フシグロ 節黒

mark

Flora of Mikawa

ナデシコ科 Caryophyllaceae マンテマ属

中国名 疏毛女娄菜 shu mao nu lou cai , 坚硬女娄菜 jian ying nu lou cai
学 名 Silene firma Sieb. et Zucc.

 synonym Silene firma Siebold et Zucc. f. pubescens (Makino) M.Mizush.

フシグロの花序
フシグロの花
フシグロの花
フシグロの花
フシグロ
フシグロの葉
花 期 6~7(10)月
高 さ (30~)50~100㎝
生活型 1年草または2年草
生育場所 山地の草原、低木林地帯
分 布 在来種 日本(北海道、本州、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国全土、ロシア
撮 影 田之志里湿原  03.10.10
フシグロはナデシコ科マンテマ属の1年草または2年草。和名の由来は茎の節が暗紫色を帯びることから。
 日本(北海道、本州、四国、九州)、朝鮮、中国全土、ロシア原産。中国名は疏毛女娄菜 shu mao nu lou cai , 坚硬女娄菜 jian ying nu lou cai。標高300~2500mの山地の草原、低木林地帯に生える。沖縄にはケフシグロ(f. pubescens)が分布するが、f. pubescensは現在ではフシグロに含められている。
 高さは(30~)50~100㎝、通常は全体が無毛、ときに基部に短毛が生える。 茎は直立し、ときに基部は暗紫色になり、丈夫で、単純またはまばらに分枝する。葉は楕円状披針形~卵状倒披針形または倒卵状倒披針形、長さ4~10(~16)㎝×幅0.8~2.5(~5)㎝、基部は漸尖し、縁毛があり、先は鋭形。花は不規則な密錘花序(thyrse)につく。少なくとも上部の小集散花序には柄がなく、下部の小集散花序にはまれに柄がある。小花柄は直立し、長さ5~18(~30)㎜、通常は無毛。苞は狭い披針形。萼は卵状鐘形、長さ7~9㎜、無毛、果時には長さ1~1.2熟すと先が花柱の2倍数の6個に裂開する。に大きくなり、脈は緑色。雌雄蕊柄(androgynophore)は非常に短いかまたは廃れ、無毛。花弁は長さ2~3㎜と小さく萼からほとんど出ず、白色~ピンク色、爪部は倒披針形、無毛、耳があり、拡大部は卵形、先が2裂する。副花冠の鱗片は小さい。 雄しべと花柱は突き出ないかまたはやや突き出る。雄しべは10本。花柱は3本。蒴果は卵形、長さ8~11㎜、萼より短いかまたは長く、熟すと先が花柱の2倍数の6個に裂開する。種子は灰褐色、球状腎形、幅約1㎜、いぼ状突起がある。花期は6~7(10)月。果期は7~8(10)月。2n=48。