カロミア(パープル・チャイニーズハット)
Flora of Mikawa
シソ科 Lamiaceae カロミア属
別 名 | チャイニーズハット、テッテンシス |
英 名 | purple Chinese hat , tahitian hat plant , northern Chinese hats , lavender cup-and-saucer plant , wild parasol flower |
学 名 | Karomia tettensis (Klotzsch) R. Fern. synonym Holmskioldia spinescens (Klotzsch) Vatke synonym Holmskioldia tettensis (Klotzsch) Vatke |
花 期 | 6~9月 |
高 さ | 1.2~2m |
生活型 | 落葉低木(ジンバブエでは落葉) |
生育場所 | 栽培種 |
分 布 | 帰化種 モザンビーク、マラウイ、ジンバブエ、ザンビア原産 |
撮 影 | 西尾市 17.8.2 |
カロミアは以前はクマツヅラ科(Verbenaceae)ホルムショルディア属(Holmskioldia )とされていたが、現在はシソ科(Lamiaceae)カロミア属(Karomia)に分割・移動されている。チャイニーズハットの名で販売されていた。
落葉灌木~低木、高さ1.2~2(3)m。樹皮は灰色又は褐色、皮目があ、粗くなり、しばしば刺がある。葉は対生、同じ枝でさえ変化が多く、楕円状長楕円形~倒卵形~倒披針形長さ約11㎝以下(speciosaより大きい)、両面にほぼまばらに毛があり、縁は全縁~粗い歯状~少数の大きな裂片状の歯がある。花は腋生、単生又は数個の束生、ときに枝先に頂生する。花冠は淡又は暗藤色(mauve)~ライラック色~紫色~青色、明瞭に5裂する唇弁がある。下唇弁は楔形で不規則に切れ込む。雄しべは長さ4㎝以下、基部に密に腺毛がある。果実は長さ約6㎜、宿存する萼に包まれ、やや肉質、金褐色のビロード状の毛に覆われ、平らな先に4個の角(つの)状の付属体が十字の形につく。角(つの)は2~3裂する。花期は10~3月(アフリカ)。日本では(5)6~9(10)月。
本来のチャイニーズハットはヒマラヤ原産のHolmskioldia sanguineaであり、Holmskioldia sanguineaだけがホルムショルディア属に残された。
高木又は低木、刺が無い又は木質の刺がある。葉は対生、単葉、全縁~歯状~分裂。萼はしばしば色がつき、拡大部は車状、5裂、非常に大きくなり、紙質、果実の網状組織になる。花冠は左右相称、唇弁は1個、5裂する。雄しべ4(5)個、2強雄しべ、長く突き出る。子房は有毛。果実は乾き、硬く、こま形又は倒円錐形、ときに先が強く4裂する。熟すと4分果に分かれる。
以下の9種がアフリカ、マダガスカル、ベトナムに分布する
1. Karomia fragrans Dop ベトナム
2. Karomia gigas (Faden) Verdc. ケニア、タンザニアa
3. Karomia humbertii (Moldenke) R.Fern. マダガスカル
4. Karomia macrocalyx (Baker) R.Fern. マダガスカル
5. Karomia madagascariensis (Moldenke) R.Fern. マダガスカル
6. Karomia microphylla (Moldenke) R.Fern. マダガスカル
7 .Karomia mira (Moldenke) R.Fern. マダガスカル
8. Karomia speciosa (Hutch. & Corbishley) R.Fern. モザンビーク、スワジランド、南アフリカ
9. Karomia tettensis (Klotzsch) R.Fern. モザンビーク、マラウイ、ジンバブエ、ザンビア
ベトナム原産。分布が狭く、1か所でしか見られず、痩せた乾燥した森の中に点在する。建築や家電製品の製造に使用される良質な木材として利用される。 高さ12~13(~25)m、幹は真っすぐ、直径40~50㎝。樹皮は通常灰褐色~黒色で粗い。若い枝には毛が生える。葉は単葉、対生し、楕円形、全縁。花序は枝先に頂生または上部の葉に腋生する円錐花序、円筒形、長さと幅が10~15㎝、毛が生える。花は両性、非常に香りがよい。花冠は2唇形、基部は筒状で翼があり、5個の円形の裂片があり、薄紫色。雄しべ4本、突き出る。萼の中央にある果実は幅約3㎝の球形、熟すと灰褐色になる。花期は7~8月。果期は9~10月。
2 Karomia gigas (Faden) Verdc カロミア・ギガス
synonym Holmskioldia gigas Faden ケニア、タンザニア原産
高木、高さ12m、樹幹は狭く、チークに似ている。樹皮はタン色、剥離し、皮目が目立つ。葉身は円状卵形、長さ15.5~23㎝、幅11.5~19㎝、先は鋭形~短い尖鋭形、円く、基部は短い楔形、上面は無毛、下面にはごく細かい微軟毛があり、小さな腺毛と大きな腺点が混じる。葉脈は密な網状脈、下面で目立つ。葉柄は強く、長さ1.3~3㎝、葉痕の表面の縁は表面を隠すように長い内向きの毛がある。花序はわからない。果実は倒円錐形、萼筒の先で幅約1㎝、微軟毛がある。果時の萼の拡大部は浅いボウル形、直径4~7㎝。果実の上の円盤状の部分は直径約1㎝、果柄は宿存性、長さ1~1.3㎝。果実は三角形の小堅果が4個。(Flora of Tropical East Africa - Verbenaceae (1992))
3 Karomia speciosa (Hutch. & Corbishley) R.Fern. カロミア・スペキオサ
synonym Holmskioldia speciosa Hutch. & Corbishley
南アフリカ、スワジランド、マダガスカル原産。英名はviolet holmskioldia , Southern chinese-hats 。
落葉低木または小高木、高さ6mまで。枝は通常無刺だが、刺のある小枝をつけることもある。小枝は木質、円柱形、短い、柔らかい毛があり、淡色の皮目がある。節間は長さ約2㎝。葉は対生し、広卵形~ほぼ三角形、基部は広楔形、長さ2.5~4(5)㎝、幅2~3(4)㎝、粗い円鋸歯、少数(約3)の円い歯があり、葉の上面は短い小剛毛があり、下面は淡色、明瞭な腺毛と短毛があり、側脈は3対。葉柄は長さ7㎜、密に毛がある。集散花序は腋生し、長さ約4㎝、花が少数(1~3個)つく。花序柄は細く、柔らかい毛があり、下部の苞は葉状、へら状倒卵形、長さ7㎜以下。小花柄は長さ1.2㎝以下、中間以上には2個の小さな線形の小苞が対生する。萼はピンク色~藤色または紫がかった淡緑色、次第に大きくなり、広い洋こま形、直径11~20㎜、外側に腺毛がある。花冠筒部は長さ1㎝、裂片は広くて円く、果時に堅い膜質で、25㎝まで広がる。花冠は青色、すみれ色、紫色~藤色、ライラック色または白色、長さ2~2.5㎝、外側に腺毛と柔らかい毛がある。果実は長さ約7mm、倒円錐形、上面は平らで、十字形に配置された4つの角状の付属体があり、付属体には突起がない。果期は10月。
4 Karomia tettensis (Klotzsch) R.Fern. カロミア・テッテンシス
synonym Holmskioldia tettensis (Klotzsch) Vatke
モザンビーク、マラウイ、ジンバブエ、ザンビア原産。英名はpurple Chinese hat , tahitian hat plant , northern Chinese hats , lavender cup-and-saucer plant , wild parasol flower。標高500m以下の落葉樹林、主にザンベジ川とその主な支流の渓谷に生える。
落葉灌木~低木、高さ1.5~2(3)m。樹皮は灰色又は褐色、皮目があ、粗くなり、しばしば刺がある。葉は対生、同じ枝でさえ変化が多く、楕円状長楕円形~倒卵形~倒披針形長さ約11㎝以下(speciosaより大きい)、両面にほぼまばらに毛があり、縁は全縁~粗い歯状~少数の大きな裂片状の歯がある。花は腋生、単生又は数個の束生、ときに枝先に頂生する。花冠は淡又は暗藤色(mauve)~ライラック色~紫色~青色、明瞭に5裂する唇弁がある。下唇弁は楔形で不規則に切れ込む。雄しべは長さ4㎝以下、基部に密に腺毛がある。果実は長さ約6㎜、宿存する萼に包まれ、やや肉質、金褐色のビロード状の毛に覆われ、平らな先に4個の角(つの)状の付属体が十字の形につく。角(つの)は2~3裂する。花期は10~3月(アフリカ)。
灌木、だらしなく広がり又はよじ登る。葉は対生、無托葉、全縁又は歯状。花序は普通、腋生、総状花序又は集散花序。萼筒はこも形、膜質、赤色がほとんどで、ときに先が切形、果時に大きくなる。花冠筒部は円柱形、曲がり、拡大部は2唇形、上唇は2裂、下唇は3裂。雄しべは花冠着生、葯が突き出る。 子房は2心皮、4室、各室に1胚珠。花柱は糸状、柱頭は2裂。核果は類肉質、倒卵形、宿存する色つきの萼に被われる。種子は長楕円形。
Holmskioldia sanguineaの1種だけの属である。
1 Holmskioldia sanguinea Retz. ホルムスキオルディア
ヒマラヤ (インド、パキスタン、ネパール、ブータン、バングラデシュ、ミャンマー)原産、英名はChinese hat plant , cup and saucer plant, parasol flower。中国名は冬红(dong hong)。世界中で広く栽培され、日本ではチャイニーズハットと呼ばれている。
灌木、だらしなく広がり又はつるが高さ3~6mになる。樹皮は暗褐色又は灰色、平滑、狭い紙質のひも状に剥離する。枝や小枝は細く、鋭い四角形、幼時には毛があり、成長すると無毛になり、節は環化する。葉は単葉、対生し、広卵状楕円形~広披針形、長さ5~12㎝、幅2.5~8㎝、基部は円形~類心形、縁は細かい円鋸歯状、先は尖鋭形又は急に楔形、白亜質。側脈は4~7対、上面に微毛があり、下面には脈上に毛があり、腺点があり、斜上し、先はアーチ状。葉柄は細く、細い溝状、長さ約1~3㎝、托葉は無い。花序は集散花序、総状花序、腋生及び頂生、長さ約5㎝、基部に葉柄がつく。苞は卵形又は楕円形、先は鋭形、長さ4~5㎜。花は両性、レンガ色、赤色~橙色、幅約6㎜、無毛。花柄は長さ約(1~)5㎜。萼は花弁状、受け皿形、小さな5歯があり、赤色、黄色、橙色、膜質、微毛があるか又は無毛、直径約1.5(2.5)㎝。花冠は漏斗形、5裂し、裂片は鈍形、赤色、橙色、又は普通、萼と同色、長さ約4㎜。花冠筒部は狭い円柱形、わずかに先に向かって拡大し、有毛、長さ約2㎝、幅約0.5㎝。雄しべはは4個、2強雄しべ~ほぼ等長、花冠から突き出る。花糸は細く、わずかに毛があり、長さ約1.5~2.5㎝。葯は長楕円形、又は卵形、白色。子房は円錐形、無毛。花柱は細く、糸状、ほとんど萼や花冠と同色、長さ約1.5~2.5㎝。柱頭は2裂。果実は核果、類球形(倒卵形)、直径約10㎜(長さ5~8㎜)、先が4深裂し、4小堅果に分かれる。種子は1~4個、果時の萼は大きくなる。内果皮は硬い。
品種)'Citrina'= var.citrina (花がレモン)
Karomia tettensis (Klotzsch) R. Fern.
Description of the genus
Holmskioldia
India Biodiversity Portal
落葉灌木~低木、高さ1.2~2(3)m。樹皮は灰色又は褐色、皮目があ、粗くなり、しばしば刺がある。葉は対生、同じ枝でさえ変化が多く、楕円状長楕円形~倒卵形~倒披針形長さ約11㎝以下(speciosaより大きい)、両面にほぼまばらに毛があり、縁は全縁~粗い歯状~少数の大きな裂片状の歯がある。花は腋生、単生又は数個の束生、ときに枝先に頂生する。花冠は淡又は暗藤色(mauve)~ライラック色~紫色~青色、明瞭に5裂する唇弁がある。下唇弁は楔形で不規則に切れ込む。雄しべは長さ4㎝以下、基部に密に腺毛がある。果実は長さ約6㎜、宿存する萼に包まれ、やや肉質、金褐色のビロード状の毛に覆われ、平らな先に4個の角(つの)状の付属体が十字の形につく。角(つの)は2~3裂する。花期は10~3月(アフリカ)。日本では(5)6~9(10)月。
本来のチャイニーズハットはヒマラヤ原産のHolmskioldia sanguineaであり、Holmskioldia sanguineaだけがホルムショルディア属に残された。
カロミア属
family Lamiaceae - genus Karomia高木又は低木、刺が無い又は木質の刺がある。葉は対生、単葉、全縁~歯状~分裂。萼はしばしば色がつき、拡大部は車状、5裂、非常に大きくなり、紙質、果実の網状組織になる。花冠は左右相称、唇弁は1個、5裂する。雄しべ4(5)個、2強雄しべ、長く突き出る。子房は有毛。果実は乾き、硬く、こま形又は倒円錐形、ときに先が強く4裂する。熟すと4分果に分かれる。
以下の9種がアフリカ、マダガスカル、ベトナムに分布する
1. Karomia fragrans Dop ベトナム
2. Karomia gigas (Faden) Verdc. ケニア、タンザニアa
3. Karomia humbertii (Moldenke) R.Fern. マダガスカル
4. Karomia macrocalyx (Baker) R.Fern. マダガスカル
5. Karomia madagascariensis (Moldenke) R.Fern. マダガスカル
6. Karomia microphylla (Moldenke) R.Fern. マダガスカル
7 .Karomia mira (Moldenke) R.Fern. マダガスカル
8. Karomia speciosa (Hutch. & Corbishley) R.Fern. モザンビーク、スワジランド、南アフリカ
9. Karomia tettensis (Klotzsch) R.Fern. モザンビーク、マラウイ、ジンバブエ、ザンビア
カロミア属の主な種
1 Karomia fragrans Dop カロミア・フラグランスベトナム原産。分布が狭く、1か所でしか見られず、痩せた乾燥した森の中に点在する。建築や家電製品の製造に使用される良質な木材として利用される。 高さ12~13(~25)m、幹は真っすぐ、直径40~50㎝。樹皮は通常灰褐色~黒色で粗い。若い枝には毛が生える。葉は単葉、対生し、楕円形、全縁。花序は枝先に頂生または上部の葉に腋生する円錐花序、円筒形、長さと幅が10~15㎝、毛が生える。花は両性、非常に香りがよい。花冠は2唇形、基部は筒状で翼があり、5個の円形の裂片があり、薄紫色。雄しべ4本、突き出る。萼の中央にある果実は幅約3㎝の球形、熟すと灰褐色になる。花期は7~8月。果期は9~10月。
2 Karomia gigas (Faden) Verdc カロミア・ギガス
synonym Holmskioldia gigas Faden ケニア、タンザニア原産
高木、高さ12m、樹幹は狭く、チークに似ている。樹皮はタン色、剥離し、皮目が目立つ。葉身は円状卵形、長さ15.5~23㎝、幅11.5~19㎝、先は鋭形~短い尖鋭形、円く、基部は短い楔形、上面は無毛、下面にはごく細かい微軟毛があり、小さな腺毛と大きな腺点が混じる。葉脈は密な網状脈、下面で目立つ。葉柄は強く、長さ1.3~3㎝、葉痕の表面の縁は表面を隠すように長い内向きの毛がある。花序はわからない。果実は倒円錐形、萼筒の先で幅約1㎝、微軟毛がある。果時の萼の拡大部は浅いボウル形、直径4~7㎝。果実の上の円盤状の部分は直径約1㎝、果柄は宿存性、長さ1~1.3㎝。果実は三角形の小堅果が4個。(Flora of Tropical East Africa - Verbenaceae (1992))
3 Karomia speciosa (Hutch. & Corbishley) R.Fern. カロミア・スペキオサ
synonym Holmskioldia speciosa Hutch. & Corbishley
南アフリカ、スワジランド、マダガスカル原産。英名はviolet holmskioldia , Southern chinese-hats 。
落葉低木または小高木、高さ6mまで。枝は通常無刺だが、刺のある小枝をつけることもある。小枝は木質、円柱形、短い、柔らかい毛があり、淡色の皮目がある。節間は長さ約2㎝。葉は対生し、広卵形~ほぼ三角形、基部は広楔形、長さ2.5~4(5)㎝、幅2~3(4)㎝、粗い円鋸歯、少数(約3)の円い歯があり、葉の上面は短い小剛毛があり、下面は淡色、明瞭な腺毛と短毛があり、側脈は3対。葉柄は長さ7㎜、密に毛がある。集散花序は腋生し、長さ約4㎝、花が少数(1~3個)つく。花序柄は細く、柔らかい毛があり、下部の苞は葉状、へら状倒卵形、長さ7㎜以下。小花柄は長さ1.2㎝以下、中間以上には2個の小さな線形の小苞が対生する。萼はピンク色~藤色または紫がかった淡緑色、次第に大きくなり、広い洋こま形、直径11~20㎜、外側に腺毛がある。花冠筒部は長さ1㎝、裂片は広くて円く、果時に堅い膜質で、25㎝まで広がる。花冠は青色、すみれ色、紫色~藤色、ライラック色または白色、長さ2~2.5㎝、外側に腺毛と柔らかい毛がある。果実は長さ約7mm、倒円錐形、上面は平らで、十字形に配置された4つの角状の付属体があり、付属体には突起がない。果期は10月。
4 Karomia tettensis (Klotzsch) R.Fern. カロミア・テッテンシス
synonym Holmskioldia tettensis (Klotzsch) Vatke
モザンビーク、マラウイ、ジンバブエ、ザンビア原産。英名はpurple Chinese hat , tahitian hat plant , northern Chinese hats , lavender cup-and-saucer plant , wild parasol flower。標高500m以下の落葉樹林、主にザンベジ川とその主な支流の渓谷に生える。
落葉灌木~低木、高さ1.5~2(3)m。樹皮は灰色又は褐色、皮目があ、粗くなり、しばしば刺がある。葉は対生、同じ枝でさえ変化が多く、楕円状長楕円形~倒卵形~倒披針形長さ約11㎝以下(speciosaより大きい)、両面にほぼまばらに毛があり、縁は全縁~粗い歯状~少数の大きな裂片状の歯がある。花は腋生、単生又は数個の束生、ときに枝先に頂生する。花冠は淡又は暗藤色(mauve)~ライラック色~紫色~青色、明瞭に5裂する唇弁がある。下唇弁は楔形で不規則に切れ込む。雄しべは長さ4㎝以下、基部に密に腺毛がある。果実は長さ約6㎜、宿存する萼に包まれ、やや肉質、金褐色のビロード状の毛に覆われ、平らな先に4個の角(つの)状の付属体が十字の形につく。角(つの)は2~3裂する。花期は10~3月(アフリカ)。
ホルムショルディア属
family Lamiaceae - genus Holmskioldia灌木、だらしなく広がり又はよじ登る。葉は対生、無托葉、全縁又は歯状。花序は普通、腋生、総状花序又は集散花序。萼筒はこも形、膜質、赤色がほとんどで、ときに先が切形、果時に大きくなる。花冠筒部は円柱形、曲がり、拡大部は2唇形、上唇は2裂、下唇は3裂。雄しべは花冠着生、葯が突き出る。 子房は2心皮、4室、各室に1胚珠。花柱は糸状、柱頭は2裂。核果は類肉質、倒卵形、宿存する色つきの萼に被われる。種子は長楕円形。
Holmskioldia sanguineaの1種だけの属である。
1 Holmskioldia sanguinea Retz. ホルムスキオルディア
ヒマラヤ (インド、パキスタン、ネパール、ブータン、バングラデシュ、ミャンマー)原産、英名はChinese hat plant , cup and saucer plant, parasol flower。中国名は冬红(dong hong)。世界中で広く栽培され、日本ではチャイニーズハットと呼ばれている。
灌木、だらしなく広がり又はつるが高さ3~6mになる。樹皮は暗褐色又は灰色、平滑、狭い紙質のひも状に剥離する。枝や小枝は細く、鋭い四角形、幼時には毛があり、成長すると無毛になり、節は環化する。葉は単葉、対生し、広卵状楕円形~広披針形、長さ5~12㎝、幅2.5~8㎝、基部は円形~類心形、縁は細かい円鋸歯状、先は尖鋭形又は急に楔形、白亜質。側脈は4~7対、上面に微毛があり、下面には脈上に毛があり、腺点があり、斜上し、先はアーチ状。葉柄は細く、細い溝状、長さ約1~3㎝、托葉は無い。花序は集散花序、総状花序、腋生及び頂生、長さ約5㎝、基部に葉柄がつく。苞は卵形又は楕円形、先は鋭形、長さ4~5㎜。花は両性、レンガ色、赤色~橙色、幅約6㎜、無毛。花柄は長さ約(1~)5㎜。萼は花弁状、受け皿形、小さな5歯があり、赤色、黄色、橙色、膜質、微毛があるか又は無毛、直径約1.5(2.5)㎝。花冠は漏斗形、5裂し、裂片は鈍形、赤色、橙色、又は普通、萼と同色、長さ約4㎜。花冠筒部は狭い円柱形、わずかに先に向かって拡大し、有毛、長さ約2㎝、幅約0.5㎝。雄しべはは4個、2強雄しべ~ほぼ等長、花冠から突き出る。花糸は細く、わずかに毛があり、長さ約1.5~2.5㎝。葯は長楕円形、又は卵形、白色。子房は円錐形、無毛。花柱は細く、糸状、ほとんど萼や花冠と同色、長さ約1.5~2.5㎝。柱頭は2裂。果実は核果、類球形(倒卵形)、直径約10㎜(長さ5~8㎜)、先が4深裂し、4小堅果に分かれる。種子は1~4個、果時の萼は大きくなる。内果皮は硬い。
品種)'Citrina'= var.citrina (花がレモン)
参考
1) Flora of ZimbabweKaromia tettensis (Klotzsch) R. Fern.
Description of the genus
http://www.zimbabweflora.co.zw/speciesdata/species.php?species_id=149150
http://www.zimbabweflora.co.zw/speciesdata/genus.php?genus_id=1214
2)Flora of PakistanHolmskioldia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=5&taxon_id=115603
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=5&taxon_id=220006461
3)Evolvulus glomeratus 'Blue Daze' - FloridataIndia Biodiversity Portal
http://indiabiodiversity.org/species/show/266151