ハナイカダ 花筏
Flora of Mikawa
ハナイカダ科 Helwingiaceae ハナイカダ属
中国名 | 青荚叶 qing jia ye |
学 名 | Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. |
花 期 | 5~6月 |
高 さ | 1~3m |
生活型 | 落葉低木 |
生育場所 | 山地の林内、林縁、沢筋 |
分 布 | 在来種 北海道(南部)、本州、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、ブータン、ミャンマー |
撮 影 | 豊田市 06.5.14(雄花) 豊橋市 15.5.1(雌花) |
和名は葉の中央に小さな花がつき、葉の筏に乗っているように見えることに由来する。ミズキ科からハナイカダ科に分離された。
落葉低木。高さ1~3m。幹は叢生し、上部で多数枝分かれする。若枝は緑色で無毛。葉は互生し、葉柄は長さ1~7㎝、帯紫色、上面に浅い溝がある。葉身は長さ3~16㎝、幅1.5~6㎝の広楕円形、基部は鈍形~広くさび形、縁は腺のある針骨状鋸歯(spiculate serrate)~針骨状円鋸歯(spiculate crenate)があり、まれに円鋸歯、先は尖鋭形~尾状尖鋭形、両面とも無毛、光沢があり、側脈は4~5対。托葉は小さく、糸状に分裂する。雌雄別株。散形花序は葉の上面の主脈の中央付近につく。花序から葉身の基部までの葉の主脈が太く、花序柄が葉脈と合着したものである。雄散形花序には雄花が3~12個つき、雌散形花序には雌花が普通、1個、ときに2~3個つく。花は直径4~5㎜の淡緑色、花弁が3~4個。雄花は雄しべが3~4個、花柱が退化する。雌花は花柱が3~4裂し、雄しべがない。果実は液果、種子が2~4個入り、秋に黒色に熟す。種子は長円形、長さ4~6㎜、網目状の隆起がある。花期は5~6月。果期は8~10月。
低木、常緑又は落葉、高さ1~2m、まれに小高木、高さ8m以下。葉は葉柄がある。葉柄は丸い。葉身は線状披針形~広卵形、紙質、類革質、又は革質、無毛又は有毛、脈は5~9本、不明瞭又は明瞭。花序は散形花序.、無柄、葉身の中脈の上につく。まれに、若枝の上部の葉柄の上につく。花は直径、約3~5mm。花弁は緑色又は赤紫色、三角状卵形、敷石状。果実は核果に似た液果、若い時に緑色、熟すと赤色になり、やがて黒色になり、類球形又は長円形。
世界に4種があり、東アジアに分布する。
中国、ミャンマー、タイ原産。中国名は中华青荚叶 zhong hua qing jia ye。
低木、常緑、高さ1~2m。樹皮は暗灰色又は薄灰褐色。若枝は紫緑色。葉柄は長さ0.5~2 (~4)㎝。托葉は狭線形。葉身は下面が薄緑色、線状披針形~狭披針形、まれに楕円形~卵状披針形、長さ4~15㎝×幅0.4~2(~4)㎝、革質、まれに厚い紙質、脈は6~8本、不明瞭、基部はくさび形又は±円形、縁はまばらに腺のある針骨状鋸歯があり、まれに円鋸歯、ときに外巻き、先は長い尖鋭形。散形花序は葉身の上面の中間点近くにつき、又は若枝の上部につく。雄散形花序の花は4又は5個つき、3~5数性。花柄は長さ2~10(~14)mm。心皮のある散形花序の花は1~3個、ほぼ無柄又は花柄が長さ2mm以下。柱頭は3~5裂。果実は長円形、直径約5~7(~9)mm、種子は3~5個入り、3~5うねがあり(溝があり)、果柄は長さ1~2mm。花期は4~5月。果期は8~10月。
品種) 'Narrowleaf Form'
2 Helwingia himalaica Hook.f. et Thomson ex C.B.Clarke ヒマラヤハナイカダ
中国、ブータン、インド、ミャンマー、ネパール、シッキム、ベトナム原産。中国名は西域青荚叶 xi yu qing jia ye。
低木、高さ2~3m。若枝は黄褐色、細い。葉痕は±不明瞭。葉柄は長さ1~5 (~7)㎝。托葉は長さ約2mm、不分裂又は1~3分裂する。葉身は上面が光沢のある緑色、下面は薄緑色、長円状披針形、まれに倒披針形~±ダイアモンド形、長さ5~11(~18)㎝ ×幅2.5~4(~5)㎝、厚い紙質、脈は(5~)7~9本、二次と細側脈は不明瞭、基部は広くさび形~くさび形、縁は腺のある針骨状鋸歯があり、先は尾状尖鋭形。散形花序は葉身の上面の中間点と中脈の下1/3の間につき、まれに若枝の上部につく。雄散形花序の花は8~20個つき、花柄があり、4数性、まれに3数性、薄緑色、長さ5~8mm。心皮のある散形花序の花は(1~)3~4(~5)個、花柄があり、4数性、薄緑色、長さ5~6mm。柱頭は3~4(~5)裂。果実は類球形~長円形、直径約5~8mm、果柄は長さ1~2(~6)mm。種子は3~4個入り、3~4うねがある。花期は4~5月。果期は8~10月。
3 Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. ハナイカダ 花筏
日本(北海道南部、本州、四国、九州)、朝鮮、中国、台湾、ブータン、ミャンマー原産。中国名は青荚叶 qing jia ye。英名はJapanese helwingia。山地の林内、林縁、沢筋などに生える。
落葉低木。高さ1~3m。幹は叢生し、上部で多数枝分かれする。若枝は緑色で無毛。葉は互生し、葉柄は長さ1~7㎝、帯紫色、上面に浅い溝がある。葉身は長さ3~16㎝、幅1.5~6㎝の広楕円形、基部は鈍形~広くさび形、縁は腺のある針骨状鋸歯(spiculate serrate)~針骨状円鋸歯(spiculate crenate)があり、まれに円鋸歯、先は尖鋭形~尾状尖鋭形、両面とも無毛、光沢があり、側脈は4~5対。托葉は小さく、糸状に分裂する。雌雄別株。散形花序は葉の上面の主脈の中央付近につく。花序から葉身の基部までの葉の主脈が太く、花序柄が葉脈と合着したものである。雄散形花序には雄花が3~12個つき、雌散形花序には雌花が普通、1個、ときに2~3個つく。花は直径4~5㎜の淡緑色、花弁が3~4個。雄花は雄しべが3~4個、花柱が退化する。雌花は花柱が3~4裂し、雄しべがない。果実は液果、種子が2~4個入り、秋に黒色に熟す。種子は長円形、長さ4~6㎜、網目状の隆起がある。花期は5~6月。果期は8~10月。
【Flora of Chinaの解説】
広義のHelwingia japonica。低木、常緑、高さ1~2m、落葉。樹皮は暗褐色又は灰黒色、平滑。若枝は緑色、無毛、平滑、葉痕が目立つ。葉柄は長さ1~5(~6)㎝。托葉は線状、先が分裂、まれに分裂しない。葉身は下面が薄緑色、灰白色、又は粉白を帯びた緑色、卵形~倒卵状楕円形~卵状円形、まれに楕円形~卵状披針形、長さ3.5~9(~18)㎝×幅2~6(~8.5)㎝、紙質、無毛、脈は5~7(~ 8)本、明瞭、下面に隆起し、上面でわずかに凹み、基部は広くさび形又は±円形、縁は針骨状鋸歯~針骨状円鋸歯があり、まれに円鋸歯、先は尖鋭形、まれに尾状尖鋭形。散形花序は葉身の上面の中脈の中間~下1/3につき、まれに若枝の上部につく。雄散形花序の花は3~12(~18)個つく。心皮のある散形花序の花は1~3個、花は花柄がある。花弁は薄緑色、長さ1~5mm。心皮のある花の柱頭は3~5裂。果実は類球形、直径約4~8mm、ほぼ無柄。種子は3~5個。花期は4~5月。果期は8~10月。
狭義のハナイカダ Helwingia japonica var. japonica
葉身は卵形、卵状円形、又は広楕円形、長さ3~13(~18)㎝×幅1.5~9㎝、下面は薄緑色でパピラは無く、縁は鋸歯縁。果実は中脈の中間の上に2~5個束生し、3~5裂の柱頭が王冠状につく。
3-1 Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. subsp. liukiuensis (Hatus.) H.Hara et S.Kuros. リュウキュウハナイカダ 琉球花筏
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. var. formosana (Kaneh. et Sasaki) Kitam. [The Plant List]
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. subsp. taiwaniana Yuen P.Yang et H.Y.Liu
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. subsp. formosana (Kaneh. et Sasaki) H.Hara et S.Kuros.
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. var. liukiuensis (Hatus.) Murata
synonym Helwingia liukiuensis Hatus.
synonym Helwingia japonica auct. non (Thunb.) F.Dietr.
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. var. zhejiangensis (W.P.Fang et Soong) M.B.Deng et Yo.Zhang
沖縄(奄美大島以南)に分布。
ハナイカダより葉の幅が狭く、葉は長さ5~18cm×幅2~8cm、披針状長楕円形、先は長鋭尖形、表面に光沢があり、側脈は4~6対。托葉は普通、糸状、長さ1~3mm。液果は直径5~6mmm。2n=38。
3-2 Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. var. parvifolia Makino コバノハナイカダ
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. f. parvifolia (Makino) Okuyama
全体に小型で、葉が丸みを帯び小さい。葉は広卵形、長さ2~6㎝×幅1~3㎝、濃緑色、やや光沢があり、側脈は2~4対。
4 Helwingia omeiensis (W.P.Fang) H.Hara & S.Kuros.
synonym Helwingia himalaica J. D. Hooker & Thomson ex C. B. Clarke f. omeiensis W. P. Fang,
synonym Helwingia omeiensis var. oblonga W. P. Fang & T. P. Soong.
中国原産。中国名は峨眉青荚叶 e mei qing jia ye
高木又は低木、常緑、高さ3~4(~8)m。樹皮は見られない。若枝は緑色。葉柄は長さ1~5㎝。托葉は2個つき、線状披針形又は芒状。葉身は下面が薄緑色、乾くと目立つ黄褐色の条線又は細かい斑点があり、長円形~倒卵状長円形、まれに倒披針形、長さ9~15㎝×幅3~5㎝、革質、脈は上面で不明瞭、基部はくさび形、縁は先2/3に腺のある針骨状鋸歯があり、先は短い尖鋭形~尖鋭形~尾状。雄性の散形花序は多数つき、花が葉身の下部1/3の上に 5~20(~30)個つく。花柄は長さ3~7mm。心皮のある散形花序の花は1~4(~6)個、花柄は長さ約2~4mm。雄花は3~5数性、紫白色。心皮のある花は 3~4(~ 5)数性、緑色。柱頭は 3~4(~ 5)裂。果実は類球形~狭楕円形、長さ約9mm、種子は 3~4(~ 5個。果柄は長さ1~2mm。花期は4~5月。果期は7~8月。
Helwingia
Helwingia
落葉低木。高さ1~3m。幹は叢生し、上部で多数枝分かれする。若枝は緑色で無毛。葉は互生し、葉柄は長さ1~7㎝、帯紫色、上面に浅い溝がある。葉身は長さ3~16㎝、幅1.5~6㎝の広楕円形、基部は鈍形~広くさび形、縁は腺のある針骨状鋸歯(spiculate serrate)~針骨状円鋸歯(spiculate crenate)があり、まれに円鋸歯、先は尖鋭形~尾状尖鋭形、両面とも無毛、光沢があり、側脈は4~5対。托葉は小さく、糸状に分裂する。雌雄別株。散形花序は葉の上面の主脈の中央付近につく。花序から葉身の基部までの葉の主脈が太く、花序柄が葉脈と合着したものである。雄散形花序には雄花が3~12個つき、雌散形花序には雌花が普通、1個、ときに2~3個つく。花は直径4~5㎜の淡緑色、花弁が3~4個。雄花は雄しべが3~4個、花柱が退化する。雌花は花柱が3~4裂し、雄しべがない。果実は液果、種子が2~4個入り、秋に黒色に熟す。種子は長円形、長さ4~6㎜、網目状の隆起がある。花期は5~6月。果期は8~10月。
ハナイカダ属
family Helwingiaceae - genus Helwingia低木、常緑又は落葉、高さ1~2m、まれに小高木、高さ8m以下。葉は葉柄がある。葉柄は丸い。葉身は線状披針形~広卵形、紙質、類革質、又は革質、無毛又は有毛、脈は5~9本、不明瞭又は明瞭。花序は散形花序.、無柄、葉身の中脈の上につく。まれに、若枝の上部の葉柄の上につく。花は直径、約3~5mm。花弁は緑色又は赤紫色、三角状卵形、敷石状。果実は核果に似た液果、若い時に緑色、熟すと赤色になり、やがて黒色になり、類球形又は長円形。
世界に4種があり、東アジアに分布する。
ハナイカダ属の主な種と園芸品種
1 Helwingia chinensis Batalin中国、ミャンマー、タイ原産。中国名は中华青荚叶 zhong hua qing jia ye。
低木、常緑、高さ1~2m。樹皮は暗灰色又は薄灰褐色。若枝は紫緑色。葉柄は長さ0.5~2 (~4)㎝。托葉は狭線形。葉身は下面が薄緑色、線状披針形~狭披針形、まれに楕円形~卵状披針形、長さ4~15㎝×幅0.4~2(~4)㎝、革質、まれに厚い紙質、脈は6~8本、不明瞭、基部はくさび形又は±円形、縁はまばらに腺のある針骨状鋸歯があり、まれに円鋸歯、ときに外巻き、先は長い尖鋭形。散形花序は葉身の上面の中間点近くにつき、又は若枝の上部につく。雄散形花序の花は4又は5個つき、3~5数性。花柄は長さ2~10(~14)mm。心皮のある散形花序の花は1~3個、ほぼ無柄又は花柄が長さ2mm以下。柱頭は3~5裂。果実は長円形、直径約5~7(~9)mm、種子は3~5個入り、3~5うねがあり(溝があり)、果柄は長さ1~2mm。花期は4~5月。果期は8~10月。
品種) 'Narrowleaf Form'
2 Helwingia himalaica Hook.f. et Thomson ex C.B.Clarke ヒマラヤハナイカダ
中国、ブータン、インド、ミャンマー、ネパール、シッキム、ベトナム原産。中国名は西域青荚叶 xi yu qing jia ye。
低木、高さ2~3m。若枝は黄褐色、細い。葉痕は±不明瞭。葉柄は長さ1~5 (~7)㎝。托葉は長さ約2mm、不分裂又は1~3分裂する。葉身は上面が光沢のある緑色、下面は薄緑色、長円状披針形、まれに倒披針形~±ダイアモンド形、長さ5~11(~18)㎝ ×幅2.5~4(~5)㎝、厚い紙質、脈は(5~)7~9本、二次と細側脈は不明瞭、基部は広くさび形~くさび形、縁は腺のある針骨状鋸歯があり、先は尾状尖鋭形。散形花序は葉身の上面の中間点と中脈の下1/3の間につき、まれに若枝の上部につく。雄散形花序の花は8~20個つき、花柄があり、4数性、まれに3数性、薄緑色、長さ5~8mm。心皮のある散形花序の花は(1~)3~4(~5)個、花柄があり、4数性、薄緑色、長さ5~6mm。柱頭は3~4(~5)裂。果実は類球形~長円形、直径約5~8mm、果柄は長さ1~2(~6)mm。種子は3~4個入り、3~4うねがある。花期は4~5月。果期は8~10月。
3 Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. ハナイカダ 花筏
日本(北海道南部、本州、四国、九州)、朝鮮、中国、台湾、ブータン、ミャンマー原産。中国名は青荚叶 qing jia ye。英名はJapanese helwingia。山地の林内、林縁、沢筋などに生える。
落葉低木。高さ1~3m。幹は叢生し、上部で多数枝分かれする。若枝は緑色で無毛。葉は互生し、葉柄は長さ1~7㎝、帯紫色、上面に浅い溝がある。葉身は長さ3~16㎝、幅1.5~6㎝の広楕円形、基部は鈍形~広くさび形、縁は腺のある針骨状鋸歯(spiculate serrate)~針骨状円鋸歯(spiculate crenate)があり、まれに円鋸歯、先は尖鋭形~尾状尖鋭形、両面とも無毛、光沢があり、側脈は4~5対。托葉は小さく、糸状に分裂する。雌雄別株。散形花序は葉の上面の主脈の中央付近につく。花序から葉身の基部までの葉の主脈が太く、花序柄が葉脈と合着したものである。雄散形花序には雄花が3~12個つき、雌散形花序には雌花が普通、1個、ときに2~3個つく。花は直径4~5㎜の淡緑色、花弁が3~4個。雄花は雄しべが3~4個、花柱が退化する。雌花は花柱が3~4裂し、雄しべがない。果実は液果、種子が2~4個入り、秋に黒色に熟す。種子は長円形、長さ4~6㎜、網目状の隆起がある。花期は5~6月。果期は8~10月。
【Flora of Chinaの解説】
広義のHelwingia japonica。低木、常緑、高さ1~2m、落葉。樹皮は暗褐色又は灰黒色、平滑。若枝は緑色、無毛、平滑、葉痕が目立つ。葉柄は長さ1~5(~6)㎝。托葉は線状、先が分裂、まれに分裂しない。葉身は下面が薄緑色、灰白色、又は粉白を帯びた緑色、卵形~倒卵状楕円形~卵状円形、まれに楕円形~卵状披針形、長さ3.5~9(~18)㎝×幅2~6(~8.5)㎝、紙質、無毛、脈は5~7(~ 8)本、明瞭、下面に隆起し、上面でわずかに凹み、基部は広くさび形又は±円形、縁は針骨状鋸歯~針骨状円鋸歯があり、まれに円鋸歯、先は尖鋭形、まれに尾状尖鋭形。散形花序は葉身の上面の中脈の中間~下1/3につき、まれに若枝の上部につく。雄散形花序の花は3~12(~18)個つく。心皮のある散形花序の花は1~3個、花は花柄がある。花弁は薄緑色、長さ1~5mm。心皮のある花の柱頭は3~5裂。果実は類球形、直径約4~8mm、ほぼ無柄。種子は3~5個。花期は4~5月。果期は8~10月。
狭義のハナイカダ Helwingia japonica var. japonica
葉身は卵形、卵状円形、又は広楕円形、長さ3~13(~18)㎝×幅1.5~9㎝、下面は薄緑色でパピラは無く、縁は鋸歯縁。果実は中脈の中間の上に2~5個束生し、3~5裂の柱頭が王冠状につく。
3-1 Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. subsp. liukiuensis (Hatus.) H.Hara et S.Kuros. リュウキュウハナイカダ 琉球花筏
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. var. formosana (Kaneh. et Sasaki) Kitam. [The Plant List]
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. subsp. taiwaniana Yuen P.Yang et H.Y.Liu
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. subsp. formosana (Kaneh. et Sasaki) H.Hara et S.Kuros.
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. var. liukiuensis (Hatus.) Murata
synonym Helwingia liukiuensis Hatus.
synonym Helwingia japonica auct. non (Thunb.) F.Dietr.
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. var. zhejiangensis (W.P.Fang et Soong) M.B.Deng et Yo.Zhang
沖縄(奄美大島以南)に分布。
ハナイカダより葉の幅が狭く、葉は長さ5~18cm×幅2~8cm、披針状長楕円形、先は長鋭尖形、表面に光沢があり、側脈は4~6対。托葉は普通、糸状、長さ1~3mm。液果は直径5~6mmm。2n=38。
3-2 Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. var. parvifolia Makino コバノハナイカダ
synonym Helwingia japonica (Thunb.) F.Dietr. f. parvifolia (Makino) Okuyama
全体に小型で、葉が丸みを帯び小さい。葉は広卵形、長さ2~6㎝×幅1~3㎝、濃緑色、やや光沢があり、側脈は2~4対。
4 Helwingia omeiensis (W.P.Fang) H.Hara & S.Kuros.
synonym Helwingia himalaica J. D. Hooker & Thomson ex C. B. Clarke f. omeiensis W. P. Fang,
synonym Helwingia omeiensis var. oblonga W. P. Fang & T. P. Soong.
中国原産。中国名は峨眉青荚叶 e mei qing jia ye
高木又は低木、常緑、高さ3~4(~8)m。樹皮は見られない。若枝は緑色。葉柄は長さ1~5㎝。托葉は2個つき、線状披針形又は芒状。葉身は下面が薄緑色、乾くと目立つ黄褐色の条線又は細かい斑点があり、長円形~倒卵状長円形、まれに倒披針形、長さ9~15㎝×幅3~5㎝、革質、脈は上面で不明瞭、基部はくさび形、縁は先2/3に腺のある針骨状鋸歯があり、先は短い尖鋭形~尖鋭形~尾状。雄性の散形花序は多数つき、花が葉身の下部1/3の上に 5~20(~30)個つく。花柄は長さ3~7mm。心皮のある散形花序の花は1~4(~6)個、花柄は長さ約2~4mm。雄花は3~5数性、紫白色。心皮のある花は 3~4(~ 5)数性、緑色。柱頭は 3~4(~ 5)裂。果実は類球形~狭楕円形、長さ約9mm、種子は 3~4(~ 5個。果柄は長さ1~2mm。花期は4~5月。果期は7~8月。
参考
1) Flora of ChinaHelwingia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=114973
2) Plants of the World Online | Kew ScienceHelwingia
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:331651-2