日本産きのこ目録2013に従いツキヨタケ科としたが、他の説も多く、ホウライタケ科 Marasmiaceae 、ヒラタケ科 Pleurotaceae
、キシメジ科 Marasmiaceae、タコウキン科 Polyporaceae にも分類されている。ツキヨタケ科はキシメジ科から分離された科であり、分子系統学解析によっても確認され、この説が支持されている。
全体に繊維状鱗片が多い。傘は直径4~10(20)㎝、半球形~饅頭形~扁平、縁は内巻きする。背面は粘性がなく、茶褐色~黒褐色、しばしば、ひび割れを生じ、鱗片状~亀甲状になり、幼時は白色~淡褐色の綿毛状の鱗片がつき、後に不明瞭になる。傘の腹面は初め、綿毛状鱗片に覆われ、後に剥がれ落ち、傘の縁に破片が残り、柄にも不完全なつばをつくる。つばは脱落しやすい。柄は長さ3~5㎝、幅1~2㎝、円柱形、下部が細くなり、つばより上部は白色の、下部は褐色の小鱗片をつけてささくれ状になる。ひだは密、湾生~上生、白色、古くなると褐色のしみが出る。肉は厚く緻密、白色、旨味があり、乾くと特有の強い芳香があり、旨味も増す。胞子紋は白色。胞子は無色、長さ5~6.5µm、幅3~3.5µm、長楕円形~卵状惰円形、非アミロイド。坦子器は4胞子性、長さ25~35µm、幅5~7µm。縁シスチジアは長さ17.5~45µm、幅10~20µm、棍棒形、頭部が膨れることが多い。側シスチジアは無い。肉菌糸は1菌糸型。
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