イタヤカエデ 板屋楓
Flora of Mikawa
ムクロジ科 Sapindaceae カエデ属
中国名 | 色木枫 se mu feng (広義) |
学 名 | Acer pictum Thunb. subsp. dissectum (Wesm.) H.Ohashi (狭義) Acer pictum Thunb. (広義) Acer mono Maxim. subsp. marmoratum (G.Nicholson) Kitam., excl. typo. |
花 期 | 4~5月 |
果 期 | 9~10月 |
高 さ | 15~20m |
生活型 | 落葉高木 |
生育場所 | 山地の林内 |
分 布 | 在来種 本州、四国、九州(太平洋岸が主)、朝鮮 |
撮 影 | 王滝渓谷 05.5.1 |
カエデ科は現在のAPG分類ではムクロジ科に含められた。
和名は葉が密集し、板屋根のようになって雨を避けることができることから。庭や公園などによく植栽されている。広義のイタヤカエデはAcer pictumであり、亜種に分類され、狭義のイタヤカエデは subsp. dissectum であり、中国には分布しない。さらに葉形と毛により、いくつかの品種に分類されている。葉の切れ込みの深いものを品種のエンコウカエデ form. dissectum として区別するが、若木のイタヤカエデも葉の切れ込みが深く、変異が連続として分類しないとする見解もある。
幹は暗褐色、平滑、老木になると樹皮が縦に浅裂する。若い枝は緑色~紅紫色、無毛。葉は対生し、葉柄は長さ4~12㎝。葉身は幅6~14㎝の扁円形、全縁、掌状に(3)5~7中裂又は浅裂し、裂片は幅が広く、先が鋭く尖り、葉の基部は浅い心形~切形。葉表は光沢があり、無毛。葉裏は脈腋に淡褐色の毛が生える。雌雄同株、雄花と両性花が花序に混じる。花は直径5~7㎜。花弁と萼片はともに5個、緑黄色、ともに平開する。雄しべ8個。翼果(分離翼果)は分果が2個、直角以下の鋭角に開いてつく。分果は長さ2~3㎝、無毛。2n=26
ウラゲエンコウカエデ subsp. dissectum form. connivens は当年枝が無毛、葉裏の主脈上に毛がある。
ケウラゲエンコウカエデ subsp. dissectum form. puberulum 当年枝が有毛、葉裏の主脈上に毛がある。
ケエンコウカエデ subsp. dissectum form. piliferum 当年枝が有毛、葉裏の主脈上に毛がない。
オニイタヤ Acer pictum subsp. pictum 若木の葉も切れ込みが浅く、下面全体、脈上に短い開出毛が密生する。裂片の幅が広く、先は細く尖る。中国には自生しないが植栽され、中国名は色木枫(se mu feng)。
エゾイタヤ Acer pictum subsp. mono は北海道、本州(東北地方)、中国、ロシアに分布する。中国名は五角枫(wu jiao feng)。葉は5~7浅裂。葉裏の主脈基部に淡褐色の毛がある以外は無毛。翼果は水平に近く開く。
イトマキイタヤ(モトゲイタヤ) Acer pictum subsp. savatieri 葉が大型、5~9浅裂し、普通7浅裂、基部はやや心形。葉脈腋にやや褐色を帯びた毛がある。翼果は鈍角に開く。
アカイタヤ Acer pictum subsp. mayrii日本海側に分布し、新芽や葉柄が赤色を帯びる。葉は普通5浅裂。
ウラジロイタヤ Acer pictum subsp. glaucum 本州(新潟県、山形県、福島県)に分布し、葉裏が粉白色を帯びる。
タイシャクイタヤ Acer pictum subsp. taishakuense は広島県庄原市の帝釈峡の周辺だけに分布する。葉が小さく、切れ込みが深い。葉表に曲がった軟毛があり、葉裏には密生する。
タケシマイタヤAcer pictum subsp. okamotoanum は鬱陵島(ウルルン島)に自生する。葉が大型、6~9裂する。
和名は葉が密集し、板屋根のようになって雨を避けることができることから。庭や公園などによく植栽されている。広義のイタヤカエデはAcer pictumであり、亜種に分類され、狭義のイタヤカエデは subsp. dissectum であり、中国には分布しない。さらに葉形と毛により、いくつかの品種に分類されている。葉の切れ込みの深いものを品種のエンコウカエデ form. dissectum として区別するが、若木のイタヤカエデも葉の切れ込みが深く、変異が連続として分類しないとする見解もある。
幹は暗褐色、平滑、老木になると樹皮が縦に浅裂する。若い枝は緑色~紅紫色、無毛。葉は対生し、葉柄は長さ4~12㎝。葉身は幅6~14㎝の扁円形、全縁、掌状に(3)5~7中裂又は浅裂し、裂片は幅が広く、先が鋭く尖り、葉の基部は浅い心形~切形。葉表は光沢があり、無毛。葉裏は脈腋に淡褐色の毛が生える。雌雄同株、雄花と両性花が花序に混じる。花は直径5~7㎜。花弁と萼片はともに5個、緑黄色、ともに平開する。雄しべ8個。翼果(分離翼果)は分果が2個、直角以下の鋭角に開いてつく。分果は長さ2~3㎝、無毛。2n=26
ウラゲエンコウカエデ subsp. dissectum form. connivens は当年枝が無毛、葉裏の主脈上に毛がある。
ケウラゲエンコウカエデ subsp. dissectum form. puberulum 当年枝が有毛、葉裏の主脈上に毛がある。
ケエンコウカエデ subsp. dissectum form. piliferum 当年枝が有毛、葉裏の主脈上に毛がない。
オニイタヤ Acer pictum subsp. pictum 若木の葉も切れ込みが浅く、下面全体、脈上に短い開出毛が密生する。裂片の幅が広く、先は細く尖る。中国には自生しないが植栽され、中国名は色木枫(se mu feng)。
エゾイタヤ Acer pictum subsp. mono は北海道、本州(東北地方)、中国、ロシアに分布する。中国名は五角枫(wu jiao feng)。葉は5~7浅裂。葉裏の主脈基部に淡褐色の毛がある以外は無毛。翼果は水平に近く開く。
イトマキイタヤ(モトゲイタヤ) Acer pictum subsp. savatieri 葉が大型、5~9浅裂し、普通7浅裂、基部はやや心形。葉脈腋にやや褐色を帯びた毛がある。翼果は鈍角に開く。
アカイタヤ Acer pictum subsp. mayrii日本海側に分布し、新芽や葉柄が赤色を帯びる。葉は普通5浅裂。
ウラジロイタヤ Acer pictum subsp. glaucum 本州(新潟県、山形県、福島県)に分布し、葉裏が粉白色を帯びる。
タイシャクイタヤ Acer pictum subsp. taishakuense は広島県庄原市の帝釈峡の周辺だけに分布する。葉が小さく、切れ込みが深い。葉表に曲がった軟毛があり、葉裏には密生する。
タケシマイタヤAcer pictum subsp. okamotoanum は鬱陵島(ウルルン島)に自生する。葉が大型、6~9裂する。