ハンゲショウ 半夏生

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Flora of Mikawa

ドクダミ科 Saururaceae ハンゲショウ属

別 名 カタシログサ(片白草)、サンパクソウ
中国名 三白草 san bai cao
英 名 lizard's tail
学 名 Saururus chinensis (Lour.) Baill.
ハンゲショウ白くなった葉
ハンゲショウ花序
ハンゲショウ花
ハンゲショウ果実2
ハンゲショウ分果
ハンゲショウ
ハンゲショウ葉
ハンゲショウ果実
花 期 6~8月
高 さ 50~100㎝
生活型 多年草
生育場所 水辺、湿地
分 布 在来種 本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾、インド、フィリピン、ベトナム
撮 影 葦毛湿原  03.6.29(花)
        16.8.24(果実)
和名の由来は、夏至から11日目を半夏至といい、その頃、花が咲くからという。花の頃、上部の葉が白くなり、半化粧ともいわれる。
 ドクダミ同様、臭気がある。水辺に生え、落葉性。根茎は地下を横に広がり、太く、白色。茎は強く、基部は這い、先は直立し、緑色。托葉の鞘はほぼ葉柄と同長、長さ2~10㎜、わずかに抱茎。葉は互生し、葉柄は長さ1~3㎝、無毛。葉身は長さ(4)10~20㎝、幅(2)5~10㎝の卵形~卵状披針形、密に腺点があり、無毛、基部は心形~斜めの心形、先は鋭形~尖鋭形。葉脈は5~7本(7本のときは最外部の1対は細い)、アーチ状に先で繋がる。網状脈は明瞭。茎の先の2~3個の葉は小さく、普通、開花期に白色になる。花序は腋生又は頂生の総状花序、長さ(3)12~20 (22)㎝、多数花がつき、花が咲くに従い、しだいに立ち上がる。花序柄は長さ0.5~4.5㎝、無毛。花序軸には密に短毛がある。花の基部に苞があり、苞はへら形、基部は線形、軟毛があり、先は円形、無毛又はまばらな縁毛があり、先が小さく円く又は尖る。花は花弁がなく、雄しべ6個、雌しべ1個がある。花糸は葯よりわずかに長い。柱頭は4裂する。果実(分離果)は長さ2.5~3㎜の類球形の4分果、表面はいぼ状。分果は長さ2~2.5㎜。2n=22

ハンゲショウ属

  family Saururaceae - genus Saururus

 多年草、直立又は斜上、根茎wもつ。茎は縦のうねと溝がある。葉は全縁。托葉は膜質。葉柄は葉身より短い。花序は総状花序、葉に対生又は頂生。 花は熟すと白色、小さい。雄しべは普通6本、ときに8本、まれに3本、花柱より長い。花糸は葯の長さとほぼ同長又はわずかに長い。葯は長円形。雌しべは4本、心皮は3又は4個、心皮は分離又は基部が合着する。子房は上位。胚珠は心皮に2~4個。花柱は4本、曲がる。果実は分離果。分果は3又は4個、非裂開。種子は分果に1個。
 世界に2種があり、東アジア、北アメリカに分布する。

ハンゲショウ属の主な種と園芸品種

1 Saururus cernuus L.  アメリカハンゲショウ 
 カナダ、USA、メキシコ原産。英名はLizard's-tail , swamp lily。
 多年草、高さ15~120㎝、若い時にはほとんど毛があり、しばしばほぼ無毛、根茎をもち、しばしば不定根をもつ。葉は長さ4~25㎝。葉柄は長さ1~10㎝。葉身は卵形、長さ2~17㎝×幅1~10㎝、基部は心形、先は尖鋭形。総状花序は下向き~直立、芳香があり、狭く、長さ5~35㎝。花の苞は緑色、舟形、長さ1.5~3 ㎜ (分離部分)、花柄につく。分離果は褐色、長さ1.5~3mm、しわがある。種子は褐色、長さ1~1.3mm×幅0.7~1㎜、平滑。2n = 22。花期は春~夏。
品種)  'Hertford Gold'

2 Saururus chinensis (Lour.) Baill.  ハンゲショウ 半夏生
 日本(本州、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国、台湾、インド、フィリピン、ベトナム原産。中国名は三白草 san bai cao。英名はlizard's tail , Chinese Lizard's Tail。別名はカタシログサ(片白草)、サンパクソウ。
 多年草落葉性。高さ50~100㎝。根茎は地下を横に広がり、太く、白色。茎は強く、基部は這い、先は直立し、緑色。托葉の鞘はほぼ葉柄と同長、長さ2~10㎜、わずかに抱茎。葉は互生し、葉柄は長さ1~3㎝、無毛。葉身は長さ(4)10~20㎝、幅(2)5~10㎝の卵形~卵状披針形、密に腺点があり、無毛、基部は心形~斜めの心形、先は鋭形~尖鋭形。葉脈は5~7本(7本のときは最外部の1対は細い)、アーチ状に先で繋がる。網状脈は明瞭。茎の先の2~3個の葉は小さく、普通、開花期に白色になる。花序は腋生又は頂生の総状花序、長さ(3)12~20 (22)㎝、多数花がつき、花が咲くに従い、しだいに立ち上がる。花序柄は長さ0.5~4.5㎝、無毛。花序軸には密に短毛がある。花の基部に苞があり、苞はへら形、基部は線形、軟毛があり、先は円形、無毛又はまばらな縁毛があり、先が小さく円く又は尖る。花は花弁がなく、雄しべ6個、雌しべ1個がある。花糸は葯よりわずかに長い。柱頭は4裂する。果実(分離果)は長さ2.5~3㎜の類球形の4分果、表面はいぼ状。分果は長さ2~2.5㎜。花期は6~8月。2n=22。
品種) 'Flaming Dragon' , 'Hertford Streaker' (v)

参考

1) Flora of China
 Saururus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=129337
2) Flora of North America
 Saururus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=129337
3) Plants of the World Online | Kew Science
 Saururus
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:328554-2