ヒイラギナンテン 柊南天
Flora of Mikawa
メギ科 Berberidaceae ヒイラギナンテン属
別 名 | トウナンテン |
中国名 | 台湾十大功劳 tai wan shi da gong lao |
英 名 | Japanese ashberry, Japanese mahonia |
学 名 | Mahonia japonica (Thunb.)DC.
synonym Berberis japonica (Thunb.) R.Br. [Kewscience] |
花 期 | 3~4月 |
高 さ | 1~3m |
生活型 | 常緑低木 |
生育場所 | 林内、林縁 |
分 布 | 帰化種 台湾原産 |
撮 影 | 豊田市 06.4.8 |
中国原産で、庭木によく使われ、逸出し、山の縁などでも見られる。小葉の縁には刺があり、ヒイラギによく似ていて、和名はこれに由来する。
葉は長さ15~27㎝、幅5~10㎝の長楕円形、奇数羽状複葉。小葉は4~6対つき、無柄、最下の小葉は葉柄の上、約0.5㎝につき、脈に分岐があり、軸は直径2~3㎜、節間は2~4㎝、小葉は卵形、最下の小葉は長さ1.8~2.7㎝、幅1.2~2㎝、上部の小葉は大きく、長さ3.5~7㎝、幅2~4㎝、基部は斜形~心形、縁は下部の小葉は片側に2~4歯、先部の小葉は片側に3~7歯、先は尖り、頂部の小葉は大きい。葉柄は長さ1~2㎝。総状花序は5~10個、束生し、垂れ下がり、長さ5~10㎝。花は多数つき、直径約7㎜、黄色。花序の苞は卵形~卵状被針形、長さ8~15㎜、幅4~7㎜、先が尖る。小花柄は長さ6~7㎜。花の苞は卵形、長さ3.5~4㎜、幅2~2.5㎜、先が鈍い。萼片は黄色、外側の萼片は長さ2.5~2.7㎜、幅2.2~2.3㎜、先が鈍い。中間の萼片は広卵形、長さ3.3~3.5㎜、幅2.8~2.9㎜。内側の萼片は倒卵状長楕円形、長さ6~6.4㎜、幅3.4~3.5㎜。花弁は楕円形、長さ5.5~6㎜、幅2.5~2.6㎜、基部に腺があり、先は凹形。雄しべは長さ約3.3㎜。葯は円形。子房は長さ約3.4㎜、胚珠は4~7個。液果は長さ約8㎜、幅約4㎜の卵形、粉白色を帯びた黒紫色に熟す。種子は長さ約5㎜の惰円形、褐色。2n=28
低木又は小高木、樹緑、高さ0.3~8m。刺は無い。葉は奇数羽状複葉、互生、葉柄は無又は有、長さ14㎝以下。小葉は3~41個、側小葉は普通、無柄。頂小葉は無柄又は有柄、縁は全縁~様々な歯状~粗い又は細かい鋸歯状。花序は頂生、単純~枝分かれする総状花序又は円錐花序が(1~)3~18個束生し、長さ3~35㎝、葉状の苞が基部につく。花柄は長さ1.5~24㎜、短い又は花柄より長い苞が基部につく。花は黄色、咢片が3輪、花弁が1輪、花弁の基部に腺体が有又は無。葯隔は長くならず、微突形又は明瞭に長くなる。子房は楕円形、胚珠は1~7個。花柱は無又は3㎜以下、熟した果実に宿存する。果実は液果、帯青色又は黒色、しばしば白粉いろを帯びる。種子は1~7個。
世界に約60種あり、主にアジア東部、南東部に分布し、北アメリカ西部、中央アメリカ、南アメリカにもある。
ヒイラギナンテン属はメギ属Berberisに含める説もあり、Kewscienceではメギ属としている。
synonym Berberis aquifolium Pursh [Kewscience]
synonym Berberis fasciculata Schult. & Schult.f.
USA、カナダ原産。英名はOregon-grape , Oregon grape , blue barberry , holly barberry , hollyleaved barberry , holly mahonia , mountain-grape
低木、常緑、高さ 0.3~3(~4.5)m。茎は普通、単形、まれに短い腋生のシュートを出す。2年茎の樹皮は灰褐色又は帯紫色、無毛。芽鱗は長さ4~8(~14)㎜、脱落性。刺は無い。葉は5~9小葉。葉柄は長さ1~6㎝。葉身は薄く、曲がりやすく又は堅く、下面は光沢があり平滑、上面は光沢があり、緑色。頂小葉は柄があり、葉身は長さ5.1~8.7(~14.5)㎝×幅 2.4~.5(~5.5)㎝、長さは幅の1.7~2.5倍。側小葉の葉身は披針状卵形~披針状楕円形、基部からの1(~3)脈があり、基部は鈍形又は切形、まれに弱い心形、縁は平ら又は波打ち、歯状、片側に5~21個の長さ0~2㎜歯がつき、歯先には長さ0.8~2.2㎜×幅0.2~0.3㎜以下の刺をもち、先は鋭形ときに鈍形又は円形。花序は総状花序、密に花が30~60個つき、長さ3~9(~11)㎝。小苞は膜質、先は円形又は鈍形、ときに微突頭。花糸は反曲する側歯の対を上部につける。液果は青色、白粉色を帯び、長楕円状卵形、長さ6~10㎜、多汁、固体。2n=28, 56。花期は冬~春(3~6月)
品種) 'Apollo' , 'Atropurpurea' , 'Atropurpureum' , 'Brilliant' , 'Compacta')'Compactum' , 'Cosmo Crawl' , Darhil = 'Hillary' , 'Darthil' (PBR) , 'Dart's Delight' , 'Dart's Distinction' , 'Dart's Drummer' , 'Dart's Mahogany' , 'Dart's Quickstep' , 'Dart's Winter Jewel' , 'Donewell' , 'Euro' , 'Exception' , 'Fascicularis' , 'Forescate' , 'Golden Pride' , 'Green Ripple' , 'Magnifica' , 'Marijke' , 'Mirena' , 'Moseri' , 'Orangee Flame' , 'Scallywag' , 'Smaragd' , 'Versicolor' , 'Winterglow'
2 Mahonia bealei (Fortune) Carriere シナヒイラギナンテン 志那柊南天
synonym Berberis bealei Fortune [Kewscience]
中国原産。中国名は阔叶十大功劳 kuo ye shi da gong lao 。英名はBeale's barberry。別名はオオバヒイラギナンテン。
低木又は小高木、高さ0.5~4(~8)m。葉は下面がときに黄緑色、上面は光沢のない灰緑色、狭倒卵形~長楕円形、長さ27~51㎝×幅10~20㎝、小葉は4~10対、最下部の対は葉柄の上0.5~2.5㎝ににつき、下面は白粉を多く又はわずかに帯び、両面の葉脈は不明瞭、葉軸は直径2~4㎜、節間は3~10㎝、間隔は先で減り、小葉の長さは増加するが、幅は基部~先まで減少し、厚く、堅く、最下の対は卵形、長さ1.2~3.5㎝×幅1~2㎝、1、2個の歯があり、上部の対は類円形~卵形~長楕円形、長さ2~10.5㎝×幅2~6㎝、基部は円形、斜め、ときに心形、縁は両側に2~6個の歯があり、先は鋭く尖る。頂小葉は大きく、長さ7~13㎝×幅 3.5~10㎝、小葉柄は長さ1~6㎝又は基部の裂片のため無柄。花序は直立し、総状花序が3~9個、束生し、長さ7~26㎝。花序の基部の苞は卵形~卵状披針形、長さ1.5~4㎝×幅0.7~1.2㎝。花柄は長さ4~6㎜。花の苞は広卵形~卵状披針形、長さ3~5㎜×幅2~3㎜、先は鈍形。萼片は黄色、外側の萼片は卵形、長さ2.3~2.5㎜×幅1.5~2.5㎜。中間の萼片は楕円形、長さ5~6㎜×幅3.5~4㎜。内側の萼片は長楕円状楕円形、長さ6.5~7㎜×幅4~4.5㎜。花弁は倒卵状楕円形、長さ6~7㎜×幅3~4㎜、基部にある腺体が目立ち、先はわずかに凹形で裂片は円い。雄しべは長さ3.2~4.5㎜。葯隔は長さ1.1~1.3㎜、円形~切形。子房は長楕円状卵形、長さ約3.2㎜。胚珠は3又は4個。花柱は短い。液果は暗紫色、白粉色を帯び、卵形、約長さ1.5㎝×幅1~1.2㎝、花柱はほとんど宿存しない。花期は9~1月。果期は3~5月。2n=28。
品種) 'Silver Back'
3 Mahonia eurybracteata Fedde ヤナギバヒイラギナンテン 柳葉柊南天
synonym Berberis eurybracteata (Fedde) Laferr. [Kewscience]
synonym Mahonia berberidifolia P.G. Xiao & Y.S. Wang
synonym Mahonia confusa Sprague マホニア コンフサ
中国原産。中国名は宽苞十大功劳 kuan bao shi da gong lao
低木、高さ0.5~2(~4) m。葉は下面が黄緑色、上面が暗緑色、長楕円状披針形~長楕円形、長さ18~45㎝×幅7~15㎝、小葉は5~9対、斜めに斜上し、ほとんど離れ、ときに接し、最下の対は他の対に似て、近く、葉柄の基部の上約5㎝につき、下面の脈は開き、盛り上がり、上面の側脈は不明瞭、葉軸は直径2~3㎜、節間は上側の長さが減り、長さ3~6㎝、小葉は線形~狭楕円形~楕円状披針形~狭卵形、最下の小葉は長さ2.5~6㎝×幅0.4~1.2㎝、上部の小葉の長さは基部から先まで増加し、長さ4~12.5㎝×幅0.5~4㎝になり、基部は楔形、縁は3~9個の刺をもつ鋸歯があり、先は尖鋭形。頂小葉はほとんど大きくなく、長さ8~10㎝×幅1.2~4㎝、無柄又は葉柄は長さ約3㎝以下。花序は総状花序が4~10個束生し、長さ5~10㎝。花序の苞は卵形~卵状長楕円形、長さ1~1.5㎝×幅6~10㎜。花柄は長さ1.5~5㎜細い。花の苞は卵形、長さ1.2~3㎜×幅0.8~2㎜。萼片は黄色、外側の萼片は卵形~卵状長楕円形、長さ2~4.5㎜×幅1~2㎜。中間の萼片は楕円形、長さ3~4.5㎜×幅1.6~2.8㎜。内側の萼片は楕円形、長3~5㎜×幅1.8~3㎜。花弁は楕円形又は長円形、長さ3~4.3㎜×幅1~2㎜、基部の腺体は明瞭又はときに不明瞭、先はわずかに凹形、裂片は鈍形又は円形。雄しべは長さ2~2.6㎜。葯隔は長くならず、切形。子房は長さ2~2.5㎜、胚珠は2個。柱頭は長さ約0.5㎜。液果は青色又は赤紫色、粉白色を帯び、倒卵形又は長楕円形、長さ4~5㎜×幅2~4㎜、花柱が宿存する、花期は7~11月。果期は翌年の11~5月。
品種) 'Kouun'黄雲 , 'Minganpi' (PBR) , 'Narihira'ナリヒラ 業平 , subsp. ganpinensis 'Chalingba' , 'Soft Caress' . 'Sweet Winter'
4 Mahonia fortunei (Lindl.) Fedde ホソバヒイラギナンテン 細葉柊南天
synonym Berberis fortunei Lindl. [Kewscience]
中国、台湾原産。中国名は十大功劳 shi da gong lao 。英名はFortune mahonia。
低木、高さ0.5~2(~4)m。葉は下面が淡黄緑色、たまに、わずかに粉白を帯び、上面は光沢が無く、濃緑色、倒卵形~倒卵状楕円形、長さ10~28㎝×幅 8~18㎝。小葉は2~5対つき、最下の小葉は他に似ていて、葉柄の基部の上2~9㎝につき、下面の脈は枝分かれし、盛り上がり、上面の脈は不明瞭、葉軸は直径1~2㎜、節間は1.5~4㎝、長さは先でわずかに減り、小葉柄は無又はほぼ無、狭披針形~狭楕円形、長さ4.5~14㎝×幅0.9~2.5㎝、基部は楔形、縁は両側に5~10個の刺のある鋸歯縁、先は鋭形。花序は総状花序が4~10個束生し、長さ3~7㎝。花序の苞は披針形~三角状卵形、長さ 5~20㎜×幅 3~5㎜。花柄は長さ2~2.5㎜。花の苞は卵形、長さ1.5~2.5㎜×幅 1~1.2㎜、先は鋭形。萼片は黄色、外側の咢片は卵形~三角状卵形、長さ1.5~3㎜×幅約1.5㎜。中間の萼片は長楕円状楕円形、長さ3.8~5㎜×幅2~3㎜。内側の萼片は長楕円状楕円形、長さ4~5.5㎜×幅2.1~2.5㎜。花弁は黄色、長楕円形、長さ3.5~4㎜×幅1.5~2㎜、基部に目立つ腺体があり、先は凹形、裂片は鋭形。雄しべは長さ2~2.5㎜。 葯隔は長くならず、切形。子房は長さ1.1~2㎜。胚珠は2個。花柱は無い。液果は青色、白粉色を帯び、球形、直径4~6㎜。花期は6~9月。果期は9~11月。2n=28。
品種) 'Curlyque' , 'Winter Prince'
5 Mahonia gracilipes (Oliver) Fedde マホニア・グラキリペス
synonym Berberis gracilipes Oliver [Kewscience]
中国原産。中国名は细柄十大功劳 xi bing shi da gong lao。
低木、高さ0.3~1m。葉は上面が暗緑色、楕円形~狭楕円形、長さ20~41㎝×幅 7~11㎝。小葉は2又は3対つき、無柄、最下の小葉は葉柄の基部の上3.5~1㎝につき、下面は白色、白粉色を帯び、脈は網状、両面に盛り上がり、葉軸は丈夫、直径2~3㎜、節間は5~7㎝、葉柄は長さ2~5.5㎝、最下の小葉は長楕円形、長さ6~11㎝×幅2~5㎝、他の小葉よりわずかに小さく、上部の小葉は長楕円形~倒披針形になり、長さ8~14.5㎝×幅3~7.3 ㎝、基部は楔形、縁は中間より下は全縁、両側に1~5個の刺のある鋸歯縁。頂小葉は 長さ8~14.5㎝×幅3~7.3 ㎝。花序は総状花序が3~5個、単純又は分枝して束生し、花は疎につき、長さ(6~)25~35㎝。花序の苞は披針形、長さ2~2.5㎝×幅 4~7㎜。花柄は長さ1.3~2.4㎝、細い。花の苞は長さ1~2㎜。萼片は紫色、外側の萼片は卵形、長さ2.2~3㎜×幅1.5~2㎜、先は鋭形。中間の萼片は楕円形、長さ4.5~5㎜×幅2.1~2.8㎜、先は鋭形。内側の萼片は楕円形、長さ5~5.5㎜×幅2.2~3.2㎜。花弁は黄色、長楕円形、長さ4~5㎜×幅2~2.6㎜、基部に目立つ腺体があり、先は凹形、裂片は鋭形。雄しべは長さ2~3㎜。 葯隔は長くならず、切形。子房は長さ約2㎜。胚珠は3又は4個。花柱は短い。液果は黒色、白粉色を帯び、球形、直径5~8㎜。花期は4~8月。果期は9~11月。
品種) 'Spring Blush'
6 Mahonia japonica (Thunb.) DC. ヒイラギナンテン 柊南天
synonym Berberis japonica (Thunb.) R.Br. [Kewscience]
台湾原産。中国名は台湾十大功劳 tai wan shi da gong lao。英名はJapanese ashberry, Japanese mahonia。別名はトウナンテン。
低木、高さ約1m。葉は下面が淡緑色、上面は濃緑色、長楕円形、長さ15~27㎝×幅 5~10㎝。小葉は4~6対つき、小葉柄は無い。最下の小葉の対は葉柄の基部の上約0.5㎝につき、下面は粉白色を帯びず、脈は枝分かれし、盛り上がり、葉軸は直径2~3㎜、節間は2~4㎝、長さは上部で減り、最下の小葉は長さ1.8~2.7㎝×幅1.2~2㎝、上部では大きくなり、長さ3.5~7㎝×幅2~4㎝、基部は斜め、±心形、縁は下部に2~4個の歯があり、上部の縁には3~7個の歯があり、先は鋭形。頂小葉は大きく、基部は±心形。花柄は1~2㎝。花序は垂れ下がった総状花序が5~10個束生し、長さ5~10㎝。花序の苞は卵形~卵状披針形、長さ0.8~1.5㎝×幅4~7㎜、先は尖鋭形。花柄は長さ6~7㎜。花の苞は卵形、長さ3.5~4㎜×幅2~2.5㎜、先は鈍形。萼片は黄色、外側の萼片は卵形、長さ2.5~2.7㎜×幅2.2~2.3㎜、先は鈍形。中間の萼片は広倒卵形、長さ3.3~3.5㎜×幅2.8~2.9㎜。内側の萼片は倒卵状長楕円形、長さ6~6.4㎜×幅3.4~3.5㎜。花弁は楕円形、黄色、楕円形、長さ5.5~6㎜×幅2.5~2.6㎜、基部に目立つ腺体があり、先は凹形。雄しべは長さ約3.3㎜。葯隔はわずかに長くなり、円形。子房は長さ約3.4㎜。胚珠は4~7個。液果は暗紫色、±白粉色を帯び、卵形、約長さ8㎜×幅4㎜、花柱は宿存して短いか又は宿存しない。花期は12~4月。果期は4~8月。2n=28。
品種) 'Gold Dust' , 'Hiemalis' , 'Hivernant'
7 Mahonia napaulensis Candolle ネパールヒイラギナンテン
synonym Berberis napaulensis (Candolle) Laferriere [Kewscience]
中国、インド、パキスタン、ブータン、ネパール、ミャンマー、タイ、ベトナム原産。中国名は尼泊尔十大功劳 ni bo er shi da gong lao。
低木又は小高木、高さ1~7m。葉は下面が黄緑色、±光沢があり、上面は濃緑色、光沢があり、楕円形~卵形、長さ17~61㎝×幅 7~19㎝、小葉は5~12対つき、最下の小葉は葉柄の基部の上0.5~2(~4)㎝につき、下面の脈は脈状、盛り上がり、上面の主脈は凹み、他は凹み又はわずかに盛り上がり、葉軸は直径2~4㎜、節間は (1~)2~5(~8.3)㎝、上部では節間が減り、小葉は長円形~長円状卵形~卵形~卵状披針形、最下の小葉は長さ1.3~3.7㎝×幅1.2~2.4㎝、上部の小葉は長さ2~9.5㎝×幅1.5~5㎝、基部は広楔形、円形、ときに類心形、斜め、縁は両側に3~10個の歯があり、先は鋭形~尖鋭形~尖頭。頂小葉は大きく、長さ6~10㎝×幅2~3㎝、小葉柄は無又は有、長さ約2.5㎝以下。花序は総状花序が3~18個束生し、長さ7~23㎝。花序の苞は長楕円形~卵形~卵状披針形、長さ1~3.5㎝×幅 0.5~1.5㎝。花柄は長さ3~9㎜。花の苞は披針形~卵形~長楕円形、長さ2~6㎜×幅 1~3㎜。花は黄色~濃黄色、穏やかな芳香がある。外側の萼片は三角状卵形~卵形~類円形、長さ2~3.2㎜×幅1~2.4㎜。中間の萼片は卵形~長楕円形、長さ3.5~5.2㎜×幅2~3.3㎜。内側の萼片は楕円形~長楕円状楕円形、長さ5~7㎜×幅2.6~3.5㎜。花弁は楕円形~長楕円状楕円形、長さ3.6~7㎜×幅1.6~3.2㎜、基部に目立つ腺体があり、又はときに不明瞭、先は凹形~狭い爪形。雄しべは長さ3.5~7㎜。葯隔は長くなり、微突頭~円形。子房は長さ3.2~4㎜。胚珠は2~6個。花柱は長さ0.7~1.5㎜。液果は青黒色、白粉色を帯び、長楕円形、直径5~7㎜。花期は6~1月。果期は1~7月。2n=28。
品種) 'Maharajah
7-1 Berberis napaulensis var. napaulensis
synonym Berberis duclouxiana (Gagnep.) Laferr.
synonym Mahonia siamensis Takeda
中国、インド、パキスタン、ブータン、ネパール、ミャンマー、タイ、ベトナムに分布。
7-2 Berberis napaulensis var. pycnophylla (Fedde) Laferr.
インド(アッサム)に分布。
8 Mahonia nitens C. K. Schneider マホニア・ニテンス
synonym Berberis nitens (C. K. Schneider) Laferriere [Kewscience]
中国原産。中国名は亮叶十大功劳 liang ye shi da gong lao 。
低木、高さ0.5~1.5m。葉は光沢があり、下面が黄緑色、上面は鈍い緑色、狭長楕円形~楕円形、長さ16~43㎝×幅 4.5~13㎝、小葉は5~8対つき、最下の小葉は葉柄の基部の上0.5~2㎝につき、両面はわずかに盛り上がった開いた網状脈をもち、葉軸は直径1.5~2.5㎜、節間は2.5~7㎝、中間で節間が最も長くなり、両端では減り又は上部の節間が短くなる。小葉は無柄、基部の小葉の対は他より小さく、長円形、長さ2~4㎝×幅1~1.5㎝、両側に1~3歯がある。上部の小葉は卵形~楕円形、長さ5~14㎝× 幅1.5~3.8㎝、基部は楔形、両側に1~6個の粗い波打つ、刺をもつ歯があり、先は尾状尖鋭形~漸尖形、先は尖鋭形。頂小葉は長いが、ときに側小葉より狭く、小葉柄は長さ2~3㎝。花序は総状花序が5~10個束生し、長さ9~15㎝。花序の苞は披針形~卵形、長さ1~2.5㎝×幅 5~8㎜。花柄は長さ1.5~3㎜。花の苞は卵状披針形~卵形~長楕円状卵形、長さ2~4㎜×幅 1.3~2㎜。花は黄色、ときにピンク色。外側の萼片は卵形~長円状楕円形、長さ1.5~3.5㎜×幅1~1.8㎜。中間の萼片は狭卵形~長円形、長さ3.3~3.5㎜×幅2~2.5㎜。内側の萼片は楕円形、長さ3.5~4.5㎜×幅2~2.7㎜。花弁は長円形~長円状楕円形、長さ2.7~4㎜×幅1.5~2㎜、基部に目立つ腺体があり、先は凹形。雄しべは長さ1.8~3.1㎜。葯隔は無又はわずかに長くなり、切形又は円形。子房は長さ1.3~2.5㎜。胚珠は2(又は3)個。液果は青紫色、白粉色を帯び、卵形、長さ7~10㎜×幅4~7㎜、花柱は宿存し、長さ1~2㎜。花期は6~10月。果期は10~3月。
品種) 'Cabaret' (PBR)
synonym Mahonia lomariifolia Takeda
synonym Berberis lomariifolia (Takeda) Laferriere
synonym Mahonia oiwakensis subsp. lomariifolia (Takeda)J.M.H.Shaw
中国、台湾、ミャンマー原産。中国名は阿里山十大功劳 a li shan shi da gong lao。
低木、高さ1~7m。葉は下面が黄緑色、上面は暗緑色、長楕円状楕円形、長さ15~42㎝×幅8~15㎝、小葉は12~20対つき、最下の小葉は葉柄の基部の上0.5~1㎝につき、下面にはわずかに脈があるか又は不明瞭、葉軸は直径2~3㎜、節間は1.5~5㎝、先では節間の長さが減る。葉柄は長さ5~10㎜又はときに小葉は無柄、最下の小葉は卵形~類円形、長さ1.5~3㎝×幅1~1.5㎝、先は卵状披針形又は披針形になり、長さ2~10㎝×幅1~2.5㎝、基部は円形、縁は両側に2~9個の刺をもつ鋸歯があり、先は尾状尖鋭形。頂小葉は長さ4~6.5㎝×幅0.9~1.5㎝。花序は総状花序が7~18個束生し、長さ9~25㎝。花序の苞は広披針形~卵形、長さ1.5~3㎝×幅 6~10㎜。花柄は長さ(2~)5~6㎜。花の苞は卵形、長さ3~3.5㎜×幅1.5~1.8㎜。外側の萼片は黄金色、卵形~類円形、長さ1.2~3㎜×幅1.1~2㎜。中間の萼片は楕円形~卵形、長さ(3~)5~6㎜×幅2.5~3㎜。内側の萼片は黄金色、楕円形~長楕円形、長さ5~7㎜×幅2.6~3.5㎜。花弁は黄金色、長円形、長さ4.5~6.5㎜×幅2~2.8㎜、基部に目立つ腺体があり、先は狭く切れ込み、鋭形。雄しべは長さ3~4㎜。葯隔はわずかに長くなり、類微突頭又は円形。子房は長さ3.2~4㎜。胚珠は2又は3個。花柱は長さ0.5~1㎜。液果は青色又は青黒色、白粉色を帯び、卵形、長さ6~8㎜×幅5~6㎜、花柱は宿存し、長さ約1㎜。花期は8~11月。果期は11~5月。
品種) 'Rubrifolia'
10 Mahonia pinnata (Lag.) Fedde マホニア・ピンナタ
synonym Berberis pinnata Lagasca [Kewscience]
USA、メキシコ原産。英名はCalifornia barberry , wavyleaf barberry , shinyleaf mahonia。
低木、常緑、高さ0.3~1.6(~7)m。茎は普通、単形、まれに短い腋生のシュートをもつ。2年茎の樹皮は灰褐色、無毛。芽鱗は長さ 3~7㎜、脱落性。刺は無い。葉は(3~)5~13小葉。葉柄は長さ0.5~4.5(~7.5)㎝。葉身は薄く、±堅く、又は曲がりやすく、下面は光沢があり、平滑、上面は光沢があり、緑色。頂小葉は柄があり、葉身は長さ2.6~6.2㎝×幅2~4..5㎝、長さは幅の1.3~1.9倍。側小葉の葉身は楕円形~卵形~広披針形、基部から1(~3)脈があり、基部は広鈍形~切形~弱い心形、縁は平ら~縮れ、歯状、片側に5~22個の長さ0~2㎜の歯がつき、歯先には長さ1~3㎜×幅0.1~0.3㎜以下の刺をもち、先は鋭形~円状鈍形。花序は総状花序、密に花が25~50個つき、長さ2~9㎝。小苞は膜質、先は円形~広鋭形、ときに微突頭。花糸は反曲する側歯の対を上部につける。液果は青色、白粉色を帯び、長楕円状卵形~類球形、長さ6~7㎜、多汁、固体。
品種) 'Ken S. Howard' , 'Maurice Foster'
10-1 Mahonia pinnata subsp. insularis (Munz) Roof
synonym Berberis pinnata subsp. insularis Munz
カリフォルニア州に分布。チャネル諸島の固有種。英名はisland barberry。標高100~450mの松や松樫の森の木々の下の日陰に生える。
低木、自立又はよじ登り、長さ1~7m。小葉は薄く、曲がりやすく、側小葉は葉身が披針状長円形又は楕円形、縁は平ら又は弱く波打ち、縁の歯先に長さ1~1.6㎜×幅0.1~0.2㎜の刺がある。花序は長さ6~9㎝。花期は冬(3月)
品種) 'Schnilemoon'
10-2 Mahonia pinnata (Lag.) Fedde ssp. pinnata Show All
synonym Berberis pinnata subsp. pinnata
カリフォルニア州、オレゴン州、メキシコ(バハカリフォルニア)分布。英名はCalifornia barberry。標高0~1200mの森や低木地の露出した岩の開口部に生える。ハンガリー、オーストラリアに帰化している。
低木、自立し、高さ0.3~1.6m。小葉は薄いが、±硬い。側小葉の葉身は卵形~広披針形、縁は波打つかまたはカリカリに縮れ、縁の歯の先端に長さ1.2~3㎜×幅0.2~0.3㎜の刺がある。花序は長さ2~5cm。花期は2~5月。
11 Mahonia repens (Lindley) G. Don ハイヒイラギナンテン 這柊南天
synonym Berberis repens Lindley [Kewscience]
低木、常緑、高さ0.02~0.2(~0.6)m。茎は普通、単形、普通、短い腋生のシュートをもたない。2年茎の樹皮は灰色又は紫褐色、無毛。芽鱗は長さ3~8㎜、脱落性。刺は無い。葉は(3~)5~7小葉。葉柄は長さ(1~)3~9㎝。葉身は薄く、曲がりやすく、下面は光沢がなく鈍く、パピラがあり、上面は鈍く、まれに光沢があり、やや白粉色を帯びる。頂小葉は柄があり、葉身は長さ3.2~9.5㎝×幅 2.3~6㎝、長さは幅の1.2~2.2(~2.5)9倍。側小葉の葉身は卵形~楕円形、基部から1(~3)脈があり、基部は円形~鈍形~切形、縁は平ら、歯状、片側に6~24個の0.5~3㎜の歯がつき、歯先は0.6~2.8㎜×幅0.1~0.25㎜以下の刺をもち、先は円形、まれに鈍形又は広鋭形。花序は総状花序、密に花が25~50個つき、長さ3~10㎝。小苞は膜質、先は円形~鈍形~広鋭形。花糸は反曲する側歯の対を上部につける。液果は青色、白粉色を帯び、長楕円状卵形~類球形、長さ6~10㎜、多汁、固体。2n=28。花期は春(4~6月)。
品種) 'Bokrarond' (PBR) , 'Rotundifolia'
12 Mahonia × emeiensis (Ogisu) アカバナヒイラギナンテン 赤花柊南天
マホニア・ニテンス(Mahonia nitens)とマホニア・グラキリペス(Mahonia gracilipes)の交配種
U-M lateral leaflet L/W ratio 2/1-3/1. U-M lateral leaflet L/W ratio 2/1-3/1. Leaflet LS yellowish green, apex abruptly caudate. .. 品種) 'Cabaret'キャバレー , 'Emei Shan'
13 Mahonia × lindsayae P.F. Yeo マホニア・リンドサヤエ
synonym Berberis × lindsayae
ヒイラギナンテン(M. japonica)とネパールヒイラギナンテン(Mahonia duclouxiana=Berberis napaulensis var. napaulensis)の交配種
小葉は主に2~8対で構成される。側小葉は基部が円形、心形、または切形。中間の側小葉は長さ/幅比が2以上または各縁に4~6個。最上部~中間の小葉の先は、主に、小葉の長さの1/3~1/4。
品種) 'Cantab'(fragrant mahonia)
14 Mahonia × media Brickell マホニア・メディア
synonym Berberis × hortensis Mabb.
ニイタカヒイラギナンテン(Mahonia oiwakensis)とヒイラギナンテン(M. japonica)の交配種。英名はOregon grape hybrid。別名はセイヨウヒイラギナンテン。
高さ1~4m。幹は直立する。樹皮は赤褐色で縦に深い切れ込みがある。葉は互生し、長さ45㎝以下、奇数羽状複葉で側小葉が主に2~8対つく。小葉は長円形、長さ5~10cm、縁には鋭い刺状の鋸歯があり、先端にも小刺がある。側小葉は基部が円形、心形、または切形。中間の側小葉は長さ/幅比が2以上または縁の各側に歯が4~6個。最上部~中間の小葉の先は、小葉の長さの1/4より長い。総状花序は頂生し、散形状につき直立し、長さ20~30㎝、花を多数つける。花は黄色、直径約5㎜、芳香がある。萼片は9個、3輪につき、色は花弁状。花弁は6個、2輪につき、杯形になり、先が浅く2裂する。雄しべは6本、長さ約3㎜、花糸は黄色。葯はほぼ円形、黄色。雌しべは1本、黄緑色、突き出ない。液果は楕円形、青色~青紫色で白粉で覆われる。花期はヒイラギナンテンよりも早い。
品種) 'Buckland' , 'Charity'チャリティー , 'Charity's Sister' , 'Faith' , 'Home Wood' , 'Hope' , 'Lionel Fortescue' , 'Parkjuweel' , 'Rebecca' , Red Jewel' , 'Roundwood' , 'Sarah' , 'Underway' , 'Winter Sun'
15 Mahonia × savilliana J.M.H.Shaw マホニア・サビリアナ
ヤナギバヒイラギナンテン(Mahonia eurybracteata)とマホニア・グラキリペス(Mahonia gracilipes)の交配種
小葉は主に2~8対で構成さる。側小葉は基部が楔形。最上部~中間の側小葉の長さ/幅比は2/1~3/1。小葉は下面が最初、ほぼ粉白色、先は次第に漸尖する。
品種) 'Commissioner' , 'Factor' , 'Ranger' , 'Verderer'
16 Mahonia × wagneri (Jouin) Rehder マホニア・ワグネリ
synonym Berberis × wagneri Koehne
ヒイラギメギ(Mahonia aquifolium)とマホニア・ピンナタ(Mahonia pinnata)の交配種
側小葉は1~3対つき、少なくとも部分的に4対以上ある。葉柄は葉の一部で長さ5~7(~10)㎝。基部の小葉の位置が様々で、最上部の葉では少なくとも、葉柄の基部近くにつく。
品種) 'Aldenhamensis' , 'Dart's Flashlight' , 'Fireflame' , 'Hastings' Elegant' , 'Kings Ransome' , 'Pinnacle' , 'Pinnadi' , 'Sunset' , 'Undulata' , 'Vicaryi'
17 その他ハイブリッド
品種) 'Alan Postill' , 'Arthur Menzies' , Blackfoot = 'Bokrafoot' (PBR) , 'Bokrafoot' (PBR) , 'Bokrasio' (PBR) , 'Esme' , 'Gulf Tide' , 'Heterophylla' , 'Pan's Peculiar' , 'Roundwood' , Sioux = 'Bokrasio' (PBR) , 'Winter Glow'
Mahonia
Berberis
Mahonia
Mahonia
Mahonia
Mahonia Nutt.(Berberidaceae)VEGETATIVE KEY TO SPECIES IN CULTIVATION
葉は長さ15~27㎝、幅5~10㎝の長楕円形、奇数羽状複葉。小葉は4~6対つき、無柄、最下の小葉は葉柄の上、約0.5㎝につき、脈に分岐があり、軸は直径2~3㎜、節間は2~4㎝、小葉は卵形、最下の小葉は長さ1.8~2.7㎝、幅1.2~2㎝、上部の小葉は大きく、長さ3.5~7㎝、幅2~4㎝、基部は斜形~心形、縁は下部の小葉は片側に2~4歯、先部の小葉は片側に3~7歯、先は尖り、頂部の小葉は大きい。葉柄は長さ1~2㎝。総状花序は5~10個、束生し、垂れ下がり、長さ5~10㎝。花は多数つき、直径約7㎜、黄色。花序の苞は卵形~卵状被針形、長さ8~15㎜、幅4~7㎜、先が尖る。小花柄は長さ6~7㎜。花の苞は卵形、長さ3.5~4㎜、幅2~2.5㎜、先が鈍い。萼片は黄色、外側の萼片は長さ2.5~2.7㎜、幅2.2~2.3㎜、先が鈍い。中間の萼片は広卵形、長さ3.3~3.5㎜、幅2.8~2.9㎜。内側の萼片は倒卵状長楕円形、長さ6~6.4㎜、幅3.4~3.5㎜。花弁は楕円形、長さ5.5~6㎜、幅2.5~2.6㎜、基部に腺があり、先は凹形。雄しべは長さ約3.3㎜。葯は円形。子房は長さ約3.4㎜、胚珠は4~7個。液果は長さ約8㎜、幅約4㎜の卵形、粉白色を帯びた黒紫色に熟す。種子は長さ約5㎜の惰円形、褐色。2n=28
ヒイラギナンテン属
family Berberidaceae- genus Mahonia低木又は小高木、樹緑、高さ0.3~8m。刺は無い。葉は奇数羽状複葉、互生、葉柄は無又は有、長さ14㎝以下。小葉は3~41個、側小葉は普通、無柄。頂小葉は無柄又は有柄、縁は全縁~様々な歯状~粗い又は細かい鋸歯状。花序は頂生、単純~枝分かれする総状花序又は円錐花序が(1~)3~18個束生し、長さ3~35㎝、葉状の苞が基部につく。花柄は長さ1.5~24㎜、短い又は花柄より長い苞が基部につく。花は黄色、咢片が3輪、花弁が1輪、花弁の基部に腺体が有又は無。葯隔は長くならず、微突形又は明瞭に長くなる。子房は楕円形、胚珠は1~7個。花柱は無又は3㎜以下、熟した果実に宿存する。果実は液果、帯青色又は黒色、しばしば白粉いろを帯びる。種子は1~7個。
世界に約60種あり、主にアジア東部、南東部に分布し、北アメリカ西部、中央アメリカ、南アメリカにもある。
ヒイラギナンテン属はメギ属Berberisに含める説もあり、Kewscienceではメギ属としている。
ヒイラギナンテン属の主な種と園芸品種
1 Mahonia aquifolium (Pursh) Nutt ヒイラギメギ 柊目木synonym Berberis aquifolium Pursh [Kewscience]
synonym Berberis fasciculata Schult. & Schult.f.
USA、カナダ原産。英名はOregon-grape , Oregon grape , blue barberry , holly barberry , hollyleaved barberry , holly mahonia , mountain-grape
低木、常緑、高さ 0.3~3(~4.5)m。茎は普通、単形、まれに短い腋生のシュートを出す。2年茎の樹皮は灰褐色又は帯紫色、無毛。芽鱗は長さ4~8(~14)㎜、脱落性。刺は無い。葉は5~9小葉。葉柄は長さ1~6㎝。葉身は薄く、曲がりやすく又は堅く、下面は光沢があり平滑、上面は光沢があり、緑色。頂小葉は柄があり、葉身は長さ5.1~8.7(~14.5)㎝×幅 2.4~.5(~5.5)㎝、長さは幅の1.7~2.5倍。側小葉の葉身は披針状卵形~披針状楕円形、基部からの1(~3)脈があり、基部は鈍形又は切形、まれに弱い心形、縁は平ら又は波打ち、歯状、片側に5~21個の長さ0~2㎜歯がつき、歯先には長さ0.8~2.2㎜×幅0.2~0.3㎜以下の刺をもち、先は鋭形ときに鈍形又は円形。花序は総状花序、密に花が30~60個つき、長さ3~9(~11)㎝。小苞は膜質、先は円形又は鈍形、ときに微突頭。花糸は反曲する側歯の対を上部につける。液果は青色、白粉色を帯び、長楕円状卵形、長さ6~10㎜、多汁、固体。2n=28, 56。花期は冬~春(3~6月)
品種) 'Apollo' , 'Atropurpurea' , 'Atropurpureum' , 'Brilliant' , 'Compacta')'Compactum' , 'Cosmo Crawl' , Darhil = 'Hillary' , 'Darthil' (PBR) , 'Dart's Delight' , 'Dart's Distinction' , 'Dart's Drummer' , 'Dart's Mahogany' , 'Dart's Quickstep' , 'Dart's Winter Jewel' , 'Donewell' , 'Euro' , 'Exception' , 'Fascicularis' , 'Forescate' , 'Golden Pride' , 'Green Ripple' , 'Magnifica' , 'Marijke' , 'Mirena' , 'Moseri' , 'Orangee Flame' , 'Scallywag' , 'Smaragd' , 'Versicolor' , 'Winterglow'
2 Mahonia bealei (Fortune) Carriere シナヒイラギナンテン 志那柊南天
synonym Berberis bealei Fortune [Kewscience]
中国原産。中国名は阔叶十大功劳 kuo ye shi da gong lao 。英名はBeale's barberry。別名はオオバヒイラギナンテン。
低木又は小高木、高さ0.5~4(~8)m。葉は下面がときに黄緑色、上面は光沢のない灰緑色、狭倒卵形~長楕円形、長さ27~51㎝×幅10~20㎝、小葉は4~10対、最下部の対は葉柄の上0.5~2.5㎝ににつき、下面は白粉を多く又はわずかに帯び、両面の葉脈は不明瞭、葉軸は直径2~4㎜、節間は3~10㎝、間隔は先で減り、小葉の長さは増加するが、幅は基部~先まで減少し、厚く、堅く、最下の対は卵形、長さ1.2~3.5㎝×幅1~2㎝、1、2個の歯があり、上部の対は類円形~卵形~長楕円形、長さ2~10.5㎝×幅2~6㎝、基部は円形、斜め、ときに心形、縁は両側に2~6個の歯があり、先は鋭く尖る。頂小葉は大きく、長さ7~13㎝×幅 3.5~10㎝、小葉柄は長さ1~6㎝又は基部の裂片のため無柄。花序は直立し、総状花序が3~9個、束生し、長さ7~26㎝。花序の基部の苞は卵形~卵状披針形、長さ1.5~4㎝×幅0.7~1.2㎝。花柄は長さ4~6㎜。花の苞は広卵形~卵状披針形、長さ3~5㎜×幅2~3㎜、先は鈍形。萼片は黄色、外側の萼片は卵形、長さ2.3~2.5㎜×幅1.5~2.5㎜。中間の萼片は楕円形、長さ5~6㎜×幅3.5~4㎜。内側の萼片は長楕円状楕円形、長さ6.5~7㎜×幅4~4.5㎜。花弁は倒卵状楕円形、長さ6~7㎜×幅3~4㎜、基部にある腺体が目立ち、先はわずかに凹形で裂片は円い。雄しべは長さ3.2~4.5㎜。葯隔は長さ1.1~1.3㎜、円形~切形。子房は長楕円状卵形、長さ約3.2㎜。胚珠は3又は4個。花柱は短い。液果は暗紫色、白粉色を帯び、卵形、約長さ1.5㎝×幅1~1.2㎝、花柱はほとんど宿存しない。花期は9~1月。果期は3~5月。2n=28。
品種) 'Silver Back'
3 Mahonia eurybracteata Fedde ヤナギバヒイラギナンテン 柳葉柊南天
synonym Berberis eurybracteata (Fedde) Laferr. [Kewscience]
synonym Mahonia berberidifolia P.G. Xiao & Y.S. Wang
synonym Mahonia confusa Sprague マホニア コンフサ
中国原産。中国名は宽苞十大功劳 kuan bao shi da gong lao
低木、高さ0.5~2(~4) m。葉は下面が黄緑色、上面が暗緑色、長楕円状披針形~長楕円形、長さ18~45㎝×幅7~15㎝、小葉は5~9対、斜めに斜上し、ほとんど離れ、ときに接し、最下の対は他の対に似て、近く、葉柄の基部の上約5㎝につき、下面の脈は開き、盛り上がり、上面の側脈は不明瞭、葉軸は直径2~3㎜、節間は上側の長さが減り、長さ3~6㎝、小葉は線形~狭楕円形~楕円状披針形~狭卵形、最下の小葉は長さ2.5~6㎝×幅0.4~1.2㎝、上部の小葉の長さは基部から先まで増加し、長さ4~12.5㎝×幅0.5~4㎝になり、基部は楔形、縁は3~9個の刺をもつ鋸歯があり、先は尖鋭形。頂小葉はほとんど大きくなく、長さ8~10㎝×幅1.2~4㎝、無柄又は葉柄は長さ約3㎝以下。花序は総状花序が4~10個束生し、長さ5~10㎝。花序の苞は卵形~卵状長楕円形、長さ1~1.5㎝×幅6~10㎜。花柄は長さ1.5~5㎜細い。花の苞は卵形、長さ1.2~3㎜×幅0.8~2㎜。萼片は黄色、外側の萼片は卵形~卵状長楕円形、長さ2~4.5㎜×幅1~2㎜。中間の萼片は楕円形、長さ3~4.5㎜×幅1.6~2.8㎜。内側の萼片は楕円形、長3~5㎜×幅1.8~3㎜。花弁は楕円形又は長円形、長さ3~4.3㎜×幅1~2㎜、基部の腺体は明瞭又はときに不明瞭、先はわずかに凹形、裂片は鈍形又は円形。雄しべは長さ2~2.6㎜。葯隔は長くならず、切形。子房は長さ2~2.5㎜、胚珠は2個。柱頭は長さ約0.5㎜。液果は青色又は赤紫色、粉白色を帯び、倒卵形又は長楕円形、長さ4~5㎜×幅2~4㎜、花柱が宿存する、花期は7~11月。果期は翌年の11~5月。
品種) 'Kouun'黄雲 , 'Minganpi' (PBR) , 'Narihira'ナリヒラ 業平 , subsp. ganpinensis 'Chalingba' , 'Soft Caress' . 'Sweet Winter'
4 Mahonia fortunei (Lindl.) Fedde ホソバヒイラギナンテン 細葉柊南天
synonym Berberis fortunei Lindl. [Kewscience]
中国、台湾原産。中国名は十大功劳 shi da gong lao 。英名はFortune mahonia。
低木、高さ0.5~2(~4)m。葉は下面が淡黄緑色、たまに、わずかに粉白を帯び、上面は光沢が無く、濃緑色、倒卵形~倒卵状楕円形、長さ10~28㎝×幅 8~18㎝。小葉は2~5対つき、最下の小葉は他に似ていて、葉柄の基部の上2~9㎝につき、下面の脈は枝分かれし、盛り上がり、上面の脈は不明瞭、葉軸は直径1~2㎜、節間は1.5~4㎝、長さは先でわずかに減り、小葉柄は無又はほぼ無、狭披針形~狭楕円形、長さ4.5~14㎝×幅0.9~2.5㎝、基部は楔形、縁は両側に5~10個の刺のある鋸歯縁、先は鋭形。花序は総状花序が4~10個束生し、長さ3~7㎝。花序の苞は披針形~三角状卵形、長さ 5~20㎜×幅 3~5㎜。花柄は長さ2~2.5㎜。花の苞は卵形、長さ1.5~2.5㎜×幅 1~1.2㎜、先は鋭形。萼片は黄色、外側の咢片は卵形~三角状卵形、長さ1.5~3㎜×幅約1.5㎜。中間の萼片は長楕円状楕円形、長さ3.8~5㎜×幅2~3㎜。内側の萼片は長楕円状楕円形、長さ4~5.5㎜×幅2.1~2.5㎜。花弁は黄色、長楕円形、長さ3.5~4㎜×幅1.5~2㎜、基部に目立つ腺体があり、先は凹形、裂片は鋭形。雄しべは長さ2~2.5㎜。 葯隔は長くならず、切形。子房は長さ1.1~2㎜。胚珠は2個。花柱は無い。液果は青色、白粉色を帯び、球形、直径4~6㎜。花期は6~9月。果期は9~11月。2n=28。
品種) 'Curlyque' , 'Winter Prince'
5 Mahonia gracilipes (Oliver) Fedde マホニア・グラキリペス
synonym Berberis gracilipes Oliver [Kewscience]
中国原産。中国名は细柄十大功劳 xi bing shi da gong lao。
低木、高さ0.3~1m。葉は上面が暗緑色、楕円形~狭楕円形、長さ20~41㎝×幅 7~11㎝。小葉は2又は3対つき、無柄、最下の小葉は葉柄の基部の上3.5~1㎝につき、下面は白色、白粉色を帯び、脈は網状、両面に盛り上がり、葉軸は丈夫、直径2~3㎜、節間は5~7㎝、葉柄は長さ2~5.5㎝、最下の小葉は長楕円形、長さ6~11㎝×幅2~5㎝、他の小葉よりわずかに小さく、上部の小葉は長楕円形~倒披針形になり、長さ8~14.5㎝×幅3~7.3 ㎝、基部は楔形、縁は中間より下は全縁、両側に1~5個の刺のある鋸歯縁。頂小葉は 長さ8~14.5㎝×幅3~7.3 ㎝。花序は総状花序が3~5個、単純又は分枝して束生し、花は疎につき、長さ(6~)25~35㎝。花序の苞は披針形、長さ2~2.5㎝×幅 4~7㎜。花柄は長さ1.3~2.4㎝、細い。花の苞は長さ1~2㎜。萼片は紫色、外側の萼片は卵形、長さ2.2~3㎜×幅1.5~2㎜、先は鋭形。中間の萼片は楕円形、長さ4.5~5㎜×幅2.1~2.8㎜、先は鋭形。内側の萼片は楕円形、長さ5~5.5㎜×幅2.2~3.2㎜。花弁は黄色、長楕円形、長さ4~5㎜×幅2~2.6㎜、基部に目立つ腺体があり、先は凹形、裂片は鋭形。雄しべは長さ2~3㎜。 葯隔は長くならず、切形。子房は長さ約2㎜。胚珠は3又は4個。花柱は短い。液果は黒色、白粉色を帯び、球形、直径5~8㎜。花期は4~8月。果期は9~11月。
品種) 'Spring Blush'
6 Mahonia japonica (Thunb.) DC. ヒイラギナンテン 柊南天
synonym Berberis japonica (Thunb.) R.Br. [Kewscience]
台湾原産。中国名は台湾十大功劳 tai wan shi da gong lao。英名はJapanese ashberry, Japanese mahonia。別名はトウナンテン。
低木、高さ約1m。葉は下面が淡緑色、上面は濃緑色、長楕円形、長さ15~27㎝×幅 5~10㎝。小葉は4~6対つき、小葉柄は無い。最下の小葉の対は葉柄の基部の上約0.5㎝につき、下面は粉白色を帯びず、脈は枝分かれし、盛り上がり、葉軸は直径2~3㎜、節間は2~4㎝、長さは上部で減り、最下の小葉は長さ1.8~2.7㎝×幅1.2~2㎝、上部では大きくなり、長さ3.5~7㎝×幅2~4㎝、基部は斜め、±心形、縁は下部に2~4個の歯があり、上部の縁には3~7個の歯があり、先は鋭形。頂小葉は大きく、基部は±心形。花柄は1~2㎝。花序は垂れ下がった総状花序が5~10個束生し、長さ5~10㎝。花序の苞は卵形~卵状披針形、長さ0.8~1.5㎝×幅4~7㎜、先は尖鋭形。花柄は長さ6~7㎜。花の苞は卵形、長さ3.5~4㎜×幅2~2.5㎜、先は鈍形。萼片は黄色、外側の萼片は卵形、長さ2.5~2.7㎜×幅2.2~2.3㎜、先は鈍形。中間の萼片は広倒卵形、長さ3.3~3.5㎜×幅2.8~2.9㎜。内側の萼片は倒卵状長楕円形、長さ6~6.4㎜×幅3.4~3.5㎜。花弁は楕円形、黄色、楕円形、長さ5.5~6㎜×幅2.5~2.6㎜、基部に目立つ腺体があり、先は凹形。雄しべは長さ約3.3㎜。葯隔はわずかに長くなり、円形。子房は長さ約3.4㎜。胚珠は4~7個。液果は暗紫色、±白粉色を帯び、卵形、約長さ8㎜×幅4㎜、花柱は宿存して短いか又は宿存しない。花期は12~4月。果期は4~8月。2n=28。
品種) 'Gold Dust' , 'Hiemalis' , 'Hivernant'
7 Mahonia napaulensis Candolle ネパールヒイラギナンテン
synonym Berberis napaulensis (Candolle) Laferriere [Kewscience]
中国、インド、パキスタン、ブータン、ネパール、ミャンマー、タイ、ベトナム原産。中国名は尼泊尔十大功劳 ni bo er shi da gong lao。
低木又は小高木、高さ1~7m。葉は下面が黄緑色、±光沢があり、上面は濃緑色、光沢があり、楕円形~卵形、長さ17~61㎝×幅 7~19㎝、小葉は5~12対つき、最下の小葉は葉柄の基部の上0.5~2(~4)㎝につき、下面の脈は脈状、盛り上がり、上面の主脈は凹み、他は凹み又はわずかに盛り上がり、葉軸は直径2~4㎜、節間は (1~)2~5(~8.3)㎝、上部では節間が減り、小葉は長円形~長円状卵形~卵形~卵状披針形、最下の小葉は長さ1.3~3.7㎝×幅1.2~2.4㎝、上部の小葉は長さ2~9.5㎝×幅1.5~5㎝、基部は広楔形、円形、ときに類心形、斜め、縁は両側に3~10個の歯があり、先は鋭形~尖鋭形~尖頭。頂小葉は大きく、長さ6~10㎝×幅2~3㎝、小葉柄は無又は有、長さ約2.5㎝以下。花序は総状花序が3~18個束生し、長さ7~23㎝。花序の苞は長楕円形~卵形~卵状披針形、長さ1~3.5㎝×幅 0.5~1.5㎝。花柄は長さ3~9㎜。花の苞は披針形~卵形~長楕円形、長さ2~6㎜×幅 1~3㎜。花は黄色~濃黄色、穏やかな芳香がある。外側の萼片は三角状卵形~卵形~類円形、長さ2~3.2㎜×幅1~2.4㎜。中間の萼片は卵形~長楕円形、長さ3.5~5.2㎜×幅2~3.3㎜。内側の萼片は楕円形~長楕円状楕円形、長さ5~7㎜×幅2.6~3.5㎜。花弁は楕円形~長楕円状楕円形、長さ3.6~7㎜×幅1.6~3.2㎜、基部に目立つ腺体があり、又はときに不明瞭、先は凹形~狭い爪形。雄しべは長さ3.5~7㎜。葯隔は長くなり、微突頭~円形。子房は長さ3.2~4㎜。胚珠は2~6個。花柱は長さ0.7~1.5㎜。液果は青黒色、白粉色を帯び、長楕円形、直径5~7㎜。花期は6~1月。果期は1~7月。2n=28。
品種) 'Maharajah
7-1 Berberis napaulensis var. napaulensis
synonym Berberis duclouxiana (Gagnep.) Laferr.
synonym Mahonia siamensis Takeda
中国、インド、パキスタン、ブータン、ネパール、ミャンマー、タイ、ベトナムに分布。
7-2 Berberis napaulensis var. pycnophylla (Fedde) Laferr.
インド(アッサム)に分布。
8 Mahonia nitens C. K. Schneider マホニア・ニテンス
synonym Berberis nitens (C. K. Schneider) Laferriere [Kewscience]
中国原産。中国名は亮叶十大功劳 liang ye shi da gong lao 。
低木、高さ0.5~1.5m。葉は光沢があり、下面が黄緑色、上面は鈍い緑色、狭長楕円形~楕円形、長さ16~43㎝×幅 4.5~13㎝、小葉は5~8対つき、最下の小葉は葉柄の基部の上0.5~2㎝につき、両面はわずかに盛り上がった開いた網状脈をもち、葉軸は直径1.5~2.5㎜、節間は2.5~7㎝、中間で節間が最も長くなり、両端では減り又は上部の節間が短くなる。小葉は無柄、基部の小葉の対は他より小さく、長円形、長さ2~4㎝×幅1~1.5㎝、両側に1~3歯がある。上部の小葉は卵形~楕円形、長さ5~14㎝× 幅1.5~3.8㎝、基部は楔形、両側に1~6個の粗い波打つ、刺をもつ歯があり、先は尾状尖鋭形~漸尖形、先は尖鋭形。頂小葉は長いが、ときに側小葉より狭く、小葉柄は長さ2~3㎝。花序は総状花序が5~10個束生し、長さ9~15㎝。花序の苞は披針形~卵形、長さ1~2.5㎝×幅 5~8㎜。花柄は長さ1.5~3㎜。花の苞は卵状披針形~卵形~長楕円状卵形、長さ2~4㎜×幅 1.3~2㎜。花は黄色、ときにピンク色。外側の萼片は卵形~長円状楕円形、長さ1.5~3.5㎜×幅1~1.8㎜。中間の萼片は狭卵形~長円形、長さ3.3~3.5㎜×幅2~2.5㎜。内側の萼片は楕円形、長さ3.5~4.5㎜×幅2~2.7㎜。花弁は長円形~長円状楕円形、長さ2.7~4㎜×幅1.5~2㎜、基部に目立つ腺体があり、先は凹形。雄しべは長さ1.8~3.1㎜。葯隔は無又はわずかに長くなり、切形又は円形。子房は長さ1.3~2.5㎜。胚珠は2(又は3)個。液果は青紫色、白粉色を帯び、卵形、長さ7~10㎜×幅4~7㎜、花柱は宿存し、長さ1~2㎜。花期は6~10月。果期は10~3月。
品種) 'Cabaret' (PBR)
9 Mahonia oiwakensis Hayata ニイタカヒイラギナンテン 新高柊南天
synonym Berberis oiwakensis (Hayata) Laferr. [Kewscience]synonym Mahonia lomariifolia Takeda
synonym Berberis lomariifolia (Takeda) Laferriere
synonym Mahonia oiwakensis subsp. lomariifolia (Takeda)J.M.H.Shaw
中国、台湾、ミャンマー原産。中国名は阿里山十大功劳 a li shan shi da gong lao。
低木、高さ1~7m。葉は下面が黄緑色、上面は暗緑色、長楕円状楕円形、長さ15~42㎝×幅8~15㎝、小葉は12~20対つき、最下の小葉は葉柄の基部の上0.5~1㎝につき、下面にはわずかに脈があるか又は不明瞭、葉軸は直径2~3㎜、節間は1.5~5㎝、先では節間の長さが減る。葉柄は長さ5~10㎜又はときに小葉は無柄、最下の小葉は卵形~類円形、長さ1.5~3㎝×幅1~1.5㎝、先は卵状披針形又は披針形になり、長さ2~10㎝×幅1~2.5㎝、基部は円形、縁は両側に2~9個の刺をもつ鋸歯があり、先は尾状尖鋭形。頂小葉は長さ4~6.5㎝×幅0.9~1.5㎝。花序は総状花序が7~18個束生し、長さ9~25㎝。花序の苞は広披針形~卵形、長さ1.5~3㎝×幅 6~10㎜。花柄は長さ(2~)5~6㎜。花の苞は卵形、長さ3~3.5㎜×幅1.5~1.8㎜。外側の萼片は黄金色、卵形~類円形、長さ1.2~3㎜×幅1.1~2㎜。中間の萼片は楕円形~卵形、長さ(3~)5~6㎜×幅2.5~3㎜。内側の萼片は黄金色、楕円形~長楕円形、長さ5~7㎜×幅2.6~3.5㎜。花弁は黄金色、長円形、長さ4.5~6.5㎜×幅2~2.8㎜、基部に目立つ腺体があり、先は狭く切れ込み、鋭形。雄しべは長さ3~4㎜。葯隔はわずかに長くなり、類微突頭又は円形。子房は長さ3.2~4㎜。胚珠は2又は3個。花柱は長さ0.5~1㎜。液果は青色又は青黒色、白粉色を帯び、卵形、長さ6~8㎜×幅5~6㎜、花柱は宿存し、長さ約1㎜。花期は8~11月。果期は11~5月。
品種) 'Rubrifolia'
10 Mahonia pinnata (Lag.) Fedde マホニア・ピンナタ
synonym Berberis pinnata Lagasca [Kewscience]
USA、メキシコ原産。英名はCalifornia barberry , wavyleaf barberry , shinyleaf mahonia。
低木、常緑、高さ0.3~1.6(~7)m。茎は普通、単形、まれに短い腋生のシュートをもつ。2年茎の樹皮は灰褐色、無毛。芽鱗は長さ 3~7㎜、脱落性。刺は無い。葉は(3~)5~13小葉。葉柄は長さ0.5~4.5(~7.5)㎝。葉身は薄く、±堅く、又は曲がりやすく、下面は光沢があり、平滑、上面は光沢があり、緑色。頂小葉は柄があり、葉身は長さ2.6~6.2㎝×幅2~4..5㎝、長さは幅の1.3~1.9倍。側小葉の葉身は楕円形~卵形~広披針形、基部から1(~3)脈があり、基部は広鈍形~切形~弱い心形、縁は平ら~縮れ、歯状、片側に5~22個の長さ0~2㎜の歯がつき、歯先には長さ1~3㎜×幅0.1~0.3㎜以下の刺をもち、先は鋭形~円状鈍形。花序は総状花序、密に花が25~50個つき、長さ2~9㎝。小苞は膜質、先は円形~広鋭形、ときに微突頭。花糸は反曲する側歯の対を上部につける。液果は青色、白粉色を帯び、長楕円状卵形~類球形、長さ6~7㎜、多汁、固体。
品種) 'Ken S. Howard' , 'Maurice Foster'
10-1 Mahonia pinnata subsp. insularis (Munz) Roof
synonym Berberis pinnata subsp. insularis Munz
カリフォルニア州に分布。チャネル諸島の固有種。英名はisland barberry。標高100~450mの松や松樫の森の木々の下の日陰に生える。
低木、自立又はよじ登り、長さ1~7m。小葉は薄く、曲がりやすく、側小葉は葉身が披針状長円形又は楕円形、縁は平ら又は弱く波打ち、縁の歯先に長さ1~1.6㎜×幅0.1~0.2㎜の刺がある。花序は長さ6~9㎝。花期は冬(3月)
品種) 'Schnilemoon'
10-2 Mahonia pinnata (Lag.) Fedde ssp. pinnata Show All
synonym Berberis pinnata subsp. pinnata
カリフォルニア州、オレゴン州、メキシコ(バハカリフォルニア)分布。英名はCalifornia barberry。標高0~1200mの森や低木地の露出した岩の開口部に生える。ハンガリー、オーストラリアに帰化している。
低木、自立し、高さ0.3~1.6m。小葉は薄いが、±硬い。側小葉の葉身は卵形~広披針形、縁は波打つかまたはカリカリに縮れ、縁の歯の先端に長さ1.2~3㎜×幅0.2~0.3㎜の刺がある。花序は長さ2~5cm。花期は2~5月。
11 Mahonia repens (Lindley) G. Don ハイヒイラギナンテン 這柊南天
synonym Berberis repens Lindley [Kewscience]
synonym Berberis aquifolium Pursh var. repens (Lindley) Scoggan
USA原産。英名はcreeping barberry , creeping Oregon grape , creeping western barberry , lowbush Oregon grape。低木、常緑、高さ0.02~0.2(~0.6)m。茎は普通、単形、普通、短い腋生のシュートをもたない。2年茎の樹皮は灰色又は紫褐色、無毛。芽鱗は長さ3~8㎜、脱落性。刺は無い。葉は(3~)5~7小葉。葉柄は長さ(1~)3~9㎝。葉身は薄く、曲がりやすく、下面は光沢がなく鈍く、パピラがあり、上面は鈍く、まれに光沢があり、やや白粉色を帯びる。頂小葉は柄があり、葉身は長さ3.2~9.5㎝×幅 2.3~6㎝、長さは幅の1.2~2.2(~2.5)9倍。側小葉の葉身は卵形~楕円形、基部から1(~3)脈があり、基部は円形~鈍形~切形、縁は平ら、歯状、片側に6~24個の0.5~3㎜の歯がつき、歯先は0.6~2.8㎜×幅0.1~0.25㎜以下の刺をもち、先は円形、まれに鈍形又は広鋭形。花序は総状花序、密に花が25~50個つき、長さ3~10㎝。小苞は膜質、先は円形~鈍形~広鋭形。花糸は反曲する側歯の対を上部につける。液果は青色、白粉色を帯び、長楕円状卵形~類球形、長さ6~10㎜、多汁、固体。2n=28。花期は春(4~6月)。
品種) 'Bokrarond' (PBR) , 'Rotundifolia'
12 Mahonia × emeiensis (Ogisu) アカバナヒイラギナンテン 赤花柊南天
マホニア・ニテンス(Mahonia nitens)とマホニア・グラキリペス(Mahonia gracilipes)の交配種
U-M lateral leaflet L/W ratio 2/1-3/1. U-M lateral leaflet L/W ratio 2/1-3/1. Leaflet LS yellowish green, apex abruptly caudate. .. 品種) 'Cabaret'キャバレー , 'Emei Shan'
13 Mahonia × lindsayae P.F. Yeo マホニア・リンドサヤエ
synonym Berberis × lindsayae
ヒイラギナンテン(M. japonica)とネパールヒイラギナンテン(Mahonia duclouxiana=Berberis napaulensis var. napaulensis)の交配種
小葉は主に2~8対で構成される。側小葉は基部が円形、心形、または切形。中間の側小葉は長さ/幅比が2以上または各縁に4~6個。最上部~中間の小葉の先は、主に、小葉の長さの1/3~1/4。
品種) 'Cantab'(fragrant mahonia)
14 Mahonia × media Brickell マホニア・メディア
synonym Berberis × hortensis Mabb.
ニイタカヒイラギナンテン(Mahonia oiwakensis)とヒイラギナンテン(M. japonica)の交配種。英名はOregon grape hybrid。別名はセイヨウヒイラギナンテン。
高さ1~4m。幹は直立する。樹皮は赤褐色で縦に深い切れ込みがある。葉は互生し、長さ45㎝以下、奇数羽状複葉で側小葉が主に2~8対つく。小葉は長円形、長さ5~10cm、縁には鋭い刺状の鋸歯があり、先端にも小刺がある。側小葉は基部が円形、心形、または切形。中間の側小葉は長さ/幅比が2以上または縁の各側に歯が4~6個。最上部~中間の小葉の先は、小葉の長さの1/4より長い。総状花序は頂生し、散形状につき直立し、長さ20~30㎝、花を多数つける。花は黄色、直径約5㎜、芳香がある。萼片は9個、3輪につき、色は花弁状。花弁は6個、2輪につき、杯形になり、先が浅く2裂する。雄しべは6本、長さ約3㎜、花糸は黄色。葯はほぼ円形、黄色。雌しべは1本、黄緑色、突き出ない。液果は楕円形、青色~青紫色で白粉で覆われる。花期はヒイラギナンテンよりも早い。
品種) 'Buckland' , 'Charity'チャリティー , 'Charity's Sister' , 'Faith' , 'Home Wood' , 'Hope' , 'Lionel Fortescue' , 'Parkjuweel' , 'Rebecca' , Red Jewel' , 'Roundwood' , 'Sarah' , 'Underway' , 'Winter Sun'
15 Mahonia × savilliana J.M.H.Shaw マホニア・サビリアナ
ヤナギバヒイラギナンテン(Mahonia eurybracteata)とマホニア・グラキリペス(Mahonia gracilipes)の交配種
小葉は主に2~8対で構成さる。側小葉は基部が楔形。最上部~中間の側小葉の長さ/幅比は2/1~3/1。小葉は下面が最初、ほぼ粉白色、先は次第に漸尖する。
品種) 'Commissioner' , 'Factor' , 'Ranger' , 'Verderer'
16 Mahonia × wagneri (Jouin) Rehder マホニア・ワグネリ
synonym Berberis × wagneri Koehne
ヒイラギメギ(Mahonia aquifolium)とマホニア・ピンナタ(Mahonia pinnata)の交配種
側小葉は1~3対つき、少なくとも部分的に4対以上ある。葉柄は葉の一部で長さ5~7(~10)㎝。基部の小葉の位置が様々で、最上部の葉では少なくとも、葉柄の基部近くにつく。
品種) 'Aldenhamensis' , 'Dart's Flashlight' , 'Fireflame' , 'Hastings' Elegant' , 'Kings Ransome' , 'Pinnacle' , 'Pinnadi' , 'Sunset' , 'Undulata' , 'Vicaryi'
17 その他ハイブリッド
品種) 'Alan Postill' , 'Arthur Menzies' , Blackfoot = 'Bokrafoot' (PBR) , 'Bokrafoot' (PBR) , 'Bokrasio' (PBR) , 'Esme' , 'Gulf Tide' , 'Heterophylla' , 'Pan's Peculiar' , 'Roundwood' , Sioux = 'Bokrasio' (PBR) , 'Winter Glow'
参考
1) Flora of ChinaMahonia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=119469
2)Flora of North AmericaBerberis
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=103816
3)GRINMahonia
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=15277
4)Flora of PakistanMahonia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=5&taxon_id=119469
5)USDAMahonia
https://plants.usda.gov/core/profile?symbol=MAHON
6)Ghent University Botanical GardenMahonia Nutt.(Berberidaceae)VEGETATIVE KEY TO SPECIES IN CULTIVATION
https://www.arboretumwespelaar.be/UserFiles/file/SleutelsPDF/Key_MAHONIA_JDL.pdf