カラミザクラ 唐実桜

mark

Flora of Mikawa

バラ科 Rosaceae サクラ属 サクラ亜属

別 名 シロバナカラミザクラ、シナミザクラ、シナノミザクラ、チュウゴクミザクラ、暖地サクランボ、暖地桜桃
中国名 樱桃 ying tao
英 名 Chinese sour cherry , false cherry
学 名 Prunus pseudocerasus Lindl.
 synonym Prunus pauciflora Bunge
 synonym Cerasus pseudocerasus (Lindl) G.Don
カラミザクラ花
カラミザクラの蕾
カラミザクラの萼
カラミザクラの萼2
カラミザクラの果実
カラミザクラの葉柄
カラミザクラの幹
カラミザクラ
カラミザクラの花序
カラミザクラ葉の鋸歯
花 期 3月
高 さ 2~6(2~8)m
生活型 落葉小高木
生育場所 果樹園、公園、庭
分 布 帰化種  中国原産
撮 影 蒲郡市  12.4.5
サクラ属・サクラ亜属の中国原産の栽培種。暖地サクランボとか暖地桜桃ともよばれる。
 異名が多数あり、中国ではCerasus pseudocerasus(=Prunus pseudocerasus) を正名とし、Prunus pauciflora を異名としている。別種とする説もあったが、今では異名とされている。別種とする説ではシロバナカラミザクラ(Prunus pseudocerasus)とカラミザクラ(Prunus pauciflora)とを分けていた。カラミザクラは低木であり、幹に気根が多く、花が少なく、花序に2~4個とされている。
 落葉小高木。高さ2~6(2~8)m。樹皮は灰白色。小枝は灰褐色。 葉は互生し、長さ5~12(15)㎝、幅3~5㎝の卵形~楕円状卵形、葉先は尖り、鋭い重鋸歯縁、歯先に小腺体あり。側脈9~11対。葉柄0.7~1.5㎝。蜜腺は葉柄の上部にある。葉が展開する前に開花する。花は白色、直径1.5~2㎝。散形状に3~6個つく。花弁の先が凹む。花柄は長さ0.8~1.9㎝。苞は3~4裂して羽状、腺あり。萼は長さ3~6㎜、短毛があり、淡紅紫色。萼片は三角卵円形~卵状長楕円形、反り返らない。雄しべは長く、多数(約30~35個最大50)、ウメのように花いっぱいになることもある。果実は直径約9~13㎜、紅色に熟す。花期は3月。果期は5月。
 カラミザクラ系のハイブリッド品種は多い。
(1) ミナトザクラ(湊桜)
 オオシマザクラとの自然交雑種。南伊豆町湊で発見され、原木がある。花は淡紅色、花柄が有毛。
(2) ツバキカンザクラ(椿寒桜)
 カンヒザクラとの交雑種と考えられている。原木は愛媛県松山市の椿宮にある。花色が濃く、雄しべが目立つ。
(3) フルサトザクラ(古里桜)
 カンヒザクラとの交配種。古里は「はままつフラワーパーク」初代園長・古里和夫博士の名から。
(4) ケイオウザクラ(啓翁桜)
 カンヒザクラとの交配種。啓翁は作出者の吉永啓太郎氏の名から。花色が濃い。
(5) トウカイザクラ(東海桜)
 コヒガンとの交配種。花はコヒガンによく似るが、萼筒がくびれない。
(6) ホソイザクラ(細井桜)
 ソメイヨシノとの交配種。
(7) その他品種
 'Cantabrigiensis' , 'Izayoi-zakura'十六夜桜