きのこ図鑑
Flora of Mikawa 
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 ニセネズミシメジ  偽鼠占地
学  名 Tricholoma sp.
分  類 坦子菌門 ハラタケ亜門 ハラタケ綱 ハラタケ亜綱 ハラタケ目(Agaricales)
科  属 キシメジ科  Tricholomataceae  キシメジ属
 ネズミシメジに似て夏~秋に広葉樹林下に発生する。胞子が大きく、シスチジアがある。傘上表皮がやや錯綜状などの違いがある。7月にマツ、コナラなどの雑木林下で見られ、やや粘性があり、よく似ているため、ニセネズミシメジとした。ネズミシメジは中国の突顶口蘑(tu ding kou mo)では夏~秋に発生とされており、アメリカのネズミシメジは無味、無臭で、縁シスチジアがあるなど変化があるが、胞子の大きさは明らかに異なっている。この写真のものは胞子は未確認。
 傘は直径1.5~4㎝、円錐形~丸山形~中高扁平、表面、湿時、弱粘性、帯褐灰色の放射状繊維紋が密にあり、中央濃色。ひだは湾生、やや疎、灰褐色~灰色。柄は長さ3~7㎝、幅0.4~1㎝、逆棍棒形、ときにねじれ、中実、傘より淡色、下部ほど淡く、傷つくと黄色に変色する。肉は傘部では帯灰白色、柄下部では白色。苦味、紛臭がある。胞子紋は白色。胞子は無色、長さ8~11.2µm、幅6~7µm、楕円形、平滑。縁シスチジアは長さ35~45µm、幅3~6µmの細い円柱形~棍棒形。側シスチジアは長さ43~47µm、幅8~9µmの棍棒形、先端突出。傘上表皮層はやや錯綜状(北陸のきのこ図鑑)。

 ネズミシメジ Tricholoma virgatum (Fr.) P. Kumm.は北半球の温帯以北に広く分布し、秋(~冬)に針葉樹林の地上に発生する。中国名は突顶口蘑(tu ding kou mo)。傘は直径2~10㎝、円錐形~中央突出扁平、表面は粘性なく、灰色地に暗灰色の放射状の伏した繊維を密につけ、中央は暗灰色、ときにライラック色を帯びる。ひだは湾生、やや密、灰白色~淡灰褐色、しみが散在し、縁がときに灰色に変色し、鋸歯状。柄は長さ4~8(10)㎝、幅0.5~1.5(2)㎝、上下同径~やや逆棍棒形、中実~一部中空、白色地に暗褐色繊維が疎につき、淡褐色のしみができる。肉は白色~帯淡灰色、質が硬く、苦味及び辛味(アメリカのものは無味)、無臭。胞子紋は白色。胞子は無色、長さ6~7.5(8.5)µm、幅4.5~5(6.5)µm、楕円形~広楕円形~類球形、平滑、非アミロイド。縁シスチジアは長さ約40µm、幅約15µmの便腹形~棍棒形~バシジオール様。側シスチジアは欠く。傘上表皮層は平行菌糸被、要素菌糸は円柱形、幅2~7.5µm、ゼラチン化しない。菌糸にクランプは無い。傘のKOHaq反応は傘では鈍い橙色、柄の基部は黄色。
 他の類似種
 シモフリシメジTricholoma portentosum、ハエトリシジミTricholoma muscarium、アイシメジTricholoma sejunctum、
 ミドリシメジTricholoma saponaceum、ミネシメジTricholoma saponaceum var. squamosum
ニセネズミシメジ
ニセネズミシメジ2
ニセネズミシメジひだ2
発生時期 夏~秋
大 き さ 小型 直径1.5~4㎝
栄養摂取 腐生菌
発生場所 広葉樹林下の地上
分  布 日本
食  毒 不明
撮  影 田原市 14.7.11
ニセネズミシメジ傘の背
ニセネズミシメジ傘横
ニセネズミシメジひだ
ニセネズミシメジひだ3
ニセネズミシメジ柄
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