基部の鞘は褐色。根生葉は茎より低く、幅約1㎜、糸状の3稜形、縁がざらつく。茎葉は鞘状、1~2個つき、長さ3~6㎝。茎頂に小穂を単生する。小穂は花時には長さ1~2(3)㎝、小花は多数つき、果時には長さ5㎝。鱗片は鉛色~灰緑色、縁は幅約1㎜が白色に透ける。果実のない空の卵状披針形の鱗片が10個以上つき、基部の鱗片は長さ5~10㎜になる。葯は長さ1~3㎜。糸状の花被片は10本以上、花被片が長さ10~18(25)㎜に伸び、白い綿毛状の球になり、この様子からワタスゲという。果実は長さ1.9~3.5㎜の倒卵形。2n=58,60(26,58,60,61,83)。
同属の
サギスゲも同じような綿毛をつくるが、茎に2~5個の小穂をつける。愛知県内にはワタスゲは自生しない。