ブロウネア
Flora of Mikawa
マメ科 Fabaceae ブロウネア属
別 名 | ブラウネア |
英 名 | scarlet flame bean |
学 名 | Brownea sp. |
花 期 | 通年 |
高 さ | 6~10m程度 |
生活型 | 高木又は低木 |
生育場所 | 栽培種 |
分 布 | 外来種 南アメリカ原産 |
撮 影 | 浜松フラワーパーク 20.4.2 |
ブロウネアはマメ科ブロウネア属の熱帯アメリカ原産の観賞用に栽培される常緑樹。日本では温室でしか見られない。小葉は6~7対が多く、花序の花がやや緩いのでおそらく、ブロウネア・カピテラ系統である。
【ブラウネア属の解説】 高木(しばしば低く)又は低木(まれ)、刺は無い。葉序は2列又は螺旋状(まれ)。葉は偶数羽状複葉。小葉は対が少数、対生又はほぼ対生、小葉柄が有又は無又はほぼ無、小葉柄は顕著に捻じれることは無く、著しく非対称~対称~対称に近く、羽状脈で目立つ中肋をもち、連続する縁脈は無い。托葉は無又は早落性、又は成葉では不明瞭、又は有り、宿存して成葉で明瞭、葉状又は膜質。小托葉は無い。花序は頂生、不分枝又は分枝し、1個の総状花序、密散花序(fascicle)、又は円錐花序(ときに、密に花がつき、総苞をもち、下向きの頭状花序をもつ)。花は2列生ではない。苞は花時に無い(これらは脱落性、ときに大きく、色がつく)。小苞は有り(色がつき)、小さく、花芽を包まず、花後に宿存し、バルブは無く、合着する。花は華やか、両性、全体に5数性(まれ)又は5数性でなく、雄しべ群で又は咢と雄しべ群で5数性から外れ、色がつく。花托筒は長く、杯形~筒形。花被は別個の咢と花冠からなる。咢は花弁状、4又は5個、多少、規則的、膜質、覆瓦状。花冠は有り、わずかに不規則、5個、数が大きく減じることは無く、多花弁。花弁は全て爪部があり、覆瓦状、覆瓦状斜上し、白色(まれ)又は赤色。雄しべは10~15本、全て稔性、統合するものがあり、又は全て分離。葯は葯隔の基部の上につく。子房は柄がある。(花柱は糸状)。柱頭はごく小さく、広がらない。胚珠は多数。果実は2バルブの莢、真っすぐ又は曲がり、著しく捻じれることは無く、木質になるか又はならない。種子は胚乳が無く、仮種皮は無く、幼根は真っすぐ又はわずかに斜め。 x = 12. 2n = 24。
高木(しばしば低く)又は低木(まれ)、刺は無い。葉序は2列又は螺旋状(まれ)。葉は偶数羽状複葉。小葉は対が少数、対生又はほぼ対生、小葉柄が有又は無又はほぼ無、小葉柄は顕著に捻じれることは無く、著しく非対称~対称~対称に近く、羽状脈で目立つ中肋をもち、連続する縁脈は無い。托葉は無又は早落性、又は成葉では不明瞭、又は有り、宿存して成葉で明瞭、葉状又は膜質。小托葉は無い。花序は頂生、不分枝又は分枝し、1個の総状花序、密散花序(fascicle)、又は円錐花序(ときに、密に花がつき、総苞をもち、下向きの頭状花序をもつ)。花は2列生ではない。苞は花時に無い(これらは脱落性、ときに大きく、色がつく)。小苞は有り(色がつき)、小さく、花芽を包まず、花後に宿存し、バルブは無く、合着する。花は華やか、両性、全体に5数性(まれ)又は5数性でなく、雄しべ群で又は咢と雄しべ群で5数性から外れ、色がつく。花托筒は長く、杯形~筒形。花被は別個の咢と花冠からなる。咢は花弁状、4又は5個、多少、規則的、膜質、覆瓦状。花冠は有り、わずかに不規則、5個、数が大きく減じることは無く、多花弁。花弁は全て爪部があり、覆瓦状、覆瓦状斜上し、白色(まれ)又は赤色。雄しべは10~15本、全て稔性、統合するものがあり、又は全て分離。葯は葯隔の基部の上につく。子房は柄がある。(花柱は糸状)。柱頭はごく小さく、広がらない。胚珠は多数。果実は2バルブの莢、真っすぐ又は曲がり、著しく捻じれることは無く、木質になるか又はならない。種子は胚乳が無く、仮種皮は無く、幼根は真っすぐ又はわずかに斜め。 x = 12. 2n = 24。
世界に約30種あり、熱帯アメリカ、西インド諸島に分布する。
synonym Brownea princeps Linden
synonym Hermesias ariza Kuntze
synonym Brownea grandiceps
synonym Brownea rose-demonto
コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラ原産。スペイン語名はárbol de la cruz , arizá, palo de cruz 。
高木、高さ6~9(~15)m、つる性ではない。幹は直径30~40㎝、樹皮は帯灰色、枝は長く、垂れ下がり、地面につく傾向がある。葉は互生、暗緑色、偶数羽状複葉、長さ60㎝以下。小葉は5~6(~7)[(4)6~9(12)]対(jugate)、長円状披針形、先が鋭い鋭形。若葉は集団で垂れ下がり、たるみ、初めピンク色。花序は枝の末端で垂れ差がリ、円錐花序又は頭状花序、苞に包まれ、直径9~10[12~18]㎝、橙色~強烈な赤色になり、雄しべが突き出る。花序柄+花序軸は長さ2~2.5㎝。苞は広倒卵形、長さ2.5~4.5㎝、外側にビロード状の毛がある。小苞はへら形、長さ1.7~2.5㎝、密にやや硬いビロード状の毛がある。花柄は長さ約5㎜。花弁は長さ3.5~4㎝、橙赤色又は赤色。雄しべは長さ3~3.5㎝。花糸は下部の統合部分が長さ7~17㎜。子房は長さ約10㎜。花柱は長さ約4㎝。果実は平ら、莢は長さ20~30㎝×幅約8㎝、裂開する。(参考7、[5])
2 Brownea coccinea .Jacq. ホウカンボク 宝冠木
synonym Brownea aroensis Pittier
synonym Brownea guaraba Pittier
synonym Brownea longiflora Pittier
synonym Brownea speciosa Rchb.
synonym Brownea superba Pittier
コロンビア、ベネズエラ、エクアドル、ガイアナ、ブラジル、トリニダードトバゴ原産。英名は scarlet flame-bean , West Indian mountain rose, Brownea, rose of Venezuela , cooper hoop。中国名は宝冠木。バングラデシュ、ジャワ、マレーシア、スリランカ、ザイールなどに帰化。
低木、高さ3~4m、成長は遅く、枝は細い。葉は羽状複葉。小葉は2~5(6)対つき、長円形~楕円形、長さ4~23㎝×幅1.5~6.5㎝、先は尖り、平滑、ときに、1個の頂小葉をもつ。若葉のときはピンク褐色で垂れ下がる。頭状花序は枝や幹に2~3個束生し、綿毛のある苞に取り囲まれ、幅7~9㎝、主に古枝の葉の下に垂れ下がる(多種との違い)。花は筒形、明るい橙赤色の咢と花弁をもち、雄しべが10~12本突き出す。豆果の鞘は褐色、長さ12~24㎝×幅約4㎝、4~10個の扁平な種子をもつ。
2-1 Brownea coccinea Jacq. subsp. coccinea
ベネズエラ原産。
2-2 Brownea coccinea subsp. capitella (Jacq.) D.Velazquez & G.Agostini ブロウネア・カピテラ
synonym Brownea capitella Jacq.
synonym Brownea latifolia Jacq.
ブラジル北部、ガイアナ、トリニダードトバゴ、ベネズエラ、西インド諸島(Windward Is.)原産。英名はlanterm brownea。 タンザニア、ウガンダなどに帰化。
小高木、高さ6m以下、他の種ほど広がらず、枝が斜上する。若い小枝に密に短毛がある。葉は小葉が2~5対[5~7対]。葉柄+葉軸は長さ5~16㎝。若い時は垂れ下がり、均一なピンク褐色色。托葉は長さ0.3~0.6㎝。大きな頭状花序が葉の下に垂れ下がる。枝先と同じように古枝の先にも頭状花序がつく。花序は直径7~10㎝。花序柄+花序軸は長さ1~1.5㎝。花は他の種ほど密につかないが、ときに花が大きく緩く、ランタンのように見える。小苞は長さ1.75~2.25㎝、密に毛がある。花柄は長さ5~11㎜。花弁は長さ2.25~4.75㎝、赤色、マゼンタ色に近い。雄しべは長さ4~4.5㎝。花糸の下部の統合部分は長さ15~20㎜。子房は長さ約10㎜。花柱は長さ2~4㎝。豆果は暗褐色、無毛。
基準種のBrownea coccinea は花序が小さく、明るい赤色。小枝は緑色で無毛。(参考6 , 7)
3 Brownea grandiceps Jacq. オオホウカンボク 大宝冠木
synonym Brownea amplibracteata Pittier
synonym Brownea araguensis Pittier
synonym Brownea ariza Lindl. & Paxton
ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー原産。英名はRose of Venezuela 。ブラジルやインドネシアで栽培されている。
常緑低木。高さ16m以下[6~8(~10)m]、幹は短く真っすぐで、直径20~30㎝、灰褐色、浅い溝がある。若い小枝は密に褐色の毛がある。成長は遅く、枝は丈夫で、長さ約6mにもなる。シュートや葉柄に綿毛がある。葉は互生、長い偶数羽状複葉、葉柄+葉軸は長さ25~45㎝[長さ10~45㎝]。托葉は明瞭、ごく長く、長さ7~16㎝。小葉は2~14[(4~)12~18]対つき、羽片は長円形~披針形、先は剛毛状に尖る。葉が展開するときには垂れ下がり、淡緑色で、微細なピンク色(紫ピンク色)とクリーム色(緑白色)の斑点がある(まだらになる)が、成熟すると褐ピンク色になり、やがて緑色の一色になる。頭状花序は美しく、球形、円錐形、又は頭状、直径14~18㎝[20~25㎝]、普通、葉の下にぶら下がり、花が多数つき、各花から雄しべと花柱が突き出る。花序柄+花序軸は長さ3~4.5㎝。小苞は長さ2.25~3㎝。花柄は長さ9~13㎜。花は外側の輪から咲き始める。花は明るい赤色[深紅色、赤色、濃ピンク色、又は紫色]、長さ5~8㎝の筒状、5個の倒卵形の花弁をもち、花弁は長さ4.5~5.25㎝[長さ47㎝×幅2㎝]。雄しべは長さ約6㎝、花糸の下部の統合部分は長さ12~15㎜。子房は長さ約10㎜。花柱は長さ3~4.5㎝。豆果の莢は約長さ25㎝、褐色、扁平長い褐色の柔毛で覆われ、種子を1~4個入れる。種子は幅約4㎝、厚さ1.2㎝、灰色。(参考7、[5])
4 Brownea macrophylla Linden ex Mast.
ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、パナマ原産。中国名は大叶宝冠木
常緑半つる性の低木又は高木、高さ4~12m(約10m)、幹の直径20~25㎝、長い枝をもち、絨毛があり、初め他の樹木に寄りかかる傾向がある。葉は長さ20~40㎝、偶数羽状複葉。小葉は5~7対つき、楕円状披針形、長さ10~25㎝×幅2.5~6㎝、先が長く尖、上面は緑色、光沢があり、下面はわずかに毛がある。若い葉はほぼ白色~ピンク色、同属の他種と同様にまとまって垂れ下がる。花序は幹や主枝の上に直接つき、球形、直径15~25㎝、30~50個の花をもち、花が互いに密着し、各花は花弁が5個、赤色、倒卵形、長さ約3㎝×幅1~1.5㎝、雄しべは10.~15本、橙赤色、長さ約8㎝、基部で長さ2.5㎝の筒に統合する。雌しべは長さ10㎝。花は蜜が多く、主にハチ鳥が媒介する。豆果は長円形、木質、平ら、約長さ20㎝×幅4㎝、帯褐色、種子は少数。種子はほとんどが長方形、約長さ3.5㎝×幅2.5㎝。
5 ハイブリッド
(1) Brownea ×crawfordii W. Watson
Brownea grandiceps × B. macrophylla
(2) Brownea coccinea × latifolia
(3) Brownea hybrida
オオホウカンボク(B. grandiceps Jacq.)にかなり似る。若い枝を除いて無毛又はほぼ無毛、外観の大きさが変化し(例: 托葉が長さ7~16.5㎝、花時の総状花序が直径14~20㎝、花序柄+花序軸が長さ3~6㎝)、花が深紅色~チェリーレッド色。
Brownea
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=121029
2) Plants of the World Online | Kew Science
Brownea
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:37837-1
3)GRIN
Brownea
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=1738
4)Brownea Jacq.- DELTA/Intkey
The genera of Leguminosae-Caesalpinioideae and Swartzieae
Brownea Jacq.
https://www.delta-intkey.com/caes/en/www/brownea.htm
5)Brownea- Monaco Nature Encyclopedia
Brownea ariza
https://www.monaconatureencyclopedia.com/brownea-ariza/?lang=en
Brownea grandiceps
https://www.monaconatureencyclopedia.com/brownea-grandiceps/?lang=en
Brownea macrophylla
https://www.monaconatureencyclopedia.com/brownea-macrophylla/?lang=en
6) top tropics
Brownea coccinea subsp. capitella,
https://toptropicals.com/catalog/uid/brownea_capitella.htm
7) Flora Malesiana
Brownea capitella
http://portal.cybertaxonomy.org/flora-malesiana/cdm_dataportal/taxon
/8f29e317-41a2-4dfd-8cf1-9c95fbc7da13
【ブラウネア属の解説】 高木(しばしば低く)又は低木(まれ)、刺は無い。葉序は2列又は螺旋状(まれ)。葉は偶数羽状複葉。小葉は対が少数、対生又はほぼ対生、小葉柄が有又は無又はほぼ無、小葉柄は顕著に捻じれることは無く、著しく非対称~対称~対称に近く、羽状脈で目立つ中肋をもち、連続する縁脈は無い。托葉は無又は早落性、又は成葉では不明瞭、又は有り、宿存して成葉で明瞭、葉状又は膜質。小托葉は無い。花序は頂生、不分枝又は分枝し、1個の総状花序、密散花序(fascicle)、又は円錐花序(ときに、密に花がつき、総苞をもち、下向きの頭状花序をもつ)。花は2列生ではない。苞は花時に無い(これらは脱落性、ときに大きく、色がつく)。小苞は有り(色がつき)、小さく、花芽を包まず、花後に宿存し、バルブは無く、合着する。花は華やか、両性、全体に5数性(まれ)又は5数性でなく、雄しべ群で又は咢と雄しべ群で5数性から外れ、色がつく。花托筒は長く、杯形~筒形。花被は別個の咢と花冠からなる。咢は花弁状、4又は5個、多少、規則的、膜質、覆瓦状。花冠は有り、わずかに不規則、5個、数が大きく減じることは無く、多花弁。花弁は全て爪部があり、覆瓦状、覆瓦状斜上し、白色(まれ)又は赤色。雄しべは10~15本、全て稔性、統合するものがあり、又は全て分離。葯は葯隔の基部の上につく。子房は柄がある。(花柱は糸状)。柱頭はごく小さく、広がらない。胚珠は多数。果実は2バルブの莢、真っすぐ又は曲がり、著しく捻じれることは無く、木質になるか又はならない。種子は胚乳が無く、仮種皮は無く、幼根は真っすぐ又はわずかに斜め。 x = 12. 2n = 24。
ブロウネア属
family Fabaceae- genus Brownea高木(しばしば低く)又は低木(まれ)、刺は無い。葉序は2列又は螺旋状(まれ)。葉は偶数羽状複葉。小葉は対が少数、対生又はほぼ対生、小葉柄が有又は無又はほぼ無、小葉柄は顕著に捻じれることは無く、著しく非対称~対称~対称に近く、羽状脈で目立つ中肋をもち、連続する縁脈は無い。托葉は無又は早落性、又は成葉では不明瞭、又は有り、宿存して成葉で明瞭、葉状又は膜質。小托葉は無い。花序は頂生、不分枝又は分枝し、1個の総状花序、密散花序(fascicle)、又は円錐花序(ときに、密に花がつき、総苞をもち、下向きの頭状花序をもつ)。花は2列生ではない。苞は花時に無い(これらは脱落性、ときに大きく、色がつく)。小苞は有り(色がつき)、小さく、花芽を包まず、花後に宿存し、バルブは無く、合着する。花は華やか、両性、全体に5数性(まれ)又は5数性でなく、雄しべ群で又は咢と雄しべ群で5数性から外れ、色がつく。花托筒は長く、杯形~筒形。花被は別個の咢と花冠からなる。咢は花弁状、4又は5個、多少、規則的、膜質、覆瓦状。花冠は有り、わずかに不規則、5個、数が大きく減じることは無く、多花弁。花弁は全て爪部があり、覆瓦状、覆瓦状斜上し、白色(まれ)又は赤色。雄しべは10~15本、全て稔性、統合するものがあり、又は全て分離。葯は葯隔の基部の上につく。子房は柄がある。(花柱は糸状)。柱頭はごく小さく、広がらない。胚珠は多数。果実は2バルブの莢、真っすぐ又は曲がり、著しく捻じれることは無く、木質になるか又はならない。種子は胚乳が無く、仮種皮は無く、幼根は真っすぐ又はわずかに斜め。 x = 12. 2n = 24。
世界に約30種あり、熱帯アメリカ、西インド諸島に分布する。
ブロウネア属の主な種
1 Brownea ariza Benth. ブロウネア・アリザsynonym Brownea princeps Linden
synonym Hermesias ariza Kuntze
synonym Brownea grandiceps
synonym Brownea rose-demonto
コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラ原産。スペイン語名はárbol de la cruz , arizá, palo de cruz 。
高木、高さ6~9(~15)m、つる性ではない。幹は直径30~40㎝、樹皮は帯灰色、枝は長く、垂れ下がり、地面につく傾向がある。葉は互生、暗緑色、偶数羽状複葉、長さ60㎝以下。小葉は5~6(~7)[(4)6~9(12)]対(jugate)、長円状披針形、先が鋭い鋭形。若葉は集団で垂れ下がり、たるみ、初めピンク色。花序は枝の末端で垂れ差がリ、円錐花序又は頭状花序、苞に包まれ、直径9~10[12~18]㎝、橙色~強烈な赤色になり、雄しべが突き出る。花序柄+花序軸は長さ2~2.5㎝。苞は広倒卵形、長さ2.5~4.5㎝、外側にビロード状の毛がある。小苞はへら形、長さ1.7~2.5㎝、密にやや硬いビロード状の毛がある。花柄は長さ約5㎜。花弁は長さ3.5~4㎝、橙赤色又は赤色。雄しべは長さ3~3.5㎝。花糸は下部の統合部分が長さ7~17㎜。子房は長さ約10㎜。花柱は長さ約4㎝。果実は平ら、莢は長さ20~30㎝×幅約8㎝、裂開する。(参考7、[5])
2 Brownea coccinea .Jacq. ホウカンボク 宝冠木
synonym Brownea aroensis Pittier
synonym Brownea guaraba Pittier
synonym Brownea longiflora Pittier
synonym Brownea speciosa Rchb.
synonym Brownea superba Pittier
コロンビア、ベネズエラ、エクアドル、ガイアナ、ブラジル、トリニダードトバゴ原産。英名は scarlet flame-bean , West Indian mountain rose, Brownea, rose of Venezuela , cooper hoop。中国名は宝冠木。バングラデシュ、ジャワ、マレーシア、スリランカ、ザイールなどに帰化。
低木、高さ3~4m、成長は遅く、枝は細い。葉は羽状複葉。小葉は2~5(6)対つき、長円形~楕円形、長さ4~23㎝×幅1.5~6.5㎝、先は尖り、平滑、ときに、1個の頂小葉をもつ。若葉のときはピンク褐色で垂れ下がる。頭状花序は枝や幹に2~3個束生し、綿毛のある苞に取り囲まれ、幅7~9㎝、主に古枝の葉の下に垂れ下がる(多種との違い)。花は筒形、明るい橙赤色の咢と花弁をもち、雄しべが10~12本突き出す。豆果の鞘は褐色、長さ12~24㎝×幅約4㎝、4~10個の扁平な種子をもつ。
2-1 Brownea coccinea Jacq. subsp. coccinea
ベネズエラ原産。
2-2 Brownea coccinea subsp. capitella (Jacq.) D.Velazquez & G.Agostini ブロウネア・カピテラ
synonym Brownea capitella Jacq.
synonym Brownea latifolia Jacq.
ブラジル北部、ガイアナ、トリニダードトバゴ、ベネズエラ、西インド諸島(Windward Is.)原産。英名はlanterm brownea。 タンザニア、ウガンダなどに帰化。
小高木、高さ6m以下、他の種ほど広がらず、枝が斜上する。若い小枝に密に短毛がある。葉は小葉が2~5対[5~7対]。葉柄+葉軸は長さ5~16㎝。若い時は垂れ下がり、均一なピンク褐色色。托葉は長さ0.3~0.6㎝。大きな頭状花序が葉の下に垂れ下がる。枝先と同じように古枝の先にも頭状花序がつく。花序は直径7~10㎝。花序柄+花序軸は長さ1~1.5㎝。花は他の種ほど密につかないが、ときに花が大きく緩く、ランタンのように見える。小苞は長さ1.75~2.25㎝、密に毛がある。花柄は長さ5~11㎜。花弁は長さ2.25~4.75㎝、赤色、マゼンタ色に近い。雄しべは長さ4~4.5㎝。花糸の下部の統合部分は長さ15~20㎜。子房は長さ約10㎜。花柱は長さ2~4㎝。豆果は暗褐色、無毛。
基準種のBrownea coccinea は花序が小さく、明るい赤色。小枝は緑色で無毛。(参考6 , 7)
3 Brownea grandiceps Jacq. オオホウカンボク 大宝冠木
synonym Brownea amplibracteata Pittier
synonym Brownea araguensis Pittier
synonym Brownea ariza Lindl. & Paxton
ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー原産。英名はRose of Venezuela 。ブラジルやインドネシアで栽培されている。
常緑低木。高さ16m以下[6~8(~10)m]、幹は短く真っすぐで、直径20~30㎝、灰褐色、浅い溝がある。若い小枝は密に褐色の毛がある。成長は遅く、枝は丈夫で、長さ約6mにもなる。シュートや葉柄に綿毛がある。葉は互生、長い偶数羽状複葉、葉柄+葉軸は長さ25~45㎝[長さ10~45㎝]。托葉は明瞭、ごく長く、長さ7~16㎝。小葉は2~14[(4~)12~18]対つき、羽片は長円形~披針形、先は剛毛状に尖る。葉が展開するときには垂れ下がり、淡緑色で、微細なピンク色(紫ピンク色)とクリーム色(緑白色)の斑点がある(まだらになる)が、成熟すると褐ピンク色になり、やがて緑色の一色になる。頭状花序は美しく、球形、円錐形、又は頭状、直径14~18㎝[20~25㎝]、普通、葉の下にぶら下がり、花が多数つき、各花から雄しべと花柱が突き出る。花序柄+花序軸は長さ3~4.5㎝。小苞は長さ2.25~3㎝。花柄は長さ9~13㎜。花は外側の輪から咲き始める。花は明るい赤色[深紅色、赤色、濃ピンク色、又は紫色]、長さ5~8㎝の筒状、5個の倒卵形の花弁をもち、花弁は長さ4.5~5.25㎝[長さ47㎝×幅2㎝]。雄しべは長さ約6㎝、花糸の下部の統合部分は長さ12~15㎜。子房は長さ約10㎜。花柱は長さ3~4.5㎝。豆果の莢は約長さ25㎝、褐色、扁平長い褐色の柔毛で覆われ、種子を1~4個入れる。種子は幅約4㎝、厚さ1.2㎝、灰色。(参考7、[5])
4 Brownea macrophylla Linden ex Mast.
ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、パナマ原産。中国名は大叶宝冠木
常緑半つる性の低木又は高木、高さ4~12m(約10m)、幹の直径20~25㎝、長い枝をもち、絨毛があり、初め他の樹木に寄りかかる傾向がある。葉は長さ20~40㎝、偶数羽状複葉。小葉は5~7対つき、楕円状披針形、長さ10~25㎝×幅2.5~6㎝、先が長く尖、上面は緑色、光沢があり、下面はわずかに毛がある。若い葉はほぼ白色~ピンク色、同属の他種と同様にまとまって垂れ下がる。花序は幹や主枝の上に直接つき、球形、直径15~25㎝、30~50個の花をもち、花が互いに密着し、各花は花弁が5個、赤色、倒卵形、長さ約3㎝×幅1~1.5㎝、雄しべは10.~15本、橙赤色、長さ約8㎝、基部で長さ2.5㎝の筒に統合する。雌しべは長さ10㎝。花は蜜が多く、主にハチ鳥が媒介する。豆果は長円形、木質、平ら、約長さ20㎝×幅4㎝、帯褐色、種子は少数。種子はほとんどが長方形、約長さ3.5㎝×幅2.5㎝。
5 ハイブリッド
(1) Brownea ×crawfordii W. Watson
Brownea grandiceps × B. macrophylla
(2) Brownea coccinea × latifolia
(3) Brownea hybrida
オオホウカンボク(B. grandiceps Jacq.)にかなり似る。若い枝を除いて無毛又はほぼ無毛、外観の大きさが変化し(例: 托葉が長さ7~16.5㎝、花時の総状花序が直径14~20㎝、花序柄+花序軸が長さ3~6㎝)、花が深紅色~チェリーレッド色。
参考
1) Flora of ChinaBrownea
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=121029
2) Plants of the World Online | Kew Science
Brownea
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:37837-1
3)GRIN
Brownea
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=1738
4)Brownea Jacq.- DELTA/Intkey
The genera of Leguminosae-Caesalpinioideae and Swartzieae
Brownea Jacq.
https://www.delta-intkey.com/caes/en/www/brownea.htm
5)Brownea- Monaco Nature Encyclopedia
Brownea ariza
https://www.monaconatureencyclopedia.com/brownea-ariza/?lang=en
Brownea grandiceps
https://www.monaconatureencyclopedia.com/brownea-grandiceps/?lang=en
Brownea macrophylla
https://www.monaconatureencyclopedia.com/brownea-macrophylla/?lang=en
6) top tropics
Brownea coccinea subsp. capitella,
https://toptropicals.com/catalog/uid/brownea_capitella.htm
7) Flora Malesiana
Brownea capitella
http://portal.cybertaxonomy.org/flora-malesiana/cdm_dataportal/taxon
/8f29e317-41a2-4dfd-8cf1-9c95fbc7da13