ヘチマ  糸瓜
[中国名] 絲瓜 sī guā
[英名] sponge gourd
[学名] Luffa cylindrica (L.) M.Roem.
Luffa aegyptiaca Mill.
ウリ科 Cucurbitaceae  ヘチマ属
三河の植物観察
ヘチマの雄花
ヘチマの花横
ヘチマの萼
ヘチマの葉
ヘチマの茎
ヘチマ
ヘチマ雌花の花後
ヘチマ果実
 草むらの中にヘチマが雑草化していた。
 江戸時代に中国から渡来した。ヘチマは和名の由来がおもしろい。元は糸瓜(いとうり)で、これは果実を乾燥させたとき糸状になるためである。この糸瓜が「とうり」と訛り、「と」はいろは順で「へ」と「ち」の間にあることから、「へち間」と呼ばれるようになった。若い果実は形がきゅうりに似ていて食用とされる。また、茎からへちま水を取り、化粧水に使える。昔は大きな果実からヘチマのタワシを作ったものである。
 葉は互生し、掌状に5~7浅~中裂し、裂片の先が尖る。長い葉柄がある。雌雄同株。葉腋に雌雄別の花序をつける。雌花序は単生し、雄花序は長さ15~20㎝の花柄の先に多数の花を固まってつける。花は黄色の5弁花、直径約8㎝。果実は約長さ30~60㎝になる。
[花期] 7~10月
[高さ] つる性
[生活型] 1年草
[生育場所] 畑、草地
[分布] 帰化種  熱帯アジア原産
[撮影] 蒲郡市 12.10.4

 ヘチマ属

  family  Cucurbitaceae - genus Luffa

 1年草、攀縁性、無毛又は微軟毛がある。巻きひげは2又は多分岐。葉柄は長い。葉身は普通、5~7裂うる。雌雄同株。雄花は総状花序につく。咢筒は倒円錐形、咢片は5個、三角形又は披針形。花冠は裂片が5個、分離、広がり、全縁又は微細不整歯。雄しべは3又は5本、分離。葯は1個は1室、他は2室、又は雄しべが5本のとき全て1室。葯室は線形、S字形に屈曲。葯隔は普通、広がる。退化雌しべは腺が有又は無。雌花は単生。咢と花冠は雄花と同じ、仮雄しべは3本、まれに4~5本。子房は円筒形。胚珠は多数、水平。柱頭は3個。果実は長円形~円筒形、円柱形又は鋭い肋があり(costate)、平滑又は刺で覆われ(echinate)、内側は繊維質、先は正常に裂開する。種子は多数、長円形、扁平。
 世界に9種あり、熱帯アジア、アフリカ、南アメリカ、北アメリカ、オーストラリアに分布する。


 ヘチマ属の主な種と園芸品種

 1  Luffa acutangula (L.) Roxb.  トカドヘチマ 十角糸瓜
 インド、パキスタン原産。中国名は广东丝瓜 guang dong si gua 。英名はangled loofah , Chinese-okra , dishcloth gourd , ribbed gourd , ribbed loofah , ridged gourd, silky gourd , strainervine。野菜として、世界中の熱帯地域で栽培されている。
 茎はやや丈夫、溝状の角(かど)があり、微軟毛がある。巻きひげは丈夫、しばしば3分岐する。葉柄は長さ8~12㎝。葉身はほぼ円形、長さ15~20㎝×幅15~20㎝膜質、しばしば5~7裂し。中央の裂片は広三角形、側裂片は小さく、両面に微軟毛があり、縁は歯状、先は鋭形~尖鋭形、切れ込みはほぼ円い。 雄花は17~20個、花序柄の先の総状花序につき、花序柄は長さ10~15㎝。花柄は長さ1~4㎝、白色の微軟毛がある。咢筒は鐘形、長さ5~8㎜×幅約10㎜、咢片は披針形、長さ4~6㎜×幅 2~3㎜、密に白色の微軟毛があり、1脈があり、先は尖鋭形、わずかに後屈する。花冠は黄色、車形、花冠裂片は倒心形、長さ15~25㎜×幅10~20㎜、両面ともほぼ無毛。雄しべは3本、分離。花糸は長さ4~5㎜。葯は微軟毛がある。雌花は単生。子房は円柱形、縦に8~10角(かど) がある。花柱は短い。柱頭は広がり、2裂する。果実は円筒形又はこん棒状長円形、8~10角(かど) があり、長さ15~40 ㎝×幅6~10㎝、無毛。種子は黒色、卵形、長さ11~12㎜×幅7~8㎜×厚さ約1.5㎜、縁に翼は無い。花期と果期は夏~秋。2n=26
品種) 'Miriam' , 'Nagar' , 'Ping-Ann' , 'PKM-1' , 'Ridge King' , 'Ridge Long' , 'Ridge Queen'

 2  Luffa aegyptica Mill.  ヘチマ 糸瓜
   synonym Luffa cylindrica M.Roem.
 熱帯アジア原産の栽培種。中国名は丝瓜 si gua 。英名はdishrag gourd , loofah , rag gourd , smooth loofah , sponge gourd。世界中の熱帯、温帯地域で栽培されている。
 江戸時代に中国から渡来した。ヘチマは和名の由来がおもしろい。元は糸瓜(いとうり)で、これは果実を乾燥させたとき糸状になるためである。この糸瓜が「とうり」と訛り、「と」はいろは順で「へ」と「ち」の間にあることから、「へち間」と呼ばれるようになった。若い果実は形がきゅうりに似ていて食用とされる。また、茎からへちま水を取り、化粧水に使える。昔は大きな果実からヘチマのタワシを作ったものである。
 つるはよじ登り又は匍匐し、長さ10m以下になる。茎と枝はザラつき、溝状の角(かど)があり、微軟毛がある。巻きひげはやや丈夫、普通、2~4(~6)分岐する。葉柄は長さ(2~)10~12(~15)㎝、ザラつき、ほぼ無毛。葉身は暗緑色、三角形~ほぼ円形、長さ(6~)10~20(~30)㎝×幅(6~)10~20(~)25㎝膜質、しばしば(3~)5~7裂し、裂片は三角形。中裂片は長さ8~12㎝、基部は深い心形、縁は歯状、先は鋭形~尖鋭形、湾入は深さ2~3㎝、幅2~2.5㎝。雄花は長さ12~35㎝の総状花序に普通(5~)15~20個つく。花序柄は丈夫、長さ12~14㎝、軟毛がある。花柄は長さ1~2㎝。咢(花托筒)は広鐘形、長さ5~9㎜、微軟毛がある。咢片は上部が後屈し、卵状披針形又はほぼ三角形、長さ8~13㎜×幅4~7㎜、密に微軟毛があり、3脈があり、先は尖鋭形。花冠は黄色、車形、直径5~9(10)㎝。花冠裂片(花弁)は長円形、長さ2~4(4.5)㎝×幅2~2.8㎝、内側に密に黄白色の絨毛があり、基部は漸尖形、先は円形~恩恵。雄しべは普通、5本、まれに3本。花糸は長さ6~8㎜、基部に白色の軟毛があり、初め合着し、後に分離する。雌花は単生。花柄は長さ2~10㎝。子房は狭い円筒形、微軟毛がある。柱頭は広がる。瓜果は円筒形、真っすぐ又はわずかに曲がり、長さ15~45(60)㎝×幅3~6(~10)㎝、平滑、 刺で覆われず、内側は熟すと、強く繊維質になる。種子は長さ10~12㎜×幅 6~8㎜、普通、黒色、平滑又はごく控えめにいぼがあり(tuberculate)、縁にわずかに翼(幅約1㎜)がある。花期と果期は夏~秋。2n=26
品種) 'Bonanza 141' , 'Bright Splendour' , 'Canton Pride' , 'Cowboy' , 'Cylinder No.3' , 'Diamond Disk' , 'Diamond Rainbow' , 'Emerald' , 'Extra Long' , 'Good Diamond' , 'Green Splendour' , 'Huay Kaew' , 'Legacy' , 'Lela' , 'Naga' , 'San-C' , 'Seven Happiness' , 'Seven Star' , 'Shimmery' , 'Snaky' , 'Special Long' , 'Sweet Honey' , 'Tri-leaf' , 'Visetchaichan' , 'Yalu'


 参考

1) Flora of Cnina
  Luffa
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=119075
2) Plants of the World Online | Kew Science
  Luffa
 http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:30179638-2
3)GRIN
  Luffa
 https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=7024
4)Flora of North America
  Luffa
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=119075

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