キカラスウリ 黄烏瓜

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Flora of Mikawa

ウリ科 Cucurbitaceae カラスウリ属

学 名

Trichosanthes kirilowii Maxim.

 synonym Trichosanthes kirilowii Maxim. var. japonica (Miq.) Kitam.

キカラスウリ花
キカラスウリ葉
キカラスウリ古葉
キカラスウリ若葉
キカラスウリ種子
キカラスウリ
キカラスウリの若葉
キカラスウリの果実
花 期 7~9月
高 さ つる性
生活型 多年草
生育場所 藪、草地
分 布 在来種  日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮、中国(甘粛省、河北省、河南省、江蘇省、江西省、山東省、山西省、浙江省)原産
撮 影 蒲郡市   09.7.10
和名はカラスウリに似て、果実が黄色であることから。キカラスウリを変種(var. japonica)として分類していたこともあったが、最近では変種に分けない。キカラスウリは伝統的な中国医学の公式の原料薬である天花芬 tian hua fen(根)、栝楼子 gua lou zi(種子)、栝楼皮 gua lou pi(皮)の原料である。天花芬 tian hua fenは日本のあせもの薬の天花粉(天瓜粉)のこと。
 つる性、多年草。葉柄は長さ2~6㎝、絨毛がある。葉身は上面は濃緑色、類円形、長さ 5~20㎝×幅5~20㎝、紙質、普通、 3~5(~7)中裂し、まれに深裂又は不分裂。裂片は菱状倒卵形、又は長円形、上面は粗く、縁はときに、離れて短い裂片があり、先は鈍形。雄の総状花序は単生、又は腋生の対に花を1個もち、花序柄は長さ10~20㎝、丈夫、溝があり、わずかに毛があり、先に花を5~8個つける。苞は倒卵形又は広卵形、長さ1.5~2.5(~3)㎝×幅1~2㎝、縁には切れ込み状の歯があり、微軟毛があり、柄がある。萼筒は円筒形、先が広がり、長さ 2~4㎝×幅約 1㎝。萼片は披針形、長さ10~15㎜×幅3~5㎜、全縁。雌花は単生。花柄は長さ約7.5㎝、微軟毛がある。萼筒は円筒形、約長さ2.5㎝×幅1.2㎝。子房は長円形、長さ1.2~2㎝×幅約1㎝。果時の花序柄は長さ4~11㎝。果実は褐黄色又は橙黄色、長円形又は球形、長さ7~10.5㎝。種子はサンドベージュ色(sandy beige)、長円状卵形、長さ11~16㎜×幅7~12㎜、縁がある。花期は5~8月。果期は8~10月。2n=88。
 トウカラスウリTrichosanthes rosthornii Harmsは中国産であり、中国名は中华栝楼 zhong hua gua lou。キカラスウリと同じように薬用に使われる。
 カラスウリは葉に毛が密生し、花冠の裂片の先があまり広がらず、糸状部分が細くてレース状になり、繊細である。