キササゲ 木大角豆

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Flora of Mikawa

ノウゼンカズラ科 Bignoniaceae  キササゲ属

別 名 カミナリササゲ、カワギリ、ヒサギ
中国名 梓 zi
英 名 Chinese catalpa , yellow catalpa
学 名 Catalpa ovata G.Don
ノウゼンカズラ科 Bignoniaceae  キササゲ属
キササゲの花序
キササゲの花
キササゲの果実
キササゲの葉裏の基部
キササゲの幹
キササゲ
キササゲ葉表
キササゲ葉裏
花 期 6~7月
高 さ 5~15m
生活型 落葉高木
生育場所 庭、公園、川岸
分 布 帰化種 中国原産
撮 影 設楽町  15.6.22
果実や樹皮などが薬用とされ、古くから栽培されている。野生化していることもある。豆果のように見えるが、蒴果。
 幹は灰褐色、古くなると縦に裂ける。枝には皮目が多く、若枝は腺毛が散生し、すぐに無毛になる。冬芽は直径1~3㎜の球形、3個が輪生又は2個が対生する。芽鱗は8~12個。葉痕は円形。葉は対生又は3輪生し、葉柄は長さ5~20㎝、初め腺毛があり、後に無毛。葉身は長さ10~25㎝、幅10~25㎝の広卵形、浅く3~5裂し、基部は心形、先が短く尖り、全縁~鈍鋸歯縁、表面がざらざらする。側脈は4~6対、基部に掌状の5~7脈がある。葉表は脈上に短毛があり、葉裏は側脈の基部に褐色の毛叢がある。枝先に長さ10~25㎝の円錐花序を直立し、花を多数つける。花序の柄は長さ12~28㎝、わずかに軟毛がある。花冠は黄白色~淡黄色に黄色の2本の縞があり、長さ2~3㎝、幅約2㎝の鐘形(漏斗形)、先は5裂し、やや唇形になり、縁がやや縮れ、花冠の内面に暗紫色の班紋がある。雄しべは5個、下側の2個は完全、上側の3個は葯がつかない。花柱は糸状、雄しべと同長、柱頭は2裂する。萼は2唇形、長さ6~8㎜、無毛。果実は長さ(20)30~40㎝、幅5~7㎜の線形の蒴果、多数、垂れ下がり、熟すと2裂する。種子は扁平な長惰円形、長さ6~8(10)㎜、幅約3 ㎜、両端に長軟毛が密生し、風で散布される。 2n = 40
 アメリカキササゲ Catalpa bignonioides は北アメリカ原産。葉は長さ15~20㎝の広卵形、先が尖り、葉裏に軟毛が密生する。花冠は長さ約3㎝、白色、裂片の縁が縮れ、内面に紫色の班紋がある。果実はよく似ている。
 オオアメリカキササゲ(ハナキササゲ)Catalpa speciosa は北アメリカ原産。葉は長さ20~30㎝の卵心形。花は直径3~6㎝、トランペット形、白色に黄色の筋が2本入り、内面に紫色の班紋がある。果実は長さ20~40㎝、幅10~12㎜。
 トウキササゲCatalpa bungeiは中国原産。高さ8~12m。葉は長さ6~15㎝、幅約8㎝の三角状卵形~卵状長楕円形。花は長さ3~3.5㎝。淡赤色、黄色の筋が2本入り、のど部に暗紫色の斑点がある。.果実は長さ25~45㎝、幅約6㎜。2n=40

キササゲ属

  family Bignoniaceae - genus Catalpa

 落葉高木。葉は単葉、紫色の腺点が下面の脈腋にある。花序は円錐花序、散房花序、又は総状花序、頂生。咢は2唇形又は不規則に分裂し、花芽は球形。花冠は鐘形、2唇形。上唇は2裂、下唇は3裂。稔性の雄しべは2本、突き出ず、花冠筒部の基部につく。仮雄しべは3本。花盤は目立つ。子房は2室。胚珠は数個。蒴果は縦に裂開し、長い円柱形、バルブは薄く、隔壁は細く、円柱形。種子は数列につき、丸い、薄い膜質、両端に毛の房がある。
 世界に約13種あり、北アメリカ、東アジアに分布する。

キササゲ属の主な種と園芸種

1 Catalpa bignonioides Walter  アメリカキササゲ 亜米利加大角豆
 北アメリカ原産。英名はcatawba , cigartree , common catalpa , Indian-bean , Indian-bean-tree , smoking-bean , southern catalpa。
 葉は長さ15~20㎝の広卵形、先が尖り、葉裏に軟毛が密生する。花冠は長さ約3㎝、白色、裂片の縁が縮れ、内面に紫色の班紋がある。果実はよく似ている。
品種) 'Aurea' , 'Aurea Nana' , 'Koehnei' , 'Nana' , 'Purpurea' , 'Rehderi' , 'Variegata' (v)

2 Catalpa bungei C.A.Mey.  トウキササゲ 唐大角豆
  synonym .Catalpa syringifolia Bunge
 中国原産。中国名は楸 qiu 。英名はFarges's catalpa , Manchurian catalpa
 高さ8~12m。葉は長さ6~15㎝、幅約8㎝の三角状卵形~卵状長楕円形。花は長さ3~3.5㎝。淡赤色、黄色の筋が2本入り、のど部に暗紫色の斑点がある。.果実は長さ25~45㎝、幅約6㎜。2n=40
品種) 'Catambra' (PBR) , 'Purpurea'

3 Catalpa ovata G.Don  キササゲ 木大角豆
  synonym Catalpa henryi Dode
  synonym Catalpa kaempferi Siebold & Zuccarini
 中国原産。中国名は梓 zi 。英名はChinese catalpa , yellow catalpa。別名はカミナリササゲ、カワギリ、ヒサギ。
 落葉高木。高さ5~15m。幹は灰褐色、古くなると縦に裂ける。枝には皮目が多く、若枝は腺毛が散生し、すぐに無毛になる。冬芽は直径1~3㎜の球形、3個が輪生又は2個が対生する。芽鱗は8~12個。葉痕は円形。葉は対生又は3輪生し、葉柄は長さ5~20㎝、初め腺毛があり、後に無毛。葉身は長さ10~25㎝、幅10~25㎝の広卵形、浅く3~5裂し、基部は心形、先が短く尖り、全縁~鈍鋸歯縁、表面がざらざらする。側脈は4~6対、基部に掌状の5~7脈がある。葉表は脈上に短毛があり、葉裏は側脈の基部に褐色の毛叢がある。枝先に長さ10~25㎝の円錐花序を直立し、花を多数つける。花序の柄は長さ12~28㎝、わずかに軟毛がある。花冠は黄白色~淡黄色に黄色の2本の縞があり、長さ2~3㎝、幅約2㎝の鐘形(漏斗形)、先は5裂し、やや唇形になり、縁がやや縮れ、花冠の内面に暗紫色の班紋がある。雄しべは5個、下側の2個は完全、上側の3個は葯がつかない。花柱は糸状、雄しべと同長、柱頭は2裂する。萼は2唇形、長さ6~8㎜、無毛。果実は長さ(20)30~40㎝、幅5~7㎜の線形の蒴果、多数、垂れ下がり、熟すと2裂する。種子は扁平な長惰円形、長さ6~8(10)㎜、幅約3 ㎜、両端に長軟毛が密生し、風で散布される。花期は6~7月。 2n = 40
品種) 'Flavescens' , 'Slender Silhouette'

4 Catalpa speciosa E.Y.Teas  オオアメリカキササゲ 大亜米利加大角豆
 北アメリカ原産。英名はcatawba , cigartree , Indian-bean , northern catalpa , western catalpa。別名はハナキササゲ。
 葉は長さ20~30㎝の卵心形。花は直径3~6㎝、トランペット形、白色に黄色の筋が2本入り、内面に紫色の班紋がある。果実は長さ20~40㎝、幅10~12㎜。
品種) 'Albovariegata' (v) , 'Frederik' , 'Pulverulenta' (v)

5 ハイブリッド
(1) Catalpa × erubescens
 C. ovata × C. bignonioides
品種) 'Adina' , 'J.C. Teas' , 'Japonica' , 'Purpurea' ,

(2) その他
品種) 'Koelvvei'

参考

1) Plant Finder - Missouri Botanical Garden
 Spathodea campanulata  
http://www.missouribotanicalgarden.org/PlantFinder/PlantFinderDetails.aspx?taxonid=277890
2) Flora of China
 Catalpa  
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=105851
3) GRIN
 Catalpa  
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=2168
4)Global invasive species database
 Spathodea campanulata  
http://www.iucngisd.org/gisd/species.php?sc=75
5)Flora of Zimbabwe
 Spathodea  
https://www.zimbabweflora.co.zw/speciesdata/genus.php?genus_id=1701
6) Plants of the World Online | Kew Science
 Spathodea  
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:30003692-2