ヘクソカズラ  屁糞蔓/屁臭蔓
[別名] ヤイトバナ
[中国名] 鸡矢藤 ji shi teng
[英名] skunkvine
[学名] Paederia scandens (Loureiro) Merrill
Paederia foetida L.
Paederia foetida auct. non L.
アカネ科 Rubiaceae  ヘクソカズラ属
三河の植物観察
ヘクソカズラの花
ヘクソカズラの花横
ヘクソカズラの果実
ヘクソカズラの果実拡大
ヘクソカズラの核
ヘクソカズラ
ヘクソカズラの葉
ヘクソカズラの細葉
 特有のいやな臭いがあり、これが和名に由来する。日当たりの良い山道でよく見かけられる。学名はPaederia scandensとされ、Paederia foetida とは異なるという見解があるが、Paederia foetida が使われていることも多い。東アジアに自生し、北アメリカやハワイなどに帰化している。
 葉は対生し、長さ4~10㎝、幅1~7㎝の楕円~狭卵形形。花冠は鐘状で灰白色、中央は紅紫色で毛が生える。お灸をすえた跡に似ていることから、ヤイトバナ(灸花)とも呼ばれる。雄しべ5個は花冠の内部につき、花糸は短い。花柱は2個、基部で合着する。果実は直径約5㎜の球形の核果(石果ともいう。)、黄褐色に熟す。中央の凹んだ半球形の核が2個入る。
 葉幅が狭く、基部が円形のものはコバノヘクソカズラと呼ばれる。葉幅の変化は連続的であり、明確に区別できないといわれている。
 葉に毛が多いのはビロードヤイトバナと呼ばれる。これも変化が連続的である。、
 ツツナガヤイトバナは花冠の長さが普通の3倍以上ある。
 葉に毛がなく、艶がある海岸型はハマサオトメカズラと呼ばれる。
[花期] 7~9月
[高さ] つる性
[生活型] 多年草
[生育場所] 日当たりのよい土手、草地などに普通
[分布] 在来種 本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾、東アジア
[撮影] 蒲郡市豊岡町  05.8.20

 ヘクソカズラ属

  family Rubiaceae - genus Paederia

 低木、亜低木、又はつる性、刺は無く、普通、広がり、絡み付く、普通、傷つけると悪臭がする。束晶(raphide)がある。葉は対生、又はまれに、3~4輪生、軟毛のあるダニ室は無又はときにある(Paederia foetida, P. spectatissima)。托葉は早落性又は宿存し、葉柄間につく、三角形~2裂する。花序は腋生及び/又は頂生、主茎又は短い側茎につき、密穂花序、円錐花序、集散花序、又は穂状花序、花は数個~多数、花序柄は無又は有。苞はあり、苞はときに大きく、柄がある。花は花柄が無又は有、両性、1形。咢の拡大部は (4~)5(~ 6)裂 [ときに、calycophyllsをもつ].。花冠は白色、ピンク色、又は紫色、漏斗形(funnelform)~高杯形(salverform)、普通、筒部はごく細く、急に短く広がり、筒部やのど部の内側に軟毛があり、ときに、基部近くに穴がある(fenestrate)。花冠裂片は (4~)5(~ 6)裂、蕾では二度繰り返しの敷石状(induplicate-valvate)、縁はしばしば不規則に細かく縮れ(crisped )、まれに先が短く3裂する。雄しべは (4~)5(~ 6)本、突き出ず、花冠筒部の中間近くの様々な高さにつく。花糸は短く、突き出ない [ときに発達ずる]。葯は背着。子房は 2(~ 3)室、胚珠は各室に1個、直立、底着、倒生胚珠。柱頭は2個、糸状、突き出ず又は突き出る。果実は特徴的、乾いた核果、分離果になり、球形又は扁平な球形~扁平な楕円形、咢の拡大部が宿存し、たまに大きくなり、外果皮は乾き、膜質~紙質、普通、乾くと光沢があり、熟すと破砕する。小堅果(pyrenes=diaspores)は2(~ 3)個、非裂開、膜質~革質、半球形~平ら、長円形~卵形、全縁~翼があり、まれに軟毛があり (P. yunnanensis)、ときに宿存する分果柄(carpophore)の上につく。種子は種皮が薄い。子葉は広心形、幼根は短く、地下性。
 世界に約30種があり、熱帯、亜熱帯のアフリカ、アジア、マダガスカル、北アメリカ、南アメリカに分布する。


 ヘクソカズラ属の主な種

 1  Paederia cavaleriei H.Lev.  ビロードヘクソカズラ
 中国、台湾、ラオス原産。中国名は耳叶鸡矢藤 er ye ji shi teng

 2  Paederia foetida L.  ヘクソカズラ 屁糞蔓
   synonym Paederia scandens (Lour.) Merr. f. mairei (H.Lev.) Nakai
   synonym Paederia scandens (Lour.) Merr.
   synonym Paederia scandens (Lour.) Merr. var. mairei (H.Lev.) H.Hara
 日本、韓国、中国、台湾、インド、ネパール、ブータン、バングラデシュ、カンボジア、ミャンマー、ラオス、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン原産。中国名は鸡矢藤 ji shi teng 。英名はChinese fever plant。別名はヤイトバナ。
 多年草、つる性。葉は対生し、長さ4~10㎝、幅1~7㎝の楕円~狭卵形形。花冠は鐘状で灰白色、中央は紅紫色で毛が生える。お灸をすえた跡に似ていることから、ヤイトバナ(灸花)とも呼ばれる。雄しべ5個は花冠の内部につき、花糸は短い。花柱は2個、基部で合着する。果実は直径約5㎜の球形の核果(石果ともいう。)、黄褐色に熟す。中央の凹んだ半球形の核が2個入る。花期は7~9月.
 様々な変種、品種が報告されているが、Paederia foetida L.ではほとんど認められていない。

2-1 Paederia scandens (Lour.) Merr. var. longituba (Nakai) H.Hara  ツツナガヤイトバナ [異分類] 
 花冠の長さが普通の3倍以上ある。
2-2 Paederia scandens (Lour.) Merr. var. maritima (Koidz.) H.Hara  ハマサオトメカズラ  [異分類] 
   synonym Paederia scandens (Lour.) Merr. f. maritima (Koidz.) Sugim.
 葉に毛がなく、艶がある海岸型
2-2-1 Paederia scandens (Lour.) Merr. var. maritima (Koidz.) H.Hara f. rubrae-stellaris Konta et S.Matsumoto  ホシザキハマサオトメカズラ  [異分類]

2-3 Paederia foetida L. f. microphylla (Honda) Tsukaya, Imaichi et J.Yokoy.  コバノヘクソカズラ
   synonym Paederia scandens (Lour.) Merr. f. microphylla (Honda) H.Hara 
 日本、台湾に分布。別名はホソバノヤイトバナ、コバノヤイトバナ
 葉の幅が狭く、幅5~10 ㎜。
2-4 Paederia scandens (Lour.) Merr. f. rubescens Asai  アケボノヤイトバナ [異分類] 
 花冠の外面も内面同様に顕著な紅紫色になる。
2-5 Paederia scandens (Lour.) Merr. var. velutina (Nakai) Nakai  ビロードヤイトバナ [異分類] 
 葉に毛が多い
2-6 Paederia scandens (Lour.) Merr. var. villosa (Hayata) Masam.  サメハダヘクソカズラ [異分類] 


 参考

1) Flora of Cnina
 Paederia
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=123655
2) )Plants of the World Online | Kew Science
 Paederia
 http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:35047-1
3) 植物研究雑誌第63巻第2号 4Journal of Japanese Botany Vol. 63 No. 2 p22 (1988)
 新品種アケボノヤイ卜バナ(浅井康宏)
 http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_078_221_224.pdf
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