ヒロハノウシノケグサ 広葉の牛の毛草
Flora of Mikawa
イネ科 Poaceae ドクムギ属
別 名 | ヒロハウシノケグサ |
中国名 | 草甸羊茅 cao dian yang mao |
英 名 | meadow fescue |
学 名 | Lolium pratense (Huds.) Darbysh. synonym Festuca pratensis Huds. |
花 期 | 6~8月 |
高 さ | 30~130㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 道端、草地 |
分 布 | 帰化種 ヨーロッパ原産 |
撮 影 | 幡豆郡吉良町 02.5.11 |
明治時代に牧草として栽培され、北海道など北日本を中心に帰化しているとされている。
茎は直立して叢生し、無毛。葉は平らか又はゆるく巻き、長さ10~30㎝、幅2~7㎜の線形。葉舌(ligule)はほとんど無い。葉耳(auricle)の縁は無毛。茎頂に長さ10~20㎝の幅の狭い円錐花序を出し、多数の小穂をつける。花序の枝は短枝と長枝が対になってつき、短枝には1~3個、長枝には3~10個程度の小穂がつく。小穂は長さ12~15.5㎜、(2)4~10(12)個の小花からなり、芒は長さ0~2㎜、普通長さ0.5㎜以下。第1苞穎の長さ2.5~4㎜、第2苞穎3.5~5㎜、護穎(外穎)6~8㎜。葯は長さ2~4.5㎜、黄色。果実は長さ3~3.5㎜、暗褐紫色、頭部に毛があり、乾くと腹面が窪む。2n=14,28,42,70
ヒロハノウシノケグサとオニウシノケグサの交配種も輸入され、中間型のものも存在し、判別は難しい。写真のものは芒の無いものに混じり、短い芒をもつ小穂もあるが、葉耳の縁に短毛がなく、花序枝の小穂の数が少なく、苞頴の長さも短いため、ヒロハノウシノケグサとした。道端で見られるものはほとんどこのタイプのものである。
オニウシノケグサは全体に大型で、小穂に芒があり、葉耳に縁毛があり、第1苞穎は長さ3~6㎜、第2苞穎4~9㎜である。葉耳の縁毛は茎につく葉にほほとんど無い場合が多く、茎の無い若い葉を確認すると解りやすい。
オオウシノケグサは葉の幅が狭く、普通、内巻きになって1㎜以下の糸状、平らになっても3㎜以下である。
一年草または多年草。葉身は線形、平らまたは丸まり、しばしば葉耳がある。葉舌は 膜質。花序は単一、堅く、2面のある総状花序、小穂は端に沿ってつき、、2本の対生の列に互生し、それらの内側の端は丈夫な花序軸の窪みに沈み込む。小穂は束部が扁平、小花は数個~多数、最上部の小花は退化し、各小花の下の関節で離れる(disarticulating)。苞頴(glumes)は革質。第1苞頴(lower glume)は頂部の小穂を除いて、抑制され、第2苞頴(upper glume)に似る。第2苞頴は外側が、狭く、宿存し、護頴(lemmas)よりも短く、小穂と同長。護頴(lemmas)は膜質~革質、背が丸く、5~9脈があり、ほぼ頂生の芒が有または無。内頴(palea)は普通、護頴と同長。穎果(caryopsis)は堅い護頴と内頴にしっかり包まれる。へそは線形。
世界に約28種あり、北アフリカ、アジア、ヨーロッパに分布する。
synonym Festuca arundinacea Schreb.
synonym Festuca elatior L.
西・中央アジア、ヨーロッパ、北アフリカ原産。中国名は苇状羊茅 wei zhuang yang mao。英名はtall fescue, reed fescue。別名はトールフェスク。東アジア、北アメリカ、南アメリカ、アフリカ、オーストラリアに帰化している。谷、低木林内、林縁、道端、草地などに生える。
叢生し(tussock forming)、シュートは内鞘的(intravaginal)。稈は丈夫で、高さは30~100㎝、節が1~2(~5)個。葉鞘普通、平滑、たまに、基部がザラつく。葉耳は三日月形(falcate:かま形ともいう)、繊毛がある(ciliolate)。葉身は平らで丈夫、長さ4~35㎝×1.5~7㎜、縁はザラつき、葉脈は18本あり、細かい先端まで先細になり、上面~下面への厚壁組織(sclerenchyma)があり、下面の厚壁組織は細い別個のより糸(strands)中にある。葉舌は長さ0.5~1㎜、切形。円錐花序は緩んでいるか収縮し、長さ5~25㎝、多数の針骨がある。枝は長さ2~10㎝、下部の節に1~2本つく。小穂は長さ8~15㎜、小花が(2~)3~7個つく。苞頴(glumes)は無毛。第1苞頴(lower glume)は狭い披針形、長さ3~6㎜。第2苞頴は披針形、長さ4.5~7㎜。小軸(rachilla)の節間は長さ1.2~1.5㎜。護頴(lemmas)は長さ6~9㎜、狭い薄膜質のザラつき縁を除いて堅く、先にノッチがある。芒は長さ0.3~0.8(~5)㎜。内頴(palea)の竜骨は細かくザラつく。葯は長さ2.7~3.7㎜。子房の先は無毛。花期および果期は6~9月。は 2n=28, 42, 70。
品種) 'Agile'PBR , 'Alienor'PBR , 'Amalia'PBR , 'Aprilia'PBR , 'Arundix'PBR , 'Aziza'PBR , 'Baradiso' , 'Barbizon' , 'Barfelix' , 'Barleduc'PBR , 'Barleroy'PBR , 'Black Beauty') , 'Bullseye'PBR , 'Callina'PBR , 'Centurion' , 'Demeter' , 'Elisa'PBR , 'Elissia'PBR , 'Elodie'PBR , 'Escalante'PBR , 'Essential'PBR , 'Estivada'PBR , 'Exella'PBR , 'Eyecandy'PBR , 'Ferguson'PBR , 'Feria'PBR , 'Forlane'PBR , 'Granditte'PBR , 'Greenbrooks'PBR , 'Greenfront'PBR , 'Hidalgo'PBR , 'Iliade'PBR , 'Izella'PBR , 'Jamboree'PBR , 'Jugurta'PBR , 'Kiowa'PBR , 'Lipalma'PBR , 'Lydie'PBR , 'Manitou'PBR , 'Marrakech'PBR , 'Miraculix'PBR , 'Mylena'PBR , 'Nemix'PBR , 'Neoso'PBR , 'Ninkoko'PBR , 'Omaha'PBR , 'Philia'PBR , 'Rgt Nouga'PBR , 'Rgt Nuance'PBR , 'Rgt Philona'PBR , 'Rgt Vibrato'PBR , 'Roscati'PBR , 'Rosparon'PBR , 'Rotino'PBR , 'Roza'PBR , 'Sencilia'PBR , 'Softane'PBR , 'Sweety'PBR , 'Tower'PBR , 'Triad' , 'Volupta'PBR , 'Wagner 1'PBR
1-1 Lolium arundinaceum subsp. arundinaceum
西・中央アジア、ヨーロッパ、北アフリカ原産。 芒は長さ0.3~0.8(~5)㎜。
1-2 Lolium arundinaceum subsp. orientale (Hack.) G.H.Loos
ヨーロッパ、西アジア原産。 芒が長さ0.7~2.5(5)㎜。
2 Lolium formosanum (Honda) Banfi, Galasso, Foggi, Kopecky et Ardenghi タロコガヤ
synonym Festuca formosana Honda [Flora of China]
台湾原産。中国名は台湾羊茅 tai wan yang mao。
3 Lolium giganteum (L.) Darbysh. オウシュウトボシガラ
synonym Festuca gigantea (L.) Vill. [Flora of China]
synonym Festuca triflora (L.) Sm.
中国、ブータン、北西インド、カザフスタン、パキスタン、ロシア、タジキスタン、南西アジア、ヨーロッパ原産。中国名は中国名は大羊茅 da yang mao。英名はgiant fescue。北アメリカで栽培されている。北海道、本州などに帰化している。林縁の湿った場所、草地、低木林内に生える。
ゆるく房状(株立)になり、普通、根元に古い帯褐色の鞘がある。シュートは外鞘的(extravaginal)。稈は高さ45~150㎝、節は(1~)2~3個。葉鞘は無毛または痂皮;心房は偽ります。葉身は濃い緑色、平ら、 長さ(10~)15~35(~50)㎝×幅6~18㎜、中肋が目立つ、縁がかさぶた、葉脈26~36;軸方向から軸方向の厚壁組織ストランドが存在します。葉舌は長さ(0.5~)1~1.5(~2.5)㎜、縁は無毛。円錐花序は緩く、開き、長さ15~25(~50)cm。枝は曲がりくねり、長さ5~10(~15)cm、対になり、不等長、短い枝は3~6個の小穂をもち、長い枝は6~9個の小穂があり、下部1/3下が裸出する。小穂は長さ8~13(~20)㎜、小花が3~10個つく。苞頴(glumes)は平滑またはザラつく。第1苞頴(lower glume)は披針形、長さ(3.5~)4~7㎜。第2苞頴(upper glume)は広披針形、長さ5~8㎜。小軸(rachilla)の節間は長さ1.3~1.8㎜、ザラつく。護頴(lemmas)は長さ6~7.5(~9)㎜、ザラつき、先は全縁またはわずかにノッチがある。芒は長さ(6~)10~15(~18)㎜。内頴(palea)は細かくザラつく。葯は長さ2.5~3㎜。子房の先は無毛。花期および果期は7月~8月。2n=42。
4 Lolium multiflorum Lam. ネズミムギ 鼠麦
synonym Lolium multiflorum Lam. f. microstachyum Uechtr.
synonym Lolium multiflorum Lam. f. ramosum Guss.
ユーラシア原産。中国名は多花黑麦草 duo hua hei mai cao。英名はItalian ryegrass。別名はイタリアンライグラス、コネズミムギ、エダウチネズミムギ。明治時代に牧草として輸入され、野生化したものである。
1・2年草。高さ40~80㎝。全体に無毛。茎は直立し、叢生又は単生する。葉舌は長さ1~3㎜、膜質、鈍形~切形。葉耳は明瞭。葉は長さ5~20㎝、幅3~7㎜の線形。展開前の葉は巻く。花序は長さ10~30㎝の穂状、15~25個の無柄の小穂を互生してつける。花序軸は蛇行し、ざらつく。小穂は長さ10~15㎜、扁平、8~20個の小花をもつ。第1苞頴は頂部の小穂だけにつき、側小穂にはない。第1苞頴は長さ4~5㎜。第2苞頴は長さ5~9㎜の狭披針形で、小穂の長さの1/3程度が多い。護頴は長さ5~7㎜の披針形、先端には浅い2歯があり、芒がある。1つの小穂でも芒の長さの違うものが混ざり、長さ1~8㎜。内頴は護頴とほぼ同長。2n=14 花期は6~8月。
5 Lolium perenne L. ホソムギ 細麦
中国名は黑麦草 hei mai cao。英名はperennial ryegrass。別名はペレニアルライグラス、ライグラス。明治時代に牧草として輸入され、野生化したものである。草地、道端に生える。
2~5年の寿命の多年草。高さ30~80㎝。全草無毛。葉は長さ4~25㎝、幅2~5㎜。展開前の葉は中肋で折りたたまれる。葉舌は長さ1~3㎜、膜質。狭い葉耳がある。花序は長さ12~30㎝の細い穂状(ときに、分岐して円錐花序)。小穂は長さ10~15㎜で扁平、無梗、小花は2~10個。第1苞頴は頂部の小穂だけにつき、側小穂にはない。第2苞頴は長さ5~10㎜の狭披針形で、小穂の1/2程度の長さが多い。護頴は長さ5~7㎜の披針形、芒はない。内頴は護頴とほぼ同長。果実は長さ約4㎜。2n= 14, 28。花期は6~8月。
6 Lolium pratense (Huds.) Darbysh. ヒロハノウシノケグサ 広葉の牛の毛草
synonym Festuca pratensis Huds.
synonym Festuca elatior Linnaeus subsp. pratensis (Hudson) Hackel
南西・中央アジア、ヨーロッパ、北アフリカ原産。中国名は草甸羊茅 cao dian yang mao。英名はmeadow fescue。別名はヒロハウシノケグサ。北アメリカで栽培されている。
緩く房状になる。シュートは外鞘的(extravaginal)。稈は高さ30~130㎝、節は2~4個。 葉鞘は無毛。葉耳は三日月形(falcate:かま形ともいう)、無毛。 葉身は平らまたは緩く巻き、長さ10~25㎝×幅2~7㎜、無毛、葉脈は18~25本、上面から下面への厚壁組織のより糸(sclerenchyma strands)が存在する。葉舌は長さ0.2~0.5㎜、縁は縁毛がある。 円錐花序は花時を除いて小型、長さ(6~)10~25㎝。枝は普通、対になり、長さ(3.5~)4~6.5㎝、不等長、長い枝は4~6個の小穂をつけ、短い枝は1~3個の小穂がつく。小穂は長さ8.5~17㎜、小花は(2~)4~12個つく。苞頴(glumes)は無毛またはザラつく。第1苞頴(lower glume) は長さ(2~)2.6~4(~4.5)㎜。第2苞頴(upper glume)は長さ(3~)3.5~5㎜。小軸(rachilla)は節間がザラつく。護頴(lemmas)は長さ(5~)6~8㎜m、平滑またはザラつき、先は透明、鋭形、まれにに先端が芒になり、芒は長さ0~2㎜。内頴(palea)の竜骨はザラつく。葯は長さ(0.5~)2~4.6㎜。子房の先は無毛。 2n=14, 28, 42, 70。 品種) 'Alfio'PBR , 'Cosmonaut'PBR , 'Fesko' , 'Hyperbola'PBR , 'Kolumbus'PBR , 'Libon'PBR , 'Lifesta' , 'Liforte' , 'Liherold'PBR , 'Makyta'PBR , 'Pampero'PBR , 'Sw Revansch'PBR , 'Tored'PBR
7 Lolium remotum Schrank アマドクムギ
インド、パキスタン、西ヒマラヤ原産。中国名は疏花黑麦草 shu hua hei mai cao。耕作地、道端に生える。
8 Lolium rigidum Gaudin ボウムギ 棒麦
synonym Lolium loliaceum (Bory et Chaub.) Hand.-Mazz.
synonym Lolium subulatum Vis.
synonym Lolium strictum auct. non J. Presl
ヨーロッパ~極東アジア原産。中国名は硬直黑麦草 ying zhi hei mai cao。英名はWimmera ryegrass , rigid Italian rye grass , annual rye-grass, stiff darnel。別名はトゲムギ、トゲシバ。昭和初期に初めて確認され、各地で海岸近くに帰化している。
1(2)年草。高さ15~100㎝。茎は叢生し、基部が斜上し、直立する。葉は短く、長さ5~24㎝、幅0.5~5㎜。葉舌は膜質、長さ1~1.5㎜。葉鞘は無毛。穂状花序は長さ3~30㎝、小穂を2~30個つける。小穂は長さ5~20㎜、無柄、花序の中軸のくぼみに陥没し、外側の第2苞頴に被われて棒状に近くなり、稔性の小花を2~8個もつ。第2苞頴は長さ4~20㎜、3~7脈がある。最上部の小穂のみ第1苞頴があり、苞頴が2個ある。護頴(外花頴)は長さ3.2~8.8㎜、3~5脈、芒は0~3(10)㎜。雄しべ3個。頴果は長さ2.7~5.5㎜、幅約1㎜の狭卵形、わら色。2n=14。花期は5~7月。
9 Lolium temulentum L. ドクムギ 毒麦
ユーラシア、北アフリカに分布。中国名は毒麦 du mai。英名はdarnel, poison darnel, darnel ryegrass, cockle。世界中に広く帰化している。日本には明治時代に帰化した。穀草の耕作地に生える。
1年草。 稈は株立(房状)になり、直立または傾伏し、細く~中程度に丈夫で、高さ20~120㎝、3~5節がある。葉身は平ら、薄く、長さ10~25㎝×幅4~10㎜、下面は平滑またはザラつき、縁はザラつき、若葉の葉身は巻く。葉耳が有または無。葉舌は長さ0.5~2.5㎜、鈍形~切形。 総状花序は堅く、真っすぐで、長さ10~30㎝。花序軸は太く、平滑または細かくザラつき、小穂はその長さほど離れている。小穂は膨れ(turgid)、長さ0.8~2.5㎝、小花が4~10個つく。小軸(rachilla)の節間は長さ1~1.5㎜、平滑、無毛。苞頴は線状長円形、堅く、小穂の長さと同長、しばしば小花を超え、5~9脈があり、縁は狭い膜質、先は鈍形。護頴(lemmas)楕円形~卵形、熟すと膨れ、長さ5.2~8.5㎜、先は鈍形。 芒は普通、あり、堅く、ザラつく。内頴(palea) は竜骨に繊毛がある。穎果は非常に丸みがあり、長さは幅の2~3倍、長さ4~7㎜。花期および果期は5~8月。2n=14。
9-1 Lolium temulentum var. temulentum
中国名は毒麦 du mai。穀類の雑草。
護頴には長い芒がある。芒は長さ10~20㎜。花期および果期は6~7月。
9-2 Lolium temulentum L. f. arvense (With.) Junge ノゲナシドクムギ
synonym Lolium temulentum L. var. leptochaeton A.Braun
synonym Lolium temulentum L. var. arvense (With.) Liljebl.
synonym Lolium temulentum L. subsp. arvense (With.) Tzvelev
中国名は田野黑麦草 tian ye hei mai cao。穀類の雑草
護頴は芒が無いか、短い。芒は長さ0~3㎜。
10 ハイブリッド
(1) Lolium multiflorum Lam. x L. temulentum L. ネズミドクムギ
ネズミムギ×ドクムギ
(2) Lolium x aschersonianum (Dörfl.) Banfi, Galasso, Foggi, Kopecky et Ardenghi アイヒロハノウシノケグサ
オニウシノケグサ×ヒロハノウシノケグサ
(3) Lolium x hybridum Hausskn. ネズミホソムギ 鼠細麦
ネズミムギ×ホソムギ
ネズミムギとホソムギは自然環境でも容易に交雑し、中間型も見られることが知られている。その人為的な交配種がネズミホソムギである。品種が多数あり、世界中で数多く利用されている。法面緑化などに用いられているのは2倍体であり。飼料用は大型の4倍体の品種である。2n= 14, 28。
ネズミホソムギは護頴に芒があり、葉の展開前に葉が巻いていることが多いといわれている。緑化や飼料用に栽培され逸出したたもの、自然交雑したものなどがあり、形態も様々であると思われる。ホソムギに似て芒のあるものがネズミホソムギと推定できるものである。ネズミムギにも芒の短いものがあり、ネズミムギに似て芒が短いものは判別が困難である。
(4) Lolium x krasanii (H.Scholz) Banfi, Galasso, Foggi, Kopecky et Ardenghi ネズミオニウシノケグサ
synonym Lolium multiflorum Lam. x Schedonorus arundinaceus (Schreb.) Dumort.
ネズミムギ×オニウシノケグサ
(5) Lolium x subnutans (Holmb.) Banfi, Galasso, Foggi, Kopecky et Ardenghi ネズミウシノケグサ
synonym x Schedololium braunii Soreng et Terrell, excl. syn.
synonym xFestulolium braunii auct. non (K.Richt.) A.Camus
ヒロハノウシノケグサ×ネズミムギ
Lolium
Lolium
Lolium
Lolium
日本産ウシノケグサ属植物の染色体数
Lolium L.
Lolium
茎は直立して叢生し、無毛。葉は平らか又はゆるく巻き、長さ10~30㎝、幅2~7㎜の線形。葉舌(ligule)はほとんど無い。葉耳(auricle)の縁は無毛。茎頂に長さ10~20㎝の幅の狭い円錐花序を出し、多数の小穂をつける。花序の枝は短枝と長枝が対になってつき、短枝には1~3個、長枝には3~10個程度の小穂がつく。小穂は長さ12~15.5㎜、(2)4~10(12)個の小花からなり、芒は長さ0~2㎜、普通長さ0.5㎜以下。第1苞穎の長さ2.5~4㎜、第2苞穎3.5~5㎜、護穎(外穎)6~8㎜。葯は長さ2~4.5㎜、黄色。果実は長さ3~3.5㎜、暗褐紫色、頭部に毛があり、乾くと腹面が窪む。2n=14,28,42,70
ヒロハノウシノケグサとオニウシノケグサの交配種も輸入され、中間型のものも存在し、判別は難しい。写真のものは芒の無いものに混じり、短い芒をもつ小穂もあるが、葉耳の縁に短毛がなく、花序枝の小穂の数が少なく、苞頴の長さも短いため、ヒロハノウシノケグサとした。道端で見られるものはほとんどこのタイプのものである。
オニウシノケグサは全体に大型で、小穂に芒があり、葉耳に縁毛があり、第1苞穎は長さ3~6㎜、第2苞穎4~9㎜である。葉耳の縁毛は茎につく葉にほほとんど無い場合が多く、茎の無い若い葉を確認すると解りやすい。
オオウシノケグサは葉の幅が狭く、普通、内巻きになって1㎜以下の糸状、平らになっても3㎜以下である。
ドクムギ属
family Poaceae - genus Lolium一年草または多年草。葉身は線形、平らまたは丸まり、しばしば葉耳がある。葉舌は 膜質。花序は単一、堅く、2面のある総状花序、小穂は端に沿ってつき、、2本の対生の列に互生し、それらの内側の端は丈夫な花序軸の窪みに沈み込む。小穂は束部が扁平、小花は数個~多数、最上部の小花は退化し、各小花の下の関節で離れる(disarticulating)。苞頴(glumes)は革質。第1苞頴(lower glume)は頂部の小穂を除いて、抑制され、第2苞頴(upper glume)に似る。第2苞頴は外側が、狭く、宿存し、護頴(lemmas)よりも短く、小穂と同長。護頴(lemmas)は膜質~革質、背が丸く、5~9脈があり、ほぼ頂生の芒が有または無。内頴(palea)は普通、護頴と同長。穎果(caryopsis)は堅い護頴と内頴にしっかり包まれる。へそは線形。
世界に約28種あり、北アフリカ、アジア、ヨーロッパに分布する。
ドクムギ属の主な品種と園芸品種
1 Lolium arundinaceum (Schreb.) Darbysh. オニウシノケグサ 鬼牛の毛草synonym Festuca arundinacea Schreb.
synonym Festuca elatior L.
西・中央アジア、ヨーロッパ、北アフリカ原産。中国名は苇状羊茅 wei zhuang yang mao。英名はtall fescue, reed fescue。別名はトールフェスク。東アジア、北アメリカ、南アメリカ、アフリカ、オーストラリアに帰化している。谷、低木林内、林縁、道端、草地などに生える。
叢生し(tussock forming)、シュートは内鞘的(intravaginal)。稈は丈夫で、高さは30~100㎝、節が1~2(~5)個。葉鞘普通、平滑、たまに、基部がザラつく。葉耳は三日月形(falcate:かま形ともいう)、繊毛がある(ciliolate)。葉身は平らで丈夫、長さ4~35㎝×1.5~7㎜、縁はザラつき、葉脈は18本あり、細かい先端まで先細になり、上面~下面への厚壁組織(sclerenchyma)があり、下面の厚壁組織は細い別個のより糸(strands)中にある。葉舌は長さ0.5~1㎜、切形。円錐花序は緩んでいるか収縮し、長さ5~25㎝、多数の針骨がある。枝は長さ2~10㎝、下部の節に1~2本つく。小穂は長さ8~15㎜、小花が(2~)3~7個つく。苞頴(glumes)は無毛。第1苞頴(lower glume)は狭い披針形、長さ3~6㎜。第2苞頴は披針形、長さ4.5~7㎜。小軸(rachilla)の節間は長さ1.2~1.5㎜。護頴(lemmas)は長さ6~9㎜、狭い薄膜質のザラつき縁を除いて堅く、先にノッチがある。芒は長さ0.3~0.8(~5)㎜。内頴(palea)の竜骨は細かくザラつく。葯は長さ2.7~3.7㎜。子房の先は無毛。花期および果期は6~9月。は 2n=28, 42, 70。
品種) 'Agile'PBR , 'Alienor'PBR , 'Amalia'PBR , 'Aprilia'PBR , 'Arundix'PBR , 'Aziza'PBR , 'Baradiso' , 'Barbizon' , 'Barfelix' , 'Barleduc'PBR , 'Barleroy'PBR , 'Black Beauty') , 'Bullseye'PBR , 'Callina'PBR , 'Centurion' , 'Demeter' , 'Elisa'PBR , 'Elissia'PBR , 'Elodie'PBR , 'Escalante'PBR , 'Essential'PBR , 'Estivada'PBR , 'Exella'PBR , 'Eyecandy'PBR , 'Ferguson'PBR , 'Feria'PBR , 'Forlane'PBR , 'Granditte'PBR , 'Greenbrooks'PBR , 'Greenfront'PBR , 'Hidalgo'PBR , 'Iliade'PBR , 'Izella'PBR , 'Jamboree'PBR , 'Jugurta'PBR , 'Kiowa'PBR , 'Lipalma'PBR , 'Lydie'PBR , 'Manitou'PBR , 'Marrakech'PBR , 'Miraculix'PBR , 'Mylena'PBR , 'Nemix'PBR , 'Neoso'PBR , 'Ninkoko'PBR , 'Omaha'PBR , 'Philia'PBR , 'Rgt Nouga'PBR , 'Rgt Nuance'PBR , 'Rgt Philona'PBR , 'Rgt Vibrato'PBR , 'Roscati'PBR , 'Rosparon'PBR , 'Rotino'PBR , 'Roza'PBR , 'Sencilia'PBR , 'Softane'PBR , 'Sweety'PBR , 'Tower'PBR , 'Triad' , 'Volupta'PBR , 'Wagner 1'PBR
1-1 Lolium arundinaceum subsp. arundinaceum
西・中央アジア、ヨーロッパ、北アフリカ原産。 芒は長さ0.3~0.8(~5)㎜。
1-2 Lolium arundinaceum subsp. orientale (Hack.) G.H.Loos
ヨーロッパ、西アジア原産。 芒が長さ0.7~2.5(5)㎜。
2 Lolium formosanum (Honda) Banfi, Galasso, Foggi, Kopecky et Ardenghi タロコガヤ
synonym Festuca formosana Honda [Flora of China]
台湾原産。中国名は台湾羊茅 tai wan yang mao。
3 Lolium giganteum (L.) Darbysh. オウシュウトボシガラ
synonym Festuca gigantea (L.) Vill. [Flora of China]
synonym Festuca triflora (L.) Sm.
中国、ブータン、北西インド、カザフスタン、パキスタン、ロシア、タジキスタン、南西アジア、ヨーロッパ原産。中国名は中国名は大羊茅 da yang mao。英名はgiant fescue。北アメリカで栽培されている。北海道、本州などに帰化している。林縁の湿った場所、草地、低木林内に生える。
ゆるく房状(株立)になり、普通、根元に古い帯褐色の鞘がある。シュートは外鞘的(extravaginal)。稈は高さ45~150㎝、節は(1~)2~3個。葉鞘は無毛または痂皮;心房は偽ります。葉身は濃い緑色、平ら、 長さ(10~)15~35(~50)㎝×幅6~18㎜、中肋が目立つ、縁がかさぶた、葉脈26~36;軸方向から軸方向の厚壁組織ストランドが存在します。葉舌は長さ(0.5~)1~1.5(~2.5)㎜、縁は無毛。円錐花序は緩く、開き、長さ15~25(~50)cm。枝は曲がりくねり、長さ5~10(~15)cm、対になり、不等長、短い枝は3~6個の小穂をもち、長い枝は6~9個の小穂があり、下部1/3下が裸出する。小穂は長さ8~13(~20)㎜、小花が3~10個つく。苞頴(glumes)は平滑またはザラつく。第1苞頴(lower glume)は披針形、長さ(3.5~)4~7㎜。第2苞頴(upper glume)は広披針形、長さ5~8㎜。小軸(rachilla)の節間は長さ1.3~1.8㎜、ザラつく。護頴(lemmas)は長さ6~7.5(~9)㎜、ザラつき、先は全縁またはわずかにノッチがある。芒は長さ(6~)10~15(~18)㎜。内頴(palea)は細かくザラつく。葯は長さ2.5~3㎜。子房の先は無毛。花期および果期は7月~8月。2n=42。
4 Lolium multiflorum Lam. ネズミムギ 鼠麦
synonym Lolium multiflorum Lam. f. microstachyum Uechtr.
synonym Lolium multiflorum Lam. f. ramosum Guss.
ユーラシア原産。中国名は多花黑麦草 duo hua hei mai cao。英名はItalian ryegrass。別名はイタリアンライグラス、コネズミムギ、エダウチネズミムギ。明治時代に牧草として輸入され、野生化したものである。
1・2年草。高さ40~80㎝。全体に無毛。茎は直立し、叢生又は単生する。葉舌は長さ1~3㎜、膜質、鈍形~切形。葉耳は明瞭。葉は長さ5~20㎝、幅3~7㎜の線形。展開前の葉は巻く。花序は長さ10~30㎝の穂状、15~25個の無柄の小穂を互生してつける。花序軸は蛇行し、ざらつく。小穂は長さ10~15㎜、扁平、8~20個の小花をもつ。第1苞頴は頂部の小穂だけにつき、側小穂にはない。第1苞頴は長さ4~5㎜。第2苞頴は長さ5~9㎜の狭披針形で、小穂の長さの1/3程度が多い。護頴は長さ5~7㎜の披針形、先端には浅い2歯があり、芒がある。1つの小穂でも芒の長さの違うものが混ざり、長さ1~8㎜。内頴は護頴とほぼ同長。2n=14 花期は6~8月。
5 Lolium perenne L. ホソムギ 細麦
中国名は黑麦草 hei mai cao。英名はperennial ryegrass。別名はペレニアルライグラス、ライグラス。明治時代に牧草として輸入され、野生化したものである。草地、道端に生える。
2~5年の寿命の多年草。高さ30~80㎝。全草無毛。葉は長さ4~25㎝、幅2~5㎜。展開前の葉は中肋で折りたたまれる。葉舌は長さ1~3㎜、膜質。狭い葉耳がある。花序は長さ12~30㎝の細い穂状(ときに、分岐して円錐花序)。小穂は長さ10~15㎜で扁平、無梗、小花は2~10個。第1苞頴は頂部の小穂だけにつき、側小穂にはない。第2苞頴は長さ5~10㎜の狭披針形で、小穂の1/2程度の長さが多い。護頴は長さ5~7㎜の披針形、芒はない。内頴は護頴とほぼ同長。果実は長さ約4㎜。2n= 14, 28。花期は6~8月。
6 Lolium pratense (Huds.) Darbysh. ヒロハノウシノケグサ 広葉の牛の毛草
synonym Festuca pratensis Huds.
synonym Festuca elatior Linnaeus subsp. pratensis (Hudson) Hackel
南西・中央アジア、ヨーロッパ、北アフリカ原産。中国名は草甸羊茅 cao dian yang mao。英名はmeadow fescue。別名はヒロハウシノケグサ。北アメリカで栽培されている。
緩く房状になる。シュートは外鞘的(extravaginal)。稈は高さ30~130㎝、節は2~4個。 葉鞘は無毛。葉耳は三日月形(falcate:かま形ともいう)、無毛。 葉身は平らまたは緩く巻き、長さ10~25㎝×幅2~7㎜、無毛、葉脈は18~25本、上面から下面への厚壁組織のより糸(sclerenchyma strands)が存在する。葉舌は長さ0.2~0.5㎜、縁は縁毛がある。 円錐花序は花時を除いて小型、長さ(6~)10~25㎝。枝は普通、対になり、長さ(3.5~)4~6.5㎝、不等長、長い枝は4~6個の小穂をつけ、短い枝は1~3個の小穂がつく。小穂は長さ8.5~17㎜、小花は(2~)4~12個つく。苞頴(glumes)は無毛またはザラつく。第1苞頴(lower glume) は長さ(2~)2.6~4(~4.5)㎜。第2苞頴(upper glume)は長さ(3~)3.5~5㎜。小軸(rachilla)は節間がザラつく。護頴(lemmas)は長さ(5~)6~8㎜m、平滑またはザラつき、先は透明、鋭形、まれにに先端が芒になり、芒は長さ0~2㎜。内頴(palea)の竜骨はザラつく。葯は長さ(0.5~)2~4.6㎜。子房の先は無毛。 2n=14, 28, 42, 70。 品種) 'Alfio'PBR , 'Cosmonaut'PBR , 'Fesko' , 'Hyperbola'PBR , 'Kolumbus'PBR , 'Libon'PBR , 'Lifesta' , 'Liforte' , 'Liherold'PBR , 'Makyta'PBR , 'Pampero'PBR , 'Sw Revansch'PBR , 'Tored'PBR
7 Lolium remotum Schrank アマドクムギ
インド、パキスタン、西ヒマラヤ原産。中国名は疏花黑麦草 shu hua hei mai cao。耕作地、道端に生える。
8 Lolium rigidum Gaudin ボウムギ 棒麦
synonym Lolium loliaceum (Bory et Chaub.) Hand.-Mazz.
synonym Lolium subulatum Vis.
synonym Lolium strictum auct. non J. Presl
ヨーロッパ~極東アジア原産。中国名は硬直黑麦草 ying zhi hei mai cao。英名はWimmera ryegrass , rigid Italian rye grass , annual rye-grass, stiff darnel。別名はトゲムギ、トゲシバ。昭和初期に初めて確認され、各地で海岸近くに帰化している。
1(2)年草。高さ15~100㎝。茎は叢生し、基部が斜上し、直立する。葉は短く、長さ5~24㎝、幅0.5~5㎜。葉舌は膜質、長さ1~1.5㎜。葉鞘は無毛。穂状花序は長さ3~30㎝、小穂を2~30個つける。小穂は長さ5~20㎜、無柄、花序の中軸のくぼみに陥没し、外側の第2苞頴に被われて棒状に近くなり、稔性の小花を2~8個もつ。第2苞頴は長さ4~20㎜、3~7脈がある。最上部の小穂のみ第1苞頴があり、苞頴が2個ある。護頴(外花頴)は長さ3.2~8.8㎜、3~5脈、芒は0~3(10)㎜。雄しべ3個。頴果は長さ2.7~5.5㎜、幅約1㎜の狭卵形、わら色。2n=14。花期は5~7月。
9 Lolium temulentum L. ドクムギ 毒麦
ユーラシア、北アフリカに分布。中国名は毒麦 du mai。英名はdarnel, poison darnel, darnel ryegrass, cockle。世界中に広く帰化している。日本には明治時代に帰化した。穀草の耕作地に生える。
1年草。 稈は株立(房状)になり、直立または傾伏し、細く~中程度に丈夫で、高さ20~120㎝、3~5節がある。葉身は平ら、薄く、長さ10~25㎝×幅4~10㎜、下面は平滑またはザラつき、縁はザラつき、若葉の葉身は巻く。葉耳が有または無。葉舌は長さ0.5~2.5㎜、鈍形~切形。 総状花序は堅く、真っすぐで、長さ10~30㎝。花序軸は太く、平滑または細かくザラつき、小穂はその長さほど離れている。小穂は膨れ(turgid)、長さ0.8~2.5㎝、小花が4~10個つく。小軸(rachilla)の節間は長さ1~1.5㎜、平滑、無毛。苞頴は線状長円形、堅く、小穂の長さと同長、しばしば小花を超え、5~9脈があり、縁は狭い膜質、先は鈍形。護頴(lemmas)楕円形~卵形、熟すと膨れ、長さ5.2~8.5㎜、先は鈍形。 芒は普通、あり、堅く、ザラつく。内頴(palea) は竜骨に繊毛がある。穎果は非常に丸みがあり、長さは幅の2~3倍、長さ4~7㎜。花期および果期は5~8月。2n=14。
9-1 Lolium temulentum var. temulentum
中国名は毒麦 du mai。穀類の雑草。
護頴には長い芒がある。芒は長さ10~20㎜。花期および果期は6~7月。
9-2 Lolium temulentum L. f. arvense (With.) Junge ノゲナシドクムギ
synonym Lolium temulentum L. var. leptochaeton A.Braun
synonym Lolium temulentum L. var. arvense (With.) Liljebl.
synonym Lolium temulentum L. subsp. arvense (With.) Tzvelev
中国名は田野黑麦草 tian ye hei mai cao。穀類の雑草
護頴は芒が無いか、短い。芒は長さ0~3㎜。
10 ハイブリッド
(1) Lolium multiflorum Lam. x L. temulentum L. ネズミドクムギ
ネズミムギ×ドクムギ
(2) Lolium x aschersonianum (Dörfl.) Banfi, Galasso, Foggi, Kopecky et Ardenghi アイヒロハノウシノケグサ
オニウシノケグサ×ヒロハノウシノケグサ
(3) Lolium x hybridum Hausskn. ネズミホソムギ 鼠細麦
ネズミムギ×ホソムギ
ネズミムギとホソムギは自然環境でも容易に交雑し、中間型も見られることが知られている。その人為的な交配種がネズミホソムギである。品種が多数あり、世界中で数多く利用されている。法面緑化などに用いられているのは2倍体であり。飼料用は大型の4倍体の品種である。2n= 14, 28。
ネズミホソムギは護頴に芒があり、葉の展開前に葉が巻いていることが多いといわれている。緑化や飼料用に栽培され逸出したたもの、自然交雑したものなどがあり、形態も様々であると思われる。ホソムギに似て芒のあるものがネズミホソムギと推定できるものである。ネズミムギにも芒の短いものがあり、ネズミムギに似て芒が短いものは判別が困難である。
(4) Lolium x krasanii (H.Scholz) Banfi, Galasso, Foggi, Kopecky et Ardenghi ネズミオニウシノケグサ
synonym Lolium multiflorum Lam. x Schedonorus arundinaceus (Schreb.) Dumort.
ネズミムギ×オニウシノケグサ
(5) Lolium x subnutans (Holmb.) Banfi, Galasso, Foggi, Kopecky et Ardenghi ネズミウシノケグサ
synonym x Schedololium braunii Soreng et Terrell, excl. syn.
synonym xFestulolium braunii auct. non (K.Richt.) A.Camus
ヒロハノウシノケグサ×ネズミムギ
参考
1) Flora of ChinaLolium
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=118826
2) Plants of the World Online| KewscienceLolium
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:18423-1
3) World Flora OnlineLolium
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000022095;jsessionid=92334D447CA8B91F5BDD3DE6683DB995
4) World Checklist of Vascular PlantsLolium
https://wcvp.science.kew.org/
5) 筑波実験植物園研報 3 : 13-17 1985日本産ウシノケグサ属植物の染色体数
https://www.kahaku.go.jp/research/publication/tsukuba/download/03/ATBG03_13.pdf
6) Flora of New ZealandLolium L.
https://www.nzflora.info/factsheet/taxon/Lolium.html
7) Flora of North AmericaLolium
http://beta.floranorthamerica.org/Lolium