ハッカ  薄荷
[別名] ニホンハッカ、ワシュハッカ
[中国名] 薄荷 bo he
[英名] American corn mint , Canadian mint , Chinese mint , Japanese mint , Japanese corn mint , Japanese peppermint
[学名] Mentha canadensis L.
Mentha canadensis L. var. piperascens (Malinv. ex Holmes) H.Hara (狭義)
Mentha arvensis L. var. piperascens Malinv. ex Holmes
Mentha arvensis L. var. formosana Kitam.
シソ科 Lamiaceae (Labiatae)  ハッカ属
三河の植物観察
ハッカ花序
ハッカ花
ハッカ葉
ハッカ枝先の葉
ハッカ
 ハッカ Mentha canadensis とヨウシュハッカ Mentha arvensis とは中間的なものも多く、判別するのが難しいものが多い。写真のものは山道の湿った場所に生えていたもの。葉が茎の上部で少しだけ小さく、葉柄が仮輪より長い。萼歯は細く尖る。雄しべは花冠裂片から長く、突き出る。ニホンハッカ Mentha canadensis var. piperascens といわれるものに近い。
 他にやや萼歯の幅が広い②水辺の縁に生えていたものを観察した。
 ハッカは根茎があり、多年草。茎は直立し、高さ30~60(10~80)㎝、軟毛(又は短毛)があり、多数分枝する。葉柄は長さ2~10(5~25)㎜。葉身は卵状披針形~長楕円形(線形~披針形)、長さ3~5(7)㎝、幅0.8~3㎝(茎の先で小さくなる)、軟毛があり、基部は楔形~円形、先は(普通)鋭形、(円鋸歯縁~鋸歯縁)、(葉裏は脈が明瞭で、短毛がある)。輪散花序は葉(苞葉ではなく、蓋葉と、花序柄と花序の境に2個の小さな苞葉がつく場合があり、つかないこともある)に腋生し、球形、直径約1.8㎝、他段の離れた仮輪となる。花序柄は長さ0~3㎜。小花柄は細く、長さ約2.5㎜。萼は筒状鐘形、長さ約2.5(1.5~3)㎜、外面に軟毛があり、腺点があり、不明瞭な10脈がある。萼歯は狭三角状錐形、 先は尖鋭形、長さ約1㎜。花冠は帯紫色~ピンク色~白色、長さ約4(4~7)㎜、軟毛がある。上側の裂片は大きくて2裂し、下側の裂片3個はほぼ同形で、楕円形、鈍頭。雄しべは長さ約5㎜。分果は黄褐色、表面に小さい穴がある。2n=96。(Flora of China、()内はJepson eFlora)2n=96
[花期] 8~10月
[草丈] 30~60㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 草地、やや湿った場所
[分布] 在来種 北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国、ロシア、カンボジア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、タイ、ベトナム、北アメリカ
[撮影] 豊田市  03.8.21

<ハッカの学名>
 日本のハッカ(狭義ニホンハッカ) は東アジアに分布し、葉が細長く、萼歯が細く尖り、狭三角状錐形。学名はMentha canadensis L. var. piperascensとされていたが、、最近では変種に分けず、北アメリカに分布するアメリカコーンハッカと東アジアのハッカをまとめてMentha canadensis とする見解となっている。
 Mentha canadensis (American wild mint , american cornmint) は北アメリカに分布し、2n=96(8倍体)であり、 ヨーロッパなどに分布するMentha arvensisは2n=72である。両者は形態的な差異も認められるが、一定でなく、ときに中間的なものも見られる。しかし、細胞学、地理学、植物化合物、交配試験などでは2種の差が認められ、Mentha canadensisは Mentha arvensis と Mentha longifolia (horse mint) の古い時代の交雑起源と推定されている。.東アジアに分布するハッカも2n=96であり、広義にMentha canadensisに含められるようになった。
<ニホンハッカ> Mentha canadensis var. piperascens( Mentha arvensis var. piperascens)
 ハッカの栽培種は多く、ニホンハッカ(ワシュハッカ)とされているものも多いが、その中に純日本産のものは少なく、中国産との交雑品種やスペアミント系との交雑品種もある。中国産のものは葉幅が狭く、萼歯も幅がやや広く、香りがペパーミントに近いといわれる。ニホンハッカは自生種だけを指す呼び名ではなく、国外で栽培されたものも含めた呼び名である。
 ハッカ(ニホンハッカ)Mentha canadensis L. var. piperascens はメントール含有量が多く、強いハッカ(メントール)臭があり、全体に軟毛が多い。地下茎があり、茎は4稜形、高さ20~60㎝程度。茎には曲がった毛がある。葉は対生し、葉柄が仮輪より長い。葉身は長さ2~10㎝、幅0.8~3㎝の卵状披針形~長楕円形、先が尖る。葉縁に不規則な鋸歯がある。葉には小さな腺点があり、伏毛がある。輪散花序は葉に腋生し、苞は小さいか又はない。花を多数、密集して仮輪をつくる。仮輪と仮輪の間は離れる。萼は5裂し、萼歯は細く尖り、狭三角状錐形、長さ約1㎜。花冠は長さ4~5㎜、淡紫色。2n=96
<アメリカンコーンハッカ>狭義のMentha canadensis
 北アメリカの自生種は葉幅が狭く、鋸歯が鋭く、萼歯が鋭い。
 香りは産地や品種で異なり、北アメリカ産にはペニーロイヤルの香りのものやペパーミントの香りのものもあり、日本産のものとは香りが異なる。
<ヨウシュハッカ>
 ヨウシュハッカ Mentha arvensis L. (field mint, corn mint ,wild mint)はヨーロッパ、アジアの中央~西部、インド、ネパールに分布する。平地の湿った場所に生える。北アメリカに帰化し、日本でも観賞用に栽培されたものがまれに帰化している。U.S.A.内ではMentha canadensisと同種として扱われ、Mentha canadensisを指す解説のものが多い。以前はハッカ類の多くはMentha arvensisnの変種などに分類されており、ヨーロッパ原産のものはvar. arvensisとして区別されていた。
 茎は高さ10~50㎝。葉は長さ2~4(8)㎝、葉柄は長さ3~8㎜、葉身はしわが無く、普通、卵形(~長楕円状披針形)、(鋭い)鋸歯縁、先は鋭形。花序は葉腋につき、苞はわずかか又は無い。萼は長さ1.5~2.5㎜、普通、無毛又は萼歯に縁毛がある。(萼は正3角形、短毛があり、萼歯は筒の1/3~1/4長)。花冠は長さ2.5~3.5㎜、白色~ピンク色~紫色。ときに完全雄性不稔になる。2n=72。
 var. arvensis (var.agrestis , var.praecox)
        葉の基部が円形、葉柄が仮輪より長い。
 var. villosa 葉の基部が楔形、葉柄が仮輪と同長か短い
 var. villosa はMentha arvensisとMentha canadensis var. glabrataに振り分けられるようになった。Mentha canadensis var. glabrataはペパーミントの香りがある。現在はMentha canadensisに含められている。
 var. canadensis ⇒Mentha canadensis
<ハッカとヨウシュハッカの区別>
 ハッカMentha canadensisとヨウシュハッカMentha arvensisに分けられているが、以前はすべてMentha arvensisの変種や亜種などに分類されていたため、混乱を生じやすい。また、Flora of north America などでは両者を同種とする見解であり、アメリカでMentha arvensisとしているものはほとんどがMentha canadensisである。
 特徴は次のとおり
  ハッカ(2n=96)
       ①葉が卵状披針形~長楕円形(北アメリカ産は線形~披針形)
       ②葉柄が長いものが多い、長さ2~10㎜(北アメリカ産5~25)
       ③萼歯は狭い三角形で、先が細くなる。
  ヨウシュハッカ(2n=72)
       ①葉が卵形
       ②葉柄がやや短い、長さ3~8㎜
       ③萼歯は正三角形で、先が細くなならない。

<ハッカ栽培>
 日本のハッカ栽培は江戸時代に岡山県で始まり、後に山形県、広島県など各地に広がり、明治時代に北海道で大規模な栽培が行われるようになった。昭和の初期には日本が世界で最大の生産量になったこともある。戦後は海外での栽培が多くなり、日本ではほとんど栽培されなくなり、現在では北海道で栽培されているだけである。ニホンハッカはL‐メントールの含有量が多く、品質がよく、世界で広く栽培されている。ハッカ類には大きく分けて、ペパーミント系と スペアミント系があり、ハッカはペパーミント系である。ハッカ類から採取されるハッカ油には多種の芳香成分が含まれ、その成分の違いにより香りや風味が異なる。ペパーミント系はL-メントールが主成分であり、ハッカはL-メントール(ハッカ脳と呼ばれる)がハッカ油に65~85%含有し、ペパーミント系の中で最高の含有量であり、ハッカの香りが強い。また、メントフランを含まないことでペパーミントとは区別され、味も異なり、スペアミントの味に近いともいわれる。メントフランは沸点が低く、香り立ちがよい芳香成分であり、ペパーミントはハッカとは違うペパーミントの香りがする。 スペアミント系はL-カルボンが主成分であり、スペアミントの香りといわれる。最近では品種改良が進み、種々の香りのものがつくられ、系統に分けるのも難しくなってきている。
<ハッカ属>
 ハッカ属はシソ科に属し、茎は4稜形、葉は対生し、托葉はない。花序は複合花序であり、輪散花序 (輪状集散花序) (verticillaster) と呼ばれる。対生する葉の葉腋に2個の集散花序(cyme)が輪生のように腋生する。偽輪生(false verticillate) であるため、多段につく1つを仮輪という。また発達した花序では上部の葉が苞になり、茎頂(terminal )で穂状花序(spike-like)や頭状花序(head-like)となる場合もある。花序の中の葉が苞葉(苞 bract)と葉(leaf)の中間のような場合もあり、葉状の苞(leaf-like bract , foliaceous bract)、蓋葉(subtending leaf)とか花葉(floral leaf)といった用語も使われる。花序の中の束生した花房の基部に2個苞があり、さらに小苞がある。萼は筒状、萼歯は5個。花冠は2唇形。果実は4分果の小堅果。ハッカ属は多くの芳香成分を含有し、種類により香りが異なる。ハッカは主成分のL‐メントールが多く、香りが強く、清涼感がある。ペパーミントは主成分のL‐メントールがやや少なく、メントフランを含有し、香りは清涼感が強い。スペアミントは主成分がL-カルボンであり、香りが穏やかでやや甘味を感じる。他にリンゴの香り、柑橘類の香り、ラベンダーの香りなどもある。
 ハッカ属は似ているものが多く、雑種もできやすいため分類は難しい。Jepson eFloraの検索表や神奈川県植物誌の検索表が参考になる。ペニーロイヤルの香りは主成分プレゴンの香りである。北アメリカのMentha canadensisはプレゴンを含み、ペニーロイヤルの香りがする。ニホンハッカにはプレゴンが含まれず、香りが異なる。

【ハッカ属の検索表(Jepson eFlora)】神奈川県植物誌の検索表で補足
 1. 萼の内部に環状に毛がある。花のつかない茎は傾伏し、花のつく茎は直立する。
                    .....①メグサハッカ(ペニーロイヤル) Mentha. pulegium
 1' 萼の内部は無毛又は毛がまばら。茎はすべて直立する。
  2. 花序が普通、腋生
   3. 葉は大きさがほぼ同じ。葉身は普通、卵形。普通、刺激的な香り
     (萼歯は正三角形で先が細くならない)
                   .....②ヨウシュハッカ Mentha arvensis
   3' 葉は上部で小さくなる。葉身は普通、線形~披針形。
    普通、ペニーロイヤルかスペアミントの香り
   4. 葉は茎の上部で次第に小さくなる。(萼歯は狭い三角形で、先が細くなる。)
    ・普通、ペニーロイヤルの香り
               .... ③アメリカンコーンミント Mentha canadensis
    ・ハッカの香りgarden mint ( スペアミントの香りに近いといわれる)
               ....③’ハッカ Mentha canadensis var. piperascens
   4' 葉は茎の上部で極端に小さくなる。普通、スペアミントの香り (果実の香り)
    5. 萼は長さ1.5~3㎜、萼歯は三角形
     ....④アメリカハッカ (ジンジャーミント、スコッチスペアミント)Mentha× gentilis
                                        = Mentha ×gracilis
    5' 萼は長さ2.5~4㎜、萼歯は鋭く、細くなる。
     .....⑤red stem mint (red raripila mint , tall mint) Mentha×smithiana
  2' 花序が頂生
    6.花序が普通、頭状、先の3~5節に束生
     7. 葉身は卵形、ラベンダーと柑橘類の香り
              .... ⑥ヌマハッカ .Mentha aquatica
     7' 葉身は卵形~披針形、普通、ペパーミントとスペアミントの香り
              ..... ⑦コショウハッカ(ペパーミント) Mentha ×piperita
    6' 花序が穂状
     8. 葉にしわがある。
       9. 葉身は披針状楕円形、無毛 (葉裏に分枝毛がある)。スペアミントの香り
       .... ⑧ミドリハッカ(スペアミント) Mentha spicata (2)
      9' 葉身は卵形、葉裏に分枝毛がまばらにある。果実の香り
       .... ⑨マルバハッカ(アップルミント、パイナップルミント)Mentha suaveolens
     8' 葉にしわが無く、ときに深い脈がある
      10. 葉身が披針形~披針状楕円形
        11. 葉身の中部の幅が最も広い。毛が分枝しない。
         完全な葯は長さ0.3~0.4㎜、普通、かび臭い香り
             ..... ⑩ナガバハッカ Mentha longifolia
        11' 葉身の基部近くが最も広い。ときに分枝した毛がある。
          完全な葯は長さ0.4~0.5㎜、普通、スペアミントの香り
             .....⑧ミドリハッカ(スペアミント) Mentha spicata (2)
      10'葉身が楕円形~卵形
          12. 萼は縁毛がある。完全な葯は4個。 葉身は基部が漸尖~ほぼ円形
            花冠は長さ2.5~3.5㎜
               ....⑪ マルバハッカ(アップルミント) Mentha ×rotundifolia
                                  =Mentha suaveolens
          12' 萼は普通、灰白軟毛があり、普通、完全な葯は無い。
              葉身は基部が漸尖。花冠は長さ3~4㎜。
     .       .  ...⑫ケンタッキーカーネルミント
                  (アップルミント、ボールズミント) Mentha ×villosa

①メグサハッカ(ペニーロイヤル) Mentha. pulegium
  ヨーロッパ原産            2n=20,30,40
 茎は傾伏~斜上、長さ10~30㎝、短毛がある。葉は長さ0.5~2.5㎝、茎の上部では小さくなる。下部の葉は短柄、茎葉は普通、ほぼ無柄。葉身は狭卵形~披針形、全縁~細鋸歯、基部は漸尖~鈍形、先端は普通、円形。葉裏は短毛がある。花序は腋生、頭状、基部につく葉又は葉状の苞は反り返る。萼は長さ2.5~4㎜、外面に短毛があり、内面に長毛がある。花冠は長さ5~8㎜、紫色~ラベンダー色、縁に白色の軟毛がある。雄しべは花冠裂片から突き出る。

②ヨウシュハッカ (field mint, wild mint ) Mentha arvensis、Mentha arvensis var. arvensis
   ヨーロッパ、中央~西アジア原産     2n=72
 茎は10~50㎝。葉は長さ2~4(8)㎝。葉柄は長さ3~8㎜。葉身は普通、卵形、普通、鋸歯縁、先端は鋭形。花序は腋生、基部につく葉(蓋葉)は幅が広い。苞葉は小さいか無い。萼は長さ1.5~2.5㎜、普通、無毛又は縁毛がある。花冠は長さ2.5~3.5㎜、白色~ピンク色~紫色。(全体に毛が多い)
 var. arvensis 葉の基部が円形、葉柄が仮輪より長い。
  var. villosa 葉の基部が楔形e、葉柄が仮輪と同長か短い
  ※Mentha arvensis var. villosaはMentha arvensisとMentha canadensisに分けられた。
③ハッカ(American corn mint , Japanese pepermint) Mentha canadensis(広義)
   北アメリカ、アジア東部原産        2n=96
 茎は10~50(80)㎝、微軟毛~短毛がある。葉は長さ1.5~5(8)㎝、茎の上部で小さくなる。葉柄は長さ5~25㎜。葉身は線形~披針形、鋸歯縁~円鋸歯縁、基部は漸尖、先端は普通、鋭形。葉裏は脈が目立ち、短毛がある。花序は腋生、基部につく葉(蓋葉)は幅が広い。苞葉は小さいか無い。萼は長さ1.5~3㎜、外面に短毛がある。花冠は長さ4~7㎜、白色~ピンク色~紫色。
   ○American wild mint (american cornmint) Mentha canadensis(狭義)
      =Mentha arvensis var. canadensis
     北アメリカに分布。2n=96
   ③'ニホンハッカ(ワシュハッカ、Japanese peppermint) Mentha arvensis L. var. piperascens
     日本、朝鮮、中国など東アジア原産 2n=96
     世界で広く栽培されており、多くの栽培品種がある。
④アメリカハッカ (ジンジャーミント、スコッチスペアミント) Mentha× gentilis (Mentha gracilis)
  ヨーロッパ原産 2n=54,60,61,72,84,96,108,120
 茎は30~100㎝、普通、無毛。葉は長さ1.5~6(10)㎝。葉柄は長さ2~8㎜。葉身は卵形~披針形、しわがあり、基部は漸尖、普通、鋸歯縁、先端は鋭形。花序は普通、腋生、ときに頂部に穂状、基部につく苞葉は卵形~披針状線形。萼は長さ1.5~3㎜、普通、無毛~縁毛がある。花冠は長さ2.5~6㎜、白色~ピンク色~紫色。雄しべは普通、花冠から突き出ない。 (普通、結実しない)
⑤red stem mint (red raripila mint , tall mint) Mentha×smithiana
   Mentha aquatica、 Mentha spicata、 Mentha arvensisの雑種 2n=54,98,108,120
 茎は30~100㎝、普通、無毛。葉は長さ2.5~6(8)㎝。葉柄は長さ0~10㎜。葉身は卵形~披針形、基部は漸尖~ほぼ円形、縁は普通、鋸歯状、先端は尖る。葉裏は普通、無毛。花序は普通、腋生、ときに茎頂に穂状、基部につく苞葉は卵形~披針状線形。萼は長さ2.5~4㎜、普通、無毛又は縁毛がある。花冠は長さ3.5~6㎜、白色~ピンク色~紫色。雄しべは普通、花冠裂片から突き出ない。

⑥ヌマハッカ Mentha aquatica
  ヨーロッパ原産 2n=96
 茎は30~140㎝、無毛~有毛。葉は長さ2~5(9)㎝。葉柄は長さ3~8(25)㎜。葉身は普通、卵形、基部は漸尖~ほぼ円形、普通、鋸歯縁、先端は鋭形。花序は頭状、上部の3~5節に束生する。基部につく苞葉は卵形~披針状線形。萼は長さ2.5~4㎜、無毛又は縁毛がある。花冠は長さ3.5~6㎜、白色~ピンク色~紫色。

⑦コショウハッカ(ペパーミント) Mentha ×piperita
  ヨーロッパ原産 (Mentha spicataとMentha aquaticの雑種) 2n=72, 84, 108
 茎は30~50㎝、普通、無毛(Flora of China:紫赤色)。葉は長さ2.5~5(7)㎝。葉柄は長さ3~10㎜。葉身は卵形~披針形(披針形~卵状披針形)、しわがあり、基部は漸尖~ほぼ円形、普通、鋸歯縁、先端は鋭形、葉裏は普通、無毛。花序は頭状~穂状、上部の3~5節に束生し(Flora of China:頂部の穂状で基部は間隔が開く)、基部につく苞葉は卵形~披針状線形。萼は長さ2.5~4㎜、普通、無毛又は縁毛がある(Flora of China:萼歯は線状錐形、長さ約1㎜)。花冠は長さ3.5~6㎜、白色~ピンク色~紫色。雄しべは普通、花冠から突き出ない。(分果は褐色、倒卵形、長さ約0.7㎜、普通、結実しない)

⑧ミドリハッカ(スペアミント) Mentha spicata
  ヨーロッパ原産                      2n=48
 茎は30~100(120)㎝、無毛。葉は長さ1~6㎝。葉柄は長さ0~2㎜。葉身は披針形~披針状楕円形、平滑~しわがあり、基部は円形~鈍形、普通、鋸歯縁、先端は鋭形~尖鋭形。花序は穂状、基部につく苞葉は卵形~披針状線形。萼は長さ1.5~2.5㎜、普通、無毛。花冠は長さ3~4㎜、白色~ピンク色~ラベンダー色。

⑨マルバハッカ(アップルミント、パイナップルミント)Mentha suaveolens
  ヨーロッパ南部原産                   2n=24
 茎は50~100㎝、軟毛がある。葉は長さ1~4㎝。葉柄は長さ0~2㎜。葉身は卵形~楕円形~広楕円形、しわがあり、基部はほぼ円形、縁は円鋸歯状~鋸歯状、葉裏は綿毛があり、多数の分枝毛がある。花序は穂状、基部につく苞葉は卵形~披針状線形。萼は長さ1~1.5㎜、短毛がある。花冠は長さ2~3㎜、白色~ピンク色。雄しべは花冠裂片より突き出る。

⑩ナガバハッカ Mentha longifolia
  ユーラシア、アフリカ原産                2n=24
 茎は灰白軟毛(canescent)がある。葉は長さ1.5~4(7)。葉柄は長さ0~2㎜。葉身は披針状卵形、普通、鋸歯縁、基部は漸尖、先端は鋭形。花序は穂状、基部につく苞葉は卵形~披針状線形。萼は長さ1~2㎜、普通、灰白軟毛がある。花冠は長さ2~3㎜、白色~ピンク色~紫色。

⑪マルバハッカ(アップルミント) Mentha ×rotundifolia
  Mentha suaveolens と Mentha longifoliaの雑種  2n=24
 茎は30~100㎝、普通、短毛がある。葉は長さ2.6~6(8)㎝。葉柄は長さ0~2㎜。葉身は卵形、基部はほぼ漸尖~ほぼ円形、縁は普通、鋸歯状、先端は尖る。花序は穂状、上部の3~5節に束状につき、基部につく苞葉は卵形~披針状線形。萼は長さ1.5~2.5㎜、縁毛がある。花冠は長さ2.5~3.5㎜、白色~ピンク色~紫色。雄しべは普通、花冠裂片から突き出ない。

⑫ケンタッキーカーネルミント(アップルミント、ボールズミント)Mentha ×villosa
    Mentha suaveolens と Mentha spicata の雑種。2n=36
 茎は30~100㎝、普通、灰白軟毛がある。葉は長さ2~6(8)㎝。葉柄は長さ0~2㎜。葉身は卵形(楕円形)、基部はほぼ漸尖、縁は普通、鋸歯状、先端は尖る。花序は穂状、基部につく苞葉は卵形~披針状線形。萼は長さ1.5~2.5㎜、普通、灰白軟毛がある。花冠は長さ3~4㎜、白色~ピンク色~紫色。雄しべは普通、花冠裂片から突き出ない。
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