎苞は短い花期の後にしおれ、基部の部分は長さ8~40㎝。苞の葉身は基部で収縮して柄を包んだ長い鞘になり、長さ8~25㎝、果時に柄は長くなる。肉穂花序は有柄、長さ4~12(~14)㎝、初め仏炎苞より短く、やがて長くなった柄のために長く突き出る。花は黄緑色。花被片は4個。雄しべは4個、縦に裂開する。子房は(1~)2室。胚珠は1~2個。果序は長円状卵形、長さ4~15㎝×幅1.5~4㎝。種子は灰褐色~赤褐色、長さ(3~)5~11 mm。2n=28。花期は冬下旬~春。

2 Lysichiton camtschatcensis (L.) Schott ミズバショウ 水芭蕉
 北海道、本州(兵庫県、中部地方以北)、ロシア原産。英名はwhite skunk cabbage, Asian skunk cabbage。
 多年草。高さ10~30㎝(花期の丈)。葉は花後に長さ約80㎝、幅約30㎝にもなる。白い花弁のような白色の仏炎苞の中に長さ約20㎝の淡緑色の円柱状の肉質花序が突き出る。花序には多数の両性花がつく。花は直径約4㎜、肉質の花被片4個、雄しべ4個。雌性先熟。果実は種子が1室に2個ずつ4個入り、緑色に熟し、果穂から落ちる。果肉はスポンジ状で、水に溶け、種子が水に浮き散布される。種子は長さ約4㎜、内側が窪む。2n=28。花期は3~4月(三河地方)。

参考

1) Flora of North America
 Lysichiton
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=119200
2) Plants of the World Online | Kew Science
 Lysichiton
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:30046190-2