セントウソウ 仙洞草

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Flora of Mikawa

セリ科 Apiaceae セントウソウ属

別 名 オウレンダマシ
学 名 Chamaele decumbens (Murray) Makino
セントウソウの花序
セントウソウの花
セントウソウの花横
セントウソウの未熟な果実
セントウソウの葉
セントウソウ
セントウソウの熟して落ちた果実
セントウソウ葉裏
花 期 3~5月
果 期 5月
高 さ 10~25㎝
生活型 多年草
生育場所 林内、林縁
分 布 在来種(日本固有種) 北海道、本州、四国、九州
撮 影 蔵王山  05.4.10
別名はセリバオウレンに葉が似ていることによる。田原市内の蔵王山付近では4月頃、普通に見られる。果実は5月中に熟して落ちてしまう。
 葉は根生し、長い葉柄があり、1~3回3出羽状複葉。小葉や裂片の隙間は変化が大きい。葉柄の基部は左右に広がり、鞘となる。細長い花茎の先に複散形花序を出し、直径約3㎜の小さな白色の花を多数つける。総苞、小総苞や萼はない。5個の花弁の先は少し曲がる程度。雄しべは5個、長く、花弁から突き出る。葯は白色。花柱2個も長い。果実は長さ3~4㎜の惰円形、隆条はごく低く、花柱が残り、緑色、熟すと黒くなり、果柄を残して落ちる。

セントウソウ属

  family Apiaceae - genus Chamaele

 セントウソウ属は1種だけの属であり、セントウソウの解説と同じ。
 世界に1種があり、日本の固有種。

セントウソウ属の主な種と園芸品種

1 http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:840294-1 (Thunb.) Makino  セントウソウ 仙洞草
  synonym Chamaele tenera Miq.
  synonym Aegopodium tenerum (Miq.) Y.Yabe エゾボウフウ属
 日本固有種(北海道、本州、四国、九州)。別名はオウレンダマシ。Kewscienceではエゾボウフウ属としている。
 多年草、高さ10~25㎝。葉は根生し、長い葉柄があり、1~3回3出羽状複葉。小葉や裂片の隙間は変化が大きい。葉柄の基部は左右に広がり、鞘となる。細長い花茎の先に複散形花序を出し、直径約3㎜の小さな白色の花を多数つける。総苞、小総苞や萼はない。5個の花弁の先は少し曲がる程度。雄しべは5個、長く、花弁から突き出る。葯は白色。花柱2個も長い。果実は長さ3~4㎜の惰円形、隆条はごく低く、花柱が残り、緑色、熟すと黒くなり、果柄を残して落ちる。花期は3~5月。果期は5月。2n = 22。
 葉の小葉や裂片の隙間は変化し、次のような変種、品種に別けられているが、中間もあり、判別は困難と報告されている。
1-1 Chamaele decumbens (Thunb.) Makino f. flabellifoliata Y.Kimura  オオギバセントウソウ 
  synonym Chamaele decumbens (Thunb.) Makino f. dilatata Satake et Okuyama イブキセントウソウ 
 裂片の先が幅広く、扇形になる品種。別名はヒロハセントウソウ。
1-2 Chamaele decumbens (Thunb.) Makino f. gracillima (H.Wolff) Sugim.  ヒナセントウソウ 
  synonym Chamaele decumbens (Thunb.) Makino var. gracillima H.Wolff
 裂片の先が幅がやや狭い品種。
1-3 Chamaele decumbens (Thunb.) Makino f. japonica (Y.Yabe) Ohwi  ミヤマセントウソウ 
  synonym Chamaele decumbens (Thunb.) Makino var. japonica (Y.Yabe) Makino
  synonym Chamaele decumbens (Thunb.) Makino var. micrantha Masam.  ヤクシマセントウソウ 
 裂片の幅が最も狭く、線形。

エゾボウフウ属

  family Apiaceae - genus Aegopodium

 多年草、本質的に無毛。茎は直立、上部で分枝または単純な1本。 根生葉と下部の葉は葉柄があり、鞘は広く、膜質。葉身は外形が広三角形~三角形、3出複葉~3出2~3回羽状複葉。最終裂片は卵形~卵状披針形、鋸歯状、歯状分裂、または分裂。 上部の葉は小さく、普通、3出羽状複葉。 複散形花序は頂生及び側生。花序柄は葉より長い。苞と小苞は普通、無い。大散形花序の柄(rays)は斜状~広がる。萼歯は廃れる。 花弁は白色または帯ピンク色、倒卵形、先には狭い内曲する小葉がある。 柱下体(stylopodium)は円錐形。花柱は長く、下屈する。果実は長円形、長円状卵形、または卵形、側部がわずかに平らで、無毛。分果は 断面がほぼ円形、隆条は糸状で、明瞭~不明瞭。油管(vittae)は目立たない。種子は表面が平坦。シード面。分果柄(carpophore)は先で2裂。
世界に約10種あり、アジア、ヨーロッパに分布し、中国には5種ある(2種が固有種)。

エゾボウフウ属の種

1 Aegopodium alpestre Ledeb. エゾボウフウ
 日本、朝鮮、中国、モンゴル、ロシア原産。
2 Aegopodium burttii Nasir
 パキスタン原産
3 Aegopodium decumbens (Thunb.) Pimenov & Zakharova セントウソウ
 日本
4 Aegopodium handelii H.Wolff
 中国原産
5 Aegopodium henryi Diels
 中国原産
6 Aegopodium kashmiricum (R.R.Stewart ex Dunn) Pimenov
 ロシア~ヒマラヤ原産
7 Aegopodium komarovii (Karjagin) Pimenov & Zakharova
 トランスコーカサス原産
8 Aegopodium latifolium Turcz.
 中国、ロシア原産
9 Aegopodium podagraria L.
 ヨーロッパ、南西アジア、朝鮮原産
10 Aegopodium tadshikorum Schischk.
 中国、カザフスタン、キルギスタン原産
11 Aegopodium tribracteolatum Schmalh.
 南西アジア原産

参考

1) Plants of the World Online| Kewscience
 Aegopodium
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=100665
2) Plants of the World Online| Kewscience
 Chamaele decumbens (Thunb.) Makino
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:840294-1
 Aegopodium decumbens (Thunb.) Pimenov & Zakharova
http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:77124913-1
3) World Flora Online
 Chamaele decumbens (Thunb.) Makino
http://worldfloraonline.org/taxon/wfo-0000599563;jsessionid=E1E0A8622B223CD42FF6E5B9122ACE5C
4) 植物研究雑誌 J. Jpn. Bot. 76: 275-287(2001)
 山崎敬:日本のセリ科植物 Ⅱ11
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_076_275_287.pdf