イトラン 糸蘭

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Flora of Mikawa

キジカクシ科 Asparagaceae イトラン属

別 名 ユッカ・フラッシダ
中国名 软叶丝兰 ruan ye si lan
英 名 Adam's needle beargrass
学 名 Yucca flaccida Haw.
 synonym Yucca filamentosa f. flaccida (Haw.) Voss
 synonym Yucca filamentosa var. flaccida (Haw.) Engelm.
 synonym Yucca filamentosa auct. non L.
イトランの花序
イトランの雌しべと雄しべ
イトランの花
イトランの茎
イトラン
イトラン小花柄
イトランの葉の糸
イトランの葉
花 期 6~7月
高 さ 1~3m
生活型 常緑低木
生育場所 古い野原、海岸の砂地、松林など
分 布 外来種  カナダ、USA原産
撮 影 新城市 15.6.15
イトランはキジカクシ科イトラン属の多年生の植物。
 植物は叢生し、小さな群落を形成し、直立し、無茎またはまれに短い茎を持ち、高さ1~3m。ロゼットは通常小さく、開花後にゆっくり枯れる。茎は単純で、高さ0.3mまで。葉身は直立し、下部の葉は中間で後屈し、披針形、先端に向かって次第に細くなり、薄く、中央付近で最大幅となり、長さ40~80㎝×幅1~4(~5)㎝、硬くまたは柔らかくしなやかで、無毛、縁は全縁、細い糸がある(filiferous)、先端に刺がある。花序は円錐花序で、ロゼットを超えて生じ、狭卵形、長さ40~150㎝、ほとんどに軟毛がある。苞は直立し、下部では長さ25㎝まで、上部では長さ2~3㎝。花序柄は花茎状、長さ0.5~2.8m、直径0.5~4㎝。花は垂れ下がる。花被片は離生、白色、クリーム色、または淡緑白色、披針形~楕円形、長さ3~5㎝×幅1~3㎝、ほとんどに軟毛があり、先は鈍形。花糸は長さ1.2~2.2㎝。雌しべは長さ1.5~3.8㎝。子房は淡緑色、長さ1.5㎝。花柱は緑白色~白色、パピラがある。柱頭は分裂する。小花柄は長さ1.5~3㎝。果実は直立し、蒴果、裂開し、長円形、倒梨形、または円錐形、長さ3.5~4㎝×幅1.5~2㎝、胞間裂開。種子は鈍い黒色、薄く、長さ6~8㎜×幅5~6㎜。花期は春(日本では夏)。

イトラン(ユッカ)属

  family Asparagaceae - genus Yucca

 多年生で、無茎(acaulescent)または有茎(caulescent)、ときにほぼ花茎(subscapose)、ときに樹枝状(arborescent)、通常は大きく枝分かれし、木質のほぼ地下または地上のてい幹(caudices)があり、または単一の茎がある。葉は無柄、てい茎上または枝先にロゼット状につく。葉身は線状披針形、基部で広がり、通常は硬く、たまに肉質、縁は全縁または小歯状、しばしば糸状で長い繊維に分かれ(filiferous)、角質で、先は大抵鋭く尖る。花茎は、ある場合、直径2.5㎝以下。花序は直立またはまれに垂れ下がり、円錐花序または総状花序、ときに下部が円錐花序で上部が総状花序になり、苞があり、ときに軟毛がある。苞は斜上~直立、まれに後屈する。花序柄はときに花茎状で、ときに葉を超えて伸び、ときに軟毛がある。花は両性。花被は鐘形または球形。花被片は6枚、類似し、肉質、基部は離生または合着し、帯白色~クリーム色、またはわずかに緑色や紫色がかり、たまに軟毛がある。雄しべは6本。花糸は扁平で、葯と同幅、平滑、パピラ状または顆粒状、肉質。雌しべは倒卵形または長円状円筒形。子房は上位、通常緑色、3室または6室で偽隔壁があり、6裂する。花柱は白色~暗緑色、しばしば太い。柱頭は通常3本、ときに1本でほぼ頭状、白色~淡緑色、長さ1~2㎜。果実は直立または下垂し、蒴果または漿果。種子は室ごとに多数、通常黒色、たまに灰色、扁平で円形、まれに倒卵形または卵形。 x=25, 30。
 世界に約40種あり、北アメリカ、中央アメリカ北部に分布する。

イトラン属の主な種と園芸品種

1 Yucca aloifolia L. センジュラン 千寿蘭
 USA、メキシコ、バミューダ諸島原産。英名はSpanish bayonet。中国名は千手丝兰 qian shou si lan。別名はチモラン、リンポウラン。標高0~1800mの海岸近くの砂丘または貝塚に生える。
 植物はロゼット状の群落を形成し、高さ7mまで、樹枝状になる(arborescent)。茎は1~3 本、直立またはやや傾き、単純またはまばらに分岐する。葉身は直立し、暗緑色、扁平またはわずかに凹状、厚く、長さ12~40㎝×幅2.5~6㎝、硬く、縁は鋭い小歯があるかまたは全縁、まれに細い糸があり(filiferous)、真っすぐな繊維である。花序は下垂し、円錐花序、ロゼット内の1/4~1/2で生じ、やや円錐形、長さ45~61㎝、無毛またはわずかに軟毛がある。花序柄は花茎状で長さ 30㎝まで。花は下垂し、長さ7㎝まで。花被は球形。花被片は広がり、基部で1㎜未満が合着し、クリーム白色、基部近くが緑色または紫色を帯び、披針形、長さ3~4㎝×幅1.2~2.2㎝。花糸は長さ約2㎝。葯は長さ2~3㎜。雌しべは薄緑色、長さ3~4㎝×幅0.8~1㎝。子房は柄があり、長さ2~5㎝。花柱は長さ5㎜。柱頭は明瞭。果実は垂れ下がり、漿果(baccate)、芯がなく、裂開せず、長さ3.5~5㎝×幅2~2.6㎝、肉質、多肉質、紫色の果肉。種子は鈍い黒色で、円状卵形、直径5~7㎜、厚さ2.5㎜。花期は秋。

2 Yucca baccata Torr. ユッカ・バッカータ
 USA(アリゾナ州、カリフォルニア州、コロラド州、ネバダ州、ニューメキシコ州、テキサス州、ユタ州)、メキシコ(チワワ州、ソノラ州)原産。英名はdatil yucca , banana yucca , Spanish bayonet , broadleaf yucca。果実はバナナ状で甘く、Paiute族は干した果実を冬季の食料とする。
 植物はしばしばロゼットの開いた群落を形成し、無茎または短い茎があり、長さ2.5m未満。茎はもしある場合は傾伏し、1~24本、地上または地下にあり、単純またはときに分枝し、長さ2mまで。葉身は直立し、青緑色、凹凸面状、長さ30~100㎝×幅2~6㎝、硬く、ザラつきまたは粉白色、縁は褐色。花序は直立し、円錐花序となり、密集し、ロゼットの内側に完全に生じるか、大部分はロゼットを超え、卵形、長さ60~82㎝、無毛、まれにわずかに毛がある。花序柄は花茎状で、長さ0.8mまで。花は垂れ下がり、幅5~13㎝。花被は鐘形。花被片は基部で合着して浅い花杯を形り、長さは7~12㎜、通常はクリーム色、たまに紫色を帯び、長さ4.5~13㎝。花糸は下部で合着して襟状の構造を形成し、長さ3.2~12㎜、肉質で軟毛がある。葯は長さ5~7㎜。雌しべは長さ4.5~8㎝×幅0.7~1.2㎝ (通常は長さが幅の4~5(~7)倍)。子房は長さ0.7~1.2㎝。花柱は長さ5~7㎜。柱頭は明瞭。果実は垂れ下がり、漿果、裂開せず、細長く、長さ5~23㎝×幅4~7.5㎝、肉質で多肉質。種子は鈍い黒色、倒卵形、直径7~11㎜、厚さ3㎜、しわがある。
 2変種がある。
2-1 Yucca baccata var. baccata
  synonym Yucca baccata var. vespertina McKelvey
  synonym Yucca vespertina (McKelvey) S.L.Welsh
 USA(アリゾナ州、カリフォルニア州、コロラド州、ネバダ州、ニューメキシコ州、テキサス州、ユタ州)、メキシコ(チワワ州)原産。英名はBanana yucca, blue yucca, datil。標高400~2500mの岩の多い斜面、ピニオン、オーク、ジュニパーの森林、草原に生える。
 植物は有茎または無茎。茎はある場合、1~6 本で、地上または地下にあり、長さ0.3m未満。葉は縁が粗く、巻く。花序はロゼット内に完全に生じるか、またはロゼットから1/4ほど突き出る。花序柄は長さ0.6~0.8m。花期は春~初夏。
2-2 Yucca baccata var. brevifolia L.D.Benson & Darrow
  synonym Yucca brevifolia Schott ex Trelease
 USA(アリゾナ州、ニューメキシコ州)、メキシコ(ソノラ州)原産。英名はThornber yucca。標高500~2000mのソノラ砂漠の丘陵、台地、平地、砂漠の草原、オーク林に生える。
 植物は有茎性。茎は1~24本、地上に生え、しばしば枝分かれし、長さ2mに達するものもある。葉の縁は細い糸状(filiferous)。花序はほぼ完全にロゼット内に生じ、大部分はロゼット外にまで伸びる。花序柄は長さ0.3mまで。花期は春~初夏。

3 Yucca brevifolia Engelm. ヨシュアノキ 
 USA西南部(アリゾナ州、カリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州)、メキシコ原産。英名はJoshua tree。中国名は短叶丝兰 duan ye si lan。別名はジョーシュアツリー。標高400~1800mの砂漠に生える。
 植物は通常単生、直立し、樹枝状になり、高さ15mまで。茎は通常1本だが、たまに数~多数あり、単純または通常上部で分枝する。枝は長さ1~3mである。葉身は緑色、長さ15~35㎝×幅0.7~1.5㎝、堅く、平滑、無毛、縁はほぼ全縁、微細な小歯があり、黄色である。花序は直立し、円錐花序となり、密に密集し、約 1/2がロゼットに包まれ、楕円形~卵形、長さ30~55㎝×幅30~38㎝、無毛である。花は直立し、長さ4~7㎝。花被は長円形~球形。花被片は基部でかろうじて合着し、緑白色~クリーム色、披針形~長円形、長さ2.5~7㎝×幅1.1~2.2㎝。葯は長さ3~3.2㎜、短い軟毛~パピラがある。雌しべは長さ2~3.5㎝。子房は卵形、長さ2.5~3㎝、長さが幅より長い。花柱は長さ約1.6㎜。柱頭は明瞭。果実は垂れ下がり、蒴果、裂開せず、深い溝があり、楕円形、長さ6~8.5㎝、乾き、海綿状。種子は鈍い黒色、薄く、直径8~12㎜、平滑。花期は晩冬~中春。

4 Yucca gigantea Lem. メキシコチモラン 
  synonym Yucca elephantipes Regel ex Trelease
 メキシコ、ニカラグア、パナマ、ベリーズ、コスタリカ、グアテマラ、ホンジュラス原産。英名はspineless yucca, soft-tip yucca, blue-stem yucca, giant yucca, yucca cane。中国名は象腿丝兰 xiang tui si lan。1970 年代末から観葉植物として広く栽培され、単にユッカ杖(elephant yucca)と呼ばれることもある。食用花は地元ではizoteと呼ばれるエルサルバドルの国花であり、エルサルバドル料理でスープなどに広く使用されている。
 高さ8~12mの低木または小高木に成長する常緑樹。室内栽培では通常は高さ1m未満である。かなり大きなヤシのような幹は成長するにつれては粗く太くなり、成熟すると基部が膨らみ、地面からわずか数10㎝のところで枝分かれすることがよくある。葉は 螺旋状の円柱のロゼットにつき、線状披針形で、ひも状で、柔らかく、光沢のある緑色、多肉質(succulent)、長さ60~120㎝×幅5~7.5㎝、平行脈、平らまたは少し、ひだがあり、縁は平滑または粗く、不明瞭な歯があり、ほとんどのユッカに特徴的な先端の鋭い刺はなく、柔らかく緑色の長さ5~10㎜の先端をもち、ときに背側のうねが少し粗くなる。花序は円錐花序で無毛、高さ1m以下、ロゼット状の葉を超えてクリーム色~白色の花が多数つく。花は完全花(各花に雄花と雌花がある)。花柱は短く、長楕円形。一部の種とは異なり、このユッカは開花後も枯れない。野生では雨に依存するが、栽培での花期は晩春~夏。果実は褐色で肉質、楕円形、長さ1.3~2.5㎝。ユッカは受粉に特定の蛾を必要とし、適切な蛾がいなければ、花が咲いても果実は成長しない。種子はほぼ円形、直径8~10㎜、翼はない。
品種) 'Variegata'(縁がクリーム黄色)

5 Yucca filamentosa L. ユッカ・フィラメントーサ
 USA東南部原産。 英名はAdam's needle beargrass , needle palm silkgrass。中国名は柔软丝兰 rou ruan si lan。砂質土壌に生える。
 植物は無茎またはまれに有茎で、不明瞭に樹枝状になり、高さ1~4.6m、ロゼットは通常小さい。茎は単茎で、長さ0~0.5m。葉身はときに直立し、下部の葉は中央付近でしばしば後屈し、披針形、平らで、先端に向かって急に狭くなり、溝があり、薄く、中央付近で最も幅が広く、長さ50~75㎝×幅2~4㎝、通常柔らかくしなやかで、ザラつき、縁は全縁、長くてカールする細い糸がある(filiferous)。花序は円錐花序、ロゼットを超えて生じ、卵形、長さ75~150㎝、無毛。苞は直立する。花序柄は花茎状で長さ1~3m、直径2.5㎝未満。花は垂れ下がり、花被は球形。花被片は離生、ほぼ白色、卵形、長さ5~7㎝×幅2~3㎝、無毛、先は短く尖鋭形。花糸は雌しべより短い。雌しべは長さ1.5~3.8㎝。柱頭は分裂する。果実は直立し、蒴果、裂開し、長円形、長さ3.8~5㎝×幅2㎝、胞間裂開。種子は鈍い黒色、薄く、直径6㎜。花期は春中期~初夏。

6 Yucca flaccida Haw. イトラン 糸蘭
  synonym Yucca filamentosa f. flaccida (Haw.) Voss
  synonym Yucca filamentosa var. flaccida (Haw.) Engelm.
  synonym Yucca filamentosa angustifolia Engelm.
  synonym Yucca filamentosa subsp. concava (Haw.) Hochstätter
  synonym Yucca smalliana Fernald
  synonym Yucca filamentosa auct. non L.
 カナダ、USA原産。英名はAdam's needle beargrass。中国名は软叶丝兰 ruan ye si lan。別名はユッカ・フラッシダ。砂地の松と低木のオーク、松と広葉樹の混交林、古い野原、海岸の砂地、開けた場所または半開けた場所、松の植林地に生える。
 植物は叢生し、小さな群落を形成し、直立し、無茎またはまれに短い茎を持ち、高さ1~3m。ロゼットは通常小さく、開花後にゆっくり枯れる。茎は単純で、高さ0.3mまで。葉身は直立し、下部の葉は中間で後屈し、披針形、先端に向かって次第に細くなり、薄く、中央付近で最大幅となり、長さ40~80㎝×幅1~4(~5)㎝、硬くまたは柔らかくしなやかで、無毛、縁は全縁、細い糸がある(filiferous)、先端に刺がある。花序は円錐花序で、ロゼットを超えて生じ、狭卵形、長さ40~150㎝、ほとんどに軟毛がある。苞は直立し、下部では長さ25㎝まで、上部では長さ2~3㎝。花序柄は花茎状、長さ0.5~2.8m、直径0.5~4㎝。花は垂れ下がる。花被片は離生、白色、クリーム色、または淡緑白色、披針形~楕円形、長さ3~5㎝×幅1~3㎝、ほとんどに軟毛があり、先は鈍形。花糸は長さ1.2~2.2㎝。雌しべは長さ1.5~3.8㎝。子房は淡緑色、長さ1.5㎝。花柱は緑白色~白色、パピラがある。柱頭は分裂する。小花柄は長さ1.5~3㎝。果実は直立し、蒴果、裂開し、長円形、倒梨形、または円錐形、長さ3.5~4㎝×幅1.5~2㎝、胞間裂開。種子は鈍い黒色、薄く、長さ6~8㎜×幅5~6㎜。花期は春(日本では6~7月)。

7 Yucca gloriosa L. アツバキミガヨラン 厚葉君が代蘭 広義
 USA東南部原産。中国名は凤尾丝兰 feng wei si lan。別名はアメリカキミガヨラン。
 ロゼットの群落を形成する植物で、有茎性、樹枝状、単純または分岐することが多い。茎は直立し、長さ5mまで。葉身は直立または反曲し、緑色または青緑色、披針形または剣形、扁平、上部で凹み、薄く、長さ40~100㎝×幅3.5~6㎝、硬くまたは柔軟、若いうちは少なくとも粉白色、縁は全縁または粗く微細な小歯があり、しばしば細い糸がある(filiferous)、糸は真っすぐな繊維、黄色または褐色、不透明。花序は円錐花序で、ロゼットの部分てきに内またははるかに超えて生じ、卵形~楕円形、長さ5~12m×幅4.5m、無毛または軟毛がある。花序柄は花茎状で長さ0.9~1.5m。花は垂れ下がる。花被は球形~鐘形。花被片は離生、白色~クリーム白色または緑白色、ときに紫色を帯び、楕円形~狭卵形、長さ4~5㎝×幅2~2.5㎝。花糸は長さ約2.6㎝、剛毛があるかまたはわずかにパピラがある。葯は長さ約3.5㎜。雌しべは薄緑色で、長さ約3.6㎝。子房は無柄、長さ約2.8㎝。花柱は長さ約9㎜。柱頭は離れる。小花柄は長さ2㎝まで、しばしばアーチ状になる。果実は直立または垂れ下がり、漿果、芯があり、裂開せず、6翼または6うねがあり、長くなり、長さ2.5~8㎝、革質。種子は黒色、光沢があり、卵形、薄く、直径5~8㎜。2n=50。
 2変種がある。
7-1 Yucca gloriosa var. gloriosa 厚葉君が代蘭
 USA東南部(ジョージア州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州)原産。英名はMound-lily yucca。中国名は凤尾丝兰 feng wei si lan。海抜0mの海岸の砂丘に生える。
 植物は有茎、頂上近くで枝分かれし、高さ5mまで。葉身はほぼ直立し、青緑色、披針形、長さ40~70㎝×幅4~6㎝、硬く、年とともに柔軟になり、粉白色、縁は褐色。花序はロゼットを40~50㎝超えて伸び、卵形~楕円形、長さ75~120㎝。花序柄は長さ0.9~1.5m。花被片は白色~クリーム色、長さ4~5㎝×幅2~2.5㎝。花糸は顆粒状または粉状で、軟毛がある。果実は垂れ下がり、6うねがあり、長さ5.5~8㎝。花期は春。
7-2 Yucca gloriosa var. tristis Carrière キミガヨラン 君が代蘭
  synonym Yucca recurvifolia Salisb.
  synonym Yucca gloriosa var. recurvifolia (Salisb.) Engelm
 USA東南部(アラバマ州、フロリダ州、ジョージア州、ルイジアナ州、ミシシッピ州)原産。英名はCurve-leaf yucca。中国名は弯叶丝兰 wan ye si lan。標高0~100mのメキシコ湾岸平野の砂質土壌に生える。
 植物は樹枝状、単純または枝分かれして、高さ2mまで。葉身はほとんどが反り返り、緑色、剣形、長さ50~100㎝×幅3.5~5㎝、柔軟性があり、縁は狭く黄色または褐色になる。花序はロゼットからわずかに伸び、狭楕円形、長さ50~100㎝。花序柄は長さ0.9~1.1m。花被片は白色またはわずかに緑がかった白色、長さ 4~5㎝×幅2~2.5㎝。果実はほとんど直立し、長円形で 6翼または6うねがあり、長さ2.5~4.5㎝。花期は春。
 Yucca gloriosa var. recurvifolia はあまり知られておらず、var. gloriosa と区別できない可能性がある。

参考

1) Flora of North America
 Yucca
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=110810
2) Plants of the World Online| Kewscience
 Yucca
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:60452048-2
3) World Flora Online
 Yucca
https://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000041098
4) LLIFLE - Encyclopedia of living forms
 Yucca gigantea Lem.
https://www.llifle.com/Encyclopedia/TREES/Family/Agavaceae/30067/Yucca_gigantea