キバナタマスダレ 黄花玉簾

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Flora of Mikawa

ヒガンバナ科 Amaryllidaceae キバナタマスダレ属

別 名 ステルンベルギア・ルテア
英 名 lily-of-the-field , winter-daffodil , autumn daffodil , fall daffodil , yellow autumn crocus
学 名 Sternbergia lutea (L.) Ker Gawl. ex Spreng.
Amaryllis lutea L.
キバナタマスダレ花
キバナタマスダレ茎
キバナタマスダレ葉
キバナタマスダレ
キバナタマスダレ2
花 期 9~10月
高 さ 10~25㎝
生活型 多年草
生育場所 栽培種
分 布 帰化種 ヨーロッパ(イタリア、フランス、スペイン、ギリシャ、アルバニア)、西アジア、コーカサス、アメリカ(アルジェリア)原産
撮 影 浜松市  18.10.17
キバナタマスダレはヒガンバナ科キバナタマスダレ(ステルンベルギア)属の観賞用の栽培種。和名はタマスダレに似て花が黄色のため。
 球根をもつ多年草。球根は類球形。葉と花が同時に出る(synanthous) 又は花が咲きに出る。葉は9個以下、長さ8~25㎝×幅1~2㎝、竜骨(中脈)があり、先は円く、縁にパピラがある。花後も葉が残り、冬を経過して、初夏に葉が枯れ、夏に休眠する。仏炎苞( spathe)は部分的に緑色、先は鋭形。花茎は球根から2~3本出て、長さ5~20㎝、花は1~3個、束生、クロッカスに似た黄色。花被は派手。花被片は長さ3.5~7㎝×幅1~2㎝、へら状披針形、先は円形又は短い微突形、明るい黄色。子房は無柄。蒴果は長さ1.5~2.5㎝×幅1~1.5㎝。花期は秋、9~10月。2n = 22, 33(Peruzzi et al., 2008 and literature cited therein), 30(Morales & Castillo, 2004)。イタリアに広く分布し、観賞用に栽培されている。栽培種は典型的には3倍体であり、野生種は2倍体である。
品種) Angustifolia Group , 'Arcadian Sun'

キバナタマスダレ属(ステルンベルギア)属

 family Amaryllidaceae- genus Sternbergia

 多年草、球根(bulb)をもつ。花被(perigon)は漏斗形、筒部は短く又はわずかに長く、直立、花被片は6個、ほとんどが黄色。雄しべの花糸は筒部の上部につき、3本は短い。花柱は糸状。柱頭は頭状。果実は肉質、非裂開の蒴果。種子は類球形。花期はほとんど、秋。
 世界に8種あり、主に地中海沿岸地域に分布する。

C:\Users\uotak\Documents\mikawauo\data\kibusasuisen.htm  キバナタマスダレ属の主な種 1 Sternbergia colchiciflora Waldst. & Kit.
 スペイン、イタリア(シチリア島)、ギリシャ、ブルガリア、旧ユーゴスラビア、ルーマニア、ハンガリー、ウクライナ、アルメニア、アゼルバイジャン、ジョージア、ロシア、イラン、イラク、トルコ原産。
 花後に葉が出る(hysteranthous)。葉は2~5個つき、長さ5.5~13㎝×幅約0.5㎝、わずかに竜骨があり、先は円形、捻じれ、白粉色を帯び、縁は平滑又は縁毛がある。仏炎苞は透明。花は1個、花被は長さ9㎝以下。花被片は長さ4.5~6㎝×幅0.5~0.6㎝、披針形、先は鋭形、ときに微突形、イオウのような黄色、基部は帯白色。蒴果は長さ1~1.3㎝×幅0.7~0.9㎝。2n = 20

2 Sternbergia clusiana (Ker Gawl.) Ker Gawl. ex Spreng
  synonym Sternbergia macrantha J. Gay ex Bake
 ヨルダン、イスラエル、トルコ、シリア、レバノン、イラン、イラク原産。葉は灰緑色、幅8~16㎜、花後の冬~初春に出る。花は大きく、緑黄色。花被片は長楕円状卵形長さ3.5~7㎝×幅1㎝以上、わずかに短い筒部をもつ。花期は10~11月。

3 .Sternbergia lutea (L.) Ker Gawl. ex Spreng. キバナタマスダレ(ステルンベルギア・ルテア)
  synonym Amaryllis lutea L.
 ヨーロッパ南東部~アジア南西部(スペイン、イタリア、シチリア島、旧ユーゴスラビア、アルバニア、ギリシャ、旧ソ連、イラン、トルコ、イスラエル、イラク)、アフリカ(チュニジア、アルジェリア、モロッコ)原産。英名はlily-of-the-field , winter-daffodil , autumn daffodil , fall daffodil , yellow autumn crocus,
 葉と花が同時に出る(synanthous)又は花が咲きに出る。球根は類球形。葉は9個以下、長さ8~25㎝×幅1~2㎝、竜骨(中脈)があり、先は円く、縁にパピラがある。花後も葉が残り、冬を経過して、初夏に葉が枯れ、夏に休眠する。仏炎苞( spathe)は部分的に緑色、先は鋭形。花茎は球根から2~3本出て、長さ5~20㎝、花は1~3個、束生、クロッカスに似た黄色。花被は派手。花被片は長さ3.5~7㎝×幅1~2㎝、へら状披針形、先は円形又は短い微突形、明るい黄色。子房は無柄。蒴果は長さ1.5~2.5㎝×幅1~1.5㎝。花期は秋、9~10月。2n = 22, 33(Peruzzi et al., 2008 and literature cited therein), 30(Morales & Castillo, 2004)。イタリアに広く分布し、観賞用に栽培されている。栽培種は典型的には3倍体であり、野生種は2倍体である。
品種) Angustifolia Group , 'Arcadian Sun'

4 Sternbergia sicula Tineo ex Guss.
  synonym Sternbergia lutea var. sicula (Tineo ex Gussone) K.Richt.
  synonym Sternbergia lutea subsp. sicula (Tineo ex Guss.) K. Richt.
 イタリアギリシャ、トルコ原産。英名は winter-daffodil。
 Sternbergia luteaの小型によく似ている。Sternbergia luteaは葉と花被片の幅が明瞭に広く、花の色が濃く、花期も2週間遅い。Sternbergia luteaの亜種とされることもある。多年草、球根をもち、高さ10~20㎝。葉が出る前に花がでる。葉は6個つき、Sternbergia luteaより細く、ベルト形、長さ21㎝以下×幅 2~6 (~7)㎜、多少、平ら、縁にパピラがあり、暗緑色、目立つ灰色の中央の縞がある。花は黄色、Sternbergia luteaより、花色もわずかに明るく薄黄色、漏斗形、花被片は長さ4~5㎝×幅0.6~1.5㎝、先鋭形。果実は蒴果。2n = 22。花期は9~11月。
品種) 'Arcadian Sun' , 'Dodona Gold' 、 'John Marr' , 'Omalos'

54 その他ハイブリッド
品種) Sternbergia 'Autumn Gold'

参考

1) Pacific Bulb Society
 Sternbergia  
https://www.pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/Sternbergia
2)Distribution of the genus Sternbergia Waldst. & Kit ...
 DISTRIBUTION OF THE GENUS STERNBERGIA WALDST. & KIT. (AMARYLLIDACEAE)
 IN TUSCANY (CENTRAL ITALY)  
https://www.researchgate.net/publication/290553536_Distribution_of_the_genus_Sternbergia_Waldst_Kit_Amaryllidaceae_in_Tuscany_Central_Italy
3)GRIN
 Sternbergia  
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=11574