ライラック 紫丁香花

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Flora of Mikawa

モクセイ科 Oleaceae ハシドイ属

別 名 ムラサキハシドイ(紫丁香花)、リラ
中国名 欧丁香 ou ding xiang , 洋丁香 yang ding xiang
英 名 lilac , common lilac , pipe privet, pipe tree
学 名 Syringa vulgaris L.
 synonym Syringa sp.
ライラック花序
ライラック花
ライラック蕾
ライラック花2
ライラック葉表
ライラック幹
ライラック
ライラック花序2
ライラック葉表
花 期 3~6月
果 期 9~10月
高 さ 2~7(15)m
生活型 落葉低木、小高木
生育場所 庭木、公園
分 布 帰化種 ヨーロッパ(アルバニア、ブルガリア、旧ユーゴスラビア、ギリシャ、ルーマニア)原産
撮 影 豊橋市  17.4.14
ライラックの花は特に欧米で好まれ、ヨーロッパやアメリカ、カナダでは街路樹などとしてよく植えられている。日本には明治時代中期(明治22年)に米国から渡来した。日本では北海道以外では植栽されることが少ない。ライラックの花はライラック色(薄紫色)といわれる色が基本で、良い芳香があり、香水も作られている。園芸種はライラック色の他に白色、紫色、青色、ピンク色、マゼンタ色、パープル色、クリーム黄色などもあり、芳香の無いものもある。
 ライラックは狭義にはフランスなどヨーロッパで18世紀頃から広く栽培されてきたSyringa vulgaris種又はその栽培種を指し、和名はムラサキハシドイ(紫丁香花)という。20世紀以降にフランスをはじめ、ベルギー、オランダ、アメリカなどでSyringa vulgaris系統の多数の栽培種が作出されている。19世紀末からハシドイ属の他種のハイブリッド品種も多くなり、現在ではライラックはハシドイ属の園芸種の総称となっている。
 ハシドイ属には約13種(亜種などを含めて約20種)の原種がある。日本の在来種はハシドイとマンシュウハシドイ(ハシドイの亜種)だけであり、花が白色で、高木。ハシドイは愛知県にも分布し、奥三河に少し見られ、準絶滅危惧種に指定されている。

ハシドイ属

  famiy Oleaceae - genus Syringa

 低木又は小高木、落葉。小枝は円柱形又は4稜形、髄は中実。冬芽は鱗片状、頂芽はしばしば欠く。葉は対生、単葉まれに羽状、葉柄がある。葉身は全縁、羽状全裂たまに羽状浅裂。花序は円錐花序、頂生又は側生、普通、小さな集散花序の複合花序。花は両性、無柄又は有柄。萼は鐘形、均等又は不規則に4歯又は類切形、宿存性。花冠は漏斗形、高坏形、輻状。花冠裂片は4個、広がり又は上向き、花弁状、普通、僧帽形で先が尖る。雄しべ2個、花冠の中にあるか又は突き出す。胚珠それぞれの室に2個、下垂。花柱は糸状、雄しべより短い。柱頭は2裂。果実は胞背裂開蒴果、わずかに扁圧。種子は室に2個ずつ、平ら、狭い翼があり、胚乳がある。幼根は直立。
 約13(21)種が日本、朝鮮、中国、アフガニスタン、インド、ネパール、パキスタン、アジア南西部、ヨーロッパ南東部に分布する。ほとんどの種が観賞用に栽培され、薬用に栽培されるものも少しある。

ハシドイ属 の種と園芸種

 異名とされるものが多く、別種として扱う説もある。
1 Syringa emodi Wall. ex Royle ヒマラヤハシドイ
  synonym Syringa tibetica P.Y.Pai
 インド、ネパール、パキスタン原産。英名はHimalayan lilac。
 低木、高さ5m以下。樹皮、小枝は銀灰色、皮目がある。葉は長さ9㎝以下、幅5㎝以下、全縁、楕円状長楕円形、短く尖鋭形、基部は鋭形、皮革状、上面は暗緑色、無毛、下面は帯白色、若いときにわずかに短毛があり、葉脈は明瞭で閉じる。花は芳香があり、密錐花序の円錐花序、普通、頂芽から生じ、基部に葉がある。花冠は白色又は紫色、筒部は長さ1㎝、裂片は短く、敷石状、線状頂楕円形、先で帽子状になる。葯は約1/2突き出る。蒴果は長さ15㎜、幅4㎜、円柱形、先が尖り、わずかに曲がり、半分に分かれて開く。花期は3~6月、果期は9~10月(Flora of Pakistan)。
品種) 'Aurea' 、'Aureovariegata' 、'Elegantissima' (v) 、'Variegata' (v)

2 Syringa inodora (L.) Moench シリンガ・イノドラ
  Basionym Philadelphus inodorus L. [FNA]
 アメリカ、サウスカロライナ州原産。英名はscentless-flowered Phiradelphus , Mock orange , Scentless mock orange。1738年にイギリスに導入された。標高0~1000mの川岸、絶壁、崖、岩の露出に生える。
 低木、高さ2~4m。茎は褐色、灰色、またはわら色、分枝し、長さ2~4m、無毛またはごくまばらに剛毛が散在し、特に節にある。樹皮は帯赤色、剥がれたり剥離する。枝は直立~アーチ状に曲がる。腋芽は袋の中に隠れる。葉: 葉柄は長さ1~8㎜。葉身は広披針形~広卵形、または狭楕円形~広楕円形、長さ(3.5~)5~12(~14)㎝×幅(1.4~)2~5.3(~7)㎝、草質、基部は狭い楔形~円形、縁は全縁または不規則~規則的な鋸歯、円鋸歯、または歯があり、平坦、下面は通常は無毛または中等度の剛毛があり、まれに主脈の腋窩に中程度~密な剛毛があり、ときに、主脈にまばらに剛毛があり、まれに二次および三次脈にもまばらに剛毛があり、上面は無毛、または非常にまばらに剛毛があり、特に基部近くと縁くに見られる。花序は集散花序または総状花序、または花が単生し、花が1~3(~9)個つき、下部の2個の花はほぼ正常~かなり縮小した(苞状の)葉腋につき、もし花が1個なら花序柄と小花柄の間に関節があり、縮小による1花の集散花序である。小花柄は長さ3~8㎜、無毛またはわずかに剛毛がある。 花:花托筒は通常無毛だが、まれに中程度に剛毛がある。萼片は卵形または卵状披針形、長さ7~14㎜×幅5~8㎜、先は尖鋭形~鋭形、下面は通常無毛、まれに中等度に剛毛があり、上面は遠上部の密な絨毛状を除いて無毛。花弁は白色、長円形、倒卵形、または円形、長さ15~25(~30)㎜×幅10~22㎜。雄しべは60~90本。花糸は分離、長さ5~11㎜。 葯は長さ1~1.5㎜×幅約1㎜。花柱は4本、下部で合着し、円筒形、長さ10~16㎜、裂片は長さ4~8㎜×幅0.8~1㎜。柱頭は長楕円形、表面(stigmatic surfaces)は長さ3~4.5㎜。蒴果は倒円錐形~倒卵形、長さ10~13㎜×幅7~10㎜。 種子は尾状、長さ2~3㎜。2n=26。花期は4~5月。果期は6~8月。

3 Syringa josikaea J.Jacq. ex Rchb.f. ハンガリーハシドイ
 ヨーロッパ(ハンガリー、ウクライナ、ルーマニア)原産。英名はHungarian lilac。ヨーロッパ北西部の極地に近いフェロー諸島、ノルウエー北部~キルケネスでも栽培されている。
 落葉低木、高さ2~4m。葉は長さ6~12㎝、楕円形、先は鋭形、細かい縁毛がある。花序は長さ15㎝以下、細い円錐花序。花は暗ピンク色、強い芳香があり、花冠は長さ15㎜、裂片は4個、幅が3~4㎜と細い。花期は初夏。果実は平滑、乾き、褐色、2つに裂開する。種子は2個の翼がある。

4 Syringa komarowii C.K.Schneid. シリンガ・コマロウィ
 中国原産。中国名は西蜀丁香 xi shu ding xiang。
 低木、高さ1.5~6m。小枝は円柱形、無毛又は有毛。葉柄は長さ1~3㎝。葉身は卵状長楕円形~長楕円状披針形~楕円形~楕円状倒卵形、長さ5~19㎝、幅1.5~7(~9)㎝、上面は無毛又は中脈に沿って短毛があり、下面は短毛があり又は脈に密に毛がある。葉の基部は楔形、先は鋭形~長く尖鋭形。円錐花序は頂生、下向き又は垂れ下がり、コンパクト又は疎に長さ4~25㎝、幅3~13㎝。花序軸、花柄、萼には密に毛があるか又は無毛。花柄は長さ0~1.5㎜。萼は長さ2~3㎜。花冠は外側が紫赤色~赤色~淡ライラック色、内側が白色、長さ1~2.2㎝、花冠筒部は漏斗形、長さ0.8~1.5(~2)㎝。花冠裂片は卵形~卵状長楕円形、広がり又は普通上向き。葯は黄色、内部にあるか、花冠筒部の口から2㎜まで、ときに突出する。熟した蒴果は普通、反曲し、長楕円形、長さ1~1.5(~2)㎝、平滑、又はまばらに皮目がある。2n=46, 48
品種) 'Emei Shan'
4-1 Syringa komarowii subsp. komarowii
 中国名は西蜀丁香 xi shu ding xiang。標高1000~3400mの茂み、森、川の近くに生える。
 花序は通常±コンパクト。花冠は外側がやや濃紫赤色~赤色~ライラック赤色。花冠裂片はほとんど±直立する。花期は5~7月。果期は7~10月。2n=46, 48。

4-2 Syringa komarowii subsp. reflexa (C. K. Schneider) P. S. Green & M. C. Chang

  synonym Syringa reflexa C. K. Schneider
 中国(湖北省、四川省)原産。中国名は垂丝丁香 chui si ding xiang。標高1800~2900mの渓谷の近くの森に生える。
 花序はややピラミッド形、しばしば中断される。花冠の外側はやや明るい赤色~淡ライラック色。花冠裂片は通常、広がる。花期は5~6月。果期は7~10月。2n=46。
品種) 'Beautiful Susan'

5 Syringa oblata Lindl. オニハシドイ 鬼丁香花
 中国(甘粛省、河北省、河南省、吉林省、遼寧省、内モンゴル、寧夏、青海省、陝西省、山東省、山西省、四川省)原産。中国名は紫丁香 zi ding xiang。標高100~2600mの森、藪、谷、小川沿い、道端、険しい山々に生える。広く栽培されている。
 低木又は小高木、高さ5m以下。小枝は無毛、ほぼ有毛、有毛。葉柄は長さ1~3㎝。葉身は卵状円形~腎形、長さより幅が広く、長さ 2.5~10(~14)㎝、幅2.5~8(~15)㎝、無毛又は短毛~長軟毛 があり、基部は類心形~切形~広楔形、先は急に鋭形~長い尖鋭形。円錐花序は直立、側生、密~疎、長さ4~16(~20) ㎝、幅3~8(~10)㎝。花柄は長さ0~3㎜、無毛又は有毛。萼は長さ2~3㎜。花冠は紫色~ライラック色~ときに白色。花冠筒部は類円筒形、長さ0.4~1.4㎝。裂片は卵状円形~長楕円形~倒卵状円形、長さ4~6㎜、広がる。葯は黄色、花冠の筒部の口から0~4㎜につく。蒴果は倒卵状楕円形~卵形~長楕円状披針形、長さ1~1.5(~2) ㎝、平滑。花期は4~5月。果期は6~10月。2n=46
品種) 'Alba' 、'Betsy Ross'、'Changtongbai' 、'Frank Meyer' 、'Nana'
5-1 Syringa oblata subsp. oblata
 中国(甘粛省、河北省、河南省、吉林省、遼寧省、内モンゴル、寧夏、青海省、陝西省、山東省、山西省、四川省)原産。中国名は紫丁香 zi ding xiang。標高300~2600mの斜面、谷、川沿い、道端の林、茂みに生える。
 低木または小高木、高さ5mまで。葉身は卵形~円形~腎形、長さ2.5~10(~14)㎝×幅2.5~8(~15)㎝、基部は切形~通常はほぼ心形、先は急に鋭形~尖鋭形。円錐花序は密または緩く、長さ4~16(~20)㎝×幅3~7(~10)㎝。萼は長さ約3㎜。花冠は紫色、またはときに白色。花冠筒部は長さ0.6~1.4㎝。裂片は卵状円形~倒卵状円形、長さ4~6㎜。葯は花冠の口部から0~4㎜のところにつく。蒴果は長さ1~1.5(~2)㎝。花期は4~5月。果期は6~10月。2n=46。

5-2 Syringa oblata Lindl. subsp. dilatata (Nakai) P.S.Green et M.C.Chang ヒロハハシドイ 広葉丁香花

 朝鮮、中国(吉林省、遼寧省)原産。中国名は朝阳丁香 chao yang ding xiang。標高100~700mの険しい山々に生える。  低木、高さ1~3m、多数、分枝する。葉身は卵形~卵状円形、長さ3~10㎝×幅2.5~8㎝、基部は切形~広楔形、または稀にほぼ心形、先は短~長の尖鋭形。円錐花序は側生、緩く、長さ5~10㎝×幅約8㎝。萼は長さ約2mm。花冠はライラック色または赤ライラック色~紫ライラック色、ときに白色。筒部は長さ1~1.7(~2.2)㎝。裂片は長円形、長さ5~8(~10)㎜。葯は花冠筒の中間につく。蒴果は長さ7~12(~15)㎜。花期は5~6月。果期は9月。
品種) 'Cheyenne'

6 Syringa pinetorum W. W. Smith シリンガ・ピネトルム
  synonym Syringa mairei (H.Lév.) Rehder
  synonym Syringa wardii W.W.Sm
 中国(四川省、西蔵、雲南省)原産。中国名は松林丁香 song ling ding xiang。標高2200-3600mの谷、松林の下に生える。
 低木、高さ1~3m。小枝は円柱形、長軟毛~短毛があり、徐々に無毛になる。葉柄は長さ2~7㎜。葉身は卵形~卵状披針形~披針形、長さ1.5~2.5(~4)㎝×幅0.8~2(~3)㎝、紙質、上面はまばらに毛があるかまたはほぼ無毛。下面は脈に軟毛があるかほぼ無毛。葉基部は楔形~広楔形、葉先は鋭形~尖鋭形。円錐花序は直立、側生、緩く、長さ4~11㎝×幅3~6(~8)㎝、花序軸、花柄や萼には普通、 微軟毛がある。花柄は長さ0~3㎜。萼は長さ1.5~3㎜。花冠はライラック色又は淡赤色、長さ1~1.5(~2)㎝。花冠筒部は円筒形、長さ6~10(~15)㎜。裂片は卵形~楕円形、広がる。葯は黄色、花冠筒部の口から3㎜につく。蒴果は長楕円形~披針形、長さ0.8~1.5㎝、ほぼ平滑。花期は3~7月。果期は7~9月。

7 Syringa meyeri C. K. Schneider コバノハシドイ
 中国原産。中国名は蓝丁香 lan ding xiang。英名はMeyer lilac , Korean lilac。
 低木、高さ1.5m以下。密に分枝する。小枝はわずかに4稜形、微軟毛がある。葉柄は長さ6~15㎜、無毛又は微軟毛がある。葉身は卵形~類円形、長さ2~5㎝、幅1.5~3.5㎝、下面は無毛又は脈に軟毛があり、掌状に5脈又はそれに近く、基部は楔形~類円形、先は鋭形~短く尖鋭形~鈍形。円錐花序は直立、側生、長さ2.5~10㎝、幅2.5~4㎝。花序軸と花柄は微軟毛がある。花は密。花柄は長さ1~2㎜。萼は暗紫色、長さ約2㎜、無毛又は微軟毛がある。花冠は青紫色、長さ約1.5㎝。花冠筒部は類円筒形、長さ0.5~1.5㎝。裂片は長楕円形広がる。葯は初め淡褐色、その後黒色になり、花冠筒部の口の下につく。蒴果は長楕円形長さ1~2㎝、明瞭な皮目がある。花期は4~6月。果期は8~9月。2n=46, 48。
 品種)姫ライラック Syringa meyeri 'Palibin'
7-1 Syringa meyeri var. meyeri
 北京、瀋陽で栽培。中国名は蓝丁香 lan ding xiang。
 葉身は楕円状卵形または楕円状倒卵形、ときに卵形またはほぼ円形で、長さ2~5㎝×1.5~3.5㎝。 花は密につく。花冠は青紫色。筒部は長さ約1.5㎝。花期は4~6月。果期は8~9月。2n=46, 48。
7-2 Syringa meyeri var. spontanea M. C. Chang
 遼寧省、北京、瀋陽などでも栽培されている。中国名は小叶蓝丁香 xiao ye lan ding xiang。標高約500mの斜面に生える。
 葉身は類円形~広卵形、長さ1~2㎝×幅0.8~1.8㎝。花は緩い。花冠は紫赤色~紫ピンク色~白色。花冠筒部は長さ5~8㎜。花期は5月。果期は9~10月。2n=46

8 Syringa pinnatifolia Hemsl トネリバハシドイ
 中国(甘粛省、内モンゴル、寧夏、青海省、陝西省、四川省)原産。中国名は羽叶丁香 yu ye ding xiang。標高2600~3100mの斜面の藪に生える。
 低木、高さ1~4m。小枝は普通、4稜形、微軟毛がある。花序軸、花柄、萼は無毛、葉は羽状複葉。葉柄は長さ0.5~1.5㎝。小葉は 7~11(~13)個、対生又はほぼ対生、無柄。小葉の葉身は卵状披針形~卵形、長さ0.5~3㎝×幅3~13㎜、無毛又は上面はわずかに短毛があり、基部は楔形~類円形、普通、斜め、先は鋭形~尖鋭形~鈍形。円錐花序は側生、わずかにした向き、長さ2~6.5㎝×幅2~5㎝。花柄は長さ2~5㎜。萼は長さ約2.5㎜、無毛又は微軟毛がある。花冠は白色又は淡赤色ややライラック色を帯び、長さ1~1.6㎝。花冠筒部はわずかに漏斗形、長さ0.8~1.2㎝。裂片は卵形又は長楕円形。葯は黄色、その後黒色になり、花冠筒部の口から4㎜につく。蒴果は長楕円形長さ1~1.3㎝、平滑。花期は4~6月。果期は8~9月。2n=46, 48。

9 Syringa pubescens Turcz. シナハシドイ 志那丁香花 広義
 朝鮮、中国(甘粛省、河北省、河南省、湖北省、吉林省、遼寧省、寧夏、青海省、陝西省、山東省、山西省、四川省)原産。中国名は巧玲花 qiao ling hua。標高300~3400mの斜面、草原、森、藪、川沿いに生える。
 低木高さ1~4m。小枝は4稜形又は類円柱形。葉柄、花序軸、小花柄、萼は無毛、微軟毛、直軟毛または軟毛がある。葉柄は長さ0.5~2㎝。葉身は卵形~卵状楕円形~披針形~倒卵形~類円形、長さ1.5~8(13)㎝、幅1~6㎝、上面は無毛、直軟毛又は短毛があり、下面に直軟毛、軟毛、絨毛があるか、無毛、基部は楔形~円形、先は鋭形~尾状尖鋭形~鈍形。円錐花序は長立、側生まれに頂生、長さ5~16㎝×幅2.5~7㎝。花序軸は4稜形又は類円柱形。花はほぼ無柄~短柄。萼は長さ1.5~2㎜。花冠は紫赤色、紫色、ライラック色又は白色、長さ0.8~1.8㎝。花冠筒部は類円筒形又はわずかに漏斗形、長さ0.6~1.7㎝。裂片は長楕円形又は卵形、広がる。葯は紫色又は紫黒色、まれに黄色になり、花冠筒部の口から3㎜につく。蒴果は長楕円形~長円状披針形、長さ0.7~2㎝、明瞭な皮目がある。

9-1 Syringa pubescens subsp. pubescens シナハシドイ

 中国(河北省、河南省、陝西省、山東省、山西省)原産。中国名は巧玲花 qiao ling hua。標高900~2100mの斜面、渓谷の茂み、川沿いに生える。
 小枝と花序の花序軸は明瞭な4角(かど) があり、通常は無毛です。葯は花冠の口部から1~3㎜の位置につく。花期は5~6月。果期は6~8月。2n=48。

9-2 Syringa pubescens subsp. patula (Palibin) M. C. Chang & X. L. Chen ウスゲハシドイ

  synonym Syringa patula (Palibin) Nakai
  synonym Syringa palibiniana Nakai
 朝鮮、中国(吉林省の長白山地、遼寧省)原産。中国名は关东巧玲花 guan dong qiao ling hua。標高300~1200mの草原、森に生える。
 小枝、花序軸はわずかに4稜形、通常微軟毛または毛がある。葯は花冠筒部の口から1㎜につく。花期は5~7月。果期は8~10月。2n = 46。
品種) 'Colby's Starburst' 、'Colby's Twinkling Little Star' 、'De Belder' 、'Goscote Purity' 、姫ライラック'Miss Kim'(1963米) 、'Purple Be Dazzled'、'Tanika's' 、'Wonderland'

9-3 Syringa pubescens subsp. julianae (C. K. Schneider) M. C. Chang & X. L. Chen

  synonym Syringa julianae C. K. Schneider
 中国(湖北省)原産。中国名は光萼巧玲花 guang e qiao ling hua。英名はweeping lilac。
 小枝、花序軸は円柱形。萼は紫色、無毛。葯は花冠筒部の口から1㎜につく。花期は5~6月。果期は10月。
品種) 'George Eastman'、'Hers'

9-4 Syringa pubescens subsp. microphylla (Diels) M. C. Chang & X. L. Chen チャボハシドイ 矮鶏丁香花

  synonym Syringa microphylla Diels
 中国(甘粛省、河北省、河南省、湖北省、寧夏、青海省、陝西省、山西省、四川省)原産。中国名は小叶巧玲花 xiao ye qiao ling hua。英名は Littleleaf lilac。標高500~3400mの谷間の森、川の近く、山頂の草原に生える。
 小枝と花序軸はほぼ円柱形。萼は紫色で、ほとんど微軟毛があり、ときに密に毛があるかまたはほぼ無毛。葯は花冠筒部の口から3mmのところにつく。花期は5~6月(栽培では春と8~9月の年に2回の開花期があることが多い)。果期は7~10月。2n=46, 48。
品種) 'Superba'、

9-5 Syringa velutina Kom. var. venosa タケシマハシドイ(異分類)

 ウスゲハシドイの異名ともされる。朝鮮原産。高さ2~4m。葉は卵形、先はやや長い鋭形、基部は心形。上面は無毛、下面も無毛、葉脈に毛がある。葉柄は短く無毛又は短毛。花は白色、芳香があり、長さ7~8㎜。花冠裂片は反曲。蒴果は長さ9~12㎜。花期は5月。

10 Syringa reticulata (Blume) H.Hara ハシドイ 丁香花
 日本、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は暴马丁香 bao ma ding xiang。別名はドスナラ、キンツクバネ。
 低木又は高木、高さ 2~10(~15)m、無毛。葉柄は長さ1~3㎝。葉身は卵形、卵状披針形、楕円状卵形、長楕円状披針形又は類円形、長さ2.5~13㎝、幅1~6(8)㎝、紙質又はやや厚く、無毛又はまれに下面が有毛、基部は円形、切形、類心形、又は楔形先は尖鋭形~尾状尖鋭形~鋭形。円錐花序は側生、枝に1~多数の対につき、花序を形づくり、長さ5~20(~27)㎝、幅3~20㎝。花柄は長さ0~2㎜。萼は長さ1~2㎜。花冠は白色、輻状花冠、長さ3~5㎜。花冠筒部は萼とほぼ同長又はわずかに長い。蒴果は長楕円形~披針形、長さ1.5~2.5㎝、平滑又は小さな皮目があり、先は鈍形~鋭形~尖鋭形。花期は5~8月。果期は8~10月。2n=46。

10-1 Syringa reticulata (Blume) H.Hara subsp. reticulata ハシドイ 丁香花

 日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮原産。愛知県準絶滅危惧種。英名はJapanese tree lilac。アメリカなど世界で広く栽培されている。
 落葉性小高木。高さは6~7m。樹皮は灰白色、横に皮目があり、サクラに似る。葉は対生し、葉柄は長さ1~2㎝。葉身は広卵形~卵形、長さ6~10cm、幅5~6cm、先は急に尖鋭形、基部は円形~浅い心形、全縁、上面は無毛、下面は短毛があり、中肋の基部近くに多い。円錐花序は頂生、新枝につき、花を多数、密につける。花は両性、白色、花冠は4 裂し、直径約5㎜。蒴果は狭長楕円形、長さ15~20m離、やや湾曲し、熟すと2 裂する。花期は6~7 月。
品種) 'Bailnce'、'Cameo's Jewel'、'City of Toronto'、First EditionsR Snowdance™、'Golden Eclipse' (v) 、'Ivory Pillar'、'Ivory Silk'、'Snowcap'

10-2 Syringa reticulata subsp. amurensis (Ruprecht) P. S. Green & M. C. Chang マンシュウハシドイ 満州丁香花

  synonym Syringa fauriei H.Lév.
  synonym Syringa amurensis Rupr.
  synonym Syringa reticulata var. mandshurica (Maxim.) H.Hara
 朝鮮、中国(黒竜江省、吉林省、遼寧省、内モンゴル)、ロシア原産 。中国名は暴马丁香 bao ma ding xiang。英名はtree lilacs。朝鮮原産はホソバハシドイともいわれる。標高100~1200mの斜面、草原、渓谷近くの混交林に生える。
 低木又は高木、高さ 4~10(~15)m。葉柄は強く、長さ1~2㎝、葉身は広卵形~楕円状卵形~長楕円状披針形。萼は長さ1.5~2㎝。花冠は長さ4~5㎜。蒴果は先が鈍形。花期は6~7月。果期は8~10月。2n=46。

10-3 Syringa reticulata subsp. pekinensis (Ruprecht) P. S. Green & M. C. Chang, ペキンハシドイ 北京丁香花

  synonym Syringa pekinensis Rupr.
 中国(甘粛省、河北省、河南省、内モンゴル、寧夏、陝西省、山西省、四川省)原産。中国名は北京丁香 bei jing ding xiang。英名は Pekin Lilac 。標高600~2400mの斜面、谷、渓谷沿いの森に生える。
 低木又は小高木、高さ 2~10(~15)m。葉柄は細く、長さ1.5~3㎝。葉身は卵形~卵状披針形~類円形。萼は長さ1~1.5㎜。花冠は長さ3~4㎜。蒴果は先が鋭形~尖鋭形。花期は5~8月。果期は8~10月。
品種) China Snow = 'Morton' 、Copper CurlsR、'Morton' 、'Pendula' 、'Summer Charm'、'Yellow Fragrance' 、'Zhang Zhiiming'

10-4 Syringa reticulata var. tatewakiana (Yanagita) H. Hara  ケオオバハシドイ

 ケオオバハシドイは大橋ら (2017) では記載が無くハシドイと区別しないものと考えられる。

11 Syringa tomentella Bureau & Franch. シリンガ・トメンテラ
 中国(四川省)原産。中国名は毛丁香 mao ding xiang。標高2500~3500mの面の森、谷の茂み、渓谷沿いに生える。
 低木、高さ1.5~7m。小枝はまばら~密に短毛がある。葉柄は長さ0.8~1.5㎝。花序軸、花柄、萼は短毛、長軟毛があるか、ほぼ無毛。葉身は卵状披針形~楕円状披針形、まれに卵形~倒卵形、長さ2.5~11㎝、幅1.5~5㎝。上面は伏毛があるか又は無毛。下面は葉脈や枝脈に毛があり、基部は楔形又は類円形、先は鋭形~尖鋭形。円錐花序は直立、頂生、ときに側生、疎、長さ10~25㎝、幅4~12㎝。花柄は長さ1~1.5㎜。萼は長さ2.5~3㎜。花冠はライラック赤色、ピンク色又は白色、長さ1~1.7㎝。花冠筒部はわずかに漏斗形、長さ0.8~1.4㎝。花冠裂片は卵形~楕円形、広がる。葯は黄色、花冠筒部の口に届くか又はわずかに突き出る。蒴果は長楕円状楕円形長さ1.2~2㎝、明瞭な皮目があるか又は平滑。花期は6~7月。果期は9月。2n=46, 48。

11-1 Syringa tomentella subsp. sweginzowii (Koehne & Lingelsh.) Jin Y.Chen & D.Y.Hong シセンハシドイ 四川丁香花

  synonym Syringa sweginzowii Koehne & Lingelsheim [Flora of China]
 中国(四川省)原産。中国名は四川丁香 si chuan ding xiang。標高2000~4000mの茂み、森、川辺や渓谷の近くに生える。
 高さ2.5~4m。小枝は4稜形、無毛。葉柄は長さ0.5~2㎝、無毛~軟毛。葉身は卵形~卵状楕円形~披針形、長さ1.5~4(~8)㎝×幅1~3(~5)㎝、上面は光沢があり、無毛、下面は脈に毛があるか又は無毛、基部は楔形~類円形、縁は若い時に紫赤色を帯び、先は鋭形~尖鋭形。円錐花序は頂生又は側生、長さ7~25㎝×幅3~15㎝。花序軸は普通、4稜形、花柄と萼は紫褐色、微軟毛又は無毛。花柄は長さ0~2㎜。萼は長さ1.5~2㎜。花冠はピンク色~白色、長さ0.9~2㎝、筒部は細く、類円筒形、長さ0.6~1.5㎝、裂片は卵状長楕円形~披針形、広がる。葯は黄色、花冠筒部の口の下か近くにつく。蒴果は長楕円形、長さ1.5~2㎝、平滑。花期は5~6月。果期は9~10月。2n=46, 48。
品種) 'Superba'

11-2 Syringa tomentella subsp. yunnanensis (Franch.) Jin Y.Chen & D.Y.Hong ウンナンハシドイ 雲南丁香花

  synonym Syringa yunnanensis Franch. [Flora of China]
 中国(四川省、西蔵、雲南省)原産。中国名は野桂花 yun nan ding xiang。標高2000~3900mの茂み、斜面の森、渓谷に生える。
 低木、高さ2~5m。 小枝は円柱形またはわずかに4角(かど)があり、通常は無毛。葉柄は長さ0.5~2㎝、無毛。 葉身は楕円形、楕円状披針形、倒披針形、長さ2~8(~13)㎝×幅1~3.5(~5.5)㎝、無毛または下面にまれに葉脈に沿った毛があり、基部は楔形またはまれにほぼ円形で、先は鋭形または短い尖鋭形。円錐花序は直立し、頂生、長さ5~18㎝×幅3~12㎝。花序軸と小花柄は微軟毛があるか、またはまれに羊毛状毛がある(lanose)。小花柄は長さ0.5~1.5㎜。萼は長さ1~2.5㎜、無毛またはまれに羊毛状毛がある。花冠は白色から薄紫色、長さ0.7~1.2(~1.7)cm。花冠筒部は漏斗形、長さ5~8(~13)㎜、花冠裂片は長円形で広がる。葯は黄色で、通常、花冠筒部の口から2㎜までにつく。蒴果は長円形、長さ1.2~1.7cm、わずかに皮目がある。花期は5~6月。果期は9月。2n=48。
品種)  'Alba' 、'Rosea'

12 Syringa villosa Vahl ベニハシドイ 紅丁香花
 中国(河北省、山西省)原産。中国名は红丁香 hong ding xiang。標高1200~2200mの渓谷、川沿い、藪の近くに生える。
 別名はオオバハシドイ、ウスゲシナハシドイ。英名はJapanese lilac , late lilac , villosa lilac。
 低木、高さ4m以下、無毛又は微軟毛~絨毛がある。葉柄は長さ0.8~2.5㎝。葉身は卵形~広楕円形~倒卵状長円形、長さ4~11(~18)㎝×幅1.5~6(~11)㎝。上面は無毛、下面は葉脈にだけ直軟毛やひげがあり、ときに無毛、基部は楔形~類円形、先は鋭形~短い尖鋭形。円錐花序は直立、頂生、ややコンパクト、長さ5~13(~17)㎝×幅3~10㎝。小花柄は長さ0.5~1.5㎜。萼は長さ2~4㎜。花冠はライラック赤色、ピンク色又は白色、長さ1~2㎝。花冠筒部は細く、類円筒形、長さ0.7~1.5㎝。花冠裂片は卵形~楕円形、広がる。葯は黄色、花冠筒部の口近くにつくか又はわずかに突き出る。蒴果は長円形、長さ1~1.5㎝、平滑又はほぼ平滑。花期は5~6月。果期は9月。2n=46, 48。
 品種)'Alba' 、'Marie Rogers' 、'Sun and Moon'

12-1 Syringa villosa subsp. wolfii (C.K.Schneid.) Jin Y.Chen & D.Y.Hong ハナハシドイ 花丁香花

  synonym Syringa wolfii C.K.Schneid. [Flora of China]
  synonym Syringa hirsuta (C.K.Schneid.) Nakai
  synonym Syringa robusta Nakai
 朝鮮、中国(黒竜江省、吉林省、遼寧省)、ロシア原産。中国名は辽东丁香 liao dong ding xiang。スウェーデン名はkoreansk syren。標高500~1600mの混交林、雑木林、森、川沿いに生える。
 低木、高さ6m以下、若枝は緑色、後に灰色になり、無毛又は短毛がある。葉柄は長さ1~3㎝、無毛又は短軟毛がある。葉身は楕円状長円形~楕円形~倒卵状長円形、長さ3.5~12(~18)㎝×幅1.5~7(~10)㎝。上面は無毛又はまばらに有毛、下面は絨毛があり、基部は楔形~類円形、先は普通、鋭形~尖鋭形。円錐花序は直立、頂生、5~30㎝×幅3~18㎝。花序軸、小花柄、萼は絨毛又は短軟毛があり、ときに、ほぼ無毛。花柄は長さ0~2㎜。萼は長さ2~3.5㎜。花冠は淡紫色~紫赤色、長さ1.2~1.8㎝。花冠筒部は漏斗形、長さ1~1.4㎝。花冠裂片は長楕円状卵形~卵形、上向き又は広がる。葯は黄色、花冠筒部の口の近くか又はわずか下につく。蒴果は長楕円形、長さ(1~)1.2~1.7㎝、平滑。花期は6月。果期は8月。2n=46。

13 Syringa vulgaris L. ムラサキハシドイ 紫丁香花
  synonym Lilac vulgaris (L.) Lam
 ヨーロッパ(アルバニア、ブルガリア、旧ユーゴスラビア、ギリシャ、ルーマニア)原産。英名はcommon lilac , lilac。別名はライラック。
 大きな落葉の低木又は多数雄しべの小高木。高さ6~7m。基部や根から二次シュート(suckers)を出す。幹の直径は20㎝以下、数10年の間に小さなクローンの茂みを作る。樹皮は灰色~灰褐色、若い幹は平滑、縦に溝があり、古い幹ははく離する。葉は対生し、たまに3個、輪生する。葉柄は約2㎝。葉身は単葉、長さ4~12㎝×幅3~8㎝、類革質(subcoriaceous)、明緑色~粉白色、楕円形~心形、羽状脈があり、先は微突形、全縁。花は頂部の円錐花序に密につく。円錐花序は長さ8~18㎝。花はしばしば香りがある。萼は長さ約2mm、4歯があり、粉を生じ(farinose)、縁に腺毛がある。花冠は基部が筒状、長さ6~10㎜、先が4(~5)裂し、開き、直径5~8㎜、普通、ライラック色~モーブ色(薄青紫色)、たまに白色。果実は乾き、平滑、褐色の蒴果、長さ1~2㎝。2つに分かれ、2翼のある種子を放出する。種子は各室に1個、約・長さ12㎜×幅5㎜、扁平、翼がある。花期は4月末~5月(Mid Season)。2n=44~48。
 原種はライラック色~モーブ色であり、白色を var. alba 、濃紫色を var. purpurea と分類する。
 Syringa vulgaris系統の品種をフレンチライラック(French Lilacd)という。
品種 ) ‘Abel Carriere’(1896; D III) , 'Abundant Bloomer' , 'Adelaide Dunbar'(1923 dVII) , 'Agincourt Beauty' , 'Albert F. Holden' , 'Aleksei Mares’ev' , 'Alphonse Lavallee' (d) , 'Alvan R. Grant' , 'Ambassadeur' , 'A.M.Brand' , 'Amethyst' , 'Ami Schott' (d) , 'Amor' , 'Andenken an Ludwig Spath™ ' , 'Angel White' , 'Anne Shiach' , 'Arch McKean' , 'Arthur William Paul' (d) , 'Atheline Wilbur' (d) , 'Aucubaefolia'(1919 green and yellow leaves) , 'Aucubifolia' (d/v) , 'Aurea' , 'Avalanche' , 'Azurea Plena' , 'Bacio di Amore' , Beauty of Moscow , 'Bella Donna Sara' , 'Belle de Nancy' (1891 dV) , 'Beth' , 'Blue Delft' , 'Blue Diamond' , 'Blue Ice' , 'Bogdan Przyrzykowski' , 'Bright Centennial' , 'Burgemeester Voller' , Burgundy Queen = 'Lecburg' , 'Calvin Coolidge' , 'Candeur' , 'Capitaine Baltet'(1919 sVI) , 'Capitaine Perrault' (d) , 'Carolyn Mae' , Carpe Diem(PBR) , 'Cavour'(1910 sII) , 'Charles Joly'(1896 dVI)™ , 'Charles X' , 'Charm' , 'Chmurka' , 'Chunge' (d) , 'Clyde Heard' , 'Comtesse d'Harcourt' , 'Condorcet' (d) , 'Congo' (1896 sVI) , 'Cora Brandt' (d) , 'Cora Lyden' , 'Cristalli di Cortina' , Cristophe Colomb"(1905 sIV) 'Danton' , 'Dappled Dawn' (v) , 'Dark Koster' , 'De Croncels' , 'Decaisne'(1910 sIII) ,De Miribel" (1903 sII) , Dentelle d'Anjou = 'Mindent' , 'Diane' , 'Diderot'(1915 sVII) , 'Dingle Variegated' (v) , 'Duc de Massa'(1905 dIII) , 'Dusk' , 'Dwight D. Eisenhower' , 'Edith Braun' , 'Edith Cavell' (1916 DⅠ) , 'Edward J. Gardner' (d)™ , 'Eleanor Berdeen' ,'Ellen Willmott'(1903 DⅠ) , 'Emile Gentil'(1915 dIII) , 'Emile Lemoine' , 'Etna' , 'Etoile de Mai' , 'Evert de Gier'(PBR) , 'Fale Baltyku' (d) , 'Fantaziya' (d) , 'Fiala Remembrance' , 'Firmament'™(1932 sIII) , 'Frank Paterson' , 'G. J. Baardse' , 'Gaby'(PBR) , 'Gastello' , 'General John Pershing' (d) , 'General Pershing' (d) , 'General Sheridan' , 'Gismonda' , 'Glory' , 'Gortenziya' , 'Heavenly Blue' , 'Henri Martin'(1912 dIV) , 'Henri Robert' (d) , 'Hope' , 'Hugo de Vries' , 'Hugo Koster' , 'I. V. Michurin' , 'Jacques Callot'(1876 sIV) , 'Jan van Tol'(1916 sⅠ) , 'Jane Day' , 'Jeanne d'Arc'(1902 sⅠ) , 'Joan Dunbar' (d) , 'John Dunbar' , 'K.A. Timiryazev' , 'Kardynal' (d) , 'Katherine Havemeyer' (1922 dV) , Kindy Rose = 'Gaby'(PBR) , 'Komsomolka' , 'Krasavitsa Moskvy' (d)™ , 'Kremlevskie Kuranty' , 'La Tour d'Auvergne' , 'Lavaliensis' , 'Le Notre' , 'Lecburg' , 'Lee Jewett Walker' , 'Leon Gambetta''(1907 dIV) , 'Leonid Leonov' , 'Letha E. House' , 'Lila Wonder' (PBR) , 'Lilac Lady' (d) , 'Lilarosa' , 'Lois Amee Utley' (d) , 'Louis van Houtte' , 'Lucie Baltet'(1888 sV) , 'Ludwig Spaeth'(1883 sVII) , 'Macrostachya'(1844 sV) , 'Madame Abel Chatenay' , 'Madame Antoine Buchner' (1905 dV) , 'Madame Casimir Perier' (d) , 'Madame Charles Souchet' , 'Madame F. Morel'(1892 sVI) , 'Madame Florent Stepman'(1908 sⅠ) , 'Madame Lemoine' (1890 dⅠ)™ , 'Maggie Brooks' , 'Marceau' , 'Marechal de Bassompierre' (d) , 'Marechal Foch'(1924 sVI) , 'Marechal Lannes' (1910 dII) , 'Marengo' , 'Margaret Fenicchia' , 'Marie Frances' , 'Marie Legraye' , 'Marlyensis Pallida' , 'Martha Stewart' , 'Massena' , 'Maud Notcutt' , 'Maurice Barres'(1917 sIII) , 'May Day' , 'Mechta' , 'Michel Buchner' (d) , 'Mindent' , 'Minkarl'(PBR) , 'Miss Ellen Willmott' (d) , 'Mme. Felix' , 'Monge'(1913 sVII) , 'Monique Lemoine' (d) , 'Monsieur Lepage' , 'Mont Blanc'(1915 sⅠ) , 'Montaigne' (1907 dV) , 'Monument' , 'Moondust' (d) , 'Mrs Edward Harding' (1923 dVI)™ , 'Mrs W. E. Marshall'(1924 sVII) , 'Mrs Watson Webb' , 'My Favourite' , 'Nadezhda' (d) , 'Nebo Moskvy' , 'Nesterka' , 'New Patriot' (v) , 'Night' , 'Nigricans' , 'Ogni Donbassa' (d) , 'Ogni Moskvy' , 'Olimpiada Kolesnikova' (d) , 'Olive May Cummings' (d) , 'Olivier de Serres' (1909 dIII) , 'P.P. Konchalovskii' , 'Pamyat O. S. M. Kirove' , 'Pasteur' , 'Pat Pesata' , 'Paul Deschanel' (1924 dVI) , 'Paul Hariot'(1902 dVII) , 'Paul Thirion'(1915 dVI) , 'Pavlinka' (d) , 'Peerless Pink' , 'Pink Cloud' , 'Pink Perfection' , 'Pinkie' , 'Pioneer' , 'Planchon' (d) , 'Pol' Robson' , 'President Fallieres'(1911 dIV) , 'President Grevy' (1886 dIII) , 'President John Adams' , 'President Lincoln'(1924 sIII) , 'President Poincare' (d) , 'President Viger' , 'Primrose'™ , 'Prince Wolkonsky' (d) , 'Princesse Clementine' (d) , 'Princesse Sturdza' , 'Priscilla' , 'Prodige' , 'Professor E. H. Wilson' , 'Professor Edmund Jankowski' , 'Professor Hoser' , 'Reaumur' , 'Reva Ballreich' (d) , 'Richard A. Fenicchia' (d) , 'Rochester' , 'Romance' , Rose de Moscou = 'Minkarl' (P , 'Ruhm von Horstenstein' , 'Russkaya Pennya' , 'Saint Joan' (d) , 'Saint Margaret' , 'Sarah Sands' , 'Senateur Volland' (d) , 'Sensation'(1938)™ , 'Silver King' , 'Slaters Elegance' , 'Sorok Let Komsomola' , 'Souvenir d'Alice Harding' (d) , 'Souvenir de Louis Spaeth' , 'Souvenir de Madame Louis Gei , 'Sovietskaya Arktika' , 'Tadeusz Kosciuszko' , 'Taras Bul'ba' , 'Taylor Mitchell' , 'Ukraina' , unidentified cultivar , 'Utro Moskvy' , var. alba , variegated (v) , variegated double (d/v) , 'Vesper' , 'Vestale'(1910 SⅠ), 'Victor Lemoine'(1906 dIV) , 'Violet Glory' , 'Violetta'(1916 vII) , 'Viviand-Morel' (d) , 'Voorzitter Dix' , 'Wedgewood Blue' , 'Wedgwood Blue' , 'Weston's Rainbow' , 'William Robinson' (d) , 'Winners Circle' , 'Wonderblue' , 'Yankee Doodle' , 'Znamya Lenina' 、桃源

ライラックの栽培の歴史

 世界には2500種を超える品種名がある。約300種類が普通に栽培され、加えて500種程度が樹木園に植えられている。種子で増殖するほか、種子ができない新品種を増殖する場合にはイボタノキ植物に接ぎ木される。
1 フレンチライラック French lilac
 Syringa vulgaris の栽培品種であり、フランスで最も多く作り出されたため、フランチライラックと呼ばれる。現在1000種を超えるといわれている。 ライラックのSyringa vulgaris が16世紀頃からフランスで栽培されるようになり、18世紀から19世紀後半までフランスで品種改良が盛んに行われた。中心になったのはヴィクトール・ルモワーヌ Victor Lemoine(1823-1911)である。 フランスの東部ロレーヌ地方ナンシーの育種場で Emile Lemoine 、Henri Lemoine の親子3代で1853年~1953年の間に214品種を作出した。
 その多くが1800年代にアメリカやカナダに輸入され、フレンチ・ライラック French lilacと呼ばれた。
‘Mme. Lemoine’ (1890), ‘Charles Joly’ (1896), ‘Katherine Havemeyer’ (1922), ‘Monge’ (1913), ‘President Grevy’ (1886).
2 八重咲きのライラック
 八重咲は(d)と品種名の後につけて表示されている。一重咲は(s)であるが、一般にはつけられていないことが多い。
 最初の八重咲きは1843年にベルギーでGilles Etienne Joseph Libert-Darimont.により偶発突然変異(spontaneous mutation)により得られ、Syringa vulgaris 'Azurea Plena' と名付けられた。
 フランスのVictor Lemoine (1823-1911) がハイブリッド 'Hyacinthiflora Plena'を1876年に作出。これが、Syringa × hyacinthiflora'の最初の品種であり、Plena'は八重、薄紫色である。現在では八重咲の品種も多い。
3 早咲きのライラック Early Hybrids 
 フレンチライラックは花期が中間の5月頃であるが、4~5月に咲く早咲きのオニハシドイ(S. oblata)とムラサキハシドイ(S. vulgaris)との交雑種 Syringa × hyacinthiflora を Early Flowering Lilac, Early Hybrid Lilacという。
 フランスのVictor LemoineがS. oblata と S. vulgarisのハイブリッドの 'Hyacinthiflora Plena 'を1876年に作出し、これが Syringa × hyacinthifloraの始まりである。'Turgot'、Neckar'(1921 SV)がこの品種。後にカナダでCanadian Hybridが作られ、カリフォルニアでも冬の寒さを必要としない品種群のDescanso hybridsが作り出された。

3-1 Canadian Hybrids
 カナダのFrank Leith Skinner (1882-1967)はマニトバ州のHardy Plant Nurseryで大草原地帯に適したものを選抜、育成した。この著名な交配家のSkinnerはS. oblata ssp. dilatataと S. vulgarisの交配を行い、1932年の最初の交配種に 'Minnehaha'が含まれ、有名な'Pocahontas' や最後の'Maiden's Blush'がある。この品種群はCanadian Hybrid Cultivarsといわれる。Skinnerはまた、S. villosa × S. vulgarの交配も行い、 'Donald Wyman' (Syringa × prestoniae)を作っている。
3-2 Descanso hybrids
 カリフォルニアの Walter B. Clarke (1876-1953)はClarke Nurseryで多くのライラックを1931~1948年に作出し、その中に'Blue Hyacinth'(1948 sIII) や 'Clarke's Giant'などのEarly Hybrids が含まれていた。
 Dr Walter Lammertsは有名な園芸家であり、Manchester Buddyが Rancho del Descanso.を所有していたときにそこで働いていた。1942年に Dr Lammertsはロサンジェルスのカリフォルニア大学に勤め、サンノゼの Clark NurserieのオーナーのW.B. Clarkを訪問した。 Dr Lammertsはいくつかのライラックの種子をそこで得た。 Clark氏が見つけた冬の寒さなしに咲くライラックの種子であり、 ‘Lamartine’, ‘Buffon’, ‘Vestale’, ‘Kate Sessions’, ‘Claude Bernard’、名前のない C112.を含んでいた。 Dr Lammert はカリフォルニアで播種した。1950年の春、ライラックのほとんどが咲いたとき、選別して、 Descansoで用意していたイボタノキ植物に芽接ぎした。その後、寒さなしに早く葉が出て、3月末~4月末に開花する商業的な導入が十分可能な花をもつ特性を引き継ぐ交配種を Descansoで作り出した。その最も有名な品種が 'Lavender Lady' である。他に‘Old Lace’, ‘Heather Haze’, ‘Big Blue’, ‘Sweet Charity’.の4品種がある。これらは1970年代後期の数年間、サンタアナの Hines Nursery により流布された。‘Lavender Lady’は今でも Monrovia Nursery と ワトソンビル 近くの卸し栽培者のGerd Schneider から提供されている。 Descanso hybrids の他の品種もDr Lammertsが作った品種の種子がおそらく元になっている。‘California Rose’、‘Chiffon’、‘Dark Knight’、‘David Gilfillian’、’Descanso Giant’、 ‘Little Pinkie’、 ‘Mrs Forrest Kresser Smith’、 ‘Pride of the Guild;’、‘Sylvan Beauty’、‘White Spring’がこれに該当する。これらの多くはロサンゼルス地域の種苗から入手できる。その後、後継者John Sobeckが引き継ぎ、併せて22品種を作出した。これがDescanso hybridsと呼ばれる。その内、12品種が商業的栽培がに可能であり、ほとんどがDr Walter Lammertsによって交配されたものである。

4 遅咲きのライラック
 カナダのIsabella Preston イザベラ・プレストン(1881~1965年)はオタワにあるカナダ農務省中央試験農場の園芸試験場でライラックやユリの品種改良を行い、1920年から、遅咲きの中国原産のベニハシドイ(ウスゲシナハシドイ)S. villosaと花序の垂れさがるシセンハシドイ(レフレクサ)Syringa komarowii subsp. reflexa (syn. Syringa reflexa) を掛け合わせ、遅咲きのプレストンライラックと呼ばれる品種群を作出した。
 ウスゲシナハシドイはウスゲハシドイSyringa pubescens subsp. patulaと間違えやすいので使わない方がよい。シセンハシドイSyringa komarowii subsp. reflexaは中国名の四川丁香 Syringa tomentella subsp. sweginzowiiと混同しやすい。
 また、 イザベラ・プレストンはハンガリーハシドイS. josikaeaとシセンハシドイ(レフレクサ)S. komarowiiを掛け合わせ、遅咲きのヨシフレクサ系の品種群も作出した。
4-1 プレストンライラック Preston Hybrids , Late Lilacs (Canadian Lilacsと呼ばれることもある)
   Syringa × prestoniae McKelvey (S. komarowii × S. villosa)
4-2 ヨシフレクサ ライラック Josiflexa lilac , Late Lilacs
    Syringa × josiflexa Preston ex J.S.Pringle (S. josikaea × S. komarowii , [subsp. reflexa]) 
   カナダのIsabella Preston イザベラ・プレストンが20世紀に作り出した。

5 複色のライラック bicolor lilac
 Syringa vulgaris 'Senseition'
  オランダのアムステルダム郊外のアールスメールで温室栽培をしていたDirk E Maarse (1881-1975) が発見した。切り花用ライラックの'Hugo de Vries' の枝変わり(Sport)であり、Dutch Sport と呼ばれた。自然発生の遺伝子変異によるもので、花が紫色で縁が白色になるライラック初の複色品種である。
6 姫ライラック Dwarf Lilac
 小型の品種 Dwarf Lilac の総称であり、1品種を指しているのではない。
  Syringa meyeri 'Palibin'
  Syringa pubescens subsp. patula 'Miss Kim'
  Syringa pubescens subsp. microphylla (syn. Syringa microphylla)
  Syringa 'Josee' =ジョシー
  Syringa Tinkerbell™ =ティンカーベル
  Syringa BloomerangR Pink Perfume
  Syringa x BloomerangR Purple

ライラックの品種登録

① カナダのバーリントンにあるロイヤル・ボタニカル・ガーデンズ(Royal Botanical Gardens)RBGは800種を超える世界最大のライラック・コレクションのKatie Osborne Lilac Collectionを所有しており、ライラックの国際品種登録機関International Cultivar Registration Authority (ICRA)になっている。 RGBが品種の登録管理を行い、館長が栽培種名の国際登録を維持している。現在、ライラックは約2600品種が登録されている。
 RGBサイトのThe Katie Osborne Lilac Gardenのページから閲覧できる。
 RGB https://www.rbg.ca/
 The Katie Osborne Lilac Garden  https://www.rbg.ca/lilacs
② The International Register of Cultivar names in the Genus Syringa
   ライラック(ハシドイ属)の栽培種名の国際登録
https://onedrive.live.com/™cid=e5a21b57fb1cb7a1&id=E5A21B57FB1CB7A1%
 ダウンロード」してpdfファイルを見ることができる。1ページに4品種程度が掲載され、700ページある。色はRHSカラーチャートを使用している。現在はRHS Colour Chart. 2015. London; RHS. Sixth edition

ライラックのハイブリッド園芸種

1 Syringa × diversifolia Rehder (S.oblata giraldii× S. pinnatifolia)
 マサチューセッツ州Jamaica Plain のAmold Arboretum で1929年に得られた。
 葉は全縁又は3~5裂。対につく円錐花序は長さ4.5in.以下
品種) 'Felice'、'Willaum Judd'
2 Rouen Hybrids , Chinese lilac , Metz Varin Lilac
 Syringa × chinensis Willd. ( S. persica × S. vulgaris ) 英名はChinese lilac
  (syn. Syringa × correlata A. Braun= S. × chinensis alba., Syringa × media Dum.Cours. ,Syringa × dubia , Syringa × speciosa DC , Syringa rothomagensis ともいう(aka))。
 フランスのRouenで1977年頃、作られた。花序が大きく、垂れ下がる。芳香がよい。
品種) 'Alba' 、'Amigo' (PBR) 、 'Bicolor' 、'Duplex(d)'、'Persian Lilac' 、 'President Hayes'、'Lilac Sunday' 、'Metensis' 、'Nana'(小型)、、'Red Rothomagensis' 、'Saugeana'
3 varyleaf lilac
 Syringa × diversifolia Rehder (S. oblata × S. pinnatifolia)
品種)'William H. Judd' , 'Felice' 、'Nouveau'
4 Henry's lilac
 Syringa × henryi C. K. Schneid.(S. josikaea × S. villosa)  Late hybrid(6月以降)
 フランスで1896年に作られた。落葉性低木。高さ3~4m。葉は披針形、全縁。花は薄紫色。
品種)'Alba' 、'Lutece'(1900 s/pale violet and pink 無香) , 'Prairial'(1933 s/fuschia purple)
5 ヒヤシンシフローラライラック  Early Flowering Lilac, Hyacinth-Flowered Lilac, Early Hybrid Lilac , hyacinth lilac , Syringa × hyacinthiflora Rehder [syn. S. giraldii](S. oblata × S. vulgaris)
  フランスのVictor LemoineがS. oblata と S. vulgarisのハイブリッドの 'Hyacinthiflora Plena 'を1876年に作出し、これが Syringa × hyacinthifloraの始まりである。'Turgot'、Neckar'(1921 SV)がこの品種。
 後にカナダでCanadian Hybridが作られ、カリフォルニアでも冬の寒さを必要としない品種群のDescanso hybridsが作り出された。
5-1 Canadian Hybrid Lilac
 カナダのFrank Leith Skinner がS. oblata ssp. dilatataと S. vulgarisの交配により、カナダの大草原地帯に適したものを選抜、育成した品種群。 'Minnehaha'(1932)、'Pocahontas'(1935) 、'Maiden's Blush'(1935)、'Asessippi'(1936 sIV)、'Mount Baker'(sI)がある。
5-2 Decanso hybrids
 カリフォルニア州の Walter B. Clarkeが育成した品種と、その種子からDr.Walter Lammertsとその後継者のJohn Sobeckがカリフォルニア州のDescansoで作出したSyringa × hyacinthiflora系統の品種群。
品種)'Anabel' (d) 、'Alice' 、'Alice Eastwood' 、‘Angel White’ 、'Asessippi'(1936 Canada) 、'Berryer' 、'Big Blue' 、'Blanche Sweet' 、'Blue Boy' 、'Blue Hyacinth'(1948 sIII) 、 'Buffon'(1921 sV) 、 'California Rose' 、'Catinat'(1923 sV) 、'Clarke's Giant' 、 'Daphne Pink' 、'Dark Night' 、'Declaration'、'Esther Staley'(1948 sVI) 、 'Evangeline'、'Excel' 、'Fantasy'、'Hyacinthiflora Plena' (d) 、'Lamartine'(1911 sV) 、'Laurentian' 、'Lavender Lady' 、'Louvois'(1921 sII) 、 'Maiden's Blush'(1935 Canada) 、'Maureen' 、'Minnehaha'(1932)、'Mirabeau'、'Missimo' 、'Montesquieu'(1926 sVI)、'Mount Baker'(sI)、'Neckar'(1921 sV)、'Old Glory' 、 'Pocahontas'(1935 Canada SVII) 、'Purple Glory' 、'Purple Heart'、'Rosenrot' 、'Royal Purple'、'Sierra Snow'、'Sister Justina' 、'Summer Skies' 、'Sunset' (d) 、'Swarthmore' 、'Sweet Charity' 、'Sweetheart' (d)、'The Bride' 、'Turgot' 、'Vesper Song' 、
6 Josiflexa Lilac , Late Lilacs
    Syringa × josiflexa Preston ex J.S.Pringle (S. josikaea × S. komarowii , [subsp. reflexa]) 
 カナダのIsabella Preston イザベラ・プレストンが20世紀に作り出した。
 落葉低木。叢生し、高さ1.8~3m。花は薄ピンク色。芳香がある。
品種)'Agnes Smith' 、'Anna Amhoff' 、 'Bellicent' 、'Guinevere' 、'Enid'(1927 s/cyclamen purple) , 'James MacFarlane' (1959 sⅤ)、'Lilac Pink' 、'Lynette'(1921 s/rhodamine pink) 、'Redwine'、'Royalty' 、'Holger'.
7 cut-leaf lilac , cutleaf lilac
   Syringa × laciniata (S. protolaciniata × S. vulgaris)
 アジア南西部に見られ、17世紀にイラン、アフガニスタン、パキスタンの栽培種として記録がある。1915年に中国で発見された。
 落葉低木、高さ2m以下。葉は長さ2~4㎝、全縁又は3~9全裂又は深裂。花は淡ライラック色。円錐花序は長さ7㎝以下。花期は春。
8 Syringa × nanceiana McKelvey( S. henryi × S. sweginzowii)
   1925年フランスで初めに作られた。
品種)'Floreal' 、'Rutilant'
9 Persian lilac
  Syringa × persica L.(S. afghanica × S. x laciniata)
 (syn. Syringa × angustifolia Salisb. , Syringa × capitata S.G. Gmel.)
  ペルシャライラック Syringa persica L.(syn. Syringa afghanica , Syringa protolaciniata)ともされる。
 自然交雑種と考えられている。おそらく栽培種であり、アジア原産。英名はPersian lilac
 低木、高さ1~2m。枝は広がり、皮目がある。葉はほぼ全縁、ときに分裂するが羽状ではなく、長さ2~4㎝、幅0.8~2㎝、卵状披針形~楕円形、葉柄がある。花序は疎、普通、狭く~最上部に小枝があり円錐花序になり、頂芽と高い側芽からだけ生じる。花はSyringa laciniataに似る。花粉は不稔。
品種) 'Alba' 、'Gigantea' 、'Taff's Treasure' 、'Lindsayi'
10 プレストンライラック Preston Lilac , Late Lilacs (Canadian Lilacsと呼ばれることもある)
  Syringa × prestoniae McKelvey (S. komarowii × S. villosa)
 カナダのIsabella Preston イザベラ・プレストン(1881~1965年)が1920年からオタワで作出した。 耐寒性があり、花期が半月ほど遅く、Late Lilacs といわれる。花序が大きく、直立又は下垂。花はピンク色。
品種) 'Agnes Smith'(1970 sⅠ)、'Alexander's Pink'、'Ariel'(1927 s/petunia purple) , 'Audrey' 、'Calphurnia' 、'Coral'(1927 s/rhodamine pink) , 'Dawn'(1927 s/rhodamine pink) , 'Desdemona' 、'Donald Wyman' 、'Elinor' 、'Ethel M. Webster' 、'Goplana' 、'Grande' 、'Handel'、'Hecla'(1927 s/rhodamine pink) , 'Helen' 、'Hiawatha'(1927 s/rhodamine pink) 、'Isabella'(1927 s/fuschia purple) 、 'James MacFarlane'、 'Jessica' 、'Juliet' 、'Lucetta' 、'Lavendula Pafume'、'Minuet' 、'Miranda(1927 s/fuschia purple) , 'Miss Japan'、'Miss Poland' 、'Nerissa'(1927 s/cyclamen purple) , 'Nike' 、'Nocturne' 、'Redwine'、'Romeo'(1927 s/rhodamine pink) , 'Royalty' 、'Telimena' 、'Ursula'(1927 s/fuschia purple) , 'Variegata'、'Virgilia' 、'W. T. Macoun'
11 Syringa × swegiflexa J.S.Pringle (S. komarowii × S. sweginzowii)
 高さ1.5~3m。花序が細長い。花は上向き、漏斗形、初め赤色、後にピンク色。
品種)'Syringa swegiflexa' , 'Perlen-Flieder'
12 その他のInter Specific Hybrids
品種) Betsy Ross(S.oblata x unidentified S.)、BloomerangR Dark Purple、BloomerangR Pink Perfume、'Fairy Dust'、FairytaleR Prince CharmingR、 FairytaleR Sugar Plum FairyR、FairytaleR ThumbelinaR、First EditionsR Virtual Violet™、'Foxey Lady'(S. pubescens subsp. microphylla × S. meyeri)、四季藍(S. meyeri x S. microphylla )、Josee'™ (S. patula x S. microphylla x S. meyeri)、
 'Minuet'( Syringa × josiflexa 'Redwine' x S.× prestoniae 'Donald Wyman')[1972Canada SⅡ]、'Miss Canada'(Syringa×josiflexa 'Redwine' x S.× prestoniae 'Hiawatha')[1967Canada SV]、Prince Charming™ 'Bailming'( S. meyeri 'Parbin' x S. microphylla 'Superba')、'Red Pixie'(Syringa meyeri x Syringa julianae 'Hers')、Scent and Sensibility™ Pink、Sugar Plum Fairy™ 'Bailsugar'( S. meyeri 'Parbin' x S. microphylla 'Superba')、THUMBELINA™ 'Bailina'、'Tinkerbelle™'Bailbelle'( S. meyeri 'Parbin' x S. microphylla 'Superba')

ライラックの花分類

1 ライラックの花色による分類(1/3の蕾が開いたときの色)
 The Wister Color Codeを使用。VIIIは後に追加されたもの。
  The Wister Color Code
White 白色   V Pink ピンク色
II Violet 紫色   VI Magenta マゼンタ色
III Blue 青色   VII Purple パープル色
IV Lilac ライラック色   VIII Creamy Yellow クリーム黄色
 
2 花弁の数や色などの略記号
 s :single 一重  
 d :double 八重 [例 sV:一重ピンク]
 & :2色      [例:. VII & I  パープルと白色]
  / : 色の組み合わせ
    [例:. III/VII 青パープル色; V-VI 帯ピンク色~マゼンタ色]
 * :まだらや金色の葉をもつ栽培種
 ? :栽培種名が登録されている太字で表示される不完全な情報i
3 品種の表記
 品種名 ; ‘Abel Carriere’, Syringa vulgaris
  作者  ; Lemoine
  年   ; 1896
  Wister Color Code ; D III

ライラック園

1 川下公園ライラックの森 〒003-0000 札幌市白石区川下2651番地3外
 TEL(011)879-5311
 ライラック約200種、1700本。4月中旬~4月下旬
2 大通公園 札幌市大通西5丁目~7丁目
 ライラック400本 さっぽろライラックまつりが毎年5月中旬~下旬頃に開催される。
3 札幌百合が原公園 〒002-8082 札幌市北区百合が原公園210
 TEL 011-772-4722
 フレンチライラックを中心に約50種
4 北海道大学植物園 〒060-0003 北海道札幌市中央区北3条西8丁目
 TEL 011-221-0066
 ライラック並木に約20種 5~6月
 宮部金吾記念館の正面左に、札幌最古のライラックがある。
  スミス女学校(現北星学園)の創始者サラ・C・スミス女史がアメリカから持参したもの。
5 Royal Botanical Garden ;Hamilton, Ontario, Canada
 カナダ・オンタリオ州ハミルトンにあるロイアル・ボタニカル・ガーデンの中にKatie Osborne Lilac Collection がある。800種を超える世界最大のライラック・コレクション
6 Rochester’s Highland Park (Highland Botanical Park);Rochester, New York
 ライラック500種
7 Arnold Arboretum (マサチューセッツ州 ボストンの樹木園)
 ライラック442種

参考

1) The Katie Osborne Lilac Garden Royal Botanical Gardens
http://www.rbg.ca/lilacs?
2) Royal horticaltural Societ
https://www.rhs.org.uk/Plants/Search-Results?form-mode=true&query=Syringa
3) International Lilac Society
http://www.internationallilacsociety.org/news-events
4) LILACS A New Hampshire Perspective
http://www.katiebentleylilacproject.com/pdf_documents/JB_Lilac_Booklet.pdf
5) Plants of the World Online | Kew Science
 Syringa
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:328109-2
6) World Flora Online
 Syringa
https://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000037351
7) Flora of China
 Syringa
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=132143