エビスグサ 夷草

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Flora of Mikawa

マメ科 Fabaceae センナ属

英 名 sicklepod, Java-bean, coffee-weed
学 名 Senna obtusifolia (L.) H.S.Irwin et Barneby
 synonym Cassia obtusifolia L.

 synonym Senna tora (L.) Roxburgh var. obtusifolia (L.) X. Y. Zhu

エビスグサの花
エビスグサの萼
エビスグサの葉
エビスグサの葉の腺体
エビスグサの豆果
エビスグサ
エビスグサ葉の表裏
エビスグサ種子
花 期 6~9月
高 さ 50~200㎝
生活型 多年草(1年草又は2年草)
生育場所 道端、牧草地
分 布 帰化種 北アメリカ、南アメリカ原産
撮 影 蒲郡市  02.9.16
エビスグサはマメ科センナ属センナ属の栽培種。江戸時代に薬用として中国から渡来し、栽培されていたものが、道端などに逸出している。南北アメリカ原産であり、世界で広く栽培されている。種子は炒って、ハブ茶として日本でもよく飲まれている。
 多年草(1年草又は2年草)、高さ1~2(2.5)m。茎は多数分枝し、低い茎はしばしば這い、若い時は軟毛があり、古くなるとほとんど無毛になる。葉はわずかにいやな臭いがあり、互生し、偶数羽状複葉。小葉は普通、2~3対、長さ17~65㎜×幅10~40㎜、倒卵形、先は円形~鈍形、全縁、縁毛があり、両面とも無毛又はまばらに毛がある。下部の小葉の間の葉軸の上側だけに長さ1~3㎜の褐色の腺体が1個ある。花は枝先近くの葉腋に対につき、黄色、幅10~15㎜。花柄は長さ7~28㎜。咢片は5個、緑色、長さ5.5~9.5㎜。花弁は5個、黄色~淡黄色、長さ8~15㎜。稔性の雄しべは7個、葯は長さ3~5㎜、端に短い突起がある。豆果は細くて非常に長く、長さ6~25㎝、幅4~8㎜、断面はほぼ円形(ときにわずかに扁平又は4稜があり)、強く曲がり、種子が20~50個入り、熟すと褐緑色。種子は長さ3~6㎜、ダイアヤンド形(菱形)又は不定形、暗褐色、光沢がある。2n=24, 26, 28。
 ホソミエビスグサ(ロッカクソウ) Senna tora は中国で野生化している。中国名は决明 jue mingといい、種子はを决明子 (jue ming zi)という。よく似た栽培種がエビスグサである。下部と中間の小葉の間の葉軸に棍棒状の腺体がある。果実は長さ10~15㎝、幅3~5㎜、種子が20~30個入る。2n=26, 28, 56
 ハブソウ Senna occidentalis は小葉の先が尖り、果実が水平~上向きにつき、種子が扁平。中国名は望江南(wang jiang nan)。この種子 が本来のハブ茶であったが、現在はエビスグサの種子を使っている。2n=24, 26, 28, 56。