オオデマリ 大手毬

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Flora of Mikawa

レンプクソウ科 Adoxaceae ガマズミ属

別 名 テマリバナ
英 名 Japanese snowball
中国名

粉团 fen tuan

学 名 Viburnum plicatum Thunb. var. plicatum f. plicatum
Viburnum plicatum Thunb. var. plicatum
オオデマリの花序
オオデマリの花序2
オオデマリの葉
オオデマリ葉柄
オオデマリの幹
オオデマリ
花 期 5~6月
高 さ 2~6m
生活型 落葉低木
生育場所 庭園、公園
分 布 栽培種
撮 影 豊橋市   16.4.26
オオデマリは装飾花だけからなる栽培種であり、日本では古くから栽培されている。ケナシヤブデマリからの園芸品種と考えられている。
 ヤブデマリに似るが、花序全体が大きな不稔の装飾花だけからなる。花序は大きく、大散形花序の柄が6~8個、微細な黄褐色の星状短毛がある。萼筒は無毛。葉は側脈が10~12(17)対。
 ●ヤブデマリViburnum plicatum Thunb. var. tomentosum Miq.葉は対生。葉身は長さ5~12㎝、幅3~7㎝の楕円形~広楕円形、先は短く尖り、基部は広い楔形~円形、側脈は6~12対。花序は両性花が多数つき、4~6個の大きな不稔の装飾花がつく。
 ●ケナシヤブデマリ(ヒロハヤブデマリ)Viburnum plicatum Thunb. var. plicatum f. glabrum (Koidz. ex Nakai) Rehder は北海道、本州(日本海側)に分布する。全体に毛が少ないかほぼ無毛。葉は長さ8~15㎝、広卵形~円形、ほぼ無毛。ヒロハヤブデマリともいう。ヤブデマリとの中間型もある。
 ●タイワンヤブデマリ Viburnum plicatum var. formosanum は中国名が台湾蝴蝶戏珠花 tai wan hu die xi zhu hua 。
 葉の側脈は6~9対。花序は大散形花序の柄が3~5個、密に黄褐色の星状毛がある。稔性の花からなるが、大きな不稔の装飾花が3~5個つく。萼筒には星状毛がある。
 ●コヤブデマリViburnum plicatum Thunb. var. parvifolium Miq. は日本固有種。本州(静岡県以西)、四国、九州に分布する。葉柄は長さ0.5~1㎝。葉身は倒卵形楕円形~卵状楕円状、長さ 2~5㎝、幅 1~2㎝、先は尾状に尖鋭形、基部は円形。側脈は5~10対。葉表は緑色、葉裏は帯白緑色、葉脈上に星状毛がある。
 ●セイヨウカンボク(ヨウシュカンボク) Viburnum opulus var. opulus 中国、ロシア、アルメニア、アゼルバイジャン、ジョージア、カザフスタン、キルギスタン、ヨーロッパに分布する。欧洲荚蒾(ou zhou jia mi) 。樹皮が薄く、コルク質でない。葉は長さ6~12㎝、幅5~10㎝の円状卵形~広卵形~広倒卵形、3裂し、粗い鋸歯がある。葉柄の上部に2~4個の蜜腺がある。花序は散形状の集散花序、直径5~12㎝、大散形花序の柄は6~8個。装飾花は5~10個つくか、又はすべて装飾花となる。葯は黄白色又は雄しべを欠く。2n=18。
 花序の花がすべて装飾花の園芸品種はViburnum opulus 'Roseum'=Viburnum opulus 'Sterile'であり。テマリカンボク又はsnowballともいわれる。カンボクの品種又は変種として分類され、Viburnum opulus var. sargentii f. hydrangeoides=Viburnum opulus var. sterile Makino とされることもある。
 ●カンボク Viburnum opulus var. sargentii = Viburnum opulus var. calvescens=Viburnum sargentii Koehneは北海道、本州(中部以北の日本海側)、朝鮮、中国、モンゴル、ロシアに分布する。鸡树条(ji shu tiao) 。樹皮は厚く、コルク質。 葯は紫色。葉など他はセイヨウカンボクと同じ。