カクレミノ 隠蓑

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Flora of Mikawa

ウコギ科  Araliaceae カクレミノ属

中国名 三裂树参 san lie shu shen
学 名 Dendropanax trifidus (Thunb.) Makino ex H.Hara
カクレミノ花
カクレミノ熟した果実
カクレミノ種子
カクレミノの葉
カクレミノの葉2
カクレミノの幹
カクレミノ
カクレミノ冬
花 期 7~8月
高 さ 3~8m
生活型 常緑小高木
生育場所 海岸近くの林内
分 布 在来種  本州(関東地方以西)、四国、九州、台湾
撮 影 田原市  06.8.26
和名の由来は天狗が持っている、着ると姿が消える「隠れ蓑」 に葉を見立てたもの。
 常緑小高木、高さ3~8m。雌雄両全性(hermaphroditic)又は普通、両性雄花同株(andromonoecious)。葉は互生し、葉柄は長さ(1.5~)3~13㎝。葉身はしばしば2形、腺点がある。若木の葉は3~5裂するが、、成木では切れ込みがないことが多い。分裂しない葉身は卵形~楕円形~広卵形~ほぼ円形、長さ(4.5~)7~12㎝×幅(2~)3.5~12(~17)㎝、基部に3脈があり、2次脈は両面に隆起する。分裂する葉は(もしあれば)成木で2又は3浅裂する(若木ではより深く3~5裂する)。葉質は厚く、革質、上面は光沢があり、3脈が目立ち、基部は鈍形又は広楔形、縁は全縁、ときに小さく外巻きし、先は鋭形~尖鋭形。花序は頂生、散形花序が1個又は頻繁に(2~)3~5個、1個の両性花をもち、他は開花が遅い雄花である。花は淡緑色で目立たない。散形花序は球形、直径1.5~2㎝、花が10~20個つき、花序柄は長さ3~6㎝。花柄は花時と果時に長さ0.6~1.5㎝。咢は5個の小さな歯をもつ。花弁は5個。子房は心皮が5個。花柱は5個、完全に統合し、長さ0.75~1㎜。核果は広楕円形~ほぼ球形、又はわずかに偏楕円体、長さ4~8㎜×幅3.5~7㎜、乾くとうねがあり、黒色に熟す。花柱の柱は宿存し、長さ1~1.5㎜。柱頭は無柄。.花期は7~8月。果期は10~11月。日陰でも育ち、庭木としてよく植えられている。昔は夏に樹皮を傷つけて白い」樹液を取り、これを塗料として使った。「黄漆」 という。

カクレミノ属

  family  Araliaceae - genus Dendropanax

 高木又は低木、常緑、雌雄両全性(hermaphroditic)又は両性雄花同株(andromonoecious)、刺は無く、無毛。葉は単葉又は掌状に2又は 3(~5)裂、しばしば黄色や赤色の腺点があり (腺は透過光の下だけで見える)、縁は全縁又は少数の不規則な歯をもつ。托葉は小さく、統合し、又は欠く。花序は頂生、1個の散形花序、複数の散形花序からなる小さな総状花序、又は複合の散形花序。花柄は子房の下に関節が無い。咢は全縁又は5歯がある。花弁は5個、敷石状。雄しべは5個。子房は心皮が(2~)5個。花柱は分離、又は基部が統合、又は全体が統合して柱になる。果実は核果。種子は横方向に扁平、胚乳は均一。
 世界に約80種あり、熱帯アメリカ、東アジアに分布する。

カクレミノ属の主な種と園芸品種

1 Dendropanax morbiferus H.Lev.  チョウセンカクレミノ 朝鮮隠蓑
 朝鮮原産。英名はKorean dendropanax

2 Dendropanax pellucidopunctatus (Hayata) Kaneh.  タイワンカクレミノ 台湾隠蓑
  synonym Dendropanax dentiger auct. non (Harms) Merr
 台湾原産。中国名は台湾树参 tai wan shu shen 。

3 Dendropanax trifidus (Thunb.) Makino ex H.Hara  カクレミノ 隠蓑
  synonym Dendropanax iriomotensis (Masam.) Hatus.  イリオモテカクレミノ
 日本(本州の関東地方以西、四国、九州)、台湾原産。中国名は三裂树参 san lie shu shen
 日陰でも育ち、庭木としてよく植えられている。昔は夏に樹皮を傷つけて白い」樹液を取り、これを塗料として使った。「黄漆」 という。和名の由来は天狗が持っている、着ると姿が消える「隠れ蓑」 に葉を見立てたもの。
 常緑小高木、高さ3~8m。雌雄両全性(hermaphroditic)又は普通、両性雄花同株(andromonoecious)。葉は互生し、葉柄は長さ(1.5~)3~13㎝。葉身はしばしば2形、腺点がある。若木の葉は3~5裂するが、、成木では切れ込みがないことが多い。分裂しない葉身は卵形~楕円形~広卵形~ほぼ円形、長さ(4.5~)7~12㎝×幅(2~)3.5~12(~17)㎝、基部に3脈があり、2次脈は両面に隆起する。分裂する葉は(もしあれば)成木で2又は3浅裂する(若木ではより深く3~5裂する)。葉質は厚く、革質、上面は光沢があり、3脈が目立ち、基部は鈍形又は広楔形、縁は全縁、ときに小さく外巻きし、先は鋭形~尖鋭形。花序は頂生、散形花序が1個又は頻繁に(2~)3~5個、1個の両性花をもち、他は開花が遅い雄花である。花は淡緑色で目立たない。散形花序は球形、直径1.5~2㎝、花が10~20個つき、花序柄は長さ3~6㎝。花柄は花時と果時に長さ0.6~1.5㎝。咢は5個の小さな歯をもつ。花弁は5個。子房は心皮が5個。花柱は5個、完全に統合し、長さ0.75~1㎜。核果は広楕円形~ほぼ球形、又はわずかに偏楕円体、長さ4~8㎜×幅3.5~7㎜、乾くとうねがあり、黒色に熟す。花柱の柱は宿存し、長さ1~1.5㎜。柱頭は無柄。.花期は7~8月。果期は10~11月。

参考

1) Flora of China
  Dendropanax
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=109584
2) Plants of the World Online | Kew Science
  Dendropanax
 http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:967843-1
3)GRIN
  Dendropanax
 https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=28369