ヒオウギ  桧扇
[別名] カラスオウギ
[中国名] 射干 she gan
[英名] blackbery lily, belamcanda, leopard-lily , shenan
[学名] Iris domestica (L.) Goldblatt et Mabb.
Belamcanda chinensis (L.) DC.
アヤメ科 Iridaceae   アヤメ属
三河の植物観察
ヒオウギ蕾
ヒオウギ花
ヒオウギ果実
ヒオウギ種子
ヒオウギ葉
ヒオウギ
ヒオウギ果実と種子
 黒の枕詞に使われる「うば玉」はこのヒオウギの種子のことである。以前はヒオウギ属 Belamcanda であったが、DNA系統解析により、2005年にアヤメ属とされた。
 根茎は淡褐色、短く這う。茎は高さ1~1.5m。葉は互生し、長さ30~60㎝、幅2~4㎝の幅が広い剣状葉、中脈は不明瞭、先は尖鋭形、扇状につく。葉の色は粉白色を帯びた緑色。花は直径3~4㎝。花柄は細く、花柄は長さ1~4㎝。花被片は6個、橙色~赤橙色、暗赤色の斑点がある。外花被片は倒卵形~楕円形、長さ約2.5㎝、幅約1㎝、基部は楔形、先は鈍形。雄しべは3個長さ1.8~2㎝。花柱は花被片と同じ長さで、裂片が広がる。蒴果は長さ2.5~3㎝、幅1.5~2.5㎝、倒卵状楕円形、先に嘴は無い。種子は直径約5㎜の光沢のある真っ黒な球形。2n = (16, 27), 32。
品種) 'Avalon Hybrids' , 'Irish Canary' (D)  , 'Crug Colossal' ,Freckle Face' , 'Gone with the Wind' , 'Hello Yellow'(黄花、斑点がない) , 'Irish Johnnies' (F) , 'Irish Molly' (D) , ' 'Irish Peach' (D) , 'Irish Seedling' (F) , 'Pumila Campbellii' , ''Yellow Bird' , 伊賀の誉(ブルー・サファイア Blue Sapphire )
[花期] 8~9月
[高さ] 60~100㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 山地の草原
[分布] 在来種 本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾、ロシア、インド、ネパール、ブータン、ベトナム、ミャンマー、フィリピン
[撮影] 面ノ木園地  02.8.25

  アヤメ属

  family   Iridaceae - genus Iris

 多年草、根茎がある、根茎は等質的、大きさや質が初期のもののような又は異種のような枝をもつ。枝はコードのようであり、鱗片状の葉をつけ、先が大きくなり、栄養葉を生じる。コード状の柄と、開花茎を付け加える。花茎は1本又は分枝し、直立し、中実又は中空、円柱形又はわずかに扁平になる。根生葉は3~10個、平滑又は尾根があり、」ときに、中央が厚くなり、脈は不明瞭又は明瞭。茎葉は枝に0~4個、普通、根生葉に似ていて、枝を抱き、先ほど長さが短くなり、ときに、鞘になる。花序は扇形花序(rhipidium) 、花は1個又はそれ以上、仏炎苞( spathace)がある。仏炎苞は2個、葉状、先が乾膜質又は全体に乾膜質、竜骨が有又は無、しばしば宿存性で、熟した蒴果を包む。花は1~4日持続し、上向き、普通、やや芳香がある(I. foetidissimaでは不快臭)。花柄は有又は無。花被は子房上、白色、黄色、タン色、褐色、銅赤色、栗色、青色、青紫色、紫色、しばしば縁がコントラストのある色になる。萼片と花弁に分かれ、放射相称、直径4~18㎝。末端が花筒で、基部が子房、円柱形又はたまに尾根があり、基部は中実、先は中空。萼片(fall)は3個、広がるか又は反り返り、爪(claw)から広い拡大部(limb)に、次第に又は急に広がり、明瞭な尾根(ridge)、とさか(crest)、目立つ線や班点、軟毛、爪の中央線や中肋の短い区域や拡大部に多細胞の毛の帯=ヒゲ(beards)がある。花弁の基部に黄色の斑紋があることもあり、これを目(signal)という。花弁=内花被片(standard)は3個又は6個、直立、広がり、まれに反り返り、ときに非常に小さくなり、萼の基部に隠れる。雄しべは萼に対生し、離生、しかし、花柱の枝に密着する。花柱は先が花弁状の枝に分裂し、外側にアーチ状に曲がり、雄しべや萼の爪部の上になり、先は2裂し、裂片(crest)は球形又は三角形。柱頭は裂片の基部にあり、花柱の腕の内側の表面上の組織の唇である。子房は3又は6角又は溝のある円柱形又は球形。蒴果は紙質、又は乾くと硬くなり、ときに非裂開 (I. giganticaerulea)。種子は室に1~2列に、4~20個、しばしば扁平になり、種皮はタン色~暗褐色(I. foetidissima葉赤色)、薄い膜質、平滑又は著しく粗面~広くコルク質(湿地の種)、仮種皮;は有又は無。x=不確定
 北半球に約280種が分布する。


 ヒオウギの分類

 Flora of China では以前のヒオウギ属 Belamcanda としているが、ヒオウギ属 Belamcanda はDNA系統解析により、2005年にアヤメ属とされた。
 下位の亜属subg. Pardanthopsis に分類されている。
 subg. Pardanthopsisはsubg. Limnirisに統合されていたが、2003年にsubg. Limnirisから分離された。
 Grinではsubg. Hermodactyloidesに含めている。

 園芸品種

 英名ではblackberry lilyとよばれている。日本では観賞用に普通に栽培され、栽培されているのはダルマヒオウギが多い。中国では古くから根茎を薬用とし、広く栽培されている。中国名は射干(she gan)、日本語読みは「やかん」であり、根の生薬名である。射干(しゃが)と読むと Iris japonica を指し、その中国名は蝴蝶花(hu die hua) である。

品種) 'Avalon Hybrids' , 'Irish Canary' (D)  , 'Crug Colossal' ,Freckle Face' , 'Gone with the Wind' , 'Hello Yellow'(黄花、斑点がない) , 'Irish Johnnies' (F) , 'Irish Molly' (D) , ' 'Irish Peach' (D) , 'Irish Seedling' (F) , 'Pumila Campbellii' , ''Yellow Bird'
 1   Belamcanda chinensis var. cruenta Makino f. vulgaris Makino ダルマヒオウギ(達磨檜扇)
   synonym Belamcanda chinensis var. curtata Makino
   synonym Belamcanda chinensis f. vulgaris Makino
   synonym Iris domestica (L.) Goldblatt & Mabb. まだ、細かく下位分類されていない。
 花茎が高くならず、高さ40~60㎝の矮性種。葉幅が広く、花もやや大きい。
 品種) 真竜(しんりゅう), 黄竜(おうりゅう) , 緋竜(ひりゅう), 桃竜(とうりゅう)
 2  パルダンカンダ Iris × Pardancanda(Iris domestica × Iris dichotoma)。
 ヒオウギとヒオウギモドキの交雑種。キャンディ・リリーCandy lilyと呼ばれる。
 3  'Blue Sapphire' ブルー・サファイア=伊賀の誉
    ダルマヒオウギとパルダンカンダの交雑種
 4  キバナヒオウギ
    ヒオウギの黄花品種。 

 参考

1) Flora of China
  Belamcanda chinensis (L.) DC.
  http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=200028145
2) The American Iris Society
 Phylogenetic Relationships of the Siberian Iris Species Inferred from Noncoding Chloroplast DNA Sequences, by Irina Makarevitch, Kseniya Golovnina, Svetlana Scherbik and Alexander Blinov c 2003 The University of Chicago Press
 http://wiki.irises.org/Main/InfoReferencesClassification
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