イランイランノキ

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Flora of Mikawa

バンレイシ科 Annonaceae イランイランノキ属

別 名 イランイラン
中国名 依兰 yi lan
英 名 Macassar oiltree , perfumetree , woolly-pine , ylang-ylang-tree , cananga tree , climbing ylang-ylang , ylang-ylang、ilang-ilang、alang-ilang
学 名 Cananga odorata (Lam.) Hook.f. et Thomson
バンレイシ科 Annonaceae  イランイランノキ属
イランイランノキの蕾
イランイランノキの花
イランイランノキの葉
イランイランノキの枝
イランイランノキの幹
イランイランノキ
イランイランノキ花2
花 期 4~8月
高 さ (1~2)6~33m
生活型 低木又は高木
生育場所 栽培種
分 布 外来種 ラオス、ミャンマー、タイ、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、パプアニューギニア、オーストラリア原産
撮 影 浜名湖ガーデンパーク  19.10.9
花から採るエッセンシャルオイル(精油)は濃厚な甘い香りがあり、ストレスを軽減させ、イライラを沈める作用があるため、香水、石鹸やアロマに使われる。
 高木又は低木。樹皮は淡灰色。小枝は暗褐色、、古くなると条線があり、若い時は微細な軟毛があり、無毛になる。葉柄は長さ1~2㎝、狭い溝がある。葉身は2ランクにつき、卵形、長円形、又は広楕円形、長さ9~23㎝×幅4~14㎝、膜質~薄い紙質、しばしば乾くと黒色になり、成熟すると中脈と2次脈にほとんど帯白色の軟毛がある以外は無毛になる。2次脈は中脈の各側に7~15本、葉の基部は円形~鈍形~切形でしばしば不等辺、先は鋭形~尖鋭形。花序は腋生又は短い木質の枝につき、総状花序又は集散花序、花は1個~数個。花序柄は長さ2~5㎜。苞は小さく、脱落性。花は垂れ下がる。花柄は長さ1~5㎝、軟毛があり、小苞がある。咢片は卵形、長さ約0.7㎜、軟毛があり、基部で合着し、後屈する。花弁は緑色、黄色に変わり、内側の基部に紫褐色のしみがあり、線形~線状披針形、長さ5~8㎝×幅0.5~1.8㎝、綿毛があり、微細な軟毛のある数本の脈をもち、基部の爪部は小さい。雄しべは長円状倒披針形、長さ0.7~1㎜、葯隔は先が鋭形、軟毛がある。心皮は10~12個、長さ約4㎜、若い時に微軟毛がり、無毛になる。柱頭はこん棒形、薄片、融合し、内側にU形の溝をもち、子房の基部まで下に続き、凹面の傘のある円盤を形成する。果実(monocarps)は柄があり、長さ1.2~1.8㎝、黒色に近く、卵形~球形、又は長円形、長さ1.5~2.3㎝×幅約1㎝、果肉状、無毛。種子は2~12個、淡褐色、2列につき、表面に穴がある、花期は4~8月。果期は10~3月。

イランイランノキ属

  familiy Annonaceae - genus Cananga

 高木又は低木。葉柄は短い。葉身は大きい。花序は腋生又は腋外生(extra-axillary)、集散花序、総状花序、又は花序柄の上に数個の花を束生する。花は大きい。咢片は3個、敷石状。花弁は6個、2輪につき、類等長又は内側の花弁がわずかに小さく、広がり、平ら、蕾中では敷石状。雄しべは多数。葯室は線状披針形、側生又は類内向き、。葯隔は大きさが雄しべの約1/3、先は微突頭。心皮は多数、長円形。胚珠は各心皮に多数、2列につく。花柱細い。柱頭は花時に粘り、こん棒形。種子は数個、2列につき、穴がある。
 世界に2種あり、熱帯アジア、オーストラリア原産。

イランイランノキ属の主な種

1 Cananga odorata (Lam.) Hook.f. et Thomson  イランイランノキ
 ラオス、ミャンマー、タイ、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、パプアニューギニア、オーストラリア原産。英名はMacassar oiltree , perfumetree , woolly-pine , ylang-ylang-tree , cananga tree , climbing ylang-ylang , ylang-ylang、ilang-ilang、alang-ilang。中国名は依兰 yi lan 。中国、台湾で栽培されている。別名はイランイラン。花から採るエッセンシャルオイル(精油)は濃厚な甘い香りがあり、ストレスを軽減させ、イライラを沈める作用があるため、香水、石鹸やアロマに使われる。
 高木又は低木。樹皮は淡灰色。小枝は暗褐色、、古くなると条線があり、若い時は微細な軟毛があり、無毛になる。葉柄は長さ1~2㎝、狭い溝がある。葉身は2ランクにつき、卵形、長円形、又は広楕円形、長さ9~23㎝×幅4~14㎝、膜質~薄い紙質、しばしば乾くと黒色になり、成熟すると中脈と2次脈にほとんど帯白色の軟毛がある以外は無毛になる。2次脈は中脈の各側に7~15本、葉の基部は円形~鈍形~切形でしばしば不等辺、先は鋭形~尖鋭形。花序は腋生又は短い木質の枝につき、総状花序又は集散花序、花は1個~数個。花序柄は長さ2~5㎜。苞は小さく、脱落性。花は垂れ下がる。花柄は長さ1~5㎝、軟毛があり、小苞がある。咢片は卵形、長さ約0.7㎜、軟毛があり、基部で合着し、後屈する。花弁は緑色、黄色に変わり、内側の基部に紫褐色のしみがあり、線形~線状披針形、長さ5~8㎝×幅0.5~1.8㎝、綿毛があり、微細な軟毛のある数本の脈をもち、基部の爪部は小さい。雄しべは長円状倒披針形、長さ0.7~1㎜、葯隔は先が鋭形、軟毛がある。心皮は10~12個、長さ約4㎜、若い時に微軟毛がり、無毛になる。柱頭はこん棒形、薄片、融合し、内側にU形の溝をもち、子房の基部まで下に続き、凹面の傘のある円盤を形成する。果実(monocarps)は柄があり、長さ1.2~1.8㎝、黒色に近く、卵形~球形、又は長円形、長さ1.5~2.3㎝×幅約1㎝、果肉状、無毛。種子は2~12個、淡褐色、2列につき、表面に穴がある、花期は4~8月。果期は10~3月。
1-1 Cananga odorata var. odorata
 ラオス、ミャンマー、タイ、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、パプアニューギニア、オーストラリア原産。。中国、台湾で栽培されている。
 高木、高さ6~33m。花期は4~8月。果期は11~3月。2n=16。

1-2 Cananga odorata var. fruticosa (Craib) J. Sinclair
 タイ、インドネシア、マレーシア原産。英名はdwarf ylang-ylang tree 。中国名は小依兰 xiao yi lan 。中国で栽培されている。
 低木、高さ1~2m。花期は4~6月。果期は10~3月。

2 Cananga brandisiana (Pierre) Saff. カナンガ・ブランディシアナ
 カンボジア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、タイ、ベトナム原産

参考

1) Flora of China
 Cananga  
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=105496
2) India Biodiversity Portal
 Cananga odorata  
https://indiabiodiversity.org/species/show/229037
3) Atlas of Living Australia
 Cananga odorata  
https://bie.ala.org.au/species/https://id.biodiversity.org.au/node/apni/2919551
4) Plants of the World Online | Kewscience
 Cananga  
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:1034197-2
5) GRIN
 Cananga  
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=2022