アズマツメクサ 東爪草
Flora of Mikawa
ベンケイソウ科 Crassulaceae アズマツメクサ属
中国名 | 东爪草 dong zhao cao |
英 名 | water pygmyweed , pygmy weed |
学 名 | Tillaea aquatica L. synonym Crassula aquatica (L.) Schonl. synonym Hydrophilaaquatica(L.) House |
花 期 | 3~6月 |
高 さ | 2~6(14)㎝ |
生活型 | 1年草 |
生育場所 | 水田、塩性湿地、湖沼の縁、河川の土手 |
分 布 | 在来種 北海道、本州、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、ヨーロッパ、北アメリカ |
撮 影 | 吉良町 06.4.1 |
アズマツメクサの和名の由来は全体にナデシコ科Caryophyllaceaeのツメクサに似て、関東地方で初めて発見されたことから。
水生ときに地上生、1年草。草全体が古くなると赤味を帯びることが多く、茎は基部で分枝し、直立又は傾伏して先が立ち上がり、基部の節から繊維状の根を出す。葉は対生し、無柄。葉身は長さ2~6(8)㎜、幅約1㎜、倒披針形~線状披針形、多肉質、基部は膜状に合着し、先は鋭形、托葉はない。花はまばらにつき、腋生、まれに頂生、節ごとに1個つき、4数性(まれに5数性)。花柄は無柄又は長さ0.5~20㎜。萼片は長さ0.5~1.5㎜(Flora of China:約0.5㎜)、卵形~長楕円形、先は円形~鈍形。花弁は白色~淡紅色、長さ1~2㎜(Flora of China:約1㎜)の披針形~卵状長楕円形。雄しべは花弁より短い。葯は淡黄色。鱗片状蜜腺はへら状、赤色、心皮の長さの約1.5倍。心皮は卵状長楕円形。花柱は短い。袋果は直立し、4個に分かれ、ほぼ萼片と同長、赤くなることも多く、種子が6~17個入り、熟すと、先が開き種子を落とす。種子は長さ(0.3)0.4~0.5(0.6)㎜、幅0.1~0.3㎜(実測 長さ0.33~0.42㎜)、淡褐色、楕円形~長楕円形、パピラは無く、細かな小じわ(格子紋)がある。2n=42。(参考 Flora of north America、Flora of China)
国の絶滅危惧種には指定されていないが、大阪府など指定される都道府県が多くなってきている。
北アメリカ~ユーラシア大陸まで広く分布しているものと同一と考えられている。ただし、萼片が短いなどの違いがある。吉良町内の数か所に点在するが、在来のものかは不明。いずれも、土壌に塩分のありそうな砂質の湿った場所である。
しばしば、1年草、小さく、無毛。根はひげ根。茎は直立又は斜上、ときに基部に±匍匐枝を出す。葉は対生、基部で融着し、短い鞘を作り、平ら又は円柱形、全縁。花序は腋生、集散花序、しばしば茎につく葉より短く、花が1個~少数つく。花は両性、(3又は)4-又は 5-数性、目立たない。萼片は離生、距は無い。花弁は目立たず、離生、鈍い白色、帯緑色、帯ピンク色、又は黄色、しばしば半透明、ときに咢片より短い。雄しべは花弁の数と同数。心皮は分離。柱頭は頂生。袋果は種子が1個~多数入り、内側の縫合線に沿って裂開する。種子は平滑、パピラがあるか又は条線がある。
世界に約16種あり、ほぼ世界中に広く分布する。
アズマツメクサ属(Tillaea)を分けないでクラッスラ属(Crassula)に含める説がある。
北海道、本州、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、ヨーロッパ、北アメリカ原産。中国名は东爪草 dong zhao cao 。英名はwater pygmyweed, pygmy weed。
水生ときに地上生、1年草。高さ2~6(14)㎝。草全体が古くなると赤味を帯びることが多く、茎は基部で分枝し、直立又は傾伏して先が立ち上がり、基部の節から繊維状の根を出す。葉は対生し、無柄。葉身は長さ2~6(8)㎜、幅約1㎜、倒披針形~線状披針形、多肉質、基部は膜状に合着し、先は鋭形、托葉はない。花はまばらにつき、腋生、まれに頂生、節ごとに1個つき、4数性(まれに5数性)。花柄は無柄又は長さ0.5~20㎜。萼片は長さ0.5~1.5㎜(Flora of China:約0.5㎜)、卵形~長楕円形、先は円形~鈍形。花弁は白色~淡紅色、長さ1~2㎜(Flora of China:約1㎜)の披針形~卵状長楕円形。雄しべは花弁より短い。葯は淡黄色。鱗片状蜜腺はへら状、赤色、心皮の長さの約1.5倍。心皮は卵状長楕円形。花柱は短い。袋果は直立し、4個に分かれ、ほぼ萼片と同長、赤くなることも多く、種子が6~17個入り、熟すと、先が開き種子を落とす。種子は長さ(0.3)0.4~0.5(0.6)㎜、幅0.1~0.3㎜(実測 長さ0.33~0.42㎜)、淡褐色、楕円形~長楕円形、パピラは無く、細かな小じわ(格子紋)がある。花期は3~6月。2n=42。(参考 Flora of north America 、Flora of China)
2 Tillaea muscosa L. コケマンネングサ 苔万年草
1年草、地上生。茎は直立、古くなると赤色になり、単純又はしばしば、分枝し、高さ1~6㎝、節から根は出さない。葉身は長円形、長さ1~3㎜、先は鋭形、微突頭。花序は小型、密集し、節に花が(1~)2個つく。花柄は長さ0.2~0.5(~1.5)㎜。花は3(~4)数性。萼片は披針形、長さ1~1.5㎜、先は漸尖し微突頭。花弁は狭披針形、長さ0.5~1㎜。袋果は斜上、種子が(1~)2個、古い袋果は斜上し、舟形。種子は楕円形、長さ0.3㎜×幅0.2㎜、パピラは無く、鈍く(~光沢があり)、平滑~小さな波状。2n=64。花期は2~5月。
Tillaea
Tillaea
Crassula
Crassula tillaea
Crassula tillaea
水生ときに地上生、1年草。草全体が古くなると赤味を帯びることが多く、茎は基部で分枝し、直立又は傾伏して先が立ち上がり、基部の節から繊維状の根を出す。葉は対生し、無柄。葉身は長さ2~6(8)㎜、幅約1㎜、倒披針形~線状披針形、多肉質、基部は膜状に合着し、先は鋭形、托葉はない。花はまばらにつき、腋生、まれに頂生、節ごとに1個つき、4数性(まれに5数性)。花柄は無柄又は長さ0.5~20㎜。萼片は長さ0.5~1.5㎜(Flora of China:約0.5㎜)、卵形~長楕円形、先は円形~鈍形。花弁は白色~淡紅色、長さ1~2㎜(Flora of China:約1㎜)の披針形~卵状長楕円形。雄しべは花弁より短い。葯は淡黄色。鱗片状蜜腺はへら状、赤色、心皮の長さの約1.5倍。心皮は卵状長楕円形。花柱は短い。袋果は直立し、4個に分かれ、ほぼ萼片と同長、赤くなることも多く、種子が6~17個入り、熟すと、先が開き種子を落とす。種子は長さ(0.3)0.4~0.5(0.6)㎜、幅0.1~0.3㎜(実測 長さ0.33~0.42㎜)、淡褐色、楕円形~長楕円形、パピラは無く、細かな小じわ(格子紋)がある。2n=42。(参考 Flora of north America、Flora of China)
国の絶滅危惧種には指定されていないが、大阪府など指定される都道府県が多くなってきている。
北アメリカ~ユーラシア大陸まで広く分布しているものと同一と考えられている。ただし、萼片が短いなどの違いがある。吉良町内の数か所に点在するが、在来のものかは不明。いずれも、土壌に塩分のありそうな砂質の湿った場所である。
アズマツメクサ属
family Crassulaceae - genus Tillaeaしばしば、1年草、小さく、無毛。根はひげ根。茎は直立又は斜上、ときに基部に±匍匐枝を出す。葉は対生、基部で融着し、短い鞘を作り、平ら又は円柱形、全縁。花序は腋生、集散花序、しばしば茎につく葉より短く、花が1個~少数つく。花は両性、(3又は)4-又は 5-数性、目立たない。萼片は離生、距は無い。花弁は目立たず、離生、鈍い白色、帯緑色、帯ピンク色、又は黄色、しばしば半透明、ときに咢片より短い。雄しべは花弁の数と同数。心皮は分離。柱頭は頂生。袋果は種子が1個~多数入り、内側の縫合線に沿って裂開する。種子は平滑、パピラがあるか又は条線がある。
世界に約16種あり、ほぼ世界中に広く分布する。
アズマツメクサ属(Tillaea)を分けないでクラッスラ属(Crassula)に含める説がある。
アズマツメクサ属の主な種と園芸品種
1 Tillaea aquatica L. アズマツメクサ 東爪草synonym Crassula aquatica (L.) Schonl. [Flora of North America]
synonym Hydrophilaaquatica(L.) House北海道、本州、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア、ヨーロッパ、北アメリカ原産。中国名は东爪草 dong zhao cao 。英名はwater pygmyweed, pygmy weed。
水生ときに地上生、1年草。高さ2~6(14)㎝。草全体が古くなると赤味を帯びることが多く、茎は基部で分枝し、直立又は傾伏して先が立ち上がり、基部の節から繊維状の根を出す。葉は対生し、無柄。葉身は長さ2~6(8)㎜、幅約1㎜、倒披針形~線状披針形、多肉質、基部は膜状に合着し、先は鋭形、托葉はない。花はまばらにつき、腋生、まれに頂生、節ごとに1個つき、4数性(まれに5数性)。花柄は無柄又は長さ0.5~20㎜。萼片は長さ0.5~1.5㎜(Flora of China:約0.5㎜)、卵形~長楕円形、先は円形~鈍形。花弁は白色~淡紅色、長さ1~2㎜(Flora of China:約1㎜)の披針形~卵状長楕円形。雄しべは花弁より短い。葯は淡黄色。鱗片状蜜腺はへら状、赤色、心皮の長さの約1.5倍。心皮は卵状長楕円形。花柱は短い。袋果は直立し、4個に分かれ、ほぼ萼片と同長、赤くなることも多く、種子が6~17個入り、熟すと、先が開き種子を落とす。種子は長さ(0.3)0.4~0.5(0.6)㎜、幅0.1~0.3㎜(実測 長さ0.33~0.42㎜)、淡褐色、楕円形~長楕円形、パピラは無く、細かな小じわ(格子紋)がある。花期は3~6月。2n=42。(参考 Flora of north America 、Flora of China)
2 Tillaea muscosa L. コケマンネングサ 苔万年草
synonym Crassula tillaea Lester-Garland [The Plant List , Kewscience, The Jepson Herbariumn , Flora of North America]
ヨーロッパ、西南アジア(トルコ、サウジアラビア)、北アフリカ原産。英名はmossy redshanks , mossy stonecrop , moss pygmyweed , Tilliwort, mossy tillaea 。1年草、地上生。茎は直立、古くなると赤色になり、単純又はしばしば、分枝し、高さ1~6㎝、節から根は出さない。葉身は長円形、長さ1~3㎜、先は鋭形、微突頭。花序は小型、密集し、節に花が(1~)2個つく。花柄は長さ0.2~0.5(~1.5)㎜。花は3(~4)数性。萼片は披針形、長さ1~1.5㎜、先は漸尖し微突頭。花弁は狭披針形、長さ0.5~1㎜。袋果は斜上、種子が(1~)2個、古い袋果は斜上し、舟形。種子は楕円形、長さ0.3㎜×幅0.2㎜、パピラは無く、鈍く(~光沢があり)、平滑~小さな波状。2n=64。花期は2~5月。
参考
1) Flora of ChinaTillaea
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=133012
2) GRINTillaea
https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=16802
3)Plants of the World Online | KewscienceCrassula
http://plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:30014394-2
4) The Jepson HerbariumnCrassula tillaea
https://ucjeps.berkeley.edu/eflora/eflora_display.php?tid=20590
5)Flora of North AmericaCrassula tillaea
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=250092030