ヒナノシャクジョウ 雛の錫杖
Flora of Mikawa
ヒナノシャクジョウ科 Burmanniaceae ヒナノシャクジョウ属
中国名 | 头花水玉簪 tou hua shui yu zan |
学 名 | Burmannia championii Thwaites |
花 期 | 7~10月 |
高 さ | 3~15㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 湿った林内 |
分 布 | 在来種 本州(関東地方以西)、四国、九州、中国、台湾、インド、スリランカ、ミャンマー、タイ、インドネシア、ニューギニア |
撮 影 | 岡崎市 06.7.29 |
林内の湿った落葉の間に生える腐生植物。愛知県では絶滅危惧Ⅱ類として分類され、全国ではリスト外。
全体に白色。根茎は球状。茎は直立し、退化した鱗片状の長さ約3㎜の葉が互生する。花は茎頂に2~6個が固まってつき、開花時には花が開いたように広がる。外花被片は長さ6~10㎜、合着して筒状になり、先端は三角形に分裂して開く。内花被片は小さい。果実は倒卵形の蒴果。
1年草または多年草、菌根性=腐生性(mycotrophic)、半菌根性(semi-mycotrophic)、または独立栄養性=完全植物性(autotrophic)、ときに根茎がある。 茎は単一で、まれに分枝する。 葉は根生し、ロゼットになる。茎葉は、苞状で小さい。花は単生または頂生の集散花序につく。花被筒は放射相称、円筒形または三稜形で3個の側翼があるか、またはときに翼がなく、筒の口部に環帯は無い。 花被片は普通、6個、先は分離する。外花被片は内花被片側よりも大きく、分裂しない。 内花被片はしばしば微細で、ときに欠く。雄しべは3個、無柄または花被筒にほぼ無柄でつく。葯隔は付属体が先に0~2個および基部に0~1個つく。子房は3稜形、3室、中軸胎座。柱頭は2唇形~漏斗形。 果実は蒴果、花被が宿存し、普通、不規則に裂開する。
世界に約57種あり、熱帯および亜熱帯地域に分布する。
synonym Burmannia japonica Maxim. ex Makino
本州(関東地方以西)、四国、九州、中国、台湾、インド、スリランカ、ミャンマー、タイ、インドネシア、ニューギニア原産。中国名は头花水玉簪 tou hua shui yu zan。林内の湿った落葉の間に生える。
多年草。高さ3~15㎝。全体に白色。根茎は球状。茎は直立し、退化した鱗片状の長さ約3㎜の葉が互生する。花は茎頂に2~6個が固まってつき、開花時には花が開いたように広がる。外花被片は長さ6~10㎜、合着して筒状になり、先端は三角形に分裂して開く。内花被片は小さい。果実は倒卵形の蒴果。花期は7~10月。
2 Burmannia coelestris D.Don ミドリシャクジョウ 緑錫杖
中国、バングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、ネパール、ニューギニア、タイ、ベトナム、オーストラリア原産。中国名は三品一枝花 san pin yi zhi hua。
3 Burmannia cryptopetala Makino シロシャクジョウ 白錫杖
日本(本州の東京都・福井県以南、四国、九州、沖縄)、中国原産。中国名は透明水玉簪 tou ming shui yu zan。
葉緑素のない植物、全菌根性(holomycotrophic)、高さ5~9cmで花をつける。 茎は帯白色、細い。根生のロゼットの葉は無い。茎葉は卵状披針形、長さ3~3.5㎜×幅1.5~2.5㎜。花序は花が1~3個つく。苞は卵状披針形、長さ約3㎜。花は花柄があり、帯白色、黄色の花被片をもち、長さ1~1.2cm。花被の筒部は長さ3~4㎜、翼が目立ち、幅0.5~2.5㎜。外花被片は三角形、長さ1.5~2㎜、縁は全縁。内花被片は無い。雄しべは無柄、葯隔は先にとさか(crest) 、基部に垂れ下がる距(crest)をもつ。子房はほぼ球形、長さ3.5~5mm。蒴果はほぼ球形。種子は楕円形。花期および果期は6~11月。
4 Burmannia itoana Makino ルリシャクジョウ 瑠璃錫杖
日本(沖縄、屋久島、奄美大島)、中国、台湾原産。中国名は纤草 xian cao。
葉緑素のない植物、全菌根性(holomycotrophic)、高さ5~15cmで花をつける。茎は薄青色で細い。根生のロゼットの葉は無い。茎葉は卵状披針形、長さ2.5~3.5㎜×幅1.5~2.5㎜。花序は花が1~3個つく。苞は卵状披針形、長さ約5㎜。花は花柄があり、青紫色、長さ8~11㎜。花被筒は長さ3.5~5.5㎜、翼が目立ち、幅1~2㎜。外花被片は卵状三角形、長さ1.5~2㎜、縁は全縁。 内花被片は円形、非常に小さく、縁は全縁。雄しべは無柄、葯隔は先にとさか(crest) 、基部に垂れ下がる距(crest)をもつ。子房はほぼ球形、長さ2~3.5㎜。蒴果はほぼ球形。種子は楕円形。花期および果期は6~12月。
5 Burmannia nepalensis (Miers) Hook.f. キリシマシャクジョウ 霧島錫杖
synonym Burmannia liukiuensis Hayata
日本(伊豆諸島、四国、九州、沖縄)、中国、台湾、インド、インドネシア、ネパール、フィリピン、タイ原産。中国名は宽翅水玉簪 kuan chi shui yu zan。
葉緑素のない植物、全菌根性(holomycotrophic)、高さ4~13cmで花をつける。茎は帯白色、細い。根生のロゼットの葉は無い。茎葉は三角形、長さ2~3.5㎜×幅約1㎜。 花序は花が(1~)3~9個つく。苞は三角状披針形、長さ2~3㎜。 花は花柄があり、帯白色または黄色、長さ4~7㎜。花被筒は長さ1.5~2.5㎜、 翼が目立ち、幅1~2㎜; 外花被片は長楕円形、長さ0.5~1.2㎜、縁は全縁。内花被片は円形、非常に小さく、縁は全縁。雄しべは無柄、葯隔は先にとさか(crest) 、基部に垂れ下がる距(crest)をもつ。子房はほぼ球形、長さ1.5~3㎜。蒴果はほぼ球形。種子は紡錘形。花期および果期は7~12月。
Burmannia
Burmannia
Burmannia
Burmannia
全体に白色。根茎は球状。茎は直立し、退化した鱗片状の長さ約3㎜の葉が互生する。花は茎頂に2~6個が固まってつき、開花時には花が開いたように広がる。外花被片は長さ6~10㎜、合着して筒状になり、先端は三角形に分裂して開く。内花被片は小さい。果実は倒卵形の蒴果。
ヒナノシャクジョウ属
family Burmanniaceae - genus Burmannia1年草または多年草、菌根性=腐生性(mycotrophic)、半菌根性(semi-mycotrophic)、または独立栄養性=完全植物性(autotrophic)、ときに根茎がある。 茎は単一で、まれに分枝する。 葉は根生し、ロゼットになる。茎葉は、苞状で小さい。花は単生または頂生の集散花序につく。花被筒は放射相称、円筒形または三稜形で3個の側翼があるか、またはときに翼がなく、筒の口部に環帯は無い。 花被片は普通、6個、先は分離する。外花被片は内花被片側よりも大きく、分裂しない。 内花被片はしばしば微細で、ときに欠く。雄しべは3個、無柄または花被筒にほぼ無柄でつく。葯隔は付属体が先に0~2個および基部に0~1個つく。子房は3稜形、3室、中軸胎座。柱頭は2唇形~漏斗形。 果実は蒴果、花被が宿存し、普通、不規則に裂開する。
世界に約57種あり、熱帯および亜熱帯地域に分布する。
ヒナノシャクジョウ属の主な種と園芸品種
1 Burmannia championii Thwaites ヒナノシャクジョウ 雛の錫杖synonym Burmannia japonica Maxim. ex Makino
本州(関東地方以西)、四国、九州、中国、台湾、インド、スリランカ、ミャンマー、タイ、インドネシア、ニューギニア原産。中国名は头花水玉簪 tou hua shui yu zan。林内の湿った落葉の間に生える。
多年草。高さ3~15㎝。全体に白色。根茎は球状。茎は直立し、退化した鱗片状の長さ約3㎜の葉が互生する。花は茎頂に2~6個が固まってつき、開花時には花が開いたように広がる。外花被片は長さ6~10㎜、合着して筒状になり、先端は三角形に分裂して開く。内花被片は小さい。果実は倒卵形の蒴果。花期は7~10月。
2 Burmannia coelestris D.Don ミドリシャクジョウ 緑錫杖
中国、バングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、ネパール、ニューギニア、タイ、ベトナム、オーストラリア原産。中国名は三品一枝花 san pin yi zhi hua。
3 Burmannia cryptopetala Makino シロシャクジョウ 白錫杖
日本(本州の東京都・福井県以南、四国、九州、沖縄)、中国原産。中国名は透明水玉簪 tou ming shui yu zan。
葉緑素のない植物、全菌根性(holomycotrophic)、高さ5~9cmで花をつける。 茎は帯白色、細い。根生のロゼットの葉は無い。茎葉は卵状披針形、長さ3~3.5㎜×幅1.5~2.5㎜。花序は花が1~3個つく。苞は卵状披針形、長さ約3㎜。花は花柄があり、帯白色、黄色の花被片をもち、長さ1~1.2cm。花被の筒部は長さ3~4㎜、翼が目立ち、幅0.5~2.5㎜。外花被片は三角形、長さ1.5~2㎜、縁は全縁。内花被片は無い。雄しべは無柄、葯隔は先にとさか(crest) 、基部に垂れ下がる距(crest)をもつ。子房はほぼ球形、長さ3.5~5mm。蒴果はほぼ球形。種子は楕円形。花期および果期は6~11月。
4 Burmannia itoana Makino ルリシャクジョウ 瑠璃錫杖
日本(沖縄、屋久島、奄美大島)、中国、台湾原産。中国名は纤草 xian cao。
葉緑素のない植物、全菌根性(holomycotrophic)、高さ5~15cmで花をつける。茎は薄青色で細い。根生のロゼットの葉は無い。茎葉は卵状披針形、長さ2.5~3.5㎜×幅1.5~2.5㎜。花序は花が1~3個つく。苞は卵状披針形、長さ約5㎜。花は花柄があり、青紫色、長さ8~11㎜。花被筒は長さ3.5~5.5㎜、翼が目立ち、幅1~2㎜。外花被片は卵状三角形、長さ1.5~2㎜、縁は全縁。 内花被片は円形、非常に小さく、縁は全縁。雄しべは無柄、葯隔は先にとさか(crest) 、基部に垂れ下がる距(crest)をもつ。子房はほぼ球形、長さ2~3.5㎜。蒴果はほぼ球形。種子は楕円形。花期および果期は6~12月。
5 Burmannia nepalensis (Miers) Hook.f. キリシマシャクジョウ 霧島錫杖
synonym Burmannia liukiuensis Hayata
日本(伊豆諸島、四国、九州、沖縄)、中国、台湾、インド、インドネシア、ネパール、フィリピン、タイ原産。中国名は宽翅水玉簪 kuan chi shui yu zan。
葉緑素のない植物、全菌根性(holomycotrophic)、高さ4~13cmで花をつける。茎は帯白色、細い。根生のロゼットの葉は無い。茎葉は三角形、長さ2~3.5㎜×幅約1㎜。 花序は花が(1~)3~9個つく。苞は三角状披針形、長さ2~3㎜。 花は花柄があり、帯白色または黄色、長さ4~7㎜。花被筒は長さ1.5~2.5㎜、 翼が目立ち、幅1~2㎜; 外花被片は長楕円形、長さ0.5~1.2㎜、縁は全縁。内花被片は円形、非常に小さく、縁は全縁。雄しべは無柄、葯隔は先にとさか(crest) 、基部に垂れ下がる距(crest)をもつ。子房はほぼ球形、長さ1.5~3㎜。蒴果はほぼ球形。種子は紡錘形。花期および果期は7~12月。
参考
1) Flora of ChinaBurmannia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=110810
2) Plants of the World Online| KewscienceBurmannia
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:5066-1
3) World Flora OnlineBurmannia
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000005788;jsessionid=82495A736A51CBA4182ED711C6EF86B3
4) Flora of North America @ efloras.orgBurmannia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=104876