メリケンカルカヤ 米利堅刈萱
Flora of Mikawa
イネ科 Poaceae ウシクサ属
英 名 | broomsedge bluestem ,broom-sedge , whiskey grass |
学 名 | Andropogon virginicus L. |
花 期 | 9~11月 |
高 さ | 40~210㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 日当たりのよい場所 |
分 布 | 帰化種 北アメリカ、南アメリカ原産 |
撮 影 | 西尾市 01.9.26 |
日本では戦後、各地に広がり、帰化した。アジア、オーストラリア、ニュージランド、ハワイなどに帰化している。
株は群生し、密で、上部で円筒形~倒ピラミッド形になる。稈は長さ40~210㎝、節間は粉白または粉白でない。枝は直立~斜上し、普通、真っすぐで、ときにアーチ状になる。葉鞘は普通、平滑、まれに多少、ザラつき、中央脈から二つ折りになり扁平。葉舌は長さ0.2~1㎜、縁毛があり、縁毛は長さ0.2~1.3㎜。葉身は長さ11~52㎝×幅1.7~6.5㎜、平滑、無毛または疎~密に開出毛がある。花序の単位(units)は稈あたり6~195個。苞葉(鞘)は基部につき、長さ(2.1)3.1~4.6(6.7)cm×幅(1.7)3~3.8(5.6) mm、花序柄は普通、長さ(1)4~6(30)㎜、2~7個のラメ(総)をもつ。ラメは長さ(0.5)1.7~2.8(4.4)cm、ときに、成熟すると突き出し、白色の長毛が密生する。長毛は基部でまばらであり、各節間の上部で毛が増加する。無柄の小穂は長さ(2.6)3.5~3.8(4.7)㎜。カルスの毛(基毛)は長さ1~3㎜。第1苞頴(lower glumes)の竜骨は普通、中間より下で平滑、上部でザラつく。芒は長さ6~21㎜。葯は1(3)個、長さ0.6~1.5㎜、黄色または紫色。小花柄のある小穂は痕跡~無、白色の長毛が密生する小花柄だけとなる。果実が稔ると3稜形になる。果実は長さ1.8~2㎜、暗灰色~褐色。2n=20。花期は9~11月。
1年草または多年草、普通、群生し、ときに根茎がある。芳香性ではない。稈は高さ20~310cm、直立、上部で多数分枝する。葉舌は膜質、ときに縁毛がある。葉身は線形、平らまたは折り畳まれまたは曲がりくねる。花序は頂生および腋生または偽円錐花序[苞葉(仏炎苞)のある複合円錐花序]、花序単位(inflorescence units)は1稈あたり1~600+個、花序柄は、初めは基部につく葉鞘によって隠されるが、成熟時に鞘を越えて突き出し、ラメ(rame:無柄の小穂と有柄の小穂の対を含む総状花序、総ともいう)が(1)2~5(13) 個ある。ラメは成熟時に下屈せず、軸が細く、円柱形~扁平、縦の溝はなく、普通、目立つ毛があり、異形の無柄・有柄の小穂の対をつけ(ときに、頂部の小穂は、1個の無柄小穂と2個の有柄(小花柄)の3小穂になる)、節間の先は円蓋状でも房状へりでも無い。ラメは無柄の小穂の下で関節離断(disarticulation)する。無柄の小穂は両性で、芒があり、短く鈍いカルス(calluses)がある。第1苞頴(lower glumes)は2竜骨があり、平らまたは凹面状、普通、竜骨の間に脈はなく、ときに、2~9脈がある。第2苞頴(upper glume)は芒が有または無。第1小花(lower floret)は透明な護頴に退化する。第2小花の護頴(upper lemma)は透明、2裂し、切れ込みに芒があり、芒は膝状に曲がる。雄しべは1~3個。 葯は1または3(2)個。小花柄は普通、長さ3㎜より長く、ラメの節間に、形、長さ、毛の色が似ていて、ラメの軸に融着しない。小花柄のある小穂は様々、普通、痕跡または欠き、ときによく発達して雄性になる。x=10。
世界に約117種あり、両半球の熱帯および温帯地域に分布し、特にアフリカとアメリカに多い。
USA、メキシコ、西インド諸島、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ原産。英名はbushy bluestem , bushy beardgrass。
株は群生し、上部は密集しており、長円形~倒披針形または倒ピラミッド形。稈は長さ20~250cm、節間は緑色、ときに粉白を帯る。枝はほとんど直立し、真っすぐ。葉鞘は普通、ザラつき、ときに平滑。葉舌は長さ0.6~2.2 mm、ときに縁毛があり、縁毛は長さ0.9㎜以下。葉身は長さ13~109 cm×幅2.9~9.5㎜、無毛またはまばらに毛があり、毛は普通、開出し、まれに伏せる。 花序の単位(units)は稈あたり10~600個、葉鞘が基部につき、長さ(2.0)2.9~4.4(6.5) cm×幅(1.5)2.3~3.4(4.4)mm。花序柄は長さ(1)6~14(60)mm、2(4)個のラメ(総)を持つ。ラメは長さ(1)1.7~2.5(3.5)cm、成熟時に突き出すまたは突き出さず、毛は基部でまばらで、各節間の上部で毛が増加する。無柄の小穂は長さ3~5mm。カルスの毛(基毛)は長さ1~2.5mm。第1苞頴(lower glumes)の竜骨は、ときに、中間より下でザラつき、普通、上部でザラつく。芒は長さ6~19mm。葯は1(3)個、長さ0.5~1.5mm、黄色、赤色、または紫色。小花柄のある小穂は痕跡または無く、不稔。2n=20。花期および果期は夏~秋。
2 Andropogon virginicus L. メリケンカルカヤ 米利堅刈萱
北アメリカ、南アメリカ原産。英名はbroomsedge bluestem ,broom-sedge , whiskey grass。日当たりのよい場所に生える。
株は群生し、密で、上部で円筒形~倒ピラミッド形になる。稈は長さ40~210㎝、節間は粉白または粉白でない。枝は直立~斜上し、普通、真っすぐで、ときにアーチ状になる。葉鞘は普通、平滑、まれに多少、ザラつき、中央脈から二つ折りになり扁平。葉舌は長さ0.2~1㎜、縁毛があり、縁毛は長さ0.2~1.3㎜。葉身は長さ11~52㎝×幅1.7~6.5㎜、平滑、無毛または疎~密に開出毛がある。花序の単位(units)は稈あたり6~195個。苞葉(鞘)は基部につき、長さ(2.1)3.1~4.6(6.7)cm×幅(1.7)3~3.8(5.6) mm、花序柄は普通、長さ(1)4~6(30)㎜、2~7個のラメ(総)をもつ。ラメは長さ(0.5)1.7~2.8(4.4)cm、ときに、成熟すると突き出し、白色の長毛が密生する。長毛は基部でまばらであり、各節間の上部で毛が増加する。無柄の小穂は長さ(2.6)3.5~3.8(4.7)㎜。カルスの毛(基毛)は長さ1~3㎜。第1苞頴(lower glumes)の竜骨は普通、中間より下で平滑、上部でザラつく。芒は長さ6~21㎜。葯は1(3)個、長さ0.6~1.5㎜、黄色または紫色。小花柄のある小穂は痕跡~無、白色の長毛が密生する小花柄だけとなる。果実が稔ると3稜形になる。果実は長さ1.8~2㎜、暗灰色~褐色。2n=20。花期は9~11月。
2-1 Andropogon virginicus var. virginicus
synonyms Andropogon virginicus var. tetrastachyus
稈は長さ40~210㎝、節間は緑色、無毛または毛があり、少なくとも襟の近くの縁に毛がある。花序の単位(units)は2~5(7)個のラメをもち、基部につく鞘は幅(2.2)3.3~4.4(5.6)㎜。花序柄は長さ(2)3~6(12)㎜。ラメは長さ (0.5)1.9~3.3(4.4)㎝、突き出ない。
2-2 Andropogon virginicus var. glaucus Hack.
稈は長さ60~80㎝。葉は青緑色し、多少、強い粉白を帯びる。花序の単位(units)は2(3)個のラメをもち、基部につく鞘は幅(2.7)3.1~3.8(5.5)㎜。花序柄は長さ(2)3~4(10)㎜。ラメは長さ(1.4)1.7~3(4)㎝、突き出ない。
2-3 Andropogon virginicus var. decipiens C.S. Campb.
稈は長さ70~170㎝。葉は緑色、ときにわずかに粉白を帯びる。花序の単位(units)は普通、2個のラメをもち、基部につく鞘は幅(1.7)2.4~3.1(4)mm。花序柄は長さ(1)4~9(30)mm; ラメは長さ(1.3)1.5~2.3(3)㎝。
Andropogon
Andropogon
Andropogon
Andropogon
Andropogon
株は群生し、密で、上部で円筒形~倒ピラミッド形になる。稈は長さ40~210㎝、節間は粉白または粉白でない。枝は直立~斜上し、普通、真っすぐで、ときにアーチ状になる。葉鞘は普通、平滑、まれに多少、ザラつき、中央脈から二つ折りになり扁平。葉舌は長さ0.2~1㎜、縁毛があり、縁毛は長さ0.2~1.3㎜。葉身は長さ11~52㎝×幅1.7~6.5㎜、平滑、無毛または疎~密に開出毛がある。花序の単位(units)は稈あたり6~195個。苞葉(鞘)は基部につき、長さ(2.1)3.1~4.6(6.7)cm×幅(1.7)3~3.8(5.6) mm、花序柄は普通、長さ(1)4~6(30)㎜、2~7個のラメ(総)をもつ。ラメは長さ(0.5)1.7~2.8(4.4)cm、ときに、成熟すると突き出し、白色の長毛が密生する。長毛は基部でまばらであり、各節間の上部で毛が増加する。無柄の小穂は長さ(2.6)3.5~3.8(4.7)㎜。カルスの毛(基毛)は長さ1~3㎜。第1苞頴(lower glumes)の竜骨は普通、中間より下で平滑、上部でザラつく。芒は長さ6~21㎜。葯は1(3)個、長さ0.6~1.5㎜、黄色または紫色。小花柄のある小穂は痕跡~無、白色の長毛が密生する小花柄だけとなる。果実が稔ると3稜形になる。果実は長さ1.8~2㎜、暗灰色~褐色。2n=20。花期は9~11月。
ウシクサ属
family Poaceae - genus Andropogon1年草または多年草、普通、群生し、ときに根茎がある。芳香性ではない。稈は高さ20~310cm、直立、上部で多数分枝する。葉舌は膜質、ときに縁毛がある。葉身は線形、平らまたは折り畳まれまたは曲がりくねる。花序は頂生および腋生または偽円錐花序[苞葉(仏炎苞)のある複合円錐花序]、花序単位(inflorescence units)は1稈あたり1~600+個、花序柄は、初めは基部につく葉鞘によって隠されるが、成熟時に鞘を越えて突き出し、ラメ(rame:無柄の小穂と有柄の小穂の対を含む総状花序、総ともいう)が(1)2~5(13) 個ある。ラメは成熟時に下屈せず、軸が細く、円柱形~扁平、縦の溝はなく、普通、目立つ毛があり、異形の無柄・有柄の小穂の対をつけ(ときに、頂部の小穂は、1個の無柄小穂と2個の有柄(小花柄)の3小穂になる)、節間の先は円蓋状でも房状へりでも無い。ラメは無柄の小穂の下で関節離断(disarticulation)する。無柄の小穂は両性で、芒があり、短く鈍いカルス(calluses)がある。第1苞頴(lower glumes)は2竜骨があり、平らまたは凹面状、普通、竜骨の間に脈はなく、ときに、2~9脈がある。第2苞頴(upper glume)は芒が有または無。第1小花(lower floret)は透明な護頴に退化する。第2小花の護頴(upper lemma)は透明、2裂し、切れ込みに芒があり、芒は膝状に曲がる。雄しべは1~3個。 葯は1または3(2)個。小花柄は普通、長さ3㎜より長く、ラメの節間に、形、長さ、毛の色が似ていて、ラメの軸に融着しない。小花柄のある小穂は様々、普通、痕跡または欠き、ときによく発達して雄性になる。x=10。
世界に約117種あり、両半球の熱帯および温帯地域に分布し、特にアフリカとアメリカに多い。
ウシクサ属の主な種と園芸品種
1 Andropogon glomeratus (Walter) Britton, Sterns et Poggenb. フトボメリケンカルカヤ 太穂米利堅刈萱USA、メキシコ、西インド諸島、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ原産。英名はbushy bluestem , bushy beardgrass。
株は群生し、上部は密集しており、長円形~倒披針形または倒ピラミッド形。稈は長さ20~250cm、節間は緑色、ときに粉白を帯る。枝はほとんど直立し、真っすぐ。葉鞘は普通、ザラつき、ときに平滑。葉舌は長さ0.6~2.2 mm、ときに縁毛があり、縁毛は長さ0.9㎜以下。葉身は長さ13~109 cm×幅2.9~9.5㎜、無毛またはまばらに毛があり、毛は普通、開出し、まれに伏せる。 花序の単位(units)は稈あたり10~600個、葉鞘が基部につき、長さ(2.0)2.9~4.4(6.5) cm×幅(1.5)2.3~3.4(4.4)mm。花序柄は長さ(1)6~14(60)mm、2(4)個のラメ(総)を持つ。ラメは長さ(1)1.7~2.5(3.5)cm、成熟時に突き出すまたは突き出さず、毛は基部でまばらで、各節間の上部で毛が増加する。無柄の小穂は長さ3~5mm。カルスの毛(基毛)は長さ1~2.5mm。第1苞頴(lower glumes)の竜骨は、ときに、中間より下でザラつき、普通、上部でザラつく。芒は長さ6~19mm。葯は1(3)個、長さ0.5~1.5mm、黄色、赤色、または紫色。小花柄のある小穂は痕跡または無く、不稔。2n=20。花期および果期は夏~秋。
2 Andropogon virginicus L. メリケンカルカヤ 米利堅刈萱
北アメリカ、南アメリカ原産。英名はbroomsedge bluestem ,broom-sedge , whiskey grass。日当たりのよい場所に生える。
株は群生し、密で、上部で円筒形~倒ピラミッド形になる。稈は長さ40~210㎝、節間は粉白または粉白でない。枝は直立~斜上し、普通、真っすぐで、ときにアーチ状になる。葉鞘は普通、平滑、まれに多少、ザラつき、中央脈から二つ折りになり扁平。葉舌は長さ0.2~1㎜、縁毛があり、縁毛は長さ0.2~1.3㎜。葉身は長さ11~52㎝×幅1.7~6.5㎜、平滑、無毛または疎~密に開出毛がある。花序の単位(units)は稈あたり6~195個。苞葉(鞘)は基部につき、長さ(2.1)3.1~4.6(6.7)cm×幅(1.7)3~3.8(5.6) mm、花序柄は普通、長さ(1)4~6(30)㎜、2~7個のラメ(総)をもつ。ラメは長さ(0.5)1.7~2.8(4.4)cm、ときに、成熟すると突き出し、白色の長毛が密生する。長毛は基部でまばらであり、各節間の上部で毛が増加する。無柄の小穂は長さ(2.6)3.5~3.8(4.7)㎜。カルスの毛(基毛)は長さ1~3㎜。第1苞頴(lower glumes)の竜骨は普通、中間より下で平滑、上部でザラつく。芒は長さ6~21㎜。葯は1(3)個、長さ0.6~1.5㎜、黄色または紫色。小花柄のある小穂は痕跡~無、白色の長毛が密生する小花柄だけとなる。果実が稔ると3稜形になる。果実は長さ1.8~2㎜、暗灰色~褐色。2n=20。花期は9~11月。
2-1 Andropogon virginicus var. virginicus
synonyms Andropogon virginicus var. tetrastachyus
稈は長さ40~210㎝、節間は緑色、無毛または毛があり、少なくとも襟の近くの縁に毛がある。花序の単位(units)は2~5(7)個のラメをもち、基部につく鞘は幅(2.2)3.3~4.4(5.6)㎜。花序柄は長さ(2)3~6(12)㎜。ラメは長さ (0.5)1.9~3.3(4.4)㎝、突き出ない。
2-2 Andropogon virginicus var. glaucus Hack.
稈は長さ60~80㎝。葉は青緑色し、多少、強い粉白を帯びる。花序の単位(units)は2(3)個のラメをもち、基部につく鞘は幅(2.7)3.1~3.8(5.5)㎜。花序柄は長さ(2)3~4(10)㎜。ラメは長さ(1.4)1.7~3(4)㎝、突き出ない。
2-3 Andropogon virginicus var. decipiens C.S. Campb.
稈は長さ70~170㎝。葉は緑色、ときにわずかに粉白を帯びる。花序の単位(units)は普通、2個のラメをもち、基部につく鞘は幅(1.7)2.4~3.1(4)mm。花序柄は長さ(1)4~9(30)mm; ラメは長さ(1.3)1.5~2.3(3)㎝。
参考
1) Flora of ChinaAndropogon
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=101693
2) Plants of the World Online| KewscienceAndropogon
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:60452048-2
3) World Flora OnlineAndropogon
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000012430
4) World Checklist of Vascular PlantsAndropogon
https://wcvp.science.kew.org/
5) Flora of North AmericaAndropogon
http://floranorthamerica.org/Andropogon