エノコログサとアキノエノコログサの比較

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flora of mikawa

花序・葉・小穂

エノコログサとアキノエノコログサは典型的なものはかなり差異があり、見間違えることはないと思われるが、よく似ていて判別しにくいものがある。並べて比べれば判るが、別々に見ると判りにくい。

 

花序


 花序の長さがよく似たものを並べてみた。どちらがエノコログサか判るだろうか。
エノコログサとアキノエノコログサの花序比較
 上側がアキノエノコログサ、下側がエノコログサである。
 アキノエノコログサの方が小穂の粒が大きく、エノコログサの方が小さい。エノコログサの小穂が小さく、密に小穂がつくため、剛毛(刺毛)が明らかに密である。

 

 葉 


 アキノエノコログサの葉には通常毛があり、エノコログサの葉には毛がないため、毛の有無で区別できる。しかし、アキノエノコログサの葉に毛のないものがあり、葉の毛だけでは判別できない。アキノエノコログサの葉の方が幅が狭く、長さが長い傾向があるが、個別には判りにくい。葉の基部の形はかなり差がある。
エノコログサとアキノエノコログサの葉基部
 上側がアキノエノコログサ、下側がエノコログサである。

 

小穂


 小穂の長さはアキノエノコログサ約3㎜、エノコログサ約2㎜と大きさが明瞭に違う。アキノエノコログサは第2苞頴の長さが護頴よりやや短く、中の護頴の先が見え、エノコログサは見えない。
エノコログサとアキノエノコログサの小穂