ボマレア・オヴァレイ

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Flora of Mikawa

ユリズイセン科 Alstroemeriaceae ボマレア属

別 名 レオントキール・オヴァレイ
中国名 狮爪花
英 名 lion's claw
学 名 Bomarea ovallei (Phil.) Ravenna
 synonym Leontochir ovallei Phil.
ボマレア・オヴァレイの花序
ボマレア・オヴァレイの花
ボマレア・オヴァレイの蕾
ボマレア・オヴァレイの蕾初期
ボマレア・オヴァレイの茎
ボマレア・オヴァレイ
ボマレア・オヴァレイの葉
ボマレア・オヴァレイの葉裏
花 期 5~6月
高 さ 匍匐性
生活型 多年草
生育場所 砂漠の海岸山地
分 布 外来種  チリ原産
撮 影 浜名湖ガーデンパーク 24.5.15
ボマレア・オヴァレイはユリズイセン科ボマレア属の多年草。
 常緑多年草、根茎があり、匍匐性、塊根をもつ。根茎から長さ90~180㎝の1本の蔓(茎)を地面に這わせ、先が斜上する。茎は多肉質で、丈夫で、無毛。地上性のシュートの栄養部分(茎)は決して分枝しない。葉は互生し、卵形または披針状卵形、長さ2~11㎝×幅1.5~5.0㎝、基部で狭くなり、捻じれて反転し、先は鋭形、縁は全縁で曲がりくねり、上面に気孔があり、脈がまばらにあり、濃緑色、光沢があり、両面とも無毛。茎の下部の葉は小さくなり、鱗片状になる。花序は直立し、密な球形の散形花序[密穂花序(thyrse)]、花が20~30(45)個つき、花序の幅は約20㎝までになる。花は芳香があり、鐘形、直径約3.8㎝、光沢があり、まるでプラスチックのような、異常に重い質感を持つ。花被片はヘラ形、明るい赤色、まれに黄色、基部に光沢のある暗色の斑点がある。蒴果はアルストロメリアに似ている。種子は球形。2n=2x=18。花期は5~6月。

ボマレア属

  family Plantaginaceae - genus Bomarea

 根茎があり、直立~ほぼ直立または蔓性の多年草。根は通常ひげ根、まれに根に栄養を蓄える塊根(tuberous rootstock:じゃがいも状)ができる。茎は円柱形、巻きひげがなく、絡み付き、直立、またはほぼ直立する。葉柄があり 葉は捻じれて反転し(resupinate)、ほとんどの種で互生、螺旋状につき、全縁。葉柄は長さ2~27mm、わずかに翼がある。葉身は全縁、膜質、卵状披針形、線形、披針形または卵形、長さ1.5~21㎝×幅0.3~10.4㎝、葉身に平行な維管束が40~50本あり、葉脈は大きい脈(厚みと突出により認識可能)と小さい脈(厚みが薄くなり、ほとんど目立たない)が交互に並び、常に無毛であり、下面は無毛~無毛になり、主に単細胞または多細胞の毛が主に脈上にあり、たまに脈と脈間にあり、基部は鋭形~円形または尖鋭形、先は鋭形または尖鋭形。花序は散形花序またはかま形集散花序(drepanium cymes)、頂生し、下垂~ほぼ直立するが、完全な直立はない。散形花序をつくる単純または分岐した各花序枝(ray)は単純または複合し、無毛または有毛、長さ1~120㎝、1~7個の花がつく。苞は脱落性または宿存し、葉状、卵形、楕円形または披針形、有柄または無柄、通常は毛がある。小苞は特にかま形集散花序を持つ種にある。花は1~120個、鐘形~漏斗形~筒形、3数性(3+3)、垂れ下がり、両性(hermaphrodite)、微妙な左右相称がある放射相称、花被片は離生、不均等で長さ0.8~8㎝、先は通常、鈍形、輪生状につき、無毛または縁に細かい毛がある。外花被片は楕円形、倒卵形、または長円形、赤色~ピンク色~緑色または黄橙色で長さ1~4㎜。内花被片はへら形~爪部があり(unguiculate)、赤色、黄色、白色、またはピンク色、上部は緑色、ほとんどの種に肋に平行に紫褐色の斑点が見られ、先は微突形、深い内側に肋があり、肋は通常毛があり褐色、爪部は蜜腺を形成する内巻きの縁を持ち、ときに細かい毛がある。雄しべ群(androecium)は6本の直立またはわずかに曲がる雄しべで構成される。花糸は円筒形、長さ8~55㎜、直径1~2㎜、無毛または毛があり、緑色で、成熟すると褐色に変わる。葯は底着またはほぼ底着、2半葯、長さ(1)3~7㎜、未熟なときは緑色、熟すと黄色または褐色、2本の縦方向の縫合線から内側が裂開する。子房は下位または半下位、3心皮があり、閉じた小室と中軸胎座をもち、こま形、無毛~有毛。花柱は糸状で基部が広がり、有毛~無毛、長さ6~64㎜×直径2~3㎜。柱頭は3分岐。花托は凸状。果実は胞背裂開蒴果または非裂開蒴果、ほぼ球形、直径1~6㎝、著しく粗く、3 つの顕著な角(かど)と3本の肋がある。種子は多数、球形~ほぼ球形~楕円形、長さと直径2~7㎜、肉質種皮(sarcotesta)は肉質、膿疱状、黄色、橙色、赤色または褐色。x=9。
 世界に約124種があり、メキシコ中部からアンティル諸島を含む南アメリカまで広く分布する。いくつかの種が観賞植物として栽培され、Bomarea edulis (Tussac) Herb. 種は塊茎を食用とすいるため、南アメリカ広く栽培されている。

ボマレア属の主な種と園芸品種

1 Bomarea acutifolia (Link & Otto) Herb. ボマレア・アクティフォリア
 メキシコ、パナマ、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス原産。英名はclimbing alstroemeria, Yatzi。
 根は塊根があり、長円形。茎は長さ8.0mにもなり、毛が散在または無毛。葉は葉柄が長さ1.0~1.8㎝、捻じれて反転し(resupinate)、葉身は長さ7.5~12.0cm×幅2.5~3.5㎝、披針形~楕円形、尖鋭形または長い尖鋭形、縁は全縁、顕著に波打ち、褐色、上面は主に基部と葉脈に密に毛があり、毛は基部と隔壁が広がった長い毛状突起であり、下面は無毛~無毛になる。花序は散形花序状の集散花序、 7~13本の花序柄は長さ2.5~6.6㎝、密な毛があり、花序柄ごとに1個の花がつき、花の下に葉状の苞の総苞がある。苞は密な毛がある。花は外花被片が長さ2.3~2.5㎝×幅0.8~1.1㎝、長円形~楕円形、基部は通常、橙色、先は丸みのある尖頭形、外側は橙色または赤色、内側は黄色。内花被片は長さ2.2~3.2㎝、倒卵形~円形、先は切形~丸みのある尖頭形、縁はわずかに円鋸歯があり、先が黄色で、ときに小さな褐色の斑点があり、残りの外側部分は橙色または赤色、爪部は長さ0.8~1.1㎝で、基部に肋のある黄色の蜜腺を形成する。雄しべ群は雄しべが長さ1.4~2.0㎝。葯は長さ3.0~5.0㎜、長円形、青色~黒色。雌しべ群は子房が直径6.0~7.0㎜、盃形(cupuliform)、花後に増加する密な毛を持つ。花柱は長さ約2.0㎝。蒴果は直径約2.5㎝、こま形で不規則な3稜形、未熟なときは毛があり、無毛になる。種子は直径約4.0㎜。花期は8~10月。

2 Bomarea costaricensis Kraenzl. ボマレア・コスタリケンシス
 コスタリカ、パナマ原産。標高2000~3000mの山の斜面の林内に生える。
 蔓性草本。茎は直径4.1~6㎜、散形花序のすぐ下に微細な微軟毛があり、表面全体に多細胞の毛がある。葉身は長さ10.4~19.1㎝×幅2.6~7.2㎝、上面は無毛または基部まで微細な腺のある微軟毛があり、下面は無毛または脈上と面に腺のある微軟毛がある。葉柄は長さ9~22㎜。総苞片は7個つき、長さ1.8~3.5㎝×幅0.6~0.8㎝、下面または両面に微軟毛がある。散形花序は花序枝が17~21本、長さ5.5~9.5㎝、通常、密に褐色の微軟毛があり、分枝しない。小苞は無くまたは1個あり、長さ約3㎜、基部のすぐ上につく。子房は通常、密に褐色の微軟毛がある。萼片は長さ2.5~4.5㎝×幅0.6~1.1㎝、外側は赤ピンク色または赤橙色、内側は帯黄色。内花被片は長さ4.3~5.5㎝×幅1.4~2㎝、萼片より長く、萼片を5~18㎜超え、基部は黄色、上部は橙赤色を帯び、褐色の斑点がある。花期は南半球では5~7月、9~11月。北半球では通年。

3 Bomarea hirsuta (Kunth) Herb. ボマレア・ヒルスタ
  synonym Bomarea hirsuta var. concolor (Cufod.) Killip.
 コロンビア、コスタリカ、エクアドル、パナマ原産。標高1900~3800mの山地に生える。中国名は粗毛竹叶吊钟。
 蔓性草本、長さ1.5~5mになる。茎は直径2~6㎜、円柱形、微軟毛があり~無毛になり、先が垂れ下がり、節間は長さ0.7~6.0cm。葉は反転し、葉柄は長さ5~20㎜、微軟毛がある。葉身は長さ3.5~13.0㎝x幅1.0~5.5㎝、卵形~披針形、脈から出る密な毛があり、乾くと革質、縁は全縁、わずかに外巻きし、基部は鋭形~鈍形、先は鋭形。花序は頂生の散形花序。苞は無柄、長さ1.2~4.0㎝×幅0.3~2.5㎝、楕円形~披針形、微軟毛~毛があり、先は鋭形、縁は全縁。小苞は無いかまたは基部に小さくなり、長さ0.5~0.8㎝x幅0.2~0.5㎝。小花柄は長さ1.5~5.0㎝、微軟毛がある。花は4~45個、花序の周囲部分は大きさが様々。外花被片は長さ1.4~4.0㎝、楕円形、無毛~微軟毛があり、先は鈍形、赤色、爪部(unguicle)は長さ1~2㎜。内花被片は長さ1.6~4.3㎝、倒披針形、微軟毛があり、先は微突形、赤色で内部は黄色、紫色の斑点と肋があり、微軟毛があり、爪部は長さ1~2㎜。雄しべは花糸が長さ12~28㎜、微軟毛がある。葯は長さ3~5㎜。子房は下位、こま形、粗く、毛がある。花柱は長さ20~38㎜、微軟毛がある。蒴果はほぼ球形、直径1.3~2.4㎝。蛋白質のある種子は直径3~5㎜、球形~楕円形、肉質種皮(sarcotesta)は赤色。花期は3~5月、8~10月。

4 Bomarea multiflora (L.f.) Mirb. ボマレア・マルチフローラ
  synonym Bomarea caldasii (Kunth) Herb. ボマレア・カルダシー
  synonym Bomarea frondea Mast.
  synonym Bomarea oligantha Baker
 コロンビア、エクアドル原産。英名はColombian climbing lily , trailing lily。標高1700~3800mの切り株や林縁に生える。
 蔓性草本、長さ1~5mになる。茎は直径5~9㎜、円柱形、光沢があり、無毛~微軟毛があり、先が垂れ下がり、節間長さ1.0~4.0㎝。葉は反転する(resupinate)。葉柄は長さ7~13㎜、無毛。葉身は長さ6.0~11.0㎝x幅0.8~2.0㎝、卵形、毛があり、乾くと軟骨質、基部は鈍形~円形、先は尖鋭形。花序は散形花序、頂生。苞は葉状、無柄、長さ2.0~5.0㎝x幅0.4~1.2㎝、楕円形、先は鈍形、縁は全縁。小苞は無柄、線状披針形、先は鋭形。小花柄は長さ1.8~6.5㎝、微軟毛がある。花は25~100個、花序の周囲部分はサイズが著しく異なる。外花被片は長さ2.3~3.6㎝、倒披針形、微軟毛があり、先は鈍形、赤黄色、爪部(unguicle)は長さ1~3㎜。内花被片は長さ2.8~5.0㎝、倒卵形、無毛になり~微軟毛があり、先は微突形、黄色に褐色の斑点と紫色の肋があり、微軟毛がある。雄しべは長さ23~40㎜の花糸を持ち、微軟毛がある。葯は長さ4~7㎜。子房は下位、こま形、微軟毛がある。花柱は長さ32~47㎜、無毛になる。果実は蒴果、ほぼ球形、直径1.3~2.9㎝。蛋白質を含む種子は直径2~4㎜、球形~長円形、肉質種皮(sarcotesta)は赤色。花期は5~6月。

5 Bomarea edulis (Tussac) Herb. ボマレア・エデュリス
  synonym Alstroemeria edulis Tussac
  synonym Bomarea hirta Schenk
  synonym Bomarea hirtella (Kunth) Penny
 メキシコ、中央アメリカ、南アメリカ原産。英名はpink bomarea , salsilla。食べられる塊根はゆでてジャガイモの代用となる。広く分布し、花の大きさや色は非常に多様。
 根茎があり、根の先にジャガイモ状の塊根ができる。茎は長さ1.2~4.6m、無毛。葉は葉柄が長さ0.4~1.5㎝、反転する(resupinate)。葉身は長さ6.0~12.5㎝×幅3.0~5.5cm、披針形、基部は楔形~円形、先は漸尖いて長く尖鋭形、縁は全縁、平ら、膜質、上面は暗緑色、無毛、または稀に絨毛が広がり、下面は薄緑色、無毛。まばらに縮れた軟毛があり、基部に向かって、主に脈上に多細胞の毛がある。花序は散形花序状の集散花序上にあり、花序柄は2~8本、長さ4.4~26.7㎝、まばらに微軟毛または毛があり、花序柄当たり花が2個つく。苞は長さ1.6~4.0㎝×幅0.6~4.0㎝、無毛またはかすかに毛がある。各花には下に1個の苞がつき、苞は長さ0.6~1.7㎝。花は外花被片が長さ1.9~3.0㎝×幅0.6~1.3㎝、卵状長円形、基部は様々な色合いのピンク色、まれに紫赤色を帯び、先は緑色。内花被片は長さ2.0~3.0㎝×幅0.6~1.0㎝、へら形、わずかに鋸歯があり、緑色または黄色、紫色~黒色または灰色の斑点があり、先は緑色で、爪部は長さ約1.0㎝、基部にうねのある蜜腺を作る。雄しべは花糸が長さ2.0~3.0㎝。葯は長さ2.0~3.0㎜、長円形、灰緑色~赤褐色。雌しべは子房が直径4.0~5.0㎜の盃形(cupuliform)、無毛~まばらに微軟毛がある。花柱は長さ1.5~1.8㎝。蒴果は直径1.5㎝まで、こま形、無毛。種子は直径4.0~5.0mm。花期は6~9月(5~11月)。

6 Bomarea ovallei (Phil.) Ravenna ボマレア・オヴァレイ
 チリ原産。英名はlion's claw。世界で最も乾燥したアタカマ砂漠のカマンチャカ(Camanchaca:海から流れ込んだ湿った空気が、朝、陸上で、霧になったもの)の影響を受けた場所の土壌に生育する。雨の年にのみ発芽する。原産地では非常にまれで、絶滅の危機に瀕している。栽培種として流通している。
 常緑多年草、根茎があり、匍匐性、ジャガイモに似た塊根をもつ。塊根から長さ90~180㎝の1本の蔓(茎)を地面に這わせ、先が斜上する。茎は多肉質で、丈夫で、無毛。地上性のシュートの栄養部分(茎)は決して分枝しない。葉は互生し、卵形または披針状卵形、長さ2~11㎝×幅1.5~5.0㎝、基部で狭くなり、捻じれて反転し、先は鋭形、縁は全縁で曲がりくねり、両面とも無毛、上面に気孔があり、脈がまばらにあり、濃緑色、光沢があり、下面に光沢は無い。茎の下部の葉は小さくなり、鱗片状になる。花序は直立し、密な球形の散形花序[密穂花序(thyrse)]、花が20~30(45)個つき、花序の幅は約20㎝までになる。花は芳香があり、鐘形、直径約3.8㎝、光沢があり、まるでプラスチックのような、異常に重い質感を持つ。花被片はヘラ形、明るい赤色、まれに黄色、基部に光沢のある暗色の斑点がある。内花被片は外花被片より幅が広く、倒三角状へら形。雄しべは6本、花糸は帯赤色、葯も帯赤色。花柱は帯赤色、先は3岐。蒴果はアルストロメリアに似ている。種子は球形。2n=2x=18。花期は5~6月。

7 Bomarea pardina Herb. ボマレア・パルディナ
  synonym Bomarea brachypus Kraenzl.
  synonym Bomarea falcata Sodiro
  synonym Bomarea grandiceps Kraenzl.
  synonym Bomarea pulchella Sodiro
 コロンビア、エクアドル、ペルー原産。英名はprincess's dress。標高1200~3400mの斜面に生える。  蔓性草本。長さ1.5~4.5mになる。茎は直径3~5㎜、円柱形、軟毛、垂れ下がり、節間長さ1.7~7.0㎝。葉は反転する。葉柄は長さ7~17㎜、無毛~微軟毛がある。葉身は長さ5.0~16.0㎝×幅1.2~4.0㎝、卵形~披針形、下面は無毛または無毛になり、乾くと革質、縁はわずかに外巻きし、下面に脈が顕著に目立ち、基部は鋭形~鈍形、先は鋭形。花序は散形花序、垂れ下がる。苞は葉状、有柄~無柄、長さ1.0~3.0㎝×幅0.4~1.0㎝、卵形、無毛~微軟毛があり、基部は鈍形、先は尖鋭形。小苞は無いか、痕跡程度。小花柄は長さ1.5~3.5㎝、毛または微軟毛がある。花は10~30個、散形花序の周囲部分はさまざまな大きさ。外花被片は長さ2.8~5.2㎝、倒卵形、微軟毛があり、先は鈍形、濃いピンク色に褐色の平行な線があり、爪部は長さ1㎜。内花被片は長さ3.6~6㎝、倒披針形、微軟毛があり、先は微突形、ピンクがかった白色に褐色の斑点と紫色の肋があり、毛があり、爪部は長さ1~2㎜。雄しべは花糸が長さ28~40㎜、微軟毛がある。葯は長さ3~6㎜。子房は下位、こま形、粗く、微軟毛がある。花柱は長さ28~52㎜、微軟毛がある。蒴果は著しく3稜形、直径2.5~3.5㎝。蛋白質のある種子は直径4~7㎜、球形~楕円形、肉質種皮(sarcotesta)は赤色。花期は4~6月(南半球)。

8 Bomarea salsilla (L.) Mirb. ボマレア・サルシラ
 チリ原産。塊根は食用となる。英国王立園芸協会の庭園功労賞を受賞し、観賞用に栽培されている。
 蔓性多年草、細い根の先に小さなジャガイモ状の塊根ができる。茎は長さ2~4mになる。葉は落葉性、互生し、披針形、長さ13㎝、緑色、肉質。花序は頂生または腋生、散形花序状に枝分のある集散花序が束生し、花序に多数花が横向き~下向きにつく。花序柄は長く、小花柄は紫褐色で短い。花は鐘形、長さ約1.5㎝、深紅色または赤紫色、花被片は6個、基部に爪部があり、平開しない。内花被片は外花被片より少し短く、下部に紫褐色の太い横向きの帯があり、花の内部で環状に見える。蒴果はほぼ球形、熟すと乾いて褐色になり、裂開する。種子は褐色、ほぼ扁球形、直径3~4㎜。

9 ハイブリッド
品種) 'Fiesta'. 'Flare' , 'Orange Sunset' , 'Tangerine'

参考

1) Flora Argentina
 Bomarea edulis 2) New Zealand Plant Conservation Network
 Bomarea multiflora 3) Plants of the World Online| Kewscience
 Bomarea 4) UNIVERSIDAD NACIONAL AUTÓNOMA DE MÉXICO 2018
 FLORA DEL VALLE DE TEHUACÁN-CUICATLÁN ALSTROEMERIACEAE 5) academia colombiana de ciencias exactas, físicas y naturales
 El género Bomarea (Alstroemeriaceae) en la Flora de Colombia 6) Annals of Botany 88: 1057-1069, 2001
 Generic Delimitation between Alstroemeria and Bomarea (Alstroemeriaceae)