きのこ図鑑
Flora of Mikawa 
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 キカイガラタケ  黄貝殻茸
中 国 名 篱边粘褶菌 li bian zhan zhe jun
英  名 yellow-red gill polypore
学  名 Gloeophyllum sepiarium (Wulfen) P. Karst.
分  類 坦子菌門 ハラタケ亜門 ハラタケ綱 キカイガラタケ目(Gloeophyllales)
科  属 キカイガラタケ科  Gloeophyllaceae   キカイガラタケ属
 子実体は側着生、無柄。傘は幅5~12㎝、厚さ3~10㎜の半円形~棚形、中心から緩く並んで円状につくことも多い。背面は黄褐色~赤褐色、古くなると灰褐色~黒褐色、辺縁は淡色、粗短毛を密生し、濃淡の明瞭な環紋がある。腹面は初期に黄白色~淡褐色、触れたり、古くなると、褐色が濃くなり、背面とほぼ同色。子実層托はひだ状、ひだは分岐し、互いに癒着して迷路状~ときに放射状の溝状になり、溝は深さ2~5㎜、幅0.5~1(約0.5)㎜。肉は軟かいコルク質、厚さ1~2㎜、茶褐色。胞子紋は白色。胞子は無色、長さ(7.5)9~13µm、幅3~5µmの円筒形、平滑、非アミロイド。坦子器は4胞子性、小柄がある。シスチジアは薄壁、棍棒形~紡錘形、長さ21~25µm、幅3~5µm、(北アメリカ:円筒形、長さ約100µm、幅約10µm)、子実層からわずかに突出する。菌糸は3菌糸型、原菌糸にクランプがある。骨格菌糸は淡褐色、幅3~4µm。
 ヒロハノキカイガラタケGloeophyllum subferrugineum は南方系であり、日本、中国、インド、スリランカ、フィリピン、オーストラリアに分布し、よく似てやや淡色。ただし中国名は褐粘褶菌といい、色がやや濃く、銹褐色。特徴はひだの溝の幅がやや広く、肉が黄褐色、胞子が小さく、シスチジアが子実層から突出せず、菌糸が2菌糸型であること。背面は黄褐色(銹褐色)、全面に短い粗毛があり、環紋がある。腹面は淡白色、後に背面とほぼ同色。子実層托はひだ状、ひだは放射状の溝状、溝は深さ2~5㎜、幅1~2(約1㎜)。肉は黄褐色(茶色~銹褐色)、革質、無味、温和臭。胞子6.5~8.5(8.9)µm、幅2.5~3.5µmは短円筒形、シスチジアは子実層から突出しない。菌糸は2菌糸型。
キカイガラタケ
発生時期 通年
大 き さ 中型 直径5~12㎝
栄養摂取 褐色腐朽菌 
発生場所 針葉樹、まれに広葉樹の材木、枯木、倒木
分  布 北半球温帯以北に広く分布
食  毒 不食
撮  影 幸田町 14.12.20
キカイガラタケ背面
キカイガラタケ腹面
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