ハエドクソウ 蝿毒草

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Flora of Mikawa

ハエドクソウ科 Phrymaceae ハエドクソウ属

別 名 チャボハエドクソウ、ハエトリソウ
中国名 透骨草 tou gu cao
学 名 Phryma nana Koidz
 synonym Phryma esquirolii H.Lév.
 synonym Phryma asiatica (H.Hara) O.Deg. & I.Deg.
ハエドクソウの花序
ハエドクソウの花
ハエドクソウの花2
ハエドクソウの茎
ハエドクソウ
ハエドクソウ萼
ハエドクソウ葉
花 期 7~9月
高 さ 50~70㎝
生活型 多年草
生育場所 林内、林縁
分 布 在来種  北海道、本州、四国
撮 影 猿投山 03.7.12
和名の由来は全草を煮詰めて、ハエ取り紙を作ったことから。日本のハエドクソウ属はハエドクソウとナガバハエドクソウの2タイプがあり、ハエドクソウ属は1種だけの属とする説と3種とする説があり、World Flora OnlineやFlora of Chinaは1種説であるが、KewscienceやYlistの3種説に従った。
 ハエドクソウは花冠上唇の両側に平らな肩部分がある。葉柄が長く葉の基部は切形、心形。葉の裏の細脈が鮮明。学名はKew ScirnceとYlistで異なる。写真のものはハエドクソウと思われるものであるが、ハエドクソウとナガバハエドクソウの判別に必要な茎基部の長い葉柄の葉の写真がなく、花冠だけで判別している。
 多年草、高さ50~70㎝。茎は直立し、しばしば上部で分枝し、下向きの短毛がある。葉は対生し、長さ7~10㎝×幅4~7㎝、広卵形~楕円形、質が薄く、基部は切形~心形、葉裏の細脈が明瞭、縁に粗い鋸歯があり、両面に毛があり、特に脈上にある。 穂状花序は頂生または腋生、細長く、長さ10~20㎝、小さな白色の花をまばらにつける。花ははじめ上向きだが、花時には横向き、果時になると下向きになる。花序軸は茎より短い。花冠は筒状漏斗形、拡大部は2唇形、白色、しばしば淡桃色を帯び、長さ7~9㎜、幅4~6㎜、上唇は短くて先が2裂し、両側がやや広く肩状になり、下唇は長くて3裂する。萼は筒状で5歯があり、背側の3歯は紅色、先が鉤曲して刺となり、果時に長さ5~6㎜。萼の下部に苞1個と、小苞2個がある。果実は下向きに軸に圧着してつき、萼は果実を包んで残り、衣服などに付着して果実が運ばれる。萼の中に果実は1個のみ、果実は長さ約5㎜、種子も1個で、果皮と合着して離れない。2n=28。花期は7~9月。

ハエドクソウ属

  family Phrymaceae - genus Phryma

 多年草、直立。茎は4角(かど)がある。主茎は成長の初期に温度傾性を示す。托葉は無い。葉は単葉、対生し、葉身は縁が鋸歯縁。花序は頂生[または腋生]の穂状花序、花をまばらに対生する。花は完全、それぞれに苞と小苞がある。萼は合着し、筒状、5うねがある。拡大部は2唇形、外側の唇(下唇)は2裂し、萼片は短い三角形。内側の唇(上唇)は3裂し、萼片は先端に鈎のある長い錐状。花冠は合着し、筒状漏斗形、拡大部は2唇形、下唇が大きく、開出し、3裂片が覆瓦状になる。上唇は直立し、縁はほぼ全縁だが、先が凹形または浅く2裂する。雄しべは4本、花冠筒部につき、前側2本が長い。花糸は糸状。葯は背着、葯室は平行で、先で収束せず、縦に裂開する。雌しべは偽単心皮性(pseudomonomerous:2心皮で、1心皮が未発達)。子房は上位、1室、基底胎座および1個の直生胚珠をもつ。花柱は1本、先は長く、柱頭は2唇をもつ。果実は痩果、宿存する鈎のある萼に包まれ、種子は1個だけ。種子は長円形の胚をもつ。胚乳は薄く、2層の細胞がある。子葉は巻き込むように折りたたまれている。和名は根を煮詰めた汁でハエ取紙を作ったことに由来する。
 世界に1種だけで、東および南アジア、北アメリカ東部に分布する。[World Flora Online]
 アジア産を亜種、変種とする見解ではハエドクソウとナガバハエドクソウは同種とみなしている。

ハエドクソウ属は1種説


1 Phryma leptostachya L. アメリカハエドクソウ 広義
 北アメリカ(カナダ、USA)東部、アジア原産。湿った林に生える。
 ハエドクソウ属をPhryma leptostachya1種とする見解ではアジアを分布域に含める。
 多年草、直立、高さ50~100㎝、単一または少数の散開する枝がある。下部の葉の葉柄は長さ5㎝以下、上部では短く、最上部の葉は無柄。葉は卵形、長さ6~15㎝。花は対生し、水平につき、淡い紫色~白色、長さ6~8mm、それぞれの基部に3個の小さな錐形の苞がある。萼は果時に長さ1㎝以下。2n=28。花期は6~8月。
1-1 Phryma leptostachya var. leptostachya アメリカハエドクソウ 
 北アメリカ(カナダ、USA)東部原産。湿った林内、林縁に生える。別名はアメリカハエトリソウ。
 多年草、茎は赤みがかり、ときに、緑色、単純または分枝し、高さ40~100㎝、各節の上部で腫れ、腺毛もある。葉柄は長さ2~5㎝。葉身は卵形~卵状披針形、長さ5~16㎝×幅3~10㎝、基部はくさび形~切形、先は鋭形~尖鋭形、表面は無毛または微軟毛がある。花序は花が対生またはほぼ対生。下部の苞は心形、葉状で、上部は普通あり、錐形、花序の基部と下部の花との間の距離は1/3~1/2である。花柄は長さ1mm以下。小苞は3個、宿存し、錐形。萼は緑色、長さ5~8mm、無毛、外側の萼裂は2個、三角形、長さ0.1~0.5mm。内側の萼片は3個、錐形状鉤状突起で、果時に硬化し、長さ2~3mm。花冠は外側が無毛、外側の唇の口部に微軟毛があり、筒部は長さ8~12mm、外側の裂片は白色~ラベンダー色、長さ2~4mm、先は円形。内側の裂片はラベンダー色~紫色、長さ2~4mm、先は鋭形、普通、凹形。胚珠1個。花柱はわずかに突き出し、無毛。柱頭は裂片が不等長。痩果は後屈し、長さ3~4mm、果序軸に伏せる。 2n=28。花期は5~8月。果期は7~10月。
1-2 Phryma leptostachya Linnaeus subsp. asiatica (H. Hara) Kitamura ハエドクソウ 蝿毒草
  synonym Phryma leptostachya var. oblongifolia (Koidz.) Honda [World Flora Online]
  synonym Phryma leptostachya var. asiatica H. Hara, Enum. Sperm. Jap. 1: 297. 1948
  synonym Phryma asiatica (H. Hara) O. Degener & I. Degener
  synonym Phryma esquirolii H. Léveillé
  synonym Phryma humilis Koidzumi
  synonym Phryma leptostachya var. humilis (Koidzumi) H. Hara
  synonym Phryma leptostachya var. melanostachya Kitagawa
  synonym Phryma leptostachya var. nana (Koidzumi) H. Hara
  synonym Phryma leptostachya var. oblongifolia (Koidzumi) Honda
  synonym Phryma nana Koidzumi チャボハエドクソウ
  synonym Phryma oblongifolia Koidzumi ナガバハエドクソウ
 日本、韓国、中国、台湾、ロシア、ブータン、インド、カシミール、ネパール、パキスタン、ベトナム原産。中国名は透骨草 tou gu cao。
 多年草、高さ(10~)30~80(~100)cm。茎は単一であるか、ときに花序を有する頂部で枝を持ち、直立し、4角(かど)があり、上部に毛があるか、まれにほぼ無毛。葉は葉柄があるかまたは、ときに先の葉は無柄。葉柄は4㎝以下、微軟毛がある。葉身は卵状長円形、卵状披針形、卵状楕円形、卵状三角形、または広卵形、長さ1~16㎝×幅1~8㎝、草質、両面に微軟毛があり、ときに、脈に沿ってより密にあり、二次脈は中脈の各側に4~6本、基部はくさび形、円形、または切形、しかし、しばしば、中間および基部の葉は沿下し、縁は鋸歯状、歯状、または小円鋸歯状になり、先は尖鋭形、鋭形、またはまれにほぼ円形。穂状花序は頂生または腋生、微軟毛がある。花序柄は長さ3~20㎝。花序軸は長さ10~30㎝。苞は錐形~線形、長さ1~2.5mm。花柄は短く、花時に直立し、後に、後屈する。小苞は2個、花柄の基部につき、錐形~線形、長さ0.5~2mm。萼は筒状、5肋があり、外側に微軟毛がある。花時の萼筒は長さ2.5~3.2mm、外側の萼歯は2個、三角形、長さ約0.3mm、内側の萼歯は3個、錐形、長さ1.2~2.3㎜、先に±鈎がある。花冠は帯薄紫色~淡赤色~白色、筒状漏斗形、長さ6.5~7.5mm、外側は無毛。筒部は長さ4~4.5mm×口部の幅約1.5mm、前部の内側に微軟毛がある。拡大部は2唇形、外側の唇は長さ2.5~3mm、先は3裂し、中裂片が大きい。内側の唇は直立、長さ1.3~2mm、先は2裂する。雄しべは、花冠筒部の基部から2.5~3mmにつき、無毛。花糸は糸状、長さ1.5~1.8mm。前側の2本は長く、葯は腎形状球形、長さ0.3~0.4mm×幅約0.5mm。雌しべは無毛。子房は斜めの長円状披針形、長さ1.9~2.2mm。花柱は長さ3~3.5mm。柱頭は2唇があり、基部の唇は長く、長円形。痩果は長い楕円形、宿存するこん棒形の萼に包まれる。宿存する萼筒は長さ4.5~6mm。花期は6~10月。果期は8~12月。
 アメリカハエドクソウは萼筒が長さ2~2.2㎜、上側の萼歯は花時に萼筒の長さとほぼ同長、花冠の上唇は全縁または凹形。【Flora of China】

ハエドクソウ属は3種説


 分子系統解析の結果、その単系統性が示され、東アジア産の系統と北アメリカ産個系統は同属系統樹の基部で分岐することが明らかにされた。さく葉標本に基づき形態形質について両地域の植物が比較され 両地域間で有意差が認められたが、形質変異の範囲が重なる部分があり、両地域の形態分化の程度が低い状態にあることも示された。これにより亜種の階級で分類する考えが採用されている
 その後の花の構造の研究により次の5点が異なり、種の階級で分類する見解が示され(参考5)、Kew Scienceに反映されている。
1) 東アジア産は北アメリカ産に比べ、上唇弁の裂片が長い。
2) 東アジア産は上唇弁の表皮細胞が乳頭状に隆起するが、北アメリカ産では隆起しない。
3) 東アジア産に比べ北アメリカ産は葯に対する花糸の相対長が長い。
4) 東アジア産に比べ北アメリカ産は下唇弁の中央裂片の幅に対する上唇弁の基部の相対的な幅が広い。
5) 東アジア産に比べ北アメリカ産は花冠内側に生える腺毛の柄を構成する細胞数の平均値が大きい。
1 Phryma leptostachya L. アメリカハエドクソウ - カナダ、USA
2 Phryma nana Koidz. ハエドクソウ(チャボハエドクソウ) - 日本
  synonym Phryma esquirolii H.Lév. [Ylist]

3 Phryma oblongifolia Koidz. ナガバハエドクソウ - 日本、千島、韓国、中国、台湾、モンゴル、ロシア、インド、ネパール、ブータン、ネパール、パキスタン、ベトナム

ハエドクソウ属の主な種と園芸品種

1 Phryma nana Koidz ハエドクソウ 蝿毒草
  synonym Phryma asiatica (H.Hara) O.Deg. & I.Deg.
  synonym Phryma esquirolii H.Lév. [Ylist]
  synonym Phryma leptostachya auct. non L.
  synonym Phryma leptostachya L. var. nana (Koidz.) H.Hara チャボハエドクソウ
  synonym Phryma leptostachya L. var. asiatica H.Hara
  synonym Phryma leptostachya L. subsp. asiatica (H.Hara) Kitam. f. nana (Koidz.) Akasawa
  synonym Phryma leptostachya L. subsp. asiatica (H.Hara) Kitam.
 日本(北海道、本州、四国)原産。別名はチャボハエドクソウ。林内、林縁に生える。ハエドクソウは上唇の両側に平らな部分がある。葉柄が長く葉の基部は切形、心形。葉の裏の細脈が鮮明。学名はKew ScirnceとYlistで異なる。
 多年草、高さ50~70㎝。茎は直立し、しばしば上部で分枝し、下向きの短毛がある。葉は対生し、長さ7~10㎝×幅4~7㎝、広卵形~楕円形、質が薄く、基部は切形~心形、葉裏の細脈が明瞭、縁に粗い鋸歯があり、両面に毛があり、特に脈上にある。 穂状花序は頂生または腋生、細長く、長さ10~20㎝、小さな白色の花をまばらにつける。花ははじめ上向きだが、花時には横向き、果時になると下向きになる。花序軸は茎より短い。花冠は筒状漏斗形、拡大部は2唇形、白色、しばしば淡桃色を帯び、長さ7~9㎜、幅4~6㎜、上唇は短くて先が2裂し、両側がやや広く肩状になり、下唇は長くて3裂する。萼は筒状で5歯があり、背側の3歯は紅色、先が鉤曲して刺となり、果時に長さ5~6㎜。萼の下部に苞1個と、小苞2個がある。果実は下向きに軸に圧着してつき、萼は果実を包んで残り、衣服などに付着して果実が運ばれる。萼の中に果実は1個のみ、果実は長さ約5㎜、種子も1個で、果皮と合着して離れない。2n=28。花期は7~9月。

  ハエドクソウ(チャボハエドクソウ) ナガバハエドクソウ(ヒメハエドクソウ)
学名 Phryma nana Koidz. Phryma oblongifolia Koidz.
上唇弁の裂片部の幅/上唇弁の中央部の幅(ul/ulw) 0.47–0.59(平均0.53) 0.74–1.02(平均0.88)
最長の葉柄の葉身の幅/最長の葉柄の葉身の長さ(lw/ll) 0.81–1.09(平均0.95) 0.43–0.61(平均0.52)
下唇弁中央裂片の中央部の幅(llclw) 平均2.0㎜ 平均1.5㎜
葉裏面の単位面積(5×5mm2 )当たりの小区画数Ln(ar) 平均3.7 平均2.7
上唇弁の中央部の幅ulw 平均2.1㎜ 平均1.7㎜
上唇弁の裂片の長さと下唇弁の中央裂片の長さの比a/l 平均0.21 平均0.29
 ※) 参考6

2 Phryma leptostachya L. アメリカハエドクソウ 
  synonym Phryma leptostachya var. leptostachya
 北アメリカ(カナダ、USA)東部原産。湿った林内、林縁に生える。別名はアメリカハエトリソウ。
 多年草、茎は赤みがかり、ときに、緑色、単純または分枝し、高さ40~100㎝、各節の上部で腫れ、腺毛もある。葉柄は長さ2~5㎝。葉身は卵形~卵状披針形、長さ5~16㎝×幅3~10㎝、基部はくさび形~切形、先は鋭形~尖鋭形、表面は無毛または微軟毛がある。花序は花が対生またはほぼ対生。下部の苞は心形、葉状で、上部は普通あり、錐形、花序の基部と下部の花との間の距離は1/3~1/2である。花柄は長さ1mm以下。小苞は3個、宿存し、錐形。萼は緑色、長さ5~8mm、無毛、外側の萼裂は2個、三角形、長さ0.1~0.5mm。内側の萼片は3個、錐形状鉤状突起で、果時に硬化し、長さ2~3mm。花冠は外側が無毛、外側の唇の口部に微軟毛があり、筒部は長さ8~12mm、外側の裂片は白色~ラベンダー色、長さ2~4mm、先は円形。内側の裂片はラベンダー色~紫色、長さ2~4mm、先は鋭形、普通、凹形。胚珠1個。花柱はわずかに突き出し、無毛。柱頭は裂片が不等長。痩果は後屈し、長さ3~4mm、果序軸に伏せる。 2n=28。花期は5~8月。果期は7~10月。

3 Phryma oblongifolia Koidz. ナガバハエドクソウ 長葉蠅毒草
  synonym Phryma humilis Koidz.
 ハエドクソウ属をPhryma leptostachya1種とする見解ではナガバハエドクソウを変種または亜種として扱うこともある。
  synonym Phryma leptostachya L. subsp. asiatica (H.Hara) Kitam. form. oblongifolia (Koidz.) Ohwi
  synonym Phryma leptostachya L. var. oblongifolia (Koidz.)Honda
  synonym Phryma leptostachya L. var. oblongifolia (Koidz.) Honda f. alba Sugim.
  synonym Phryma leptostachya var. asiatica H.Hara
  synonym Phryma leptostachya L. var. humilis (Koidz.) H.Hara
  synonym Phryma leptostachya L. subsp. asiatica (H.Hara) Kitam. f. oblongifolia (Koidz.) Ohwi
 日本(北海道、本州、四国、九州)、千島、朝鮮、中国、台湾、モンゴル、ロシア、インド、ネパール、ブータン、パキスタン、ベトナム原産。中国名は透骨草 tou gu cao。別名はヒメハエドクソウ。山野の林内、林縁に生える。
 多年草。高さ30~70cm。根は少なく、太い。茎は4稜形で直立する。葉は下部にかたまって対生し、葉柄は基部の成葉が最も長い。葉身は長さ4~15㎝×幅2~7㎝、長卵形~長楕円形、基部の成葉は楕円形、質が薄く、まばらに毛があり、基部はくさび形、縁に粗い鋸歯がある。 葉裏の細脈が不明瞭。茎頂や葉腋から細長い穂状花序を出し、小さな花をまばらにつける。萼は筒状で5歯があり、背側の3歯は紅色、先が鉤曲して刺となる。萼の下部に苞1個と、小苞2個がある。花冠は下部が筒状の2唇形、白色~淡紅色、長さ5~8㎜、幅2~6㎜、上唇は短くて先が2浅裂し、下唇は長く開出し、3裂する。ハエドクソウより花冠が小さく、ハエドクソウは花冠の上唇の両側が裂片の下で広く肩状になるが、ナガバハエドクソウは裂片の幅と下部の幅がほぼ等しく肩状にならない。雄しべは4本、2本が長い。花柱は2浅裂する。子房は上位。果実は下向きに軸に圧着してつき、萼は果実を包んで残り、衣服などに付着して果実が運ばれる。萼の中に果実は1個のみ、種子も1個で、果皮と合着して離れない。花期は6~8月。

参考

1) Flora of China
 Phryma
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=125144
2) Flora of North America
 Phryma leptostachya var. leptostachya
http://floranorthamerica.org/Phryma_leptostachya_var._leptostachya
3) Plants of the World Online| Kewscience
 Phryma
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:60452048-2
4) World Flora Online
 genus PhrymahaはPhryma leptostachya L.1種
 アジア産はvar. oblongifolia (Koidz.) Honda
http://www.worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000029345
5) 植物研究雑誌 89(6): 394–408(2014)
 遠藤泰彦,宮内智成,三戸智規:東アジアと北米東部に隔離分布する
 ハエドクソウ属(ハエドクソウ科)の花部構造の相違
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_089_394_408.pdf
6) 植物研究雑誌 92(1): 1–11(2017)
 遠藤泰彦,宮内智成:日本産ハエドクソウ属 2種の輪郭
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_092_1_11.pdf
7) 平凡社 改訂新版・日本の野生植物 5