ウスギムヨウラン 薄黄無葉蘭
[別名] ウスキムヨウラン
[学名] Lecanorchis kiusiana Tuyama
ラン科  Orchidaceae  ムヨウラン属
三河の植物観察
ウスギムヨウラン2
ウスギムヨウランの花
ウスギムヨウランの唇弁
ウスギムヨウランの花基部の膨らみが明瞭
ウスギムヨウランの果実
ウスギムヨウランの鱗片葉
ウスギムヨウラン
ウスギムヨウラン3
ウスギムヨウランの花基部の膨らみが不明瞭
 愛知県の絶滅危惧ⅠB類、国の準絶滅危惧種に指定されている。東三河でも確認され、エンシュウムヨウランより花期が10日ほど遅いといわれている。
 地下茎は長さ3~5㎝、長さ4~5㎜の鱗片葉をつける。茎は直立し、高さ5~25㎝、黄褐色。葉は鱗片葉、互生し、3~4 個つき、長さ4~6㎜、先は鈍頭~鋭頭。茎の上部の長さ1~5(10)㎝の総状花序に花が(1)2~6(7) 個つく。花柄は長さ0.5~5.5㎜。花は長さ13~15㎜、淡黄褐色、筒状、半開。萼の基部に小さな副萼があり、副萼の下が膨らむ。膨らみが不明瞭なものもある。苞は三角形、長さ(1.7)3~4(5.2)㎜。萼片は長さ13~15㎜の倒披針形。側花弁は萼片よりやや幅が広い。唇弁は長さ10~12㎜、3 裂する。側裂片は小さく、中裂片は肉質、内側に先が紅色の毛状突起が密生する。花後、しだいに黒みを増し、果実は長さ1.9~3㎝、直立して、長く残る。
 キバナウスキムヨウラン form. lutea は黄花品種。
 エンシュウムヨウラン Lecanorchis suginoana は愛知県、静岡県だけに分布する。愛知県内で見られるのはほとんどこのエンシュウムヨウランである。学名はウスギムヨウランの変種とされることもある。唇弁の内側に黄色の肉質の毛があり、赤紫色を帯びない。萼の基部に小さな副萼があり、副萼の下が膨らむ。
 キバナエンシュウムユウラン form. flava は黄花品種。
 ムヨウラン Lecanorchis japonica は花を5個前後つけ、副萼の下が膨らまない。三河にも自生する。
 キイムヨウラン Lecanorchis japonica var. kiiensis は花が鮮黄色。草丈が高いとかあまり高くないといわれている。ホクリクムヨウランの黄花品種 Lecanorchis hokurikuensis form. kiiense とする説があり、愛知県のレッドデータブックに掲載されている。この説では副萼の下が膨らまず、花がほとんど開かず、ずい柱に微細な突起がある。見つかった場所により同じものを指していなかった可能性もある。
 ホクリクムヨウラン Lecanorchis hokurikuensis は花が淡紫褐色。副萼の下が膨らまず、ずい柱(花の下部の長い部分)に微細な小突起がまばらにある。ただし、突起がほとんど目立たないときもある。ムヨウランの変種とする説もある。
[花期] 6月
[草丈] 5~25㎝
[生活型] 腐生植物
[生育場所] 林内
[分布] 在来種 本州(静岡県以西)、四国、九州、朝鮮
[撮影] 湖西市  14.6.2
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