イイギリ 飯桐
Flora of Mikawa
ヤナギ科 Salicaceae イイギリ属
別 名 | ナンテンギリ 南天桐 |
中国名 | 山桐子 shan tong zi |
英 名 | iigiri-tree |
学 名 | Idesia polycarpa Maxim. |
ヤナギ科 Salicaceae イイギリ属 |
花 期 | 4~5月 |
果 期 | 10~11月 |
高 さ | 10~15(20)m |
生活型 | 落葉高木 |
生育場所 | 山地のやや湿気のある場所 |
分 布 | 在来種 本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾 |
撮 影 | 新城市 15.5.27 |
イイギリ科 Flacourtiaceae とされていることもある。
樹皮は灰白色、平滑、円形の褐色の皮目がやや横に連なり、多数ある。枝はわずかに有毛又は無毛。葉は互生し、枝先に車軸状につき、葉柄は赤色を帯び、普通長く、長さ(4)10~20㎝、基部はやや膨れ、葉身との境に腺体が2個つく。葉身は長さ(8)10~20㎝、幅8~20㎝の広卵形、薄い革質、先は鋭く尖り、基部は浅い心形~切形。葉表は濃緑色、ほぼ無毛。側脈は約6対、葉の基部から放射状に5(~7)本の脈がある。葉裏は粉白色、脈腋に白色の毛がある。縁には浅い鋸歯がある。雌雄異株ときに雌雄同株の雑居性。円錐花序は有毛、長さ(13)20~30㎝、枝先につき、垂れ下がる。花は黄緑色、単性、小さく、多数つき、小花柄は長さ1~1.5㎝、苞は披針形、長さ3~10㎜、縁に鋸歯があり、花序の先ほど短くなる。花に小さな蜜腺をもち、芳香があり、花弁は無い。雄花は雌花よりやや大きく、直径12~16㎜、雄しべは多数つき、長さ5~6㎜、花糸の下半部に毛がある。雄花の萼片は5~6個つき、長さ5~6㎜、幅2~3㎜の卵形~披針形、淡緑色。雌花は直径約9㎜、萼片は長さ4~5㎜、幅約2.5㎜、雄しべは退化して小さく、花柱は(3)5~6個、長さ0.5~2㎜。柱頭は直径0.5~1㎜。子房上位、子房は球形。液果は直径8~10㎜、無毛、赤色(紫赤色~橙赤色)に熟す。種子は長さ2~3㎜、広卵形、赤褐色~紫褐色。
ウラゲイイギリ var. vestita は日本、中国に分布し、葉裏の全体に軟らかい白毛がある。
var. fujianensis 中国、福建省に自生し、中国名は毛叶山桐子( mao ye shan tong zi )。葉身は長さ6~7㎝、幅4~5㎝、葉裏は全体に軟らかい白毛がある。葉柄は長さ2~3㎝。
シロミイイギリ form. albobaccata は果実が白色の品種。
落葉高木。雌雄異株。葉は互生。托葉は小さく、早落性。葉柄は長く、咲きに2個の無柄の円盤形または短い円筒形の腺体があり、ときに。葉柄に追加の腺がある。葉身は基部から掌状に3~5脈があり、腺のある歯がある。花は雌雄異株、単性で、多数、頂生および腋性の垂れ下がった円錐花序につき、これらはときに、総状花序状になる。苞は早落性。小花柄は関節がある。萼片は(3~)5(~6)個、覆瓦状、分離または基部でだけ結合し、早落性。花弁は無い。花盤蜜腺がある。雄花は雄しべが多数、花盤につき、萼片の長さとほぼ同長。花糸は分離、細く、柔らかい毛がある。葯は楕円形、縦に裂開し、底着。花盤は裂片が多数、小さく、雄しべの基部の間につく。退化した子房がある。雌花は仮雄しべが多数あり、子房の基部を取り囲み、雄しべに似るが、小さくて不稔。花盤の裂片は多数、小さく、仮雄雄しべの基部の間につく。子房は上位、1室、胎座は(3~)5(~6)個、胚珠は多数。花柱は(3~)5(~6)本、±直立し、円筒形、基部で合着し、先は広がり、ほぼ盾形、扁平、柱頭はほぼ円形(実際にはU字形型)。果実は液果、果皮が薄く、多数の種子を含む。 世界に1種ある、日本、朝鮮、中国に分布する。
日本(本州、四国、九州)、朝鮮、中国、台湾原産。中国名は山桐子 shan tong zi。英名はiigiri-tree。別名はナンテンギリ 南天桐。山地のやや湿気のある場所に生える。
落葉高木、高さ10~15(20)m。樹皮は灰白色、平滑、円形の褐色の皮目がやや横に連なり、多数ある。枝はわずかに有毛又は無毛。葉は互生し、枝先に車軸状につき、葉柄は赤色を帯び、普通長く、長さ(4)10~20㎝、基部はやや膨れ、葉身との境に腺体が2個つく。葉身は長さ(8)10~20㎝、幅8~20㎝の広卵形、薄い革質、先は鋭く尖り、基部は浅い心形~切形。葉表は濃緑色、ほぼ無毛。側脈は約6対、葉の基部から放射状に5(~7)本の脈がある。葉裏は粉白色、脈腋に白色の毛がある。縁には浅い鋸歯がある。雌雄異株ときに雌雄同株の雑居性。円錐花序は有毛、長さ(13)20~30㎝、枝先につき、垂れ下がる。花は黄緑色、単性、小さく、多数つき、小花柄は長さ1~1.5㎝、苞は披針形、長さ3~10㎜、縁に鋸歯があり、花序の先ほど短くなる。花に小さな蜜腺をもち、芳香があり、花弁は無い。雄花は雌花よりやや大きく、直径12~16㎜、雄しべは多数つき、長さ5~6㎜、花糸の下半部に毛がある。雄花の萼片は5~6個つき、長さ5~6㎜、幅2~3㎜の卵形~披針形、淡緑色。雌花は直径約9㎜、萼片は長さ4~5㎜、幅約2.5㎜、雄しべは退化して小さく、花柱は(3)5~6個、長さ0.5~2㎜。柱頭は直径0.5~1㎜。子房上位、子房は球形。液果は直径8~10㎜、無毛、赤色(紫赤色~橙赤色)に熟す。種子は長さ2~3㎜、広卵形、赤褐色~紫褐色。花期は4~5月。果期は10~11月。
1-1 Idesia polycarpa var. polycarpa
葉身は下面が無毛(極端な基部を除く)、または主脈に沿ってのみまばらに毛がある。
1-2 Idesia polycarpa var. vestita Diels ウラゲイイギリ
日本、中国に分布すり。中国名は毛叶山桐子 mao ye shan tong zi。
葉柄は長さ約4cmまたはそれ以上。葉身は長さ約8㎝またはそれ以上、下面全体に柔らかい毛がある。
1-3 Idesia polycarpa var. fujianensis (G. S. Fan) S. S. Lai
中国、福建省に自生し、中国名は福建山桐子 fu jian shan tong zi。 葉柄は長さ2~3㎝。葉身は長さ6~7㎝×幅4~5㎝。果序は長さ8~10cm。小枝、葉柄、葉身に下面、花序柄、および果時の小花柄は、密に帯黄色の毛がある。
1-4 Idesia polycarpa Maxim. f. albobaccata (Ito) H.Hara シロミイイギリ 白実の飯桐
果実が白色の品種。
Idesia
Idesia
Idesia
樹皮は灰白色、平滑、円形の褐色の皮目がやや横に連なり、多数ある。枝はわずかに有毛又は無毛。葉は互生し、枝先に車軸状につき、葉柄は赤色を帯び、普通長く、長さ(4)10~20㎝、基部はやや膨れ、葉身との境に腺体が2個つく。葉身は長さ(8)10~20㎝、幅8~20㎝の広卵形、薄い革質、先は鋭く尖り、基部は浅い心形~切形。葉表は濃緑色、ほぼ無毛。側脈は約6対、葉の基部から放射状に5(~7)本の脈がある。葉裏は粉白色、脈腋に白色の毛がある。縁には浅い鋸歯がある。雌雄異株ときに雌雄同株の雑居性。円錐花序は有毛、長さ(13)20~30㎝、枝先につき、垂れ下がる。花は黄緑色、単性、小さく、多数つき、小花柄は長さ1~1.5㎝、苞は披針形、長さ3~10㎜、縁に鋸歯があり、花序の先ほど短くなる。花に小さな蜜腺をもち、芳香があり、花弁は無い。雄花は雌花よりやや大きく、直径12~16㎜、雄しべは多数つき、長さ5~6㎜、花糸の下半部に毛がある。雄花の萼片は5~6個つき、長さ5~6㎜、幅2~3㎜の卵形~披針形、淡緑色。雌花は直径約9㎜、萼片は長さ4~5㎜、幅約2.5㎜、雄しべは退化して小さく、花柱は(3)5~6個、長さ0.5~2㎜。柱頭は直径0.5~1㎜。子房上位、子房は球形。液果は直径8~10㎜、無毛、赤色(紫赤色~橙赤色)に熟す。種子は長さ2~3㎜、広卵形、赤褐色~紫褐色。
ウラゲイイギリ var. vestita は日本、中国に分布し、葉裏の全体に軟らかい白毛がある。
var. fujianensis 中国、福建省に自生し、中国名は毛叶山桐子( mao ye shan tong zi )。葉身は長さ6~7㎝、幅4~5㎝、葉裏は全体に軟らかい白毛がある。葉柄は長さ2~3㎝。
シロミイイギリ form. albobaccata は果実が白色の品種。
イイギリ属
family Salicaceae - genus Idesia落葉高木。雌雄異株。葉は互生。托葉は小さく、早落性。葉柄は長く、咲きに2個の無柄の円盤形または短い円筒形の腺体があり、ときに。葉柄に追加の腺がある。葉身は基部から掌状に3~5脈があり、腺のある歯がある。花は雌雄異株、単性で、多数、頂生および腋性の垂れ下がった円錐花序につき、これらはときに、総状花序状になる。苞は早落性。小花柄は関節がある。萼片は(3~)5(~6)個、覆瓦状、分離または基部でだけ結合し、早落性。花弁は無い。花盤蜜腺がある。雄花は雄しべが多数、花盤につき、萼片の長さとほぼ同長。花糸は分離、細く、柔らかい毛がある。葯は楕円形、縦に裂開し、底着。花盤は裂片が多数、小さく、雄しべの基部の間につく。退化した子房がある。雌花は仮雄しべが多数あり、子房の基部を取り囲み、雄しべに似るが、小さくて不稔。花盤の裂片は多数、小さく、仮雄雄しべの基部の間につく。子房は上位、1室、胎座は(3~)5(~6)個、胚珠は多数。花柱は(3~)5(~6)本、±直立し、円筒形、基部で合着し、先は広がり、ほぼ盾形、扁平、柱頭はほぼ円形(実際にはU字形型)。果実は液果、果皮が薄く、多数の種子を含む。 世界に1種ある、日本、朝鮮、中国に分布する。
イイギリ属の主な種と園芸品種
1 Idesia polycarpa Maxim. イイギリ 飯桐日本(本州、四国、九州)、朝鮮、中国、台湾原産。中国名は山桐子 shan tong zi。英名はiigiri-tree。別名はナンテンギリ 南天桐。山地のやや湿気のある場所に生える。
落葉高木、高さ10~15(20)m。樹皮は灰白色、平滑、円形の褐色の皮目がやや横に連なり、多数ある。枝はわずかに有毛又は無毛。葉は互生し、枝先に車軸状につき、葉柄は赤色を帯び、普通長く、長さ(4)10~20㎝、基部はやや膨れ、葉身との境に腺体が2個つく。葉身は長さ(8)10~20㎝、幅8~20㎝の広卵形、薄い革質、先は鋭く尖り、基部は浅い心形~切形。葉表は濃緑色、ほぼ無毛。側脈は約6対、葉の基部から放射状に5(~7)本の脈がある。葉裏は粉白色、脈腋に白色の毛がある。縁には浅い鋸歯がある。雌雄異株ときに雌雄同株の雑居性。円錐花序は有毛、長さ(13)20~30㎝、枝先につき、垂れ下がる。花は黄緑色、単性、小さく、多数つき、小花柄は長さ1~1.5㎝、苞は披針形、長さ3~10㎜、縁に鋸歯があり、花序の先ほど短くなる。花に小さな蜜腺をもち、芳香があり、花弁は無い。雄花は雌花よりやや大きく、直径12~16㎜、雄しべは多数つき、長さ5~6㎜、花糸の下半部に毛がある。雄花の萼片は5~6個つき、長さ5~6㎜、幅2~3㎜の卵形~披針形、淡緑色。雌花は直径約9㎜、萼片は長さ4~5㎜、幅約2.5㎜、雄しべは退化して小さく、花柱は(3)5~6個、長さ0.5~2㎜。柱頭は直径0.5~1㎜。子房上位、子房は球形。液果は直径8~10㎜、無毛、赤色(紫赤色~橙赤色)に熟す。種子は長さ2~3㎜、広卵形、赤褐色~紫褐色。花期は4~5月。果期は10~11月。
1-1 Idesia polycarpa var. polycarpa
葉身は下面が無毛(極端な基部を除く)、または主脈に沿ってのみまばらに毛がある。
1-2 Idesia polycarpa var. vestita Diels ウラゲイイギリ
日本、中国に分布すり。中国名は毛叶山桐子 mao ye shan tong zi。
葉柄は長さ約4cmまたはそれ以上。葉身は長さ約8㎝またはそれ以上、下面全体に柔らかい毛がある。
1-3 Idesia polycarpa var. fujianensis (G. S. Fan) S. S. Lai
中国、福建省に自生し、中国名は福建山桐子 fu jian shan tong zi。 葉柄は長さ2~3㎝。葉身は長さ6~7㎝×幅4~5㎝。果序は長さ8~10cm。小枝、葉柄、葉身に下面、花序柄、および果時の小花柄は、密に帯黄色の毛がある。
1-4 Idesia polycarpa Maxim. f. albobaccata (Ito) H.Hara シロミイイギリ 白実の飯桐
果実が白色の品種。
参考
1) Flora of ChinaIdesia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=200145
2) Plants of the World Online| KewscienceIdesia
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:331671-2
3) World Flora OnlineIdesia
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000018967;jsessionid=86E6C2B58DB49E0AFA3147006B75C3A5