きのこ図鑑
Flora of Mikawa 
TOP きのこ一覧 きのこ用語 日本語-英語 英語-日本語
  アシナガトマヤタケ  脚長苫屋茸
学  名 Inocybe acutata Tak. Kobay. et Nagas.
分  類 坦子菌門 ハラタケ亜門 ハラタケ綱 ハラタケ亜綱 ハラタケ目(Agaricales)
科  属 フウセンタケ科  Cortinariaceae  アセタケ属
 傘は直径4~14㎜、初め鐘形、後に市女傘(いちめがさ=平安時代の女性用の中央が尖った傘)状になり、中央に突起がある。傘の表面は暗褐色、繊維状、表皮が裂けた放射状の条線があり、中央部がしばしば淡色になる。柄は2.5~5㎝、幅0.6~1.2(2)㎜と細長く、中実、上下同径~下部がやや太く、基部はやや球根状になる。柄の表面は傘と同色地に圧着した白色の繊維模様がある。ひだはやや疎につき、上生~離生し、傘より淡色。胞子は直径12~15µmの類球形、表面に長さやく2µmの刺状突起が密生する。縁シスチジアは長さ26~36µm、幅10~13µmの瓢箪形~棍棒形、淡汚褐色。側シスチジアは貧弱で、シスチジオール状の短棍棒形、無色。柄シスチジアは柄の上部だけにあり、長さ26~43µm、幅10~13µmの棍棒形、無色。傘上表皮は平行菌糸披。
 アシボソトマヤタケ Inocybe calospora は北半球に広く分布し、広葉樹、針葉樹の林下に発生する。傘は直径1~3㎝、初め円錐形、後に鐘形~中高扁平、中央に点状のこぶ状突起がある。傘表面はワイン褐色~暗褐色~褐色、鱗片状(ササクレ状)。柄は長さ2~6㎝、幅1~2(3)㎜、上下同径、中実、基部が肥大して、球根状、表面は微細な毛があり、上部は淡色、粉状、中部以下は繊維状、淡シナモンブラウン色~淡赤褐色(ときに帯白色や暗褐色になり)、基部のミセリウムは白色。ひだはやや密~やや疎につき、上生し、幅約4㎜、帯白色~淡タン色、後に褐色~シナモンブラウン色。肉は傘の中央部のみ白色、他はシナモン色(帯黄色~帯褐色)、無味、無臭(かすかに甘い香り)。胞子紋は褐色。胞子は長さ8~10(9.5~13.5)µm、幅7~7.5(8.5~11)µmの類球形、長さ(1)2~3µmの刺に覆われる。縁シスチジアは長さ25~57µm、幅8~19µmの棍棒形~紡錘形、頂部に結晶がつく。側シスチジアも同形、同大。
 ハリアセタケ(トゲミノアセタケ)Inocybe calospora form. minor は日本の常緑ブナ樹林下に発生する。傘は直径4~9㎜、円錐形~中央突出した低円錐形、汚褐色、繊維状、中央部は乳白色、粉状になる。柄は中実、長さ3~5㎝、幅1~2㎜、下部やや太く、基部は球根状。柄の表面は淡黄褐色、下部ほど濃色。ひだはやや疎につき、上生~離生、幅約2㎜、淡黄土色~灰褐色。肉は傘の中央部のみ白色、他は表面と同色、無味、菌臭。胞子紋は汚褐色。胞子は長さ7~9µm、幅7~8µmの類球形、長さ1~2µmの刺に覆われる。縁シスチジアは長さ24~37µm、幅4~10µmの棍棒形、頂部に突出し、やや薄壁。側シスチジアも同形、同大。
アシナガトマヤタケ
アシナガトマヤタケ2
アシナガトマヤタケ傘
発生時期 夏~秋
大 き さ 小型 直径4~14㎜
栄養摂取 菌根菌
発生場所 広葉樹(カシ類、ナラ類)林下の地上
分  布 日本、朝鮮
食  毒 不明
撮  影 岡崎市 15.7.12
アシナガトマヤタケ傘上から
アシナガトマヤタケ傘
アシナガトマヤタケひだ
アシナガトマヤタケ柄
TOP Back