ミノボロスゲ 簑襤褸菅

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Flora of Mikawa

カヤツリグサ科 Cyperaceae スゲ属

中国名 褐红脉薹草 he hong mai tai cao
学 名

Carex nubigena D. Don ex Tilloch et Taylor subsp. albata (Boott ex Franch. et Sav.) T. Koyama

 synonym Carex albata Boott ex Franch. & Sav. [Kewscience]

 synonym Carex nubigena subsp. albata (Kük. ex Matsum.) T.Koyama

ミノボロスゲの穂
ミノボロスゲの小穂
ミノボロスゲの小穂
ミノボロスゲ
果 期 5~7月
高 さ 20~60㎝
生活型 多年草
生育場所 山地の斜面、道端、草地、湿地
分 布 在来種 日本(北海道の西南部、本州の中部地方以北)、朝鮮、中国(重慶市、湖北省)、千島列島原産
撮 影 志賀高原  05.8.1
愛知県は分布の南限にあたり、三河地域でもまれに見られる。愛知県の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。KewscienceではCarex albataとしている。
高さ20~60㎝。根茎は短く、叢生する。茎は稜が鋭く、ざらつき、基部の葉鞘は赤褐色~黒褐色。葉は幅2~3㎜、花茎より短い。茎頂に円柱形の花序を1個つける。花序は長さ2~5㎝、雄雌性の小穂を多数、密につける。苞は細く、長さがバラつき、花序より短いものが多い。小穂は無柄、長さ5~8㎜、雌花が多数つき、頂部に雄花がつく。果胞は長さ4~5㎜、上面が平らな卵状披針形(広披針形)、赤褐色を帯び、長い嘴があり、縁に狭い翼がつき、ザラつき、口部は2歯。鱗片は果胞より短く、褐色、中肋は緑色、縁は薄膜質。痩果は褐色、光沢があり、長さ約1.3㎜の卵円形。柱頭は2岐。果期は5~7月。2n=112。
 ツクシミノボロスゲ(Carex nubigena var. franchetiana Ohwi)は本州(中国地方)、九州に分布。山地や高原の草地、湿地に生える。高さ15~40cm、根茎は短く叢生し、大株となる。基部の鞘は黄緑色。葉は幅1.5~2.5mm、有花茎より短い。有花茎は平滑、花序は穂状花序、円柱形、長さ1.5~3cm、無柄の小穂がやや密につく。苞は葉身が線形。小穂は雄雌性、長さ5~8mm。雄鱗片は緑白色。雌鱗片は緑白色、果胞よりやや短く、先は鈍形~鋭形。果胞は雌鱗片よりやや長く、痩果は卵状円形、長さ約1.2~1.5mm。柱頭は2岐。2n=112。