きのこ図鑑
Flora of Mikawa 
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 ゴンゲンタケ  権現茸
学  名 Cudonia japonica Yasuda
分  類 子嚢菌門 チャワンタケ亜門  ズキンタケ綱 ズキンタケ亜綱 リティスマ目(Rhytismatales )
科  属 ホテイタケ科  Cudoniaceae  ホテイタケ属
 ゴンゲンタケは古くはテングノメシガイ科(Geoglossaceae)として分類されテングノメシガイ綱(Geoglossomycetes)、ビョウタケ目に属していた。新分類により、ズキンタケ綱、リティスマ目に変更され、ホテイタケ科(Cudoniaceae)、ホテイタケ属とされている。写真のものは腐った切株に束生し、子実体はがごく小さいものを除いて高さ1.7~2.5㎝、傘が幅7~11㎜。柄は長さ1.5~2㎝、中実。傘の表面や柄の上部に微軟毛があり、傘の裏は白色、綿毛状。
 (夏~)秋に庭園や混交林の腐朽材上や地上に束生、群生する。子実体は傘状の子嚢盤と柄があり、淡黄色~汚白色。傘は直径1~2.5㎝、縁は内巻きし、やや鞍状にもなる。傘裏面は白色。柄は中空、長さ2~5㎝、やや扁平、後に赤褐色~褐色を帯びることもあり、微毛があり、しばしば縦溝が見られ、柄の下部は膨れない。子嚢は棍棒形、長さ100~115(125)µm、幅(7.5)11~17µm、糸状の胞子8個を持つ。 胞子は糸状、長さ60~74(80)µm、幅2~2.5µm、ホテイタケの2倍近くある。側糸は長さ約300、幅約1.9µm、子嚢より長く、先端が屈曲する。
 ●クラタケ Cudonia helvelloides 日本(北海道、本州)に分布し、秋に広葉樹林内の地上に束生、群生する。高さ2.5~7㎝、子実体は傘状の子嚢盤と柄がある。傘は初め丸山形、後に鞍形、直径1~2㎝。傘表面の子実層は初め淡黄色~淡渋色、ほぼ平滑で幾分しわ状。傘の裏面は明瞭なしわがあり、初め白色~後に淡灰褐色、綿毛を生じる。柄は円柱状~扁平状、基部がやや太く、初め白色~後に傘とほぼ同色、綿くず状の鱗片がつく。子褒は棍棒形、8胞子性、長さ95~140µm、幅7.5~10µm、無色、平滑、多室。胞子は長さ40~60µm、幅1.5~2µm、棍棒様糸状又は針状、無色、平滑、多室。側糸は糸状、分枝し、先端は屈曲又は螺旋状に巻き、ほとんど肥大しない。
 ●ホテイタケCudonia circinans は世界に広く分布し、秋に混交林の落葉層に群生する。子実体は頭状の傘(子嚢盤)と下部が膨れた柄があり、淡橙色~淡褐色。傘は直径5~7㎜、深さ約3㎜、柄に覆いかぶさるように柄に接してつき、亜球形~半球形になり、縁は不規則な凹凸で、寒天質で脆い。柄は無毛、平滑、長さ10~12㎜、下部は幅4~7㎜に膨らむ。 子嚢は紡錘状楕円形、8胞子。胞子は線状、長さ30~45µm、1.8~2.5µm、無色、7個の隔壁がある。側糸は先が湾曲する。
 ●オオホテイタケPachycudonia constrictospora は日本(北海道、本州)、ロシアに分布する。ホテイタケによく似ていて、大形。秋に混交林の落葉層に群生、束生し、淡ベージュ色、高さ1.5~6㎝。子嚢盤は類球形、直径2.5㎝以下、縁は内巻きし、表面に不規則なしわがある。柄は長さ1~4㎝、幅3~6㎜、逆棍棒形、基部は最大幅1.6㎝にもなり、表面、平滑、古くなると茶褐色化する。肉は類白色~淡黄土色、軟質、無味、無臭。子嚢は棍棒形、長さ60~110µm、幅5~7.5µm、無弁、頂孔は非アミロイド、8胞子性。胞子は棍棒様糸状、長さ20~28µm、幅1.5~2.5µm、中央がくびれる。側糸は糸状、幅1~2µm、螺旋状、先端は肥大しない。
ゴンゲンタケ
ゴンゲンタケ2
ゴンゲンタケ3
ゴンゲンタケ4
ゴンゲンタケ傘
発生時期
大 き さ 小型 直径1~2.5㎝
栄養摂取 腐生菌 
発生場所 庭園や混交林の腐朽材上、地上
分  布 日本
食  毒 不明
撮  影 豊川市 16.10.15
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