クロウエア
Flora of Mikawa
ミカン科 Rutaceae クロウエア属
別 名 | クロウエア・サリグナ、サザンクロス |
中国名 | 柳南香属 liu nan xiang shu |
英 名 | willow-leaved crowea |
学 名 | Crowea saligna Andrews |
花 期 | 5~11(12)月 |
高 さ | 1~1.5m |
生活型 | 常緑低木 |
生育場所 | 栽培種 |
分 布 | 外来種 オーストラリア原産 |
撮 影 | 西尾市 17.12.16 |
クロウエア属はオーストラリア固有種が3種あり、このうち2種のクロウエア・サリグナとクロウエア・エクサラータとそのハイブリッドが園芸種としてよく栽培され、クロウエアと呼ばれている。
写真のものはCrowea Ecstasy ピンクスターと表示されていた品種であり、花柄が咢片の長さの約2倍あり、葉の幅がやや広いことから、Crowea saligna 'Pinkstar'と思われる。クロウエア・エクサラータは花柄が2~4㎜と短く、咢片の長さ2~2.5㎜、葉幅が幅1~6㎜と狭い。
低木、高さ約1.5m、無毛又は短毛があり、刺は無い。葉は互生し、単葉、全縁[歯状]、油腺があり、芳香がある。花序は腋生、花は葉腋に単生、少数の根出葉又は苞がある。花は、両性、星形。咢片は5個、分離。花弁はピンク色、5個、覆瓦状、果時に残存する。雄しべは10個、分離するが、花糸が接触するか又は重なり、2輪に子房の周りにつき、ピラミッド状に並び、子房の上を越えて内側に曲がる。心皮は5個、基部が融合し、不稔の先を欠く。花柱は融合し、心皮の上に類頂生して生じる。柱頭は球形。胚珠は各心皮に2個。果実は小堅果が1~5個、小堅果には横方向のうねは無く、先は丸い。種子は小剣果の裂開により、強制的に放出され、光沢があり、褐色。
世界に3種あり、すべてオーストラリアの固有種。
オーストラリア原産。英名はwillow-leaved crowea。
幅の狭い低木、高さ1~1.5m。枝には明瞭な角(かど)がある。葉は狭楕円形~広楕円形、長さ3~6(8)㎝、幅4~13(20)㎜、先は鋭形~鈍形、無柄、油腺点がある。花は腋生、大きい品種は直径45㎜になる。花柄は長さ5~13㎜。花柄の基部に小苞が2対つき、小苞は小さく、鈍い三角形。咢片は長さ3~3.5㎜、無毛、細かい縁毛がある。花弁は楕円形、長さ12~20㎜、ピンク色(~紫色)、まれに白色(栽培種は濃ピンク色)。雄しべは目立つ軟毛がある縁が密着し、先は花期の間、広がっている。小堅果は±直立し、長さ約7㎜、それぞれ2種子を入れる。花期はオーストラリアでは1~6月、日本では5~11月。
品種) 'Pinkstar' , 'Rosy Glow'
2 Crowea exalata F.Muell. クロウエア・エクサラータ(サザンクロス)
オーストラリア原産。英名はsmall crowea , waxflower
低木、高さ1m、しばしば幅1m以上に広がる。小枝は細く、ほとんど角(かど)が無い。葉は長楕円状楔形(狭卵形)~へら形、長さ1.5~5㎝、幅1~6㎜、先は円形~鈍形で微突形、基部は次第に漸尖、無毛。花は頂生又は葉がほとんどない短い腋生のシュートの上部の葉腋につく。花柄は長さ2~4㎜、先が肉湿。咢片は長さ2~2.5㎜、わずかに有毛~無毛、細かい縁毛がある。花弁は狭卵形~広卵形、長さ5~12㎜、ピンク色~モーブ色(ときに果時に緑色、栽培種では白色)。雄しべはわずかに覆瓦状、不稔の先がやがて広がる。小堅果は±直立し、長さ約7㎜、2種子を入れ、裂開する。花期は主に中夏~晩冬(通年)、日本では5~11月。
品種) 'Bindalong Compact' , 'Ginninderra Falls' , 'Green Cape' , 'Pink Blush' , 'Ryans Star' , Southern cross(サザンクロス) , Southern cross Fuirüna (サザンクロス・フィリーナ) , Southern cross white (サザンクロス白) , Southern cross white pink(サザンクロス・ホワイトピンク) , Southern cross White Window、'Southern Stars type-A' (サザンスターAタイプ 直立性), 'Southern Stars type-B'(サザンスターBタイプ 開張性 ) , 'Star of Heaven' , 'Whipstick' , 'White Star'(ホワイトスター) ,
3 Crowea angustifolia Sm. クロウェア・アングスティフォリア
synonym Chaenostoma polyanthum Benth.
オーストラリア西部原産。英名はnarrow-leaved crowea。
低木、高さ0.3~3.5m、幅10m以下、直立又は広がって拡散するなど様々。葉は質が薄く、無毛、線形~広楕円形~卵形、基部が狭くなり、長さ5~8㎝、幅15㎜以下、先は鈍形。花は普通、単生、葉腋につき、花柄は長さ2~5㎜。小苞は花の基部に2~4個つく。咢片は5個つき、分離、紙質、多少、円く、長さ約2㎜。花弁は5個、白色又はピンク色、卵形、質が薄く、長さ約12㎜。雄しべは10個。花柱は長さ約7㎜。花期は9~12月。
4 ハイブリッド
Crowea 'Festival'.(Crowea exalata × Crowea saligna )
Crowea 'Cooper's Hybrid' (Crowea. exalata × Crowea. saligna) =Coopers Classic
Crowea hybrid 'Poorinda Ecstasy' プーリンダ・エクスタシー (Crowea saligna × Crowea exalata )
[耐寒性、大輪]
Crowea exalata
Crowea exalata F.Muell.
クロウエア (サザンクロス)
写真のものはCrowea Ecstasy ピンクスターと表示されていた品種であり、花柄が咢片の長さの約2倍あり、葉の幅がやや広いことから、Crowea saligna 'Pinkstar'と思われる。クロウエア・エクサラータは花柄が2~4㎜と短く、咢片の長さ2~2.5㎜、葉幅が幅1~6㎜と狭い。
クロウエア属
family: Rutaceae -genus Crowea低木、高さ約1.5m、無毛又は短毛があり、刺は無い。葉は互生し、単葉、全縁[歯状]、油腺があり、芳香がある。花序は腋生、花は葉腋に単生、少数の根出葉又は苞がある。花は、両性、星形。咢片は5個、分離。花弁はピンク色、5個、覆瓦状、果時に残存する。雄しべは10個、分離するが、花糸が接触するか又は重なり、2輪に子房の周りにつき、ピラミッド状に並び、子房の上を越えて内側に曲がる。心皮は5個、基部が融合し、不稔の先を欠く。花柱は融合し、心皮の上に類頂生して生じる。柱頭は球形。胚珠は各心皮に2個。果実は小堅果が1~5個、小堅果には横方向のうねは無く、先は丸い。種子は小剣果の裂開により、強制的に放出され、光沢があり、褐色。
世界に3種あり、すべてオーストラリアの固有種。
クロウエア属の主な種と園芸種
1 Crowea saligna Andrews クロウエア・サリグナオーストラリア原産。英名はwillow-leaved crowea。
幅の狭い低木、高さ1~1.5m。枝には明瞭な角(かど)がある。葉は狭楕円形~広楕円形、長さ3~6(8)㎝、幅4~13(20)㎜、先は鋭形~鈍形、無柄、油腺点がある。花は腋生、大きい品種は直径45㎜になる。花柄は長さ5~13㎜。花柄の基部に小苞が2対つき、小苞は小さく、鈍い三角形。咢片は長さ3~3.5㎜、無毛、細かい縁毛がある。花弁は楕円形、長さ12~20㎜、ピンク色(~紫色)、まれに白色(栽培種は濃ピンク色)。雄しべは目立つ軟毛がある縁が密着し、先は花期の間、広がっている。小堅果は±直立し、長さ約7㎜、それぞれ2種子を入れる。花期はオーストラリアでは1~6月、日本では5~11月。
品種) 'Pinkstar' , 'Rosy Glow'
2 Crowea exalata F.Muell. クロウエア・エクサラータ(サザンクロス)
オーストラリア原産。英名はsmall crowea , waxflower
低木、高さ1m、しばしば幅1m以上に広がる。小枝は細く、ほとんど角(かど)が無い。葉は長楕円状楔形(狭卵形)~へら形、長さ1.5~5㎝、幅1~6㎜、先は円形~鈍形で微突形、基部は次第に漸尖、無毛。花は頂生又は葉がほとんどない短い腋生のシュートの上部の葉腋につく。花柄は長さ2~4㎜、先が肉湿。咢片は長さ2~2.5㎜、わずかに有毛~無毛、細かい縁毛がある。花弁は狭卵形~広卵形、長さ5~12㎜、ピンク色~モーブ色(ときに果時に緑色、栽培種では白色)。雄しべはわずかに覆瓦状、不稔の先がやがて広がる。小堅果は±直立し、長さ約7㎜、2種子を入れ、裂開する。花期は主に中夏~晩冬(通年)、日本では5~11月。
品種) 'Bindalong Compact' , 'Ginninderra Falls' , 'Green Cape' , 'Pink Blush' , 'Ryans Star' , Southern cross(サザンクロス) , Southern cross Fuirüna (サザンクロス・フィリーナ) , Southern cross white (サザンクロス白) , Southern cross white pink(サザンクロス・ホワイトピンク) , Southern cross White Window、'Southern Stars type-A' (サザンスターAタイプ 直立性), 'Southern Stars type-B'(サザンスターBタイプ 開張性 ) , 'Star of Heaven' , 'Whipstick' , 'White Star'(ホワイトスター) ,
3 Crowea angustifolia Sm. クロウェア・アングスティフォリア
synonym Chaenostoma polyanthum Benth.
オーストラリア西部原産。英名はnarrow-leaved crowea。
低木、高さ0.3~3.5m、幅10m以下、直立又は広がって拡散するなど様々。葉は質が薄く、無毛、線形~広楕円形~卵形、基部が狭くなり、長さ5~8㎝、幅15㎜以下、先は鈍形。花は普通、単生、葉腋につき、花柄は長さ2~5㎜。小苞は花の基部に2~4個つく。咢片は5個つき、分離、紙質、多少、円く、長さ約2㎜。花弁は5個、白色又はピンク色、卵形、質が薄く、長さ約12㎜。雄しべは10個。花柱は長さ約7㎜。花期は9~12月。
4 ハイブリッド
Crowea 'Festival'.(Crowea exalata × Crowea saligna )
Crowea 'Cooper's Hybrid' (Crowea. exalata × Crowea. saligna) =Coopers Classic
Crowea hybrid 'Poorinda Ecstasy' プーリンダ・エクスタシー (Crowea saligna × Crowea exalata )
[耐寒性、大輪]
参考
1) Growing Native PlantsCrowea exalata
https://www.anbg.gov.au/gnp/gnp3/crowea-exalata.html
2) NEW SOUTH WALES FLORA ONLINE -PlantNET - FloraOnlineCrowea exalata F.Muell.
http://plantnet.rbgsyd.nsw.gov.au/cgi-bin/NSWfl.pl?page=nswfl&lvl=sp&name=Crowea~exalata
3) 平成14年度 種苗特性分類調査報告書 種苗管理センター 平成16年8月クロウエア (サザンクロス)
http://www.hinsyu.maff.go.jp/info/sinsakijun/kijun/1204.pdf