グリーンローズ

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Flora of Mikawa

バラ科 Rosaceae バラ属

別 名 ロサ・キネンシス・ビリディフローラ
中国名 绿月季花 lu yue ji hua
英 名 green rose
学 名 Rosa chinensis 'Viridiflora'
 synonym Rosa chinensis var. viridiflora (Lév.) Dipp.
 synonym Rosa chinensis f. viridiflora C.K.Schneid.
グリーンローズ花序
グリーンローズ蕾
グリーンローズ花
グリーンローズ托葉
グリーンローズ
グリーンローズ葉
花 期 4~9(11)月
高 さ 1~2m
生活型 落葉低木
生育場所 栽培種
分 布 外来種 中国原産の園芸種
撮 影 浜松フラワーパーク  18.5.22
グリーンローズ Rosa chinensis 'Viridiflora' はバラ属のコウシンバラの緑色八重花品種であり、花が葉化したものである。
 葉化(phyllody)は花の器官を葉状の構造に置き換えた異常な花である。バラ属では2タイプの葉化が報告されている。1タイプの葉化はグリーンローズ(R. chinensis 'Viridiflora')の場合であり、全ての花の器官が変形(transformation)することにより、'green rose’になる永続性のある突然変異(mutation)である(Krussman, 1981)。2つ目のタイプはR. x hybrida 'Motrea'であり、葉化は再生器官(reproductive organs)に限定される(3番目と4番目の花被の輪; Mor and Zieslin, 1992)。グリーンローズの葉化はファイトプラズマ感染(phytoplasma infection)によって起きることが示唆されている。(McCoy et al., 1989; Szyndel, 2003; Zhang and Zhu, 2006)
 コウシンバラは高さ1~2mの直立する低木。枝は紫褐色、円柱形、強健、ほぼ無毛。刺は多数~無いこともあり、曲がり、扁平。葉は葉柄を含んだ長さ5~11㎝。托葉はほとんど葉柄に接合し、上部の離れた部分は耳形、全縁、しばしば短い腺毛があり、先は尖鋭形。小葉は3~5個、まれに7個。葉裏は帯緑色、葉表は暗緑色、しばしば光沢があり、広卵形~卵状楕円形、長さ2.5~6㎝、幅1~3㎝、両面ともほぼ無毛、基部はほぼ円形~広楔形、縁は鋭鋸歯、先は長い尖鋭形~鋭形。花は4~5個、束生又はまれに単生。芳香はわずか又は無い。花は直径4~5㎝。花柄は長さ2.5~6㎝、ほぼ無毛又は短い腺毛がある。苞は1~3個つき、線形、無毛、縁は腺毛があるか全縁、先は鋭形。花托筒は卵状球形~洋梨形 、無毛。萼片は5個、早落性、卵形ときに葉状、表面は無毛、裏面は長軟毛が密生し、縁は少数分裂し、先は尾状。花弁は5個の半二重~二重、赤色~ピンク色~白色、基部は楔形、先は凹頭。花柱は突き出し、ほぼ雄しべと同長、短毛がある。バラ状果は赤色、卵形~洋梨形、直径1~2㎝。花期は4~9(11)月。2n = 21, 28。