カズノコグサ 数の子草
Flora of Mikawa
イネ科 Poaceae ミノゴメ属
別 名 | ミノゴメ 蓑米 |
中国名 | 菵草 wang cao |
英 名 | American sloughgrass, slough grass |
学 名 | Beckmannia syzigachne (Steud.)Fernald |
花 期 | 4~10月 |
高 さ | 15~90㎝ |
生活型 | 1年草 |
生育場所 | 水田、畔、川沿い、湿地の草地 |
分 布 | 在来種 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、北アメリカ |
撮 影 | 幸田町 09.5.15 |
水田や畦でよく見られる。果実が熟して黄色くなるとツブツブのカズノコのように見えることから、カズノコグサと呼ばれる。
茎は平滑、無毛、太く、柔らかい。葉は長さ5~20㎝、幅0.3~1㎝の線形、先が鋭くとがる。葉舌は白色、鈍形。花序は長さ10~35㎝の総状、短い柄に2列に小穂をつける。小穂は無毛、扁平な長さ2.5~3.5㎜のやや角ばった惰円形。2個の苞頴が袋状で大きい。護頴は先が尖る。果実は長さ1.5~2㎜の長円形、淡黄褐色。2n=14
一年草または多年草。 葉身は線形で平ら。葉舌は膜質。花序は中心軸沿ってにつく、多数の一側性の総状花序からなる。総状花序は密集し、下部はしばしば枝分かれする。小穂は、ほぼ無柄で、密に覆瓦状に、2列につく。小穂は円形、苞穎の下で関節離断し、両性小花を1個もち、その上に2番目の雄性の小花がある場合とない場合があり、小軸の伸長は無い。両苞穎は等しく、凸月状に膨らみ、小花の先端を除いてすべてを包み、竜骨はないかまたは弱く、草質で縁が薄く白色、3脈があり、先は鈍形または鋭形。小花のカルスは短く、無毛。 護穎は披針形、軟骨性、背が丸く、5脈があり、先は鋭形または先細になり芒のある尖頭形。内穎は護穎よりやや短い。穎果は円柱形。
世界に2種あり、北半球の温帯地域に分布する。
ヨーロッパ、トルコ~カザフスタン、ロシア、南西アジア原産。英名はEuropean slough-grass , slough grass。
2 Beckmannia syzigachne (Steud.) Fernald カズノコグサ 数の子草
日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、北アメリカ原産。中国名は菵草 wang cao。英名はAmerican sloughgrass , slough grass。別名はミノゴメ。水田、畔、川沿い、湿地の草地に生える。
1年草、稈は房状になり、直立し、平滑、無毛、太く、柔らかく、高さ15~90㎝、2~4節がある。葉鞘は無毛、普通、節間よりも長い。葉身は長さ5~20㎝×幅3~10㎜、灰緑色、ザラつきまたは下面は平滑、先は鋭形。葉舌は白色、鈍形、長さ3~8㎜。花序は長さ10~35㎝。総状花序は直立または狭く斜上し、長さ1~4㎝。 小穂は外形が円状くさび形(やや角ばった惰円形)、平らになり、長さ2.5~3.5㎜、灰緑色、小花が1(~2)個つく。苞穎は無毛または剛毛があり、わずかに袋状に膨らみ、側部が扁平、脈は明瞭、斜めの横小脈により連結される。護穎は細かくザラつき、先は芒のある尖頭形。葯は長さ0.4~1㎜。穎果の長円形、長さ1.5~2㎜、淡黄褐色、先に毛の房がある。花期および果期は4~10月。2n=14。
2-1 Beckmannia syzigachne var. syzigachne 日本、韓国、中国、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、ヨーロッパ、北アメリカ原産。中国名は菵草 wang cao。
苞穎は無毛または基部に少数の短い硬い毛がある。葯は普通、長さ0.6~1mm。
2-2 Beckmannia syzigachne (Steud.) Fernald var. hirsutiflora Roshev. ケミノゴメ 毛蓑米
synonym Beckmannia syzigachne (Steud.) Fernald f. eriantha Kitag.
synonym Beckmannia hirsutiflora (Roshev.) Probat.
中国、ロシア原産。中国名は毛颖菵草 mao ying wang cao。
苞穎は剛毛がある。葯は普通、長さ0.4~0.6mm。
Beckmannia
Beckmannia
Beckmannia
Beckmannia
Beckmannia
茎は平滑、無毛、太く、柔らかい。葉は長さ5~20㎝、幅0.3~1㎝の線形、先が鋭くとがる。葉舌は白色、鈍形。花序は長さ10~35㎝の総状、短い柄に2列に小穂をつける。小穂は無毛、扁平な長さ2.5~3.5㎜のやや角ばった惰円形。2個の苞頴が袋状で大きい。護頴は先が尖る。果実は長さ1.5~2㎜の長円形、淡黄褐色。2n=14
ミノゴメ属
family Poaceae - genus Beckmannia一年草または多年草。 葉身は線形で平ら。葉舌は膜質。花序は中心軸沿ってにつく、多数の一側性の総状花序からなる。総状花序は密集し、下部はしばしば枝分かれする。小穂は、ほぼ無柄で、密に覆瓦状に、2列につく。小穂は円形、苞穎の下で関節離断し、両性小花を1個もち、その上に2番目の雄性の小花がある場合とない場合があり、小軸の伸長は無い。両苞穎は等しく、凸月状に膨らみ、小花の先端を除いてすべてを包み、竜骨はないかまたは弱く、草質で縁が薄く白色、3脈があり、先は鈍形または鋭形。小花のカルスは短く、無毛。 護穎は披針形、軟骨性、背が丸く、5脈があり、先は鋭形または先細になり芒のある尖頭形。内穎は護穎よりやや短い。穎果は円柱形。
世界に2種あり、北半球の温帯地域に分布する。
ミノゴメ属の主な種と園芸品種
1 Beckmannia eruciformis (L.) Hostヨーロッパ、トルコ~カザフスタン、ロシア、南西アジア原産。英名はEuropean slough-grass , slough grass。
2 Beckmannia syzigachne (Steud.) Fernald カズノコグサ 数の子草
日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、北アメリカ原産。中国名は菵草 wang cao。英名はAmerican sloughgrass , slough grass。別名はミノゴメ。水田、畔、川沿い、湿地の草地に生える。
1年草、稈は房状になり、直立し、平滑、無毛、太く、柔らかく、高さ15~90㎝、2~4節がある。葉鞘は無毛、普通、節間よりも長い。葉身は長さ5~20㎝×幅3~10㎜、灰緑色、ザラつきまたは下面は平滑、先は鋭形。葉舌は白色、鈍形、長さ3~8㎜。花序は長さ10~35㎝。総状花序は直立または狭く斜上し、長さ1~4㎝。 小穂は外形が円状くさび形(やや角ばった惰円形)、平らになり、長さ2.5~3.5㎜、灰緑色、小花が1(~2)個つく。苞穎は無毛または剛毛があり、わずかに袋状に膨らみ、側部が扁平、脈は明瞭、斜めの横小脈により連結される。護穎は細かくザラつき、先は芒のある尖頭形。葯は長さ0.4~1㎜。穎果の長円形、長さ1.5~2㎜、淡黄褐色、先に毛の房がある。花期および果期は4~10月。2n=14。
2-1 Beckmannia syzigachne var. syzigachne 日本、韓国、中国、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、ヨーロッパ、北アメリカ原産。中国名は菵草 wang cao。
苞穎は無毛または基部に少数の短い硬い毛がある。葯は普通、長さ0.6~1mm。
2-2 Beckmannia syzigachne (Steud.) Fernald var. hirsutiflora Roshev. ケミノゴメ 毛蓑米
synonym Beckmannia syzigachne (Steud.) Fernald f. eriantha Kitag.
synonym Beckmannia hirsutiflora (Roshev.) Probat.
中国、ロシア原産。中国名は毛颖菵草 mao ying wang cao。
苞穎は剛毛がある。葯は普通、長さ0.4~0.6mm。
参考
1) Flora of ChinaBeckmannia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=103682
2) Plants of the World Online| KewscienceBeckmannia
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:17587-1
3) World Flora OnlineBeckmannia
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000004295;jsessionid=F55C3D91B87DA5AD5205BCAD1E34B5A6
4) World Checklist of Vascular PlantsBeckmannia
https://wcvp.science.kew.org/
5) FNA - Flora of North AmericaBeckmannia
http://floranorthamerica.org/Beckmannia