ハルザキヤマガラシ 春咲山芥子
Flora of Mikawa
アブラナ科 Brassicaceae ヤマガラシ属
別 名 | セイヨウヤマガラシ、フユガラシ |
中国名 | 欧洲山芥 ou zhou shan jie |
英 名 | yellow rocket , winter cress , garden yellowrocket , bitter wintercress, common wintercress |
学 名 | Barbarea vulgaris R. Br. |
花 期 | (4)5~6(8)月 |
高 さ | (20~)30~80(~100)㎝ |
生活型 | 越年草(多年草) |
生育場所 | 道端、牧草地、畑地、空地 |
分 布 | 帰化種 韓国、中国、モンゴル、ロシア、インド、スリランカ、カザフスタン 、タジキスタン、キルギスタン、パキスタン、西アジア、ヨーロッパ、北アフリカ(アルジェリア)、ヨーロッパ原産ともいわれる。 |
撮 影 | 茶臼山 05.9.23 |
ヨーロッパ原産で、世界に広く帰化し、日本では外来生物法で要注意外来生物に指定されている。USDA(ARS)ではなぜか、日本も含めアジアも原産地になっている。
越年草まれに多年草、全体に無毛又はまばらに毛がある。茎は直立し、長さ(20~)30~80(~100)㎝、角があり、上部で分枝する。根生葉と下部の茎葉は葉柄がある。葉柄は長さ (0.5~)2~8(~12) ㎝、無毛又は縁毛がある。葉身は長さ (1~)2~8(~10)㎝、頭大羽状中裂、裂片は1~3(~5)対、初期には分裂せず、ときに肉質。側裂片は長楕円状~卵形、長さ0.3~2(~4) ㎝、幅1~8(~15)㎜、全縁、細波状(さざ波状)~円鋸歯状~歯状。頂裂片は卵形~類円形、側裂片より大きく、長さ(0.7~)1.5~4.5(~7)㎝、幅(0.4~)1~3(~5)㎝。上部の茎葉は卵形~類円形、分裂せず、粗い歯状~曲がりくねり、まれに類全縁、無柄、基部は目立つ耳形。耳(auricle)は卵形~狭長楕円形、長さ10㎜以下、幅5㎜以下、しばしば縁毛がある。総状花序は苞が無く、果時にかなり長くなる。萼片は黄色、長楕円形、長さ3~4㎜、幅1~1.5㎜、直立、縁が薄膜状、側対はわずかに袋状。花弁は黄色、へら形、丸みがあり、長さ5~6(~7)㎜、幅1.5~2㎜ 、基部で着生(合着)する。花糸は黄色、長さ3~4.5㎜。葯は長楕円形、長さ0.7~1.2㎜。果柄は開出又は直立状斜上、長さ3~7㎜、円柱形又は類四角形、無毛。果実は線形、長さ (0.7~)1.5~3㎝、幅1~1.5㎜、円柱形、やや扁平又は4角があり、直立又は直立状斜上。子房柄(gynophore)は長さ0.5㎜以下。バルブは先が鈍形~やや鋭形。花柱は細く、長さ1.5~3㎜。種子は単列につき、暗褐色、丸みがあり、広卵形~類球形、長さ1.2~1.5㎜、幅1~1.2㎜、翼は無い。花期及び果期は4~8月。2n=16。
ヤマガラシBarbarea orthoceras Ledeb.は日本、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、北アメリカに分布する。中国名は山芥(shan jie)。American yellowrocket 果実が長く、(1.5~) 2~4~(-5) ㎝。花柱は短く、長さ 0.5~1(~1.2) ㎜。種子は褐色、卵形~長楕円形、長さ1.2~1.5㎜、幅0.9~1㎜。
越年草、多年草で根茎があり、茎が木質、まれに1年草。毛状突起は単毛又は欠く。茎は直立、やや平伏、角張る。根生葉はロゼットが有又は無、頭大羽状中裂(lyrate-pinnatifid)又は羽状全裂 (pinnatisect)。茎葉は有柄又は無柄、抱茎(amplexicaul)、全縁~歯状~羽状中裂~羽状全裂。総状花序は多数花がつき、しばしば、無托葉。花序軸は真っすぐ。果柄は細く又は太く、直立~開出。萼片は長楕円形~線形、直立又は広がり、側対は基部が袋状。花弁は黄色、まれにクリーム白色。花弁はへら形~倒披針形、先が鈍形~円形、爪部ははっきりしない。雄しべは6個、4長雄しべ。花糸は基部で広がらない。葯は長楕円形、先が鈍形。蜜腺は4個、中央の対は歯状、側対は環状。胚珠は子房に10~40個。果実は裂開する長角果(silique)、線形まれに楕円状線形、円柱形~4稜形~隔壁に平行に扁平(latiseptate)、無柄又は短柄。バルブは明瞭な中脈があり、縁脈は別れ、ほぼ無毛、平滑~でこぼこにときどき膨れる(torulose)。レプルム(replum)は丸い。隔壁(septum)は完全。花柱は0~5㎜。柱頭は頭状、全縁又はわずかに2裂。種子は1列又は類2列、翼は無いか、縁又は翼があり、長楕円形~卵形~球形、丸く又はわずかに扁平。種皮は網状、まれにいぼ状、湿っても粘性はない。子葉は側位(accumbent)。
アジア南西部、オーストラリア、ヨーロッパ、北アメリカに約22種が分布する。
synonym Barbarea orthoceras Ledeb. var. formosana Kitam.
synonym Barbarea hondoensis Nakai
synonym Barbarea cochlearifolia H.Boissieu
日本(北海道、本州中部以北)、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、北アメリカ原産。中国名は山芥 shan jie 。英名はAmerican winter cress。別名はミヤマガラシ
2年草又は多年草、高さ (10-)20-60(-100)㎝。茎は直立、角(かど)があり、全体に無毛。根生葉と最下の茎葉は葉柄があり、葉柄は長さ(0.5-)1-5(-7)㎝、無毛又はまれに基部に縁毛がある。葉身は長さ(1-)1.5-4(-6) ㎝、頭大羽状中裂、側裂片は(1-)2-4(-6) 対、まれに分裂せず、肉質でなく、側裂片は長円形~卵形、長さ2-10㎜×幅 1-5 ㎜、全縁。頂裂片は側裂片よりかなり大きく、長さ1.5-5㎝× 幅1-2.5㎝。茎葉は普通、頭大羽状中裂、側裂片は1~4対、まれに粗い歯があり、無柄、明瞭に耳状になり、耳は卵形~狭長円形、長さ8㎜×幅5㎜以下、縁毛があり、全縁。側裂片は長円形~卵形、まれに披針形、長さ2㎝×幅1㎝以下、無毛、全縁。頂裂片は側裂片よりかなり大きく、長さ5㎝×幅3㎝以下、全縁、波状、まれに歯がある。総状花序は苞がなく、果時にかなり長くなる。咢片は黄色、長円形、長さ2.5-3.5㎜×幅1-1.5㎜、直立し、縁は薄膜質、側対はわずかに袋状になる。花弁は黄色~淡黄色、倒披針形、先は円形、長さ(3-)4-5(-6)㎜×幅1.5-2㎜、基部まで漸尖する。花糸は黄色、長さ 3-4.5㎜。葯は長円形、長さ約1㎜。果時の花柄は直立又は斜上し、長さ(2-)3-6(-7)㎜、円柱形又は類4稜形、無毛 、丈夫、果実より幅がわずかに狭い。果実は線形、長さ (1.5-) 2-4(-5) ㎝×幅1.2-1.5㎜、円柱形~類4稜形、でこぼこにときどき膨れ、直立~直立状斜上、子房柄(gynophore)は長さ0.3㎜以下。バルブは先が鈍形~類鋭形。花柱は丈夫、長さ0.5-1(-1.2)㎜。種は褐色、卵形~長円形、長さ1.2-1.5㎜×幅0.9-1㎜、1列、やや丸みがあり、翼は無い。 花期は6~7月。果期は8~9月。2n=16。
2 Barbarea rupicola Moris
フランス(コルシカ島)、イタリア(サルデーニャ島)原産。英名はwild Cress
品種) 'Sunnyola'
3 Barbarea taiwaniana Ohwi ニイタカガラシ
台湾原産。中国名は台湾山芥 tai wan shan jie
4 Barbarea verna (Mill.) Asch. キバナクレス
ヨーロッパ、トルコ原産。英名はAmerican cress , American wintercress , Belle Island cress , common wintercress , early wintercress , land cress , Normandy cress , scurvy-grass
日本でも香辛料やサラダとして栽培されたものが野生化している。
2年草、まれに多年草、葉の耳の縁毛を除いてほとんどが無毛。茎は高さ(10-)25-85cm。根生葉は葉柄が長さ(0.5-) 1-6(-8) cm。葉身は羽状中裂~羽状全裂、長さ1.5-11cm、裂片は(3-)6-10対。側裂片は長円形~卵形、長さ0.4-3cm×幅1-10mm、肉質でなく、縁は全縁。頂裂片は側裂片よりかなり大きく、長さ1-5cm×幅10-35mm。茎葉は葉身が羽状全裂.、側裂片は1-4対 (長円形~披針形)、縁はしばしば全縁、まれに粗い歯があり、耳が目立ち、耳は卵形~狭長円形、長さ10㎜×幅4㎜・以下、縁は全縁。果時の花柄は散開~斜上し、長さ(2-)3-6(-7)mm、円柱形、丈夫 (果実の幅とほとんど同じ)。咢片は長さ3-5㎜×幅0.7-1.5㎜。側対の基部はわずかに袋状、縁は薄膜質。花弁は黄色~淡黄色、倒披針形~へら形、長さ (5-)6-7(-8.5)㎜×幅1.5-3㎜、基部はくさび形、先は切形又は凹形。花糸は長さ3-5mm。葯は長さ0.8-1.2mm。胚珠は子房に (34-)38-48(-52)個。子房柄(gynophore)は長さ0.3 mm以下。果実は直立~斜上し、花序軸に伏せず、でこぼこにときどき膨れ、類円柱形~広い隔壁があり(latiseptate)、長さ(4.5-)5.3-7(-8)㎝×幅1.5-2㎜。花柱は丈夫、長さ0.2-1(-2)mm。種子は暗褐色、やや丸みがあり、長円形又は4稜形、長さ1.8-2.5㎜×幅1.4-1.6㎜。2n=16、花期は3~7月。
品種) 'Topazio'
5 Barbarea vulgaris R.Br. ハルザキヤマガラシ 春咲山芥子
synonym Barbarea vulgaris R.Br. var. arcuata (Opiz ex C.Presl) Fr.
韓国、中国、モンゴル、ロシア、インド、スリランカ、カザフスタン 、タジキスタン、キルギスタン、パキスタン、西アジア、ヨーロッパ、北アフリカ(アルジェリア)原産。中国名は欧洲山芥 ou zhou shan jie 英名はbittercress , cressy-greens , herb-Barbaras , rocket cress , upland cress , wintercress , yellow rocket。別名はセイヨウヤマガラシ、フユガラシ。日本には明治時代に渡来したとされている。分布域は不確かではっきりしない。
越年草まれに多年草、全体に無毛又はまばらに毛がある。茎は直立し、長さ(20~)30~80(~100)㎝、角があり、上部で分枝する。根生葉と下部の茎葉は葉柄がある。葉柄は長さ (0.5~)2~8(~12) ㎝、無毛又は縁毛がある。葉身は長さ (1~)2~8(~10)㎝、頭大羽状中裂、裂片は1~3(~5)対、初期には分裂せず、ときに肉質。側裂片は長楕円状~卵形、長さ0.3~2(~4) ㎝、幅1~8(~15)㎜、全縁、細波状(さざ波状)~円鋸歯状~歯状。頂裂片は卵形~類円形、側裂片より大きく、長さ(0.7~)1.5~4.5(~7)㎝、幅(0.4~)1~3(~5)㎝。上部の茎葉は卵形~類円形、分裂せず、粗い歯状~曲がりくねり、まれに類全縁、無柄、基部は目立つ耳形。耳(auricle)は卵形~狭長楕円形、長さ10㎜以下、幅5㎜以下、しばしば縁毛がある。総状花序は苞が無く、果時にかなり長くなる。萼片は黄色、長楕円形、長さ3~4㎜、幅1~1.5㎜、直立、縁が薄膜状、側対はわずかに袋状。花弁は黄色、へら形、丸みがあり、長さ5~6(~7)㎜、幅1.5~2㎜ 、基部で着生(合着)する。花糸は黄色、長さ3~4.5㎜。葯は長楕円形、長さ0.7~1.2㎜。果柄は開出又は直立状斜上、長さ3~7㎜、円柱形又は類四角形、無毛。果実は線形、長さ (0.7~)1.5~3㎝、幅1~1.5㎜、円柱形、やや扁平又は4角があり、直立又は直立状斜上。子房柄(gynophore)は長さ0.5㎜以下。バルブは先が鈍形~やや鋭形。花柱は細く、長さ1.5~3㎜。種子は単列につき、暗褐色、丸みがあり、広卵形~類球形、長さ1.2~1.5㎜、幅1~1.2㎜、翼は無い。花期及び果期は4~8月。2n=16。
品種) 'Flore Pleno' (d) , 'Variegata' (v) , 'Variegated Winter Cream' (v)
Barbarea
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=103484
2) Plants of the World Online | Kew Science
Barbarea
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:331385-2
3)GRIN
Barbarea
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=1277
4)Flora of North America
Barbarea
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=103484
越年草まれに多年草、全体に無毛又はまばらに毛がある。茎は直立し、長さ(20~)30~80(~100)㎝、角があり、上部で分枝する。根生葉と下部の茎葉は葉柄がある。葉柄は長さ (0.5~)2~8(~12) ㎝、無毛又は縁毛がある。葉身は長さ (1~)2~8(~10)㎝、頭大羽状中裂、裂片は1~3(~5)対、初期には分裂せず、ときに肉質。側裂片は長楕円状~卵形、長さ0.3~2(~4) ㎝、幅1~8(~15)㎜、全縁、細波状(さざ波状)~円鋸歯状~歯状。頂裂片は卵形~類円形、側裂片より大きく、長さ(0.7~)1.5~4.5(~7)㎝、幅(0.4~)1~3(~5)㎝。上部の茎葉は卵形~類円形、分裂せず、粗い歯状~曲がりくねり、まれに類全縁、無柄、基部は目立つ耳形。耳(auricle)は卵形~狭長楕円形、長さ10㎜以下、幅5㎜以下、しばしば縁毛がある。総状花序は苞が無く、果時にかなり長くなる。萼片は黄色、長楕円形、長さ3~4㎜、幅1~1.5㎜、直立、縁が薄膜状、側対はわずかに袋状。花弁は黄色、へら形、丸みがあり、長さ5~6(~7)㎜、幅1.5~2㎜ 、基部で着生(合着)する。花糸は黄色、長さ3~4.5㎜。葯は長楕円形、長さ0.7~1.2㎜。果柄は開出又は直立状斜上、長さ3~7㎜、円柱形又は類四角形、無毛。果実は線形、長さ (0.7~)1.5~3㎝、幅1~1.5㎜、円柱形、やや扁平又は4角があり、直立又は直立状斜上。子房柄(gynophore)は長さ0.5㎜以下。バルブは先が鈍形~やや鋭形。花柱は細く、長さ1.5~3㎜。種子は単列につき、暗褐色、丸みがあり、広卵形~類球形、長さ1.2~1.5㎜、幅1~1.2㎜、翼は無い。花期及び果期は4~8月。2n=16。
ヤマガラシBarbarea orthoceras Ledeb.は日本、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、北アメリカに分布する。中国名は山芥(shan jie)。American yellowrocket 果実が長く、(1.5~) 2~4~(-5) ㎝。花柱は短く、長さ 0.5~1(~1.2) ㎜。種子は褐色、卵形~長楕円形、長さ1.2~1.5㎜、幅0.9~1㎜。
ヤマガラシ属
family Brassicaceae - genus Barbarea越年草、多年草で根茎があり、茎が木質、まれに1年草。毛状突起は単毛又は欠く。茎は直立、やや平伏、角張る。根生葉はロゼットが有又は無、頭大羽状中裂(lyrate-pinnatifid)又は羽状全裂 (pinnatisect)。茎葉は有柄又は無柄、抱茎(amplexicaul)、全縁~歯状~羽状中裂~羽状全裂。総状花序は多数花がつき、しばしば、無托葉。花序軸は真っすぐ。果柄は細く又は太く、直立~開出。萼片は長楕円形~線形、直立又は広がり、側対は基部が袋状。花弁は黄色、まれにクリーム白色。花弁はへら形~倒披針形、先が鈍形~円形、爪部ははっきりしない。雄しべは6個、4長雄しべ。花糸は基部で広がらない。葯は長楕円形、先が鈍形。蜜腺は4個、中央の対は歯状、側対は環状。胚珠は子房に10~40個。果実は裂開する長角果(silique)、線形まれに楕円状線形、円柱形~4稜形~隔壁に平行に扁平(latiseptate)、無柄又は短柄。バルブは明瞭な中脈があり、縁脈は別れ、ほぼ無毛、平滑~でこぼこにときどき膨れる(torulose)。レプルム(replum)は丸い。隔壁(septum)は完全。花柱は0~5㎜。柱頭は頭状、全縁又はわずかに2裂。種子は1列又は類2列、翼は無いか、縁又は翼があり、長楕円形~卵形~球形、丸く又はわずかに扁平。種皮は網状、まれにいぼ状、湿っても粘性はない。子葉は側位(accumbent)。
アジア南西部、オーストラリア、ヨーロッパ、北アメリカに約22種が分布する。
ヤマガラシ属の主な種と園芸品種
1 Barbarea orthoceras Ledeb. ヤマガラシ 山芥子synonym Barbarea orthoceras Ledeb. var. formosana Kitam.
synonym Barbarea hondoensis Nakai
synonym Barbarea cochlearifolia H.Boissieu
日本(北海道、本州中部以北)、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、北アメリカ原産。中国名は山芥 shan jie 。英名はAmerican winter cress。別名はミヤマガラシ
2年草又は多年草、高さ (10-)20-60(-100)㎝。茎は直立、角(かど)があり、全体に無毛。根生葉と最下の茎葉は葉柄があり、葉柄は長さ(0.5-)1-5(-7)㎝、無毛又はまれに基部に縁毛がある。葉身は長さ(1-)1.5-4(-6) ㎝、頭大羽状中裂、側裂片は(1-)2-4(-6) 対、まれに分裂せず、肉質でなく、側裂片は長円形~卵形、長さ2-10㎜×幅 1-5 ㎜、全縁。頂裂片は側裂片よりかなり大きく、長さ1.5-5㎝× 幅1-2.5㎝。茎葉は普通、頭大羽状中裂、側裂片は1~4対、まれに粗い歯があり、無柄、明瞭に耳状になり、耳は卵形~狭長円形、長さ8㎜×幅5㎜以下、縁毛があり、全縁。側裂片は長円形~卵形、まれに披針形、長さ2㎝×幅1㎝以下、無毛、全縁。頂裂片は側裂片よりかなり大きく、長さ5㎝×幅3㎝以下、全縁、波状、まれに歯がある。総状花序は苞がなく、果時にかなり長くなる。咢片は黄色、長円形、長さ2.5-3.5㎜×幅1-1.5㎜、直立し、縁は薄膜質、側対はわずかに袋状になる。花弁は黄色~淡黄色、倒披針形、先は円形、長さ(3-)4-5(-6)㎜×幅1.5-2㎜、基部まで漸尖する。花糸は黄色、長さ 3-4.5㎜。葯は長円形、長さ約1㎜。果時の花柄は直立又は斜上し、長さ(2-)3-6(-7)㎜、円柱形又は類4稜形、無毛 、丈夫、果実より幅がわずかに狭い。果実は線形、長さ (1.5-) 2-4(-5) ㎝×幅1.2-1.5㎜、円柱形~類4稜形、でこぼこにときどき膨れ、直立~直立状斜上、子房柄(gynophore)は長さ0.3㎜以下。バルブは先が鈍形~類鋭形。花柱は丈夫、長さ0.5-1(-1.2)㎜。種は褐色、卵形~長円形、長さ1.2-1.5㎜×幅0.9-1㎜、1列、やや丸みがあり、翼は無い。 花期は6~7月。果期は8~9月。2n=16。
2 Barbarea rupicola Moris
フランス(コルシカ島)、イタリア(サルデーニャ島)原産。英名はwild Cress
品種) 'Sunnyola'
3 Barbarea taiwaniana Ohwi ニイタカガラシ
台湾原産。中国名は台湾山芥 tai wan shan jie
4 Barbarea verna (Mill.) Asch. キバナクレス
ヨーロッパ、トルコ原産。英名はAmerican cress , American wintercress , Belle Island cress , common wintercress , early wintercress , land cress , Normandy cress , scurvy-grass
日本でも香辛料やサラダとして栽培されたものが野生化している。
2年草、まれに多年草、葉の耳の縁毛を除いてほとんどが無毛。茎は高さ(10-)25-85cm。根生葉は葉柄が長さ(0.5-) 1-6(-8) cm。葉身は羽状中裂~羽状全裂、長さ1.5-11cm、裂片は(3-)6-10対。側裂片は長円形~卵形、長さ0.4-3cm×幅1-10mm、肉質でなく、縁は全縁。頂裂片は側裂片よりかなり大きく、長さ1-5cm×幅10-35mm。茎葉は葉身が羽状全裂.、側裂片は1-4対 (長円形~披針形)、縁はしばしば全縁、まれに粗い歯があり、耳が目立ち、耳は卵形~狭長円形、長さ10㎜×幅4㎜・以下、縁は全縁。果時の花柄は散開~斜上し、長さ(2-)3-6(-7)mm、円柱形、丈夫 (果実の幅とほとんど同じ)。咢片は長さ3-5㎜×幅0.7-1.5㎜。側対の基部はわずかに袋状、縁は薄膜質。花弁は黄色~淡黄色、倒披針形~へら形、長さ (5-)6-7(-8.5)㎜×幅1.5-3㎜、基部はくさび形、先は切形又は凹形。花糸は長さ3-5mm。葯は長さ0.8-1.2mm。胚珠は子房に (34-)38-48(-52)個。子房柄(gynophore)は長さ0.3 mm以下。果実は直立~斜上し、花序軸に伏せず、でこぼこにときどき膨れ、類円柱形~広い隔壁があり(latiseptate)、長さ(4.5-)5.3-7(-8)㎝×幅1.5-2㎜。花柱は丈夫、長さ0.2-1(-2)mm。種子は暗褐色、やや丸みがあり、長円形又は4稜形、長さ1.8-2.5㎜×幅1.4-1.6㎜。2n=16、花期は3~7月。
品種) 'Topazio'
5 Barbarea vulgaris R.Br. ハルザキヤマガラシ 春咲山芥子
synonym Barbarea vulgaris R.Br. var. arcuata (Opiz ex C.Presl) Fr.
韓国、中国、モンゴル、ロシア、インド、スリランカ、カザフスタン 、タジキスタン、キルギスタン、パキスタン、西アジア、ヨーロッパ、北アフリカ(アルジェリア)原産。中国名は欧洲山芥 ou zhou shan jie 英名はbittercress , cressy-greens , herb-Barbaras , rocket cress , upland cress , wintercress , yellow rocket。別名はセイヨウヤマガラシ、フユガラシ。日本には明治時代に渡来したとされている。分布域は不確かではっきりしない。
越年草まれに多年草、全体に無毛又はまばらに毛がある。茎は直立し、長さ(20~)30~80(~100)㎝、角があり、上部で分枝する。根生葉と下部の茎葉は葉柄がある。葉柄は長さ (0.5~)2~8(~12) ㎝、無毛又は縁毛がある。葉身は長さ (1~)2~8(~10)㎝、頭大羽状中裂、裂片は1~3(~5)対、初期には分裂せず、ときに肉質。側裂片は長楕円状~卵形、長さ0.3~2(~4) ㎝、幅1~8(~15)㎜、全縁、細波状(さざ波状)~円鋸歯状~歯状。頂裂片は卵形~類円形、側裂片より大きく、長さ(0.7~)1.5~4.5(~7)㎝、幅(0.4~)1~3(~5)㎝。上部の茎葉は卵形~類円形、分裂せず、粗い歯状~曲がりくねり、まれに類全縁、無柄、基部は目立つ耳形。耳(auricle)は卵形~狭長楕円形、長さ10㎜以下、幅5㎜以下、しばしば縁毛がある。総状花序は苞が無く、果時にかなり長くなる。萼片は黄色、長楕円形、長さ3~4㎜、幅1~1.5㎜、直立、縁が薄膜状、側対はわずかに袋状。花弁は黄色、へら形、丸みがあり、長さ5~6(~7)㎜、幅1.5~2㎜ 、基部で着生(合着)する。花糸は黄色、長さ3~4.5㎜。葯は長楕円形、長さ0.7~1.2㎜。果柄は開出又は直立状斜上、長さ3~7㎜、円柱形又は類四角形、無毛。果実は線形、長さ (0.7~)1.5~3㎝、幅1~1.5㎜、円柱形、やや扁平又は4角があり、直立又は直立状斜上。子房柄(gynophore)は長さ0.5㎜以下。バルブは先が鈍形~やや鋭形。花柱は細く、長さ1.5~3㎜。種子は単列につき、暗褐色、丸みがあり、広卵形~類球形、長さ1.2~1.5㎜、幅1~1.2㎜、翼は無い。花期及び果期は4~8月。2n=16。
品種) 'Flore Pleno' (d) , 'Variegata' (v) , 'Variegated Winter Cream' (v)
参考
1) Flora of ChinaBarbarea
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=103484
2) Plants of the World Online | Kew Science
Barbarea
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:331385-2
3)GRIN
Barbarea
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=1277
4)Flora of North America
Barbarea
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=103484