アキニレ 秋楡
Flora of Mikawa
ニレ科 Ulmaceae ニレ属
別 名 | イシゲヤキ、カワラゲヤキ、ヤマニレ |
中 国 | 榔榆 lang yu |
学 名 | Ulmus parvifolia Jacq. |
花 期 | 9月 |
高 さ | 10~15m |
生活型 | 落葉高木 |
生育場所 | 山野の荒地、河原、河岸 |
分 布 | 在来種 本州(中部以南)、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、インド、ベトナム |
撮 影 | 西尾市 13.11.28 |
街路樹、公園などによく植栽されている。
幹は灰緑色~灰褐色、小さな褐色の皮目が多く、鱗片状に剥がれまだらになる。葉は互生し、長さ2.5~5㎝、幅1~2㎝の長楕円形、先が鈍く尖り、基部は左右不相称。葉の質は革質、葉縁ははっきりした鈍い鋸歯がある。葉表は光沢があり、葉裏は脈が突出し、脈腋に毛が密生する。側脈は8~14対、鋸歯の先に達する。葉柄は長さ3~6㎜、短毛がある。葉腋に両性花が4~6個ずつ束生する。花被は4裂し、花被片は長さ約2.5㎜の舟形。雄しべ4個。雌しべ1個。花柱は2裂し、内側に柱頭があり、白毛が密生する。翼果は長さ約1㎝の広楕円形、無毛。種子は長さ約5㎜。2n=28
ハルニレ Ulmus davidiana var. japonica は北海道、本州,
サハリン、朝鮮、中国に分布する。アキニレより大きくなる。幹が灰色、縦に割れ目が入る。葉はアキニレより大きく、葉先が尖り、重鋸歯。花期は3~5月。翼果は果柄が短く密集してつき、長さ12~15㎜、扁円形、先が凹む。
高木又は低木、落葉又は常緑、小枝には刺はなく、ときに、厚く、不規則に縦にコルク層に亀裂が入り、又は2個の平らな対生するコルク質の翼がある。芽鱗は覆瓦状、無毛又は有毛。托葉は2個、披針状卵形~線形、膜質、早落性、葉の基部の両側に短い横向きの痕を残す。葉は対生、葉身の基部は±斜め、縁は重鋸歯又は単鋸歯、葉脈は羽状、2次脈は縁まで伸び、歯に終わる。小苞は花柄の基部につき、膜質。花柄は花被の長さより短いかほとんど同長、有毛又はまれに無毛。花は両性又は 雌雄混株、葉の展開前の春に現れ、まれに秋や冬に生じる。花被は4~9裂し、普通、鐘形。花被片は膜質、普通、宿存し、先は普通、細かく不規則に切れ込む(lacinulate)。雄しべは花被片と同数。花糸は平ら。葯は外向き。子房は平ら。胚珠は下垂。花柱はごく短く、又はまれにわずかに長くなり、2裂する。柱頭は2個、線形、毛がある。 翼果は平ら、円形、倒卵形、長円形、楕円形、まれに,シャトル形(バドミントンの)、翼は膜質、先にノッチがあり、柱頭が宿存する。種子は翼果の中心又は先にあり、扁平又は±凸面形、胚乳はない。子葉は平ら又は±凸面形。
世界に約40種があり、アジア、ヨーロッパ、北アメリカに分布する。
カナダ、USA,メキシコ原産。英名はAmerican elm , less commonly , white elm , water elm。
2 Ulmus davidiana Planch. トウニレ 広義
日本、韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は黑榆 hei yu。
高木又は低木、高さ15m以下、胸高直径30㎝以下、 落葉。樹皮は縦に亀裂が入る。小枝は若い時に毛があり、無毛になるか、±毛があり、ときに、不規則に縦にコルク層に亀裂が入る。冬芽は卵形。芽鱗は部分的に毛がある。葉柄は長さ5~10(~17)㎜、毛がある。葉身は倒卵形~倒卵状楕円形、長さ4~9(~10)㎝×幅1.5~4(~5.5)㎝、下面は若い時に密に毛があるが、その後、無毛になり、脈腋だけに毛束をもつ。上面は若い時にまばらに粗毛があるが、無毛になり、基部は斜め、縁は重鋸歯、先は尾状尖鋭形~尖鋭形、2次脈は主脈の各側に12~22本ある。花序は2年目の小枝に集散花序が束生する。花被は無毛、4裂する。翼果はタン色、倒卵形~ほぼ倒卵形、長さ1~1.9㎝×幅0.7~1.4㎝。柄は毛があり、長さ約2mm、翼は普通、無毛。種子は翼果の先部と中心につく。
2-1 Ulmus davidiana Planch. var. davidiana トウニレ 唐楡
日本、韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は黑榆 hei yu。
樹皮は淡灰色~灰色。翼果は種子を超えて密に毛がある。花期と果期は3~5月。
2-2 Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai ハルニレ 春楡
synonym Ulmus propinqua Koidz.
synonym Ulmus japonica (Rehder) Sarg.
日本、韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は春榆 chun yu。
樹皮は帯黒色。翼果は無毛。花期と果期は2~5月。
2-2-1 Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai f. kijimae (Makino) Sugim. ex Ohwi ツクシニレ
synonym Ulmusjaponica (Rehder) Sarg. var. levigata C.K.Schneid. f. kijimana (Makino)
2-2-2 Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai f. levigata (C.K.Schneid.) W.T.Lee テリハニレ
synonym Ulmus japonica (Rehder) Sarg. var. levigata C.K.Schneid.
synonym Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai f. laevis Miyabe
2-2-3 Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai f. suberosa (Turcz.) Nakai コブニレ
synonym Ulmus japonica (Rehder) Sarg. f. suberosa (Turcz.) Kitag.
3 Ulmus glabra Huds. エルム
ヨーロッパ、地中海沿岸地域原産。英名は wych elm , Scots elm。
4 Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr ex Schwapp. オヒョウ 於瓢
synonym Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr var. nikkoensis Rehder f. laevigata (Inokuma)
synonym Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr var. nikkoensis Rehder f. holophylla Nakai
synonym Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr var. nikkoensis Rehder
synonym Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr var. laevigata Inokuma
日本全土(主に北海道)、韓国、中国、ロシア原産。中国名は裂叶榆 lie ye yu。別名は別名アツシノキ(厚司の木)、ヤジナ(矢科)、ネバリジナ(粘科)。
高木、高さ27m以下、胸高直径50㎝以下、落葉性。樹皮は暗灰褐色~灰色、縦に亀裂が入り、わずかに縦に薄片が剥離する。小枝は淡褐灰色、灰褐色、又は赤褐色、若い時に毛があり、ほぼ無毛又は無毛になり、翼は無い。冬芽は褐色、卵状円形~楕円形。内側の芽鱗には毛がある。葉柄は長さ2~5mm、無毛又は有毛。葉身は倒卵形、倒三角状楕円形、又は長い倒卵状円形、長さ7~18㎝×幅4~14㎝、下面は毛があり、上面は粗毛があるが、シーズンの終わりにはまばらになり、基部は斜め、縁は縁毛と深い重鋸歯があり、先は±切形、急に尾状尖鋭形でしばしば、両側に1~3個の尾状裂片をもち、又はときに先が円形、2次脈は中脈の各側に10~17本。花序は2年目の小枝に集散花序を束生する。花被は鐘形、5裂し、無毛又は裂片の先端に縁毛がある。翼果はタン色又は淡緑色、楕円形~円状楕円形、長さ1.5~2㎝×幅1~1.4㎝、柱頭の表面の毛を除いて無毛。柄は花被より短く、無毛、花被は宿存する。種子は翼果の中心又はわずかに基部につく。花期と果期は4~5月。2n = 28。
5 Ulmus macrocarpa Hance チョウセンニレ 朝鮮楡
synonym Ulmus macrocarpa Hance f. macrophylla (Nakai) T.B.Lee ex W.T.Lee
韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は大果榆 da guo yu。
6 Ulmus minor Mill. ヨーロッパニレ
synonym Ulmus procera Salisb. オウシュウニレ 欧州秋楡
ヨーロッパ、field elm , English elm, English cork elm。
7 Ulmus parvifolia Jacq. アキニレ 秋楡
本州(中部以南)、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、インド、ベトナム原産。中国名は榔榆 lang yu。別名はイシゲヤキ、カワラゲヤキ、ヤマニレ。街路樹、公園などによく植栽されている。
落葉高木。高さ10~15m。幹は灰緑色~灰褐色、小さな褐色の皮目が多く、鱗片状に剥がれまだらになる。葉は互生し、長さ2.5~5㎝、幅1~2㎝の長楕円形、先が鈍く尖り、基部は左右不相称。葉の質は革質、葉縁ははっきりした鈍い鋸歯がある。葉表は光沢があり、葉裏は脈が突出し、脈腋に毛が密生する。側脈は8~14対、鋸歯の先に達する。葉柄は長さ3~6㎜、短毛がある。葉腋に両性花が4~6個ずつ束生する。花被は4裂し、花被片は長さ約2.5㎜の舟形。雄しべ4個。雌しべ1個。花柱は2裂し、内側に柱頭があり、白毛が密生する。翼果は長さ約1㎝の広楕円形、無毛。種子は長さ約5㎜。2n=28。花期は9月。
8 Ulmus pumila L. ノニレ 野楡
韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は榆树 yu shu。
9 Ulmus uyematsui Hayata アリサンニレ
台湾原産。中国名は阿里山榆 a li shan yu。
Ulmus
Ulmus
Ulmus
幹は灰緑色~灰褐色、小さな褐色の皮目が多く、鱗片状に剥がれまだらになる。葉は互生し、長さ2.5~5㎝、幅1~2㎝の長楕円形、先が鈍く尖り、基部は左右不相称。葉の質は革質、葉縁ははっきりした鈍い鋸歯がある。葉表は光沢があり、葉裏は脈が突出し、脈腋に毛が密生する。側脈は8~14対、鋸歯の先に達する。葉柄は長さ3~6㎜、短毛がある。葉腋に両性花が4~6個ずつ束生する。花被は4裂し、花被片は長さ約2.5㎜の舟形。雄しべ4個。雌しべ1個。花柱は2裂し、内側に柱頭があり、白毛が密生する。翼果は長さ約1㎝の広楕円形、無毛。種子は長さ約5㎜。2n=28
ハルニレ Ulmus davidiana var. japonica は北海道、本州,
サハリン、朝鮮、中国に分布する。アキニレより大きくなる。幹が灰色、縦に割れ目が入る。葉はアキニレより大きく、葉先が尖り、重鋸歯。花期は3~5月。翼果は果柄が短く密集してつき、長さ12~15㎜、扁円形、先が凹む。
ニレ属
family Ulmaceae - genus Ulmus高木又は低木、落葉又は常緑、小枝には刺はなく、ときに、厚く、不規則に縦にコルク層に亀裂が入り、又は2個の平らな対生するコルク質の翼がある。芽鱗は覆瓦状、無毛又は有毛。托葉は2個、披針状卵形~線形、膜質、早落性、葉の基部の両側に短い横向きの痕を残す。葉は対生、葉身の基部は±斜め、縁は重鋸歯又は単鋸歯、葉脈は羽状、2次脈は縁まで伸び、歯に終わる。小苞は花柄の基部につき、膜質。花柄は花被の長さより短いかほとんど同長、有毛又はまれに無毛。花は両性又は 雌雄混株、葉の展開前の春に現れ、まれに秋や冬に生じる。花被は4~9裂し、普通、鐘形。花被片は膜質、普通、宿存し、先は普通、細かく不規則に切れ込む(lacinulate)。雄しべは花被片と同数。花糸は平ら。葯は外向き。子房は平ら。胚珠は下垂。花柱はごく短く、又はまれにわずかに長くなり、2裂する。柱頭は2個、線形、毛がある。 翼果は平ら、円形、倒卵形、長円形、楕円形、まれに,シャトル形(バドミントンの)、翼は膜質、先にノッチがあり、柱頭が宿存する。種子は翼果の中心又は先にあり、扁平又は±凸面形、胚乳はない。子葉は平ら又は±凸面形。
世界に約40種があり、アジア、ヨーロッパ、北アメリカに分布する。
ニレ属の主な種と園芸品種
1 Ulmus americana L. アメリカニレカナダ、USA,メキシコ原産。英名はAmerican elm , less commonly , white elm , water elm。
2 Ulmus davidiana Planch. トウニレ 広義
日本、韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は黑榆 hei yu。
高木又は低木、高さ15m以下、胸高直径30㎝以下、 落葉。樹皮は縦に亀裂が入る。小枝は若い時に毛があり、無毛になるか、±毛があり、ときに、不規則に縦にコルク層に亀裂が入る。冬芽は卵形。芽鱗は部分的に毛がある。葉柄は長さ5~10(~17)㎜、毛がある。葉身は倒卵形~倒卵状楕円形、長さ4~9(~10)㎝×幅1.5~4(~5.5)㎝、下面は若い時に密に毛があるが、その後、無毛になり、脈腋だけに毛束をもつ。上面は若い時にまばらに粗毛があるが、無毛になり、基部は斜め、縁は重鋸歯、先は尾状尖鋭形~尖鋭形、2次脈は主脈の各側に12~22本ある。花序は2年目の小枝に集散花序が束生する。花被は無毛、4裂する。翼果はタン色、倒卵形~ほぼ倒卵形、長さ1~1.9㎝×幅0.7~1.4㎝。柄は毛があり、長さ約2mm、翼は普通、無毛。種子は翼果の先部と中心につく。
2-1 Ulmus davidiana Planch. var. davidiana トウニレ 唐楡
日本、韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は黑榆 hei yu。
樹皮は淡灰色~灰色。翼果は種子を超えて密に毛がある。花期と果期は3~5月。
2-2 Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai ハルニレ 春楡
synonym Ulmus propinqua Koidz.
synonym Ulmus japonica (Rehder) Sarg.
日本、韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は春榆 chun yu。
樹皮は帯黒色。翼果は無毛。花期と果期は2~5月。
2-2-1 Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai f. kijimae (Makino) Sugim. ex Ohwi ツクシニレ
synonym Ulmusjaponica (Rehder) Sarg. var. levigata C.K.Schneid. f. kijimana (Makino)
2-2-2 Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai f. levigata (C.K.Schneid.) W.T.Lee テリハニレ
synonym Ulmus japonica (Rehder) Sarg. var. levigata C.K.Schneid.
synonym Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai f. laevis Miyabe
2-2-3 Ulmus davidiana Planch. var. japonica (Rehder) Nakai f. suberosa (Turcz.) Nakai コブニレ
synonym Ulmus japonica (Rehder) Sarg. f. suberosa (Turcz.) Kitag.
3 Ulmus glabra Huds. エルム
ヨーロッパ、地中海沿岸地域原産。英名は wych elm , Scots elm。
4 Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr ex Schwapp. オヒョウ 於瓢
synonym Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr var. nikkoensis Rehder f. laevigata (Inokuma)
synonym Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr var. nikkoensis Rehder f. holophylla Nakai
synonym Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr var. nikkoensis Rehder
synonym Ulmus laciniata (Trautv.) Mayr var. laevigata Inokuma
日本全土(主に北海道)、韓国、中国、ロシア原産。中国名は裂叶榆 lie ye yu。別名は別名アツシノキ(厚司の木)、ヤジナ(矢科)、ネバリジナ(粘科)。
高木、高さ27m以下、胸高直径50㎝以下、落葉性。樹皮は暗灰褐色~灰色、縦に亀裂が入り、わずかに縦に薄片が剥離する。小枝は淡褐灰色、灰褐色、又は赤褐色、若い時に毛があり、ほぼ無毛又は無毛になり、翼は無い。冬芽は褐色、卵状円形~楕円形。内側の芽鱗には毛がある。葉柄は長さ2~5mm、無毛又は有毛。葉身は倒卵形、倒三角状楕円形、又は長い倒卵状円形、長さ7~18㎝×幅4~14㎝、下面は毛があり、上面は粗毛があるが、シーズンの終わりにはまばらになり、基部は斜め、縁は縁毛と深い重鋸歯があり、先は±切形、急に尾状尖鋭形でしばしば、両側に1~3個の尾状裂片をもち、又はときに先が円形、2次脈は中脈の各側に10~17本。花序は2年目の小枝に集散花序を束生する。花被は鐘形、5裂し、無毛又は裂片の先端に縁毛がある。翼果はタン色又は淡緑色、楕円形~円状楕円形、長さ1.5~2㎝×幅1~1.4㎝、柱頭の表面の毛を除いて無毛。柄は花被より短く、無毛、花被は宿存する。種子は翼果の中心又はわずかに基部につく。花期と果期は4~5月。2n = 28。
5 Ulmus macrocarpa Hance チョウセンニレ 朝鮮楡
synonym Ulmus macrocarpa Hance f. macrophylla (Nakai) T.B.Lee ex W.T.Lee
韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は大果榆 da guo yu。
6 Ulmus minor Mill. ヨーロッパニレ
synonym Ulmus procera Salisb. オウシュウニレ 欧州秋楡
ヨーロッパ、field elm , English elm, English cork elm。
7 Ulmus parvifolia Jacq. アキニレ 秋楡
本州(中部以南)、四国、九州、朝鮮、中国、台湾、インド、ベトナム原産。中国名は榔榆 lang yu。別名はイシゲヤキ、カワラゲヤキ、ヤマニレ。街路樹、公園などによく植栽されている。
落葉高木。高さ10~15m。幹は灰緑色~灰褐色、小さな褐色の皮目が多く、鱗片状に剥がれまだらになる。葉は互生し、長さ2.5~5㎝、幅1~2㎝の長楕円形、先が鈍く尖り、基部は左右不相称。葉の質は革質、葉縁ははっきりした鈍い鋸歯がある。葉表は光沢があり、葉裏は脈が突出し、脈腋に毛が密生する。側脈は8~14対、鋸歯の先に達する。葉柄は長さ3~6㎜、短毛がある。葉腋に両性花が4~6個ずつ束生する。花被は4裂し、花被片は長さ約2.5㎜の舟形。雄しべ4個。雌しべ1個。花柱は2裂し、内側に柱頭があり、白毛が密生する。翼果は長さ約1㎝の広楕円形、無毛。種子は長さ約5㎜。2n=28。花期は9月。
8 Ulmus pumila L. ノニレ 野楡
韓国、中国、モンゴル、ロシア原産。中国名は榆树 yu shu。
9 Ulmus uyematsui Hayata アリサンニレ
台湾原産。中国名は阿里山榆 a li shan yu。
参考
1) Flora of ChinaUlmus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=134116
2) Flora of North AmericaUlmus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=134116
3) Plants of the World Online | Kew ScienceUlmus
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:30004945-2