ヨウシュハッカ  洋種薄荷
[別名] コーンミント、クールミント
[英名] field mint, wild mint , corn mint
[学名] Mentha arvensis L.
Mentha arvensis L. var. arvensis
Mentha arvensis var. villosa (Benth.) S.R. Stewart
Mentha canadensis L.(広義)
シソ科 Lamiaceae (Labiatae)  ハッカ属
三河の植物観察
ヨウシュハッカ花序
ヨウシュハッカ花序2
ヨウシュハッカ花
ヨウシュハッカ苞
ヨウシュハッカ茎
ヨウシュハッカ
ヨウシュハッカの葉表
ヨウシュハッカの葉裏
 放棄水田に生えていたもの。全体に短毛がある。葉柄が仮輪より短い。葉はやや小さく、卵形~長楕円形、基部は楔形~広楔形、葉先がほぼ鈍形、縁の鋸歯は低い。花序は明瞭な腋生。萼歯は正三角形、筒部の長さの1/3~1/4。雄しべは花冠から突き出ない。ハッカの香りは強い。花冠の内側に長毛が密生するが、萼の内側の毛は無い。葉はメグサハッカのようにも見えるが、茎は直立し、花序の節間が葉より短く、萼歯が正三角形で、雄しべが短いため、ヨウシュハッカ系の交雑種と判断した。
 ハッカ Mentha canadensis とヨウシュハッカ Mentha arvensis は別種として分類されているが、中間的なものも見られ、典型的なものでないと外観では区別できない。両者を同一種とする見解もある。
●ヨウシュハッカ Mentha arvensis L. (field mint, corn mint ,wild mint)はヨーロッパ、アジアの中央~西部、インド、ネパールに分布する。U.S.A.内ではMentha canadensisと同種として扱われ、Mentha canadensisを指す解説のものが多い。ヨーロッパ原産のものはvar. arvensisとして区別していた。
 茎は高さ10~50㎝。葉は長さ2~4(8)㎝、葉柄は長さ3~8㎜、葉身はしわが無く、普通、卵形(~長楕円状披針形)、(鋭い)鋸歯縁、先は鋭形。花序は葉腋につき、苞はわずかか又は無い。萼は長さ1.5~2.5㎜、普通、無毛又は萼歯に縁毛がある。(萼は正3角形、短毛があり、萼歯は筒の1/3~1/4長)。花冠は長さ2.5~3.5㎜、白色~ピンク色~紫色。ときに完全雄性不稔になる。2n=72。
[花期] 8~10月
[草丈] 10~50㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 草地、やや湿った場所
[分布] 帰化種 ヨーロッパ、アジアの中央~西部、インド、ネパール原産
[撮影] 新城市  15.9.23

ハッカ Mentha canadensis (American corn mint , Japanese pepermint)は東アジア、北アメリカに分布する。根茎があり、多年草。茎は直立し、高さ30~60(10~80)㎝、軟毛(又は短毛)があり、多数分枝する。葉柄は長さ2~10(5~25)㎜。葉身は卵状披針形~長楕円形(線形~披針形)、長さ3~5(7)㎝、幅0.8~3㎝(茎の先で小さくなる)、軟毛があり、基部は楔形~円形、先は(普通)鋭形、(円鋸歯縁~鋸歯縁)、(葉裏は脈が明瞭で、短毛がある)。輪散花序は葉(苞葉ではなく、蓋葉と、花序柄と花序の境に2個の小さな苞葉がつく場合があり、つかないこともある)に腋生し、球形、直径約1.8㎝、他段の離れた仮輪となる。花序柄は長さ0~3㎜。小花柄は細く、長さ約2.5㎜。萼は筒状鐘形、長さ約2.5(1.5~3)㎜、外面に軟毛があり、腺点があり、不明瞭な10脈がある。萼歯は狭三角状錐形、 先は尖鋭形、長さ約1㎜。花冠は帯紫色~ピンク色~白色、長さ約4(4~7)㎜、軟毛がある。上側の裂片は大きくて2裂し、下側の裂片3個はほぼ同形で、楕円形、鈍頭。雄しべは長さ約5㎜。分果は黄褐色、表面に小さい穴がある。2n=96。(Flora of China、()内はJepson eFlora)2n=96
 ●ハッカとヨウシュハッカの特徴は次のとおり
  ハッカ(2n=96)
    ①葉が卵状披針形~長楕円形
      (北アメリカ産は線形~披針形)
    ②葉柄が長いものが多い、
     長さ2~10㎜(北アメリカ産5~25㎜) 
    ③萼歯は狭い三角形で、先が細くなる。
  ヨウシュハッカ(2n=72)
     ①葉が卵形
    ②葉柄がやや短い、長さ3~8㎜
    ③萼歯は正三角形で、先が細くなならない

 ●メグサハッカ Mentha pulegium (pennyroyal) はヨーロッパ、中央~西アジア、北アフリカに分布する。匐枝は鱗片状の葉をつける。茎は斜上し、まれに直立~匍匐し、高さ10~30(50)㎝、細く堅い短毛で覆われ、縦筋があり、,赤紫色を帯び、よく分枝し、節間は普通、葉より長い。葉身は狭卵形~楕円形~卵形~卵状円形、長さ0.5~2.5 ㎝、草質、微軟毛がある。葉の基部は鈍形~円形、縁は全縁又はときにかすかに円鋸歯状、葉先は鈍形~円形。輪散花序は10~30個の花がつき、球形、直径1~1.5㎝、間隔が開き多段につく。花序の葉(蓋葉又は葉状の苞)は無柄、反曲し、花序より短い。小花柄は長さ2~3㎜。萼は筒状、2唇形、長さ2.5~3(4)㎜、細く堅い毛で覆われ、腺点があり、内面ののど部に毛があり、明瞭な10脈がある。萼筒は長さ約1.5㎜、上唇は3歯、歯は披針状三角形、長さ約1㎜、下唇は2歯、錐形、長さ約1.5㎜。花冠はローズ色~紫色、まれに白色、長さ約4.5(5~6)㎜、微軟毛がある。花冠の筒部は長さ約3㎜、先で急に袋状になる。裂片は長楕円形、長さ約1.5㎜、全縁、上部は披針形。雄しべは花冠より長い。子房は無毛。2n=20,30,40。
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