エンシュウムヨウラン 遠州無葉蘭
[学名] Lecanorchis suginoana (Tuyama) Seriz.
Lecanorchis kiusiana var. suginoana (Tuyama) T.Hashimoto
Lecanorchis japonica Bl. var. suginoana Tuyama
ラン科  Orchidaceae  ムヨウラン属
三河の植物観察
エンシュウムヨウランの花
エンシュウムヨウランの首
エンシュウムヨウランの首2
エンシュウムヨウランの黄色花
エンシュウムヨウラン
 林内の日陰に生える腐生植物。愛知県、静岡県だけに分布する。愛知県内で見られるのはほとんどこのエンシュウムヨウランである。学名はムヨウランの変種、ウスギムヨウランの変種、独立種などの説がある。
 茎は硬く、花の長さは約1.5㎝。花色は淡褐色~鮮やかな黄色。唇弁は淡色、内側に黄色の肉質の毛があり、赤紫色を帯びない。側花弁2個は3個の萼片と同色。萼の基部に小さな副萼があり、副萼の下が膨らむ。花後は花茎まで黒くなり、翌年の花期まで残っている場合もある。地中の植物体は地上の花に比べて非常に大きく、半径約50㎝の円状に腐葉土中に広がっている。
 黄花品種はアルビノであり、キバナエンシュウムユウラン form. flava Seriz.という。
 ウスギムヨウラン Lecanorchis kiusiana は本州(静岡県以西)、四国、九州に分布し、エンシュウムヨウランによく似て、副萼の下が膨らむが、唇弁内側にある毛の先が赤紫色を帯びる。
 ムヨウラン Lecanorchis japonica は花を5個前後つけ、副萼の下が膨らまない。三河にも自生する。
 キイムヨウラン Lecanorchis japonica var. kiiensis は花が鮮黄色。草丈が高いとかあまり高くないといわれている。ホクリクムヨウランの黄花品種 Lecanorchis hokurikuensis form. kiiense とする説があり、愛知県のレッドデータブックに掲載されている。この説では副萼の下が膨らまず、花がほとんど開かず、ずい柱に微細な突起がある。見つかった場所により同じものを指していなかった可能性もある。
 ホクリクムヨウラン Lecanorchis hokurikuensis は花が淡紫褐色。副萼の下が膨らまず、ずい柱(花の下部の長い部分)に微細な小突起がまばらにある。ただし、突起がほとんど目立たないときもある。ムヨウランの変種とする説もある。
[花期] 5~6月
[草丈] 20~30㎝
[生活型] 腐生植物
[生育場所] 林内
[分布] 在来種(日本固有種) 愛知県、静岡県
[撮影] 北山湿地  06.6.10
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