ブタクサ 豚草
Flora of Mikawa
キク科 Asteraceae ブタクサ属
中国名 | 豚草 tun cao |
英 名 | annual ragweed , common ragweed , Roman wormwood , ragweed , low ragweed , short ragweed , small ragweed |
学 名 | Ambrosia artemisiifolia L. |
花 期 | 7~10月 |
高 さ | 10~60(~150+)㎝ |
生活型 | 1年草 |
生育場所 | 畑地、道端、空地、牧草地、山野の草地などの湿った土壌から乾燥した土壌、乱れた場所に生える。 |
分 布 | 帰化種 カナダ、USA、キューバ、ジャマイカ、イスパニョーラ島、ブラジル、アルゼンチン、チリ、パラグアイ、ウルグアイ、ボリビア、ペルー原産 |
撮 影 | 田原市 05.9.13 |
風媒花であり、花粉症を引き起こす原因となることで、きらわれものである。明治のはじめに外来したといわれている。
1年草、高さ10~60(~150+)㎝。 茎は直立する。葉は対生(下部)と互生。葉柄は長さ25~35(~60+)㎜、葉身は三角形~披針形~楕円形、長さ25~55(~90+)㎜×幅20~30(~50+)㎜、1~2回羽状分裂し、基部は楔形、最終裂片の縁は全縁または歯があり、下面にはまばらに微直軟毛(pilosulous)~伏した小剛毛(strigillose)があり、上面は伏した小剛毛があり、両面に腺点がある。雌頭花は束生し、雄頭花の下部につき、小花は1個。雄頭花は花序柄は長さ0.5~1.5㎜。総苞は浅い杯形(通常黒い脈がない)、直径2~3+㎜、無毛または剛毛~毛細毛状~微直軟毛があり、小花は12~20+個。偽果(burs:痩果が硬化した総苞に包まれた偽果)は果体が±球形~洋なし形、長さ2~3㎜、±微直軟毛があり、刺~いぼ状突起(tubercles)は3~5+個、中部付近または上部につき、±円錐形~針状(acerose)、長さ0.1~0.5+㎜、先端は真っすぐ。2n=34, 36。花期は7~10月(Flora of North America)。
類似種のブタクサモドキ Ambrosia psilostachya DC. (western ragweed)は地下茎があり、茎は淡黄色で、あまり枝分かれしない。葉は長さ4~12㎝の披針形~惰円形で、1~2回羽状に分裂し、裂片は全縁~歯状、上部の葉を除いて有毛。総苞は3~5浅裂。
1年草、多年草、低木。茎は直立、傾伏、平伏、分枝する。葉は普通、茎葉、全体に対生~対生及び互生~ほとんど互生、葉柄は無又は有。葉身は三角形~楕円形~糸状~披針形~線形~倒卵形~卵形~菱形、普通、羽状ときに掌状に分裂し、両面は有毛又は無毛、普通、腺点又は柄のある腺があり、先の縁は全縁又は歯状。頭花は円盤形、単性、基部に雌花又は雄花と混成。雄性頭花は普通、総状又は穂状花序につき、まれに株全体又はほとんどが雄花又は雌花になる。雌性頭花の総苞片は1~8列、外側の(1~)5~8列は分離又は合着し、草質、残りは合着し、普通、離れた先はこぶ状、刺状、翼状になり、小花は1(~5)個、花冠は無い。雄性頭花は総苞が杯形~皿形、直径1.5~6㎜。総苞片は1列、合着する。花托は平ら又は凸面。パレア(paleae)はへら形~線形、膜質、ときに絨毛、微細剛毛、腺点又は有柄の腺があり、ときに無。小花は50~60個、花冠は帯白色又は帯紫色、漏斗形、5裂し、直立又は 内側に曲がる。花糸は合着する。葯は分離又は密着する。痩果は黒色、卵形又は紡錘形、硬化した総苞に包まれて偽果(burs)になり、球形~倒卵形~ピラミッド形~洋なし形~倒円錐形~紡錘形、硬く、平滑~いぼ状~刺状~又は翼があり、冠毛は無い。x=18。
約43種が熱帯、亜熱帯、温帯の新大陸、ほとんど北アメリカに分布する。
英名はRagweeds 。中国名は豚草属 ( tun cao shu )。
synonym Ambrosia elatior L.
synonym Ambrosia artemisiifolia L. var. elatior (L.) Descourt
カナダ、USA、キューバ、ジャマイカ、イスパニョーラ島、ブラジル、アルゼンチン、チリ、パラグアイ、ウルグアイ、ボリビア、ペルー原産。英名はannual ragweed , bitterwee , common ragweed , ragweed , Roman-wormwood , short ragweed。中国名は豚草 tun cao。世界中に広く帰化。日本へは明治のはじめに外来したといわれている。湿った土壌から乾燥した土壌、乱れた場所に生える。
1年草、高さ10~60(~150+)㎝。 茎は直立する。葉は対生(下部)と互生。葉柄は長さ25~35(~60+)㎜、葉身は三角形~披針形~楕円形、長さ25~55(~90+)㎜×幅20~30(~50+)㎜、1~2回羽状分裂し、基部は楔形、最終裂片の縁は全縁または歯があり、下面にはまばらに微直軟毛(pilosulous)~伏した小剛毛(strigillose)があり、上面は伏した小剛毛があり、両面に腺点がある。雌頭花は束生し、雄頭花の下部につき、小花は1個。雄頭花は花序柄は長さ0.5~1.5㎜。総苞は浅い杯形(通常黒い脈がない)、直径2~3+㎜、無毛または剛毛~毛細毛状~微直軟毛があり、小花は12~20+個。偽果(burs:痩果が硬化した総苞に包まれた偽果)は果体が±球形~洋なし形、長さ2~3㎜、±微直軟毛があり、刺~いぼ状突起(tubercles)は3~5+個、中部付近または上部につき、±円錐形~針状(acerose)、長さ0.1~0.5+㎜、先端は真っすぐ。2n=34, 36。花期は7~10月(Flora of North America)。
2 Ambrosia psilostachya DC. ブタクサモドキ 豚草擬
synonym Ambrosia psilostachya var. californica (Rydberg) S. F. Blake
カナダ、USA、メキシコ原産。英名はDunbible-weed , perennial ragweed , Roman wormwood , western ragweed。中国名は裸穗豚草 luo sui tun cao。攪乱地に生え、しばしば、湿ったアルカリ性の粘土質の土壌に生える。
多年草、高さ10~60(~100+) cm。 茎は直立します。 葉は下部で対生し、上部で互生する。葉柄は長さ0~25㎜ (多くの場合、± 翼あり)。 刃は三角状から披針形、長さ20~60(~140)㎜×幅8~35(~50+)㎜、羽状浅裂し歯があり~1回羽状複葉、基部は楔形~切形、最終の縁は全縁または歯状、下面と上面は微細剛毛で覆われ(hirsutulous)~伏した剛毛があり(strigose)、腺点がある。 雌頭花は束生し、下部~雄頭花の下部につき、小花は1個。雄頭花は花序柄が長さ0.5~2㎜。総苞は斜めの杯形、直径2~4(~5)㎜、微細剛毛ある。小花5~15(~30+)個。偽果(burs:痩果が硬化した総苞に包まれた偽果)は果体が±倒円錐径~球形、長さ2~3㎜、微細剛毛があり、刺またはいぼ状突起は0~1~6本、主に上部につき、丈夫な円錐形~針状、長さ(0.1~)0.5~1㎜、先端は真っすぐ。2n=18, 27, 36, 45, 54, 63, 72, 100–104, 108, 144。花期は7~10(~12)月。
3 Ambrosia trifida L. オオブタクサ 大豚草
synonym Ambrosia aptera de Candolle
synonym Ambrosia trifida L. f. integrifolia (Muhl. ex Willd.) Fernald
カナダ、USA原産。英名はbuffalo-weed , giant ragweed , horseweed。中国名は三裂叶豚草 san lie ye tun cao。攪乱地、荒地、湿った土壌に生える。
1年草、高さ30~150(~400+) cm。 茎は直立する。葉はほとんどが対生。 葉柄は長さ10~30(~70+)㎜、葉身は円状三角形~卵形~楕円形、長さ40~150(~250+)㎜×幅30~70(~200+)㎜、普通、葉身は掌状に3(~5)裂し、基部は切形~楔形(ときに葉柄に沿下する)、縁は普通、歯があり、まれに、全縁、下面と上面は ±細かくザラつき、腺点がある。雌頭花は束生し、雄頭花の下につき、小花は1個。雄頭は花序柄が長さ1~3+㎜。総苞は±皿形、直径2~4㎜、細かくザラつく(しばしば1~3本の黒い脈がある)。小花は3~25+個。偽果(burs:痩果が硬化した総苞に包まれた偽果)は果体が±ピラミッド形、長さ3~5(~7+)㎜、無毛またはほぼ無毛。刺は4~5本、±上部につき、±針状、長さ0.5~1㎜、先端は真っすぐ(基部±肋に沿下する)。2n=24, 48。花期は7~11月。
Ambrosia
Ambrosia
Ambrosia
Ambrosia
1年草、高さ10~60(~150+)㎝。 茎は直立する。葉は対生(下部)と互生。葉柄は長さ25~35(~60+)㎜、葉身は三角形~披針形~楕円形、長さ25~55(~90+)㎜×幅20~30(~50+)㎜、1~2回羽状分裂し、基部は楔形、最終裂片の縁は全縁または歯があり、下面にはまばらに微直軟毛(pilosulous)~伏した小剛毛(strigillose)があり、上面は伏した小剛毛があり、両面に腺点がある。雌頭花は束生し、雄頭花の下部につき、小花は1個。雄頭花は花序柄は長さ0.5~1.5㎜。総苞は浅い杯形(通常黒い脈がない)、直径2~3+㎜、無毛または剛毛~毛細毛状~微直軟毛があり、小花は12~20+個。偽果(burs:痩果が硬化した総苞に包まれた偽果)は果体が±球形~洋なし形、長さ2~3㎜、±微直軟毛があり、刺~いぼ状突起(tubercles)は3~5+個、中部付近または上部につき、±円錐形~針状(acerose)、長さ0.1~0.5+㎜、先端は真っすぐ。2n=34, 36。花期は7~10月(Flora of North America)。
類似種のブタクサモドキ Ambrosia psilostachya DC. (western ragweed)は地下茎があり、茎は淡黄色で、あまり枝分かれしない。葉は長さ4~12㎝の披針形~惰円形で、1~2回羽状に分裂し、裂片は全縁~歯状、上部の葉を除いて有毛。総苞は3~5浅裂。
ブタクサ属
family Asteraceae - subfamily Asteroideae - tribe Heliantheae - subtribe Ambrosiinae - genus Ambrosia
1年草、多年草、低木。茎は直立、傾伏、平伏、分枝する。葉は普通、茎葉、全体に対生~対生及び互生~ほとんど互生、葉柄は無又は有。葉身は三角形~楕円形~糸状~披針形~線形~倒卵形~卵形~菱形、普通、羽状ときに掌状に分裂し、両面は有毛又は無毛、普通、腺点又は柄のある腺があり、先の縁は全縁又は歯状。頭花は円盤形、単性、基部に雌花又は雄花と混成。雄性頭花は普通、総状又は穂状花序につき、まれに株全体又はほとんどが雄花又は雌花になる。雌性頭花の総苞片は1~8列、外側の(1~)5~8列は分離又は合着し、草質、残りは合着し、普通、離れた先はこぶ状、刺状、翼状になり、小花は1(~5)個、花冠は無い。雄性頭花は総苞が杯形~皿形、直径1.5~6㎜。総苞片は1列、合着する。花托は平ら又は凸面。パレア(paleae)はへら形~線形、膜質、ときに絨毛、微細剛毛、腺点又は有柄の腺があり、ときに無。小花は50~60個、花冠は帯白色又は帯紫色、漏斗形、5裂し、直立又は 内側に曲がる。花糸は合着する。葯は分離又は密着する。痩果は黒色、卵形又は紡錘形、硬化した総苞に包まれて偽果(burs)になり、球形~倒卵形~ピラミッド形~洋なし形~倒円錐形~紡錘形、硬く、平滑~いぼ状~刺状~又は翼があり、冠毛は無い。x=18。
約43種が熱帯、亜熱帯、温帯の新大陸、ほとんど北アメリカに分布する。
英名はRagweeds 。中国名は豚草属 ( tun cao shu )。
ブタクサ属の主な種
1 Ambrosia artemisiifolia L. ブタクサ 豚草synonym Ambrosia elatior L.
synonym Ambrosia artemisiifolia L. var. elatior (L.) Descourt
カナダ、USA、キューバ、ジャマイカ、イスパニョーラ島、ブラジル、アルゼンチン、チリ、パラグアイ、ウルグアイ、ボリビア、ペルー原産。英名はannual ragweed , bitterwee , common ragweed , ragweed , Roman-wormwood , short ragweed。中国名は豚草 tun cao。世界中に広く帰化。日本へは明治のはじめに外来したといわれている。湿った土壌から乾燥した土壌、乱れた場所に生える。
1年草、高さ10~60(~150+)㎝。 茎は直立する。葉は対生(下部)と互生。葉柄は長さ25~35(~60+)㎜、葉身は三角形~披針形~楕円形、長さ25~55(~90+)㎜×幅20~30(~50+)㎜、1~2回羽状分裂し、基部は楔形、最終裂片の縁は全縁または歯があり、下面にはまばらに微直軟毛(pilosulous)~伏した小剛毛(strigillose)があり、上面は伏した小剛毛があり、両面に腺点がある。雌頭花は束生し、雄頭花の下部につき、小花は1個。雄頭花は花序柄は長さ0.5~1.5㎜。総苞は浅い杯形(通常黒い脈がない)、直径2~3+㎜、無毛または剛毛~毛細毛状~微直軟毛があり、小花は12~20+個。偽果(burs:痩果が硬化した総苞に包まれた偽果)は果体が±球形~洋なし形、長さ2~3㎜、±微直軟毛があり、刺~いぼ状突起(tubercles)は3~5+個、中部付近または上部につき、±円錐形~針状(acerose)、長さ0.1~0.5+㎜、先端は真っすぐ。2n=34, 36。花期は7~10月(Flora of North America)。
2 Ambrosia psilostachya DC. ブタクサモドキ 豚草擬
synonym Ambrosia psilostachya var. californica (Rydberg) S. F. Blake
synonym Ambrosia psilostachya var. coronopifolia (Torrey & A. Gray) Farwell
synonym Ambrosia psilostachya var. lindheimeriana (Scheele) Blankinship
synonym Ambrosia rugelii Rydbergカナダ、USA、メキシコ原産。英名はDunbible-weed , perennial ragweed , Roman wormwood , western ragweed。中国名は裸穗豚草 luo sui tun cao。攪乱地に生え、しばしば、湿ったアルカリ性の粘土質の土壌に生える。
多年草、高さ10~60(~100+) cm。 茎は直立します。 葉は下部で対生し、上部で互生する。葉柄は長さ0~25㎜ (多くの場合、± 翼あり)。 刃は三角状から披針形、長さ20~60(~140)㎜×幅8~35(~50+)㎜、羽状浅裂し歯があり~1回羽状複葉、基部は楔形~切形、最終の縁は全縁または歯状、下面と上面は微細剛毛で覆われ(hirsutulous)~伏した剛毛があり(strigose)、腺点がある。 雌頭花は束生し、下部~雄頭花の下部につき、小花は1個。雄頭花は花序柄が長さ0.5~2㎜。総苞は斜めの杯形、直径2~4(~5)㎜、微細剛毛ある。小花5~15(~30+)個。偽果(burs:痩果が硬化した総苞に包まれた偽果)は果体が±倒円錐径~球形、長さ2~3㎜、微細剛毛があり、刺またはいぼ状突起は0~1~6本、主に上部につき、丈夫な円錐形~針状、長さ(0.1~)0.5~1㎜、先端は真っすぐ。2n=18, 27, 36, 45, 54, 63, 72, 100–104, 108, 144。花期は7~10(~12)月。
3 Ambrosia trifida L. オオブタクサ 大豚草
synonym Ambrosia aptera de Candolle
synonym Ambrosia trifida var. integrifolia (Muhlenberg ex Willdenow) Torrey & A. Gray
synonym Ambrosia trifida var. texana Scheelesynonym Ambrosia trifida L. f. integrifolia (Muhl. ex Willd.) Fernald
カナダ、USA原産。英名はbuffalo-weed , giant ragweed , horseweed。中国名は三裂叶豚草 san lie ye tun cao。攪乱地、荒地、湿った土壌に生える。
1年草、高さ30~150(~400+) cm。 茎は直立する。葉はほとんどが対生。 葉柄は長さ10~30(~70+)㎜、葉身は円状三角形~卵形~楕円形、長さ40~150(~250+)㎜×幅30~70(~200+)㎜、普通、葉身は掌状に3(~5)裂し、基部は切形~楔形(ときに葉柄に沿下する)、縁は普通、歯があり、まれに、全縁、下面と上面は ±細かくザラつき、腺点がある。雌頭花は束生し、雄頭花の下につき、小花は1個。雄頭は花序柄が長さ1~3+㎜。総苞は±皿形、直径2~4㎜、細かくザラつく(しばしば1~3本の黒い脈がある)。小花は3~25+個。偽果(burs:痩果が硬化した総苞に包まれた偽果)は果体が±ピラミッド形、長さ3~5(~7+)㎜、無毛またはほぼ無毛。刺は4~5本、±上部につき、±針状、長さ0.5~1㎜、先端は真っすぐ(基部±肋に沿下する)。2n=24, 48。花期は7~11月。
参考
1) Flora of ChinaAmbrosia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=101325
2) Flora of North AmericaAmbrosia
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=101325
3) GRINAmbrosia
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=505
4) Plants of the World Online | Kew ScienceAmbrosia
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:327075-2